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2013
02/21
Thu

2013年02月21日(木曜日) slow lightとペタ

day by day

(13:20)ふと気付いたらもう10日以上も朝走ってない。早朝番組や朝早くからのロケ、それに雪国への旅行などで。で、「こりゃいかん」と思って今日は時間を見つけて7キロほど。天気も良かったし、寒かったが朝陽がまぶしいくらいで気持ちが良かった。

ところで、昨日のNTTの二つの研究所の取材は面白かったですよ。特に光RAMに使われる「slow light」(スローライト)の発想が面白かった。NTTのこれに関するサイトはここにありますが、光RAMはこの「大きく減速された光」をメモリ(RAM)として使おうという発想です。

光の減速には共振機能を持った特別な半導体(インジウム、ガリウム、ヒ素、リンから作る)が使われます。メモリとして機能出来るに足る時間の長さ(極めて短いのですが)だけ、その中に光を閉じ込め、ワークさせるという発想。

これが重要なのは、今光ケーブルがマルチコアなどで凄く高性能化している。昨日もテラの上のペタの伝送能力(ブルーレイ500枚を一秒とか言っていた)を持つケーブル(と言っても人間の髪の毛よりも細い)を見せてもらいましたが、データ伝送が負荷のあまりない光になっても、それを処理するサーバーのサイドが電気信号でデータをやり取りしていたら、従来と同じくらい電力を食ってしまう。

ですから、光で送られてきたデータを電気信号ではなくコンピューターの中で光で処理できれば、それは速いし、そもそも今問題となっているコンピューター・ネットワーク(猛烈な勢いで増えるサーバーを含めて)が消費する大量の電気を大きく節約できる。ナイスですね。宇宙空間にサーバーを構成するより良いアイデアだと思う。

まだ低性能ですよ。光RAMは。とっても。しかしムーアの法則のように性能が上がっていけば、将来大きな力を発揮する可能性が高い。光RAMを使い、かつ短距離通信で弱い光レーザを使い、そして長距離は光ケーブルでデータを大規模に伝送・処理すれば、システムとして「光中心のネットワーク」が完成する。

「いつごろですか」と聞いたら、「10~15年後」と。楽しみじゃないですか。放送をお楽しみに。

11:36
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