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2018
01/04
Thu

デベロッパーには面白い街

day by day

 (22:15)たった5日ほどですがドバイにいて、そして日本に帰ってきた際の印象は、「大人しい、静かな、そしてあまり上に伸びていない都市だ」という印象でした。

 なにせドバイにはブルジュハリファ(世界一高いビル)だけではなく、上を見ると首が直ぐに痛くなるビルが林立している。なので、東京は人口も多いし、横に伸びた都市ですが、比べると上には大人しいと見える。

 むろん環境が全く違う。日本は太平洋プレートなどなどをもろに受ける列島で、地震が多い。しかしドバイには地震の心配はほぼないと言われている。ニューヨークに近い。成り立ちも違う。

 ドバイは砂漠を都市とした。日本は昔から所有者が明確な土地を時間をかけてまとめ、そして徐々に開発した。日本は長く投資を続けて今の都市景観を作り上げたが、ドバイは非常に短い期間にアブダビなどの豊富な石油資金で一気に作り上げている。

 ドバイを見ていて思ったのは、「この街は都市設計、建設の専門家にとっては非常に面白い、やりたいことがやれる街だったし、今もそうではないか」ということだ。彼等にとってあらゆる実験が出来る街に見えた。

 むろん多様な富を生み出す仕掛けは、はるかに東京の方が充実している。歴史があり、文化があり、そして製造の基地がある。ドバイはそこは脆弱だ。観光は確かに大きな産業になっているが、「勢いがある都市だから人が集まっている」とも理解できる。では「勢いがなくなったらどうなのか ?」という思いがある。

 別に競争意識から言っているわけではなく、面白い二つの都市の先行きだな、と思う。加えて、ニューヨークは、上海は、ロンドンは......と考えていくと面白い。なぜならドバイは「都市の成立」の従来の一般条件を逸脱している。

 引き続き興味深いテーマだ。

23:11
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