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2016
07/09
Sat

NY株は離脱越え....SP500は一時史上最高

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 (06:25)ちょっと早く目を覚ましたら、ニューヨークの株が雇用統計を好感してえらく高い。

 5月の統計はショッキング(就業者数は3万8000人しか増えず)でしたから、今回6月の28万7000人増には安心したんだろうな。予想を10万人以上上回った。もっとも弱かった5月の増加数は一段と引き下げられ1万1000人増に改訂。しかし6月の数字は米経済への懸念を打ち消すに十分な数字だったと言える。

 この結果、ニューヨークの株価はダウ工業株30種平均の引値が18146.74ドルと、英国のEU離脱以前の水準を大きく上回った。確か離脱決定前の最後のNYダウ引値は18011ドルだった。それより140ドル近く高い。

 より幅広い株価を対象とするSP500は、日中に一時2015年の5月21日に記録した史上最高値での引け2130.82を上回ったらしい。少しだけ。例えば2132とか。引値は2129.90。これでもニアミスだ。

 こんなにいろいろ(離脱、テロ、銃撃などなど)あっても、史上最高値にニアミスで終了って凄いでしょう。強さを感じる。株価上昇の裏には「米経済の成長力は失われていない」という安心感と、「それでも英のEU離脱の後遺症もあり、アメリカのインフレ率は高まりはしないのでFRBが利上げに向かうのは相当先」との読みがある。

 それが円高圧力になっているので、ニューヨーク市場ではドル・円は一時99円台があり、引値は100円45銭前後だったらしい。もう二桁定着が目前です。EU離脱の時は knee-jerk reaction(脚気反応) だったが、今回は「本来は円安に動いておかしくない状況」の中での円高なのでたちが悪い

 その理由は米10年債利回りを見れば分かる。ウォール・ストリート・ジャーナルで見ると引けが1.361%。強い雇用統計を受けて一時は1.428%まで上がったらしい。しかし「やっぱり米金利はあがらんだろう」ということで、再び下がった。一番低いところは1.350%と記述されている。統計発表前かな。

 だとすると、引けの1.361%は「とても強い雇用統計を受けた後の水準」とは言えない。チャートを見ると米金利は、「よくまあこれだけ下げ続けたものだ」と思う。2013年の末から2014年の初めは指標10年で3%があったのに、その後は下げ一方。その間に政策金利の引き上げ(昨年12月)があったわけだから、いかにアメリカにおけるインフレ期待の低下が強かったかが分かる。

 円が120円台の前半だった去年の半ばは指標10年は2.3%前後かな。今はそれから1%も低い。それじゃ円安は維持できない。日銀のマイナス金利政策への失望もあるかも知れないが、客観的な金利環境が円安の維持を難しくした、と言える。

 じゃこれからどうなるのか。残念ながら円高圧力が強いんでしょうね。詳しく書く余裕はないが。よほど参院選後に腰を据えて取り組まないと。円高傾向が続くとすると、日本の株価はニューヨーク高に引っ張られたとしても、ちょびっとということかな。

06:16
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