2006
10月

2006年10月の日記

日記

2006年10月31日

 (14:27)10月の最後に、「これは凄いな」と思ったことを一つ。

 大阪に行く前に、11月下旬の取材で使うかもしれないと言うことで国際免許を久しぶりに取りに行ったのです。私の所だと、都庁の第二本庁舎の2階が近い。行って、「あ、ここは来たことがある」と思い出しました。最近は更新は新宿警察署で行っていた。

 パスポートと日本の免許証、手数料(確か2600円)を払ってそれに簡単な申請書を出して待つこと2〜3分で、「伊藤さん.......、出来上がりました」。早いのなんのって。びっくりしました。今申請したばかりなのに、もう出来ている。

 係の方が、「確認してください.....」と項目を示す。10月に取ったパスポートから表記を「ITOH」にしたのですが、出来上がったばかりの国際免許証の表記はまだ「ITO」になっていた。しかし表記が一致していないと後々問題となるので、直してもらうことにしました。ちょっと時間がかかるかな。

 そしたらまたまた、「伊藤さん.....」とそれこそ2分もたたないうちに。もう直っているではないですか。素晴らしい.....。「どうやったらこんなにスムーズに出来るのだろう....」とこちらが驚くような早さなのです。いや、本当に。

 「やれば出来るじゃない....」という以上に、そのスピードに惚れ込みました。役所仕事にほど遠い。こんなにスピーディに仕事をこなしている役所があるなんて。早いので、「待ち」がない。だからオフィスは全体的に見ると空いていました。気持ちが良かった。ナイス。

2006年10月31日

 (07:27)統計的には減っている(1995年以来)はずのいじめで自殺者が続出している。としたら、統計やその基準を疑ってみるのが自然だが、今朝の新聞には文部科学省の「いじめ」の定義が載っている。

  1. 自分より弱い者に対して一方的に
  2. 身体的・心理的な攻撃を継続的に加え
  3. 相手が深刻な苦痛を感じているもの
 というらしい。以前はこれに、「学校としてその事実(関係児童生徒、いじめの内容)を確認しているもの」という一項もあったという。この一項は94年に削除されたらしい。それでも減っているのは、「いじめがある」と報告しただけで、学校や校長の減点要因になるとの認識(または評価)が醸し出されるからでしょう。とすると、「いじめ」は潜行することになる。それが「自殺」にまで発展したときに表面化していると考えられる。

 実際のところ、あらゆる定義はいざ運用となると難しい。この「主に攻撃者サイドから見た」文部科学省の定義だと、「一方的」という表現からすれば、弱者が抵抗した場合や、一時的にもやり返した場合は「いじめ」ではないのか、という問題が生ずる。「継続的に」からすれば、大勢の生徒が別個に一人の生徒をいじめた場合には、「(ある生徒が)攻撃を継続」とは言えなくなるが、それは「いじめ」ではないのか、といった問題だ。

 逆に、「結局総合的に見なければ分からないのだから、定義は必要ない」というのも問題を曖昧にしてしまう。定義は定義として改善しつつ残しながら、最後は心ある教師とか学校が、被害者の状況を見ながら対策を講じていくしかない。最後に残る「曖昧さ」と、それに対する「裁量的措置」の境界は限りなく難しい。定義を、「いじめを受けるサイド」から見直す必要もあるのでは。

 子供を見ていると、何も教えていないのに自然とグループが出来て、そこに入れない子供はいじわるされたり、時にはいじめられている状態になる。その関係が逆転したり、組み合わせが変わったり。しかし一般的には、身体的に弱い子が対象になることが多い。だから例えばスポーツをやっているような子はその対象にならないケースが多いのだが、今度は部活動の仲間の中から運動能力の格差などでいじめ関係が生ずるから難しい。

 心理学的な背景はよく知らないが、「いじめをする方」にもいろいろ家庭とかで問題を抱えているケースも多いという。結局いじめる方、いじめられる方の両方から時間をかけて話を聞き、関係を改善していくしかないという記事も今朝の新聞に載っている。そうなのだろうと思うが、授業とか進路指導もしなければいけない学校の先生が、全生徒の関係を把握するのも結構難しいのではないかと思う。

 で結局、退職した先生などを採用して、学校行政とはかけ離れた立場から生徒の相談に広く対応する人を設けたりしたらどうでしょうか。位置づけは難しいでしょうが、先生にすべてを押しつけるのはちょっと無理があるような気もするので。

2006年10月30日

 (07:27)ははは、朝っぱらから珍しい放送局に出ちゃいました。FM東京。石川さんという方がやっている番組に。午前7時21分から5分くらい。

 話題はカウンターに関して。プロデューサーの方がご本人が本を読んだんでしょうな。うーん、または作家さんが。家からラジオ番組に出るときは普通は直前まで聞いているラジオの音を消して出る。ハウリングが起こりますから。

 しかし今回はちょっと考えました。ウォークマンのFM機能が付いた機種を持っているので、ヘッドフォンで左の耳でFMの音を聞きながら右の耳で電話に出て自分の声を聞きながら出たのです。ハウリングはなし。こういうのもいいな。特に自分の声が変わっていたと言うことは無かったような。

 放送が終わったら、暫くしてギャオの番組で一緒だった栗原由佳さんからメールで「聞きました」と。彼女は岡島投手(巨人→日本ハム)の奥さん。トレードが番組放送期間中で、ちょっとびっくりでした。彼女は今FM東京で午前中に番組をやっている。岡島はFAの見通し。大リーグも視野に入っているようですが、確かに彼女は英語がうまい。スポーツ紙には、「夫人は英語がうまい。渡米に支障なし」となっていたが、どうするのでしょうか。

 次の本の準備を本格的に始めました。原稿は既に日経さんに出してあったのですが、向こうの出版計画の予定もあって「来年1月出版」ということになっているのですが、この週末に堀口さんから初稿ゲラが到着。

 これから10日間くらい直しに集中します。原稿を書き上げてから暫く時間がたっている。書き足したいこともある。しばらくは忙しい。

2006年10月29日

 (21:57)ソフトバンクさんが、「連日の携帯電話契約停止」だったそうだ。「予想外割」と銘打つぐらいだから「顧客が殺到しても大丈夫」と準備万端かと思ったら、予想外の「連日のシステム障害」。

 でも本当かなという気もしますね。販売促進の一つに「品薄に見せる」というのがありますから。「乗り換え殺到」というイメージを打ち出そうとしたのではないか....という気もする。まあこれはちょっとうがった見方過ぎるのかも知れませんが。

 私がソフトバンクの「予想外割」のプレスリリースを見たときには、「案外複雑で分かりにくい」「あまり顧客は飛びつかないのでは」と思ったのですが、ソフトバンク自身はどう考えていたのか。ソフトバンクの宣伝そのものは、リリースにあった複雑をうまく後ろにやっていたようにも思うが。  ドコモの中村社長が「孫社長は23日に会見したときから言いたい放題言いっぱなしだが、あまりにいい加減で怒りを覚える」と言っていると言うが、「顧客殺到」というこの土日の乗り換えの実数が出てくれば、ソフトバンクが本当にどの程度の「殺到」でシステムダウンしたのかは分かる。

 まあそれにしても、システム会社であるソフトバンクが乗り換えの見込み数を間違えて二日も連続してシステムトラブルを起こしているのはあまり褒められない。海外用にボーダフォンのかつての機種を持っている身として、そう思う。
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 ところでこの週末に、「ああ、日本でも言葉が通じなくなっているのかな」ということがありました。正確に言うと、「あうんの常識が通じなくなってきている」ということです。

 考えてみると、アメリカがあれだけ契約社会なのはそもそも移民の国でシェアする言葉や常識が希薄だからです。だから一生懸命に成分契約で縛らねばならない。しかし日本は、あえてそんなことをしなくても 呼吸で通じた。社会基盤が同じだから、「口約束」でもokだった。

 しかし最近思うのだが、日本も知識とか生きている世界とかかなりばらけてきていると思う。良い悪いの問題は別にして。ITに全く興味のない人と話をすると、異邦人と話しているような気になるし、向こうもそう思っているのでしょう。年齢による知識の差も激しい。私のようにあまりテレビのドラマやお笑い番組などを見ない人間は、コマーシャルの真似をもじったような笑いにはなかなかついて行けない。

 今後例えば格差社会のような現象が強まれば、1憶総中流の時代に日本国民がお互いに共有していた常識が相互に通じなくなる可能性もある。言葉を省いていては、今後はなかなか思っていることが通じない難しい時代に入ってきているのかな、という気がしました。

2006年10月27日

 (21:57)今週久しぶりに銀座に出てソニービルに寄ったのです。あそこはいつも模様替えを繰り返していて、そのたびに結構面白い。クオリアのオフィスは完全になくなっていて、近くに何が出来ていたかというと「新しいウォークマン」が展示されていた。

 機能は何かというと、「ノイズ・キャンセラレーション」。もう既に一部のヘッドフォンには付いている機能で、ボーズのやつは我が家にもあって非常に音が鮮明です。雑音を遮断するのではなく、雑音の波長を消す波長を出すことによって雑音をヘッドフォンの中から消す機能。

 ソニーが今度出したと何かで読んだので、「ああこれか」と思ってブースに入って少し聞いてみたのです。ブース内はわざと大きな雑音を作っていて、その中で新しいマシンを聞いてみてくれ.....という仕掛け。

 綺麗でしたね。ウォークマンとイヤホンの組み合わせで。私がそこで疑問に思ったのは、イヤホンでノイズ・キャンセラレーションが出来るのか、それとも本体の方でやっているのかでした。返ってきた答えは、「両方」というものでした。つまりウォークマンでもやっているし、イヤホンのサイドでもやっているという。

 そう言われてみればそういう気がする。その時は気が付かなかったので、今度は普通のイヤホンを持って行ってノイズ・キャンセラレーションの具合を見てみようと思っているのです。ボディーもスリムになって、なかなか良い製品に仕上がっているように見える。
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 ところで、ニューヨークの倉科さんから面白いメールが届きました。42丁目に「路面電車を走らせる計画」が持ち上がっているというのです。以下メールです。

 伊藤さんもう日本に戻られましたが、今朝の新聞でニューヨークのちょっと変わった情報(小ネタ)を見つけたのでお知らせします。

http://www.nydailynews.com/news/local/story/464932p-391224c.html

 これなんですけど、ニューヨークの42丁目に(水平方向に) 路面電車を走らせる計画を一部の団体が持っているとのことです。 前に番組で伊藤さんの紹介された本が路面電車の新書でしたよね。 ニューヨークですら、路面電車の採用を考えてるようです。

 今走ってるバスが非常にのろいだの、経済効果でこれだけ税収が増える などの話が挙がってるようですが、当局はあんまり乗り気ではなく 冷ややかに見ている感じのようです。実現の可能性はあまりないかも しれません・・・。1つぐらいあってもいいと思うんですけどね。

 読むとニューヨーク市経済への波及効果を10億ドルと見積もっているという。確かにニューヨークは縦の交通手段はいろいろある。地下鉄も確か4本くらい走っている。しかし横が短いこともあってあまり交通手段がない。しかし1番街から8番街まで歩くとなると相当時間がかかる。

 自動車の国アメリカの象徴であるマンハッタンにトロリーのようなライトレール電車が走る。なかなか良いのでは、と思いました。倉科さん、メールありがとうございました。

2006年10月26日

 (21:57)結局、北の札幌の地に中日の選手の居場所はなかったということです。中日は、最後まで日本ハムの「カラフルさ」(中日の井上の表現)に押されっぱなしだった。気で負けていた。

 第四戦で金村がスタジアムに向かって頭を下げていたとき、中日の選手は自分たちがこの地では全く呼ばれていない、居場所のない存在であることを感じたのはないか。日本ハムは新庄の引退を含めて、自らシナリオを作ってこのシリーズを戦い、そしてそれを札幌で完璧に演じ終えた。

 選手としては、打者では稲葉が目立ち、だからこそ最高殊勲選手になったのですが、加えてダルビッシュ、金村などの投手陣の踏ん張りも記憶に残る。マイケルも、岡島も。金村も、小笠原も。セギノールも。二人の武田も。

 しかし、新庄という希有な選手、カラフルな選手の存在が今年の日本ハムを後押ししたと言える。彼がファンをチームに呼び込んだ。北海道という「背負うもの」を持ったチームの優勝は、今後の日本のプロ野球のゆくべき道を指し示していると思う。コングラチュレーションズ。

 優勝インタビューでヒルマン監督が「新庄はこの球場に、そして我々に多くのエネルギーをくれた」といっていたのは本当でしょう。あのカラフルな新庄が、日本ハムというチームで阻害されずに、包容されていたことが驚きであり、日本という国も変わったなと思う。まあ新庄にそれなりきの力があったからでしょうが。

 これで二年連続の外国人監督の優勝。日本人の監督より、なにかうまく選手の力を出す能力があるんでしょうかね。しかしそれだけでなく、プレー一つ一つもしっかりしていた。ナイスな優勝でした。

2006年10月26日

 (04:07)短期金利(FF金利)の据え置き(5.25%)は予想通りとして、「声明文を変えるとしたら第二パラグラフ」というのがの私の見方でしたが、その通りになったようです。

 前回のFOMC声明は「The moderation in economic growth appears to be continuing, partly reflecting a cooling of the housing market.」となっていた。『「appears to be continuing」という表現を二FOMC連続して使うことは、現在進行形だけに景気鈍化を印象づけすぎる危険性がある』というのが私の見方だった。

 今回それを、「Economic growth has slowed over the course of the year, partly reflecting a cooling of the housing market. Going forward, the economy seems likely to expand at a moderate pace.」と景気鈍化を現在完了形とし、「Going forward」という形で今後に触れ、「the economy seems likely to expand at a moderate pace.」として、前回の現在進行形の景気鈍化を「(一端済んだ話であり)今後は米経済はまずまずのペースで拡大」とした。株式市場に表れている楽観論を、FOMCが声明で裏付けた形となっている。この発表を受けて下がっていたニューヨーク・ダウが一時反発に転じたのは自然だ(株価はその後また下げているようですが)。FRBは明らかに米経済への景気後退懸念を弱めている。

 もう一カ所変わったのは、第三パラグラフ。前回「the high levels of resource utilization and of the prices of energy and other commodities have the potential to sustain ........」となっていたのを、今回は「the high level of resource utilization has the potential to sustain」として「and of the prices of energy and other commodities」の部分を落とした。そりゃそうでしょう。実際にエネルギー価格やその他の商品価格は下がっているわけだから、削除せざるを得ない。

 まあ当面のFRBのスタンスは、「中央銀行らしく引き締めの可能性ありと市場に警告を発しながらも、その実短期金利の据え置きを続ける」ということでしょう。声明全文は以下の通り。

The Federal Open Market Committee decided today to keep its target for the federal funds rate at 5-1/4 percent.

Economic growth has slowed over the course of the year, partly reflecting a cooling of the housing market. Going forward, the economy seems likely to expand at a moderate pace.

Readings on core inflation have been elevated, and the high level of resource utilization has the potential to sustain inflation pressures. However, inflation pressures seem likely to moderate over time, reflecting reduced impetus from energy prices, contained inflation expectations, and the cumulative effects of monetary policy actions and other factors restraining aggregate demand.

Nonetheless, the Committee judges that some inflation risks remain. The extent and timing of any additional firming that may be needed to address these risks will depend on the evolution of the outlook for both inflation and economic growth, as implied by incoming information.

Voting for the FOMC monetary policy action were: Ben S. Bernanke, Chairman; Timothy F. Geithner, Vice Chairman; Susan S. Bies; Donald L. Kohn; Randall S. Kroszner; Frederic S. Mishkin; Sandra Pianalto; William Poole; Kevin M. Warsh; and Janet L. Yellen. Voting against was Jeffrey M. Lacker, who preferred an increase of 25 basis points in the federal funds rate target at this meeting.

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 それはそうと、今朝起きてウォール・ストリート・ジャーナルを読んで気になったのは、ダイムラー・クライスラーの記事です。高級車を作るダイムラー部門の収益倍増に対して、クライスラー部門は不振を極めているらしい。そりゃそうで、得意としたSUVが駄目なわけだからGM、フォードと一緒で不振になる。フォードが今期出した赤字は凄まじい。GMは多少良くなりましたが。

 この記事を読むと、「クライスラー部門の切り離し」という話も出てきているようである。「(かつての)ビッグ・スリーよどこに行く」という感じですな。

FRANKFURT -- DaimlerChrysler AG said it is considering significant changes at Chrysler amid further weak results at the unit, and the company's financial chief sidestepped questions about a potential sale or partnership involving Chrysler. Shares of DaimlerChrysler jumped.

The auto maker reported a 37% drop in third-quarter net income, as a huge downturn at Chrysler overwhelmed a profit surge at its luxury Mercedes unit.

The result underscored the deep challenges facing Chief Executive Dieter Zetsche, following the company's embarrassing admission last month that its Chrysler unit erred by continuing to build vehicles at a high rate despite bulging inventories. At the time, management also said it would have to lower its full-year profit forecast to account for a bigger-than-expected third-quarter loss at Chrysler.

Shares of DaimlerChrysler were up $2.29, or 4.4%, to $54.62 in late morning trading on the New York Stock Exchange.

Mr. Uebber was later asked whether he was leaving the door open to a sale of Chrysler. He responded: "I can only repeat myself. First analysis, then measures, then conclusions... Any speculation is what you're doing. I don't do speculation."


2006年10月25日

 (19:07)新幹線の最後の放送によれば、乗ったのぞみは1時間47分遅れで東京駅に到着。ははは惜しい。2時間だと、何かありましたよね。私の時計で到着は、午後6時15分くらいでした。予定は、午後4時26分。

 ゆっくり走ったので、静岡の綺麗なお茶畑が見られましたし、本も一冊読めました。ホワイトハウスの職人たちというのです。まあ考えてみればそうですよね。いつもニュースに出てくる人達とは別に、ホワイトハウスにはいろいろな人が働いている筈です。パーティーもあるし、大統領一家の生活もある。この本はそういう人達、具体的には菓子職人、学芸員、理髪師、料理人、仕立屋、フローリストなどを扱っている。実際にそういう人達に会って。

 ホワイトハウスのこうした人々を束ねるのは、ファースト・レディーだということがよく分かるし、思い出すレディー達の顔を思い出しながら、「そうだろうな」とか「え、意外」と思いながら読むのは楽しい。肩の凝らない本なので、気楽に読める。

 しかし、景色は見れても、本は読めても4時間以上の座りはきつい。あまり体験したくない経験でした。

2006年10月25日

 (16:07)ははは、今週はついておらん。朝大リーグの試合の初めの方を見て東京に戻ろうと思ったら、そのうちテロップが流れて「新幹線の静岡駅で人身事故.....」と。珍しいと思うと同時に、「どうしよう」と。

 浮かんだのは伊丹に行く方法ですが、それも混むだろうし、「まあ少し揺らせば....」と思ったのです。頼まれている原稿を大阪で仕上げる手もあった。まあそうするしかない。その時点では、東京ー新大阪間は全面運転取り止め。その後部分開通して、全面運転再開となったのは11時過ぎでしたかね。

 それでもと思って、直ぐには新大阪には行きませんでした。まだ運行は不安定だろうと思ったからで、結局いろいろな用事を済ませて(作ったものも多いのですが)新大阪駅に行ったのは午後2時前。13時49分という列車があって、それに乗ったのです。「もういいだろう」と思って。駅員もそう言う。

 どっこい。最初は順調でした。しかし名古屋の前でのろのろが始まった。直ぐそこに駅が見えるのに、「4本の列車が入線待ち」と。それからは苦難。かなりのところで徐行運転。なにしろ、エッジでネットが繋がるスピードの時が多い。

 そのうちに乗客の一人が乗務員に大声で、「大丈夫だと言うから乗ったのに....」と。まあ気持ちは分かる。放送は「今の見通しだと2時間遅れ.....で到着」と。うーん、午後7時の東京での約束も危うくなった。

 運が悪いという以上に、どうにかならないものですかね。人身事故の、少なくとも減少で。中央線で出来ることはたくさんあると思うが。さて、何時に東京に着くことやら。今浜松通過。

2006年10月24日

 (23:56)更新しなければならない知識というのはいっぱいありますね。今日の関西テレビのアンカーの話題の一つは携帯電話のポータビリティ制度発足に関してでした。思ったほど店頭が混み合っていない、という報告もあった中で従来言われていた

  1. メールアドレスが変わってしまう(サーバーが変わるから)
  2. 今までにあるキャリアで貯めたポイントが使えなくなる(ソフトバンクはこれに着目すると思ったがなし)
 などの理由に加えて、「絵文字がキャリア間で使えないものがある。メールを多用する若い女性にはこれは不都合では」と私がつい知ったかぶりをして言ってしまった。以前はキャリア間の絵文字転換ができなかったことをいろいろな場で知っていたからです。基本的には絵文字は機種依存的存在でしたから。

 しかしテレビを見た視聴者の方がメールでも知らせてくださいましたし、私も調べました。そしたら遅くとも今年の9月05日には完全に三キャリア(ドコモ、KDDI、ソフトバンク)の間で絵文字交換が可能になっていた。もう一ヶ月以上たっている。反省ですな。これに関するサイトとしてネット上では、

 モバイルTODAY
 ウィキペディア

 など。まあこういう「書き換え必要」という知識はいっぱいあるんでしょうな。何か言うときはその都度確認しながらしないと。

 変わっていると言えば、ソフトバンクのケイタイ価格政策も揺れている。24日遅くになって以下のようなニュースを見付けた。夕方のアンカーの直前にチェックした時にはそういう話はなかった。その後でしょう。日経のサイトからニュースを引用すると

ソフトバンク、メールも定額制に

 ソフトバンクモバイルは24日、自社の携帯同士の通話が原則定額になる新しい料金プランについて、自社同士なら通常のメールも定額で使い放題になるようサービスを見直すと発表した。23日に発表した時点では、文字数に制限があるショートメールだけを対象にしていた。

 1日で変更した理由について孫正義社長は「発表後、利用者から『ショートメールだけでは中途半端』といった声が出ているのを聞いて急きょ見直した」と説明した。

 利用者からのクレームで孫さんの一言で決まる。さすがというか、朝令暮改の好例と言おうか。「予想外を小出し」と指摘していた新聞もありましたが、ちょっとここまでくると「揺れている」という印象。23日の夕方になっての「予想外」のプレスリリースも読みましたが、実に「予想外に分かりにくい」リリースで、実際にはどう安くなるのか分からない。

 番組スタッフの一人が店頭に行って比べたらあまり「安くならなかった」ということです。とすると、24日の朝の新聞の見出しで消費者にインパクトを与えたかったとも思える。もしそうだとすると、ちょっとどうかという発表形式。

 IP電話も揺れている。NTTの東であったばかりなのに、大阪に来たらNTTの西でもIP電話網を最高95%利用制限している、と新幹線のニュースが報じていた。IP電話に全システム(電話、ファックス)を変えているところもあるので、そういう会社は大変でしょうね。NTT東の不具合の時には、いろいろな人から「大変だった」と聞きました。

 うーん、今IT系で非常に元気が良いと直ぐ目に付くのはグーグルくらいでしょうかね。ニューヨーク市場で一時落ちていた株価も史上最高値になってきているようだし、私も実はニューヨークにいる間にしようと思っていたグーグル・アースの何台かのコンピューターへのダウンロードを完了した。

 改めて「凄い」と思いますよ。こういうことがどしどしできるようになる。番地まで入れたら、直ちに上空から見た我が家(といっても住所)が出現しますからね。まあ「飲食店」は余りよい所は出てきませんが、「主な施設」は結構網羅している。建物の3Dも出来るし。ナイスですね。

2006年10月23日

 (19:56)今日の午前中の話です。お袋の所に所用があって中野駅から中央線に乗り、午前09時20分過ぎに確か国立の駅に停車して、ちょっと出発しかけたときです。突然電車が止まった。しばらく、何の放送もなし。

 そのうち、「緊急停止信号がありましたので、止まっております....」と放送。それから暫くして、「西国分寺で人身事故.....」と。「ありゃ、こりゃ暫く動かんな....」と。しかし、ドアは閉まったまま。しばらくそれで時間がたったのです。10分以上。

 「もういかん」と思っていらいらし始めたら、人身事故の放送を繰り返したあとに最後になって「最後の車両のドアは開いております....」

 わたしゃ、むっときましたね。「空いております....」に。「いつから」とつい声が出そうになりました。私たちは少なくとも10分は電車に閉じこめられていた。そこにホームが見えるのに。もっと早く最後の車両のドアが開いていることを知らせてくれたら、代替手段をゲットすることもできたのに。

 そにしても、まだJRの案内放送は不親切ですね。乗客の立場に立っていない。その話をタクシーの運転手さんとしていたら、JRは中央線の電車の色を変えるべきではないか、と。もうちょっと気持ちが明るくなるような。うーん、いい考え方かも。思い出しましたが、今日はブルー・マンデーでした。

2006年10月22日

 (19:30)年寄りはちょっとしたことで転びやすい。我が家の親戚にも、そういう例が出ました。金曜日に電話がかかってきて、諏訪にいる父親の妹の叔母がやっちゃったとのこと。骨折しているという。

 で土曜日に早速見舞いに。骨折だから口は達者。朝起きて新聞を取りに行って、玄関の上がりを上がったところの絨毯で多分滑ったか、つっかかったのでしょうね。転んでしまった。最初は歩けたそうです。しかし徐々に痛くなって、医者に診てもらったら「骨折」と分かったというのです。

 「骨折」といっても、すぱっと骨が折れたというようなものではない。足の骨の付け根周りの骨にひびが入ったという感じらしい。そういう意味ではちょっと複雑かな、と。まあまだまだ大丈夫でしょう。

 私の経験だと、身体の筋肉というのは一週間も使わないとすっかり落ちる。で、骨折しない方の足に関しては、「足ジャンケン」などを教えて、なるべく運動するように、と。手術は火曜日か水曜日だそうです。

 アメリカ出張に関しては、こんなサイトを作りつつあります。まだ完成していない。もうちょっと肉付けする方向です。

2006年10月19日

 (19:30)ニューヨークを発つ日の夜の試合で見られないので気になっていたのですが、帰国してチェックしたらメッツが勝っていた。「メッツ不利」という比較的悲観的な見方がニューヨークでは多かったのでどうなるかな、と思っていたのですが。

 それにしても、カージナルスの田口は凄い。9回に出場して2点適時打。これでポストシーズンは4打数4安打、2本塁打、4打点(私の記憶では)。こんな選手を控えに回しておくというのも凄いことですが、対戦成績は3−3になってニューヨーク時間の今日の試合が一段と面白くなった。

 唐国務委員が二人の重要人物を伴って北朝鮮に行ったことは、言い方としてはいろいろあるのでしょうし、中国の発表としては変化球を投げてくるでしょうが、気持ちとしては「最後通牒」的な面があるんでしょうね。胡錦濤主席の最近の言葉を見ると、中国はほとほと金正日に困っている。だからといって、北の体制がその後の形が見えないまま倒れてもらっては困る。

 ルーマニアの新聞がチャウシュスクと金正日の類似性を指摘しているようですが、似ていると思う。中国に見限られて金正日体制はもたない。最初に中国に敵意を持ったのは金正日のサイドだと思われる。その反応に中国の指導部が「考えてやっているのに、何も分かっていない」と反発しているという図式でしょう。

 お互いに不信感をもったら、それが氷解するのは難しい。中国も韓国も困っている。しかし、その辺まで読んでいると思われている金正日が妥当な判断を下せるのかどうか。ライスが明日中国に行ってどのような話をするのかは注目です。

2006年10月17日

 (24:30)東京から二人来ていた相方が朝方に帰ってしまったので、久しぶりにハーレム、メトロポリタン美術館ツアーを。ハーレムは久しぶりです。70年代の後半は怖くて近づけなかった。コロンビア大学の西の当たりから入って、125丁目を東に。

イサムノグチの名作である水石  「綺麗になったな...」というが第一印象です。まだ圧倒的にカラードが多い。しかし違うのは人々の目です。その昔は皆怒った目をしていた。肩も怒っていた。今は皆さん非常に和やかな目をしている。閉まっている商店は多いし、空いている商店もあまり良い商品を置いているようには思えなかった。しかし、昔のハーレムではない。

 ある意味では、「富が貧乏な人々を追い出している」という側面がある。何せ誰の話を聞いても、「もう(従来の意味合いでの)マンハッタンには住めない」という。家賃が異常に高くなったからです。銀行の若手も言っていたし、その他のニューヨークの友人も言っている。で彼等は「ハーレムくらいしか(もう住めるところはない)」と言う。

 ということは、そうは言っても比較的安定した高い給料をもらっている企業の戦士が、住むところを北上させている、ということです。富による貧の駆逐という状況が生まれている。それが悪いと言っているのではない。その前のハーレムでは貧による富の駆逐が行われましたから。今でもハーレムの街並みを見ると、出来上がった頃はすばらしい街だったのだろうな、と分かる。10年後にどうなっていることやら。銀行のS君は東の96丁目レキシントンに住むことを決めたという。

 タクシーの運転手が言うのです。「ハーレムばかりじゃない。ブロンクスも毎年良くなっている」と。しかしブロンクスに入る気はしなかった。今度来るときは入れるかもしれない。

 その後はメトロポリタン美術館に。ここも久しぶりです。少なくとも2000年に入ってからのこれまで2回のニューヨークでは来ている時間はなかった。以前からそうでしたが、引き続きイサムノグチさんの「Water Stone」が異色ですし、私としては一番足を止めたくなる。多くの見学者もそうでした。

 それは、絵画、彫刻、遺跡などメトロポリタン美術館にあるほぼ全ての作品が全く音を出さないものであるのに対して、Water Stone は静かな水の落ちる音を出すからです。私が気づいた範囲では、メトロポリタン美術館にあって音を出す作品はこれしかない。

 この作品の前を通るいろいろな国の人を見ているのは楽しい。若い人はさっと通る人が多いが、お年寄りはどこの国の人であれ、ちょっと立ち止まる。中には前の椅子に暫く腰掛けてじっと音を聞いている人もいる。日本展示の中で一番秀逸な一品だと思いました。

 あとはエジプトも見たしいろいろ見ましたが、モジリアーニのreclining なんとかというあの裸婦の絵が良かったな。肌の色合いがちょっと変わっている。まあそれにしても、良く集めたものです。大英博物館やルーブル美術館もそうですが、大部分の財宝はその国(例えばエジプト)にとって見れば宝でしょうし、こうして世界中に散って閲覧されている。将来取り戻したいと思う国も出てくるんでしょうな。見る側としては一カ所に集まっていて便利だと思うのかもしれませんが。

 まあ政情が不安定な国にあるよりは、豊かな安定した国に歴史的遺物が残されるのは次善の策としては賢明かもしれない。かなりの部分が略奪されたものであるにせよ、です。アフガニスタンの石仏もそうです。しかし....という側面はある。エジプト館を見ながらそう思いました。

 最後に若手5人ほどで食事会。9の50にスペイン料理屋「Costa Del Sol」というどこかで聞いた名前の店で。ここには以前来たことがある。安くてまずまず。佐藤君を初め、出張者を含めて皆元気そうで良かった。うーん世界の資金の流れなどで面白い話もありました。

2006年10月17日

 (07:30)ははは、アメリカの人口が3億人になった日、というか朝。それなりきの記事はありますよ。大きくはないが。これは昨日の記事だったのですが、アメリカの人口が1億人になったのは1915年だったそうです。ということは、

1915年=1億人
1967年=2億人
2006年=3億人
2050年=4億人
 という展開のようです。1915年の日本の人口は、恐らく4000万人に達していない。江戸時代に終わりが3300万くらいだったと言われる。混乱の中で多分一時的に人口は減少したでしょうから。明治が始まったのは1868年。

 最近の傾向で言うと、アメリカは50年か40年で1億人増やしている。毎年にすると、200万人強。日本の出生者数は年間100万人を切りそうな所にいるし、人口は今後減少する可能性が高い。なのに、アメリカでは毎年人口が200万人増え続ける。この経済効果は大きいですよ。日本のエコノミストがアメリカ経済の先行きに過度に悲観的なのは、「自国の基準でアメリカを考えているから」という側面がある。

 むろん、2050年の人口は予測(今朝のアメリカの新聞の)ですが、今の増え方だとそう言う展開になるという。ということは、人口が減少することが確実なEUをアメリカの今世紀前半のどこかで追い抜くと言うことです。まあ、いろいろ問題を抱えているが、それでもアメリカにはそういう意味の活力はある。子供も多い。ニューヨークのような大都会でさえそうです。
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 今朝のニューヨーク・タイムズのスポーツ面の下には、松坂に関する大きな記事が。「For the Highest Bidder, a Rising Superstar Awaits」と。イチローを見たときに、「世界で5本の指に入る」と正しく評価したバレンタインの目が確かなら、という前提で、松坂は今年のオフシーズンの目玉の一つとタイムズは書く。

 バレンタインの言葉が引用されていて、「This guy is the real deal」と。「でっかい獲得劇になる」といった意味合いでしょうか。この記事によると複数球団でもっとも高い交渉権を得るだけで2000万ドル以上は必要、とのバレンタインの観測が掲載されている。このお金は西武に入る。マリーナーズはイチローの交渉権を1312万5000ドルで獲得したと言うから、それを遙かに超えることになる。

 加えて本人との交渉がまとまらなければならない。松坂の年俸は、少なくとも数億、多ければ10億を超えるでしょう。これだけのお金を出せる球団はアメリカでも少ない。ヤンキース、ドジャース、レッドソックスなど。

 米球団が注目しているのは、松坂が26歳と20台の半ばであること。アメリカでは既に100マイルを出すピッチャーがいるが、松坂の最高急速は95〜96マイル。高めに速い球を投げられることが評価されているという。バレンタインは松坂の平均速球速度が92〜3マイルであることに触れて、「a little above average」との評価。(ストレートは)まあまあということ。

 彼が評価しているのは、「command」という単語で表現される、日本で言うところの「コントロール」。確かにアメリカのピッチャーはコントロールが悪い。松坂には惚れ込むでしょう。加えてスライダーの評価が高い。

 どこに行くんでしょうね。行くことを前提に結婚もしたし。大リーグは先発が足りない。まあポスティングで今年行くんでしょうな。

2006年10月16日

 (25:30)歩き回ったり、見て回ったりばかりでなく、いろいろな人に会っているのですが、面白い話が多い。とにかく来るときに苦労したのでニューヨークのホテル事情のタイトさには驚いていたのですが、どうやら今までは想像しなかった勢力がマンハッタンのビルの買収をしているようなのです。それは、ロシア、インド、そして中国

 一時はマンハッタンで跳梁跋扈したのは日本であり、産油国の王様なのですが、今はこの三カ国がマンハッタンの有名ビルを買っているという。理由は簡単です。ロシアには石油で世界中の富が集まっており、インド、中国には巨大な国内経済を抱えて他の人よりも凄まじい早さで豊かになった一部の人間がいるから。

 ニューヨークのホテル事情の逼迫には、「あるインド人投資家による二棟合計2000室のホテルの買収→コンドへの転換」という背景があるという。そりゃ一部のホテルは昔から高かったが、9.11の直後のニューヨークのホテルの苦境を知っている人間としては今の値段はちょっと信じがたい。何か特殊な背景があるはずだと思っていたら、そういうことだったようです。

 新しいホテルも建設されているのです。例えばニューヨークの知り合いに紹介してもらったハドソン・ホテルは、ウエストサイドに出来た初めての本格的なホテルではないかと思えるようなホテルです。古いビルをリノベートして完成したそうで、私も知り合いと中で食事をしましたが、まあ面白い作りをしている。中庭のバーエリアがしゃれていて良かった。

 しかし、全体には足りないのです。おまけに飛行機も取れないと来ている。航空券とホテルの両方が取れにくいのでは、なかなか来れない。実際に、アメリカの各地から来たと思われる観光客でニューヨークはごった返している感じ。もちろん昔から観光客が多い街でしたが、「こんなに多かったかな」と。まあ考えられるのは、いろいろあったが、それゆえにニューヨークは世界でも有名な街になった、大勢の人が訪れているということです。

 街が安全になったのもニューヨークの観光客を増やしている。私が最初に来た頃は、先輩から「あそこは危ない、ここはダメ」といろいろ最初に教わったものだが、今はだいたいどこにでも危険を感じることなく行ける。イーストのイーストには行きませんでしたが、セントマークスなんて以前はあまり安全じゃなかったような。

 火曜日に行ってみようと思っているのですが、ハーレムも以前とは様変わりしたらしい。ニューヨークの人達はこれを「ジュリアーノ効果」と呼んでいる。ジュリアーノは今のブルームバーグの前の市長で、今でも時々ヤンキースの試合などを見ているのが映される。9.11の時の市長です。彼はニューヨークの安全性向上に尽力した。

 で、街の様子を描写すると、ジャンクの店は相変わらず多いが、一方でブランドショップの固まりにマンハッタンはなりつつあると思う。ニューヨークの連中は以前はあまりブランドにはこだわらなかったのですが、今はお金の流れがちょっと違うように思う。また、体格は良いがど安いものを来ているという印象がアメリカの女の子達には多かったのですが、今はちょっと違う。日本の女の子ほどではないが、かなり綺麗になってきている。

 あとはアメリカ経済全体の話、自動車業界の現状と今後に関する話、それにハワイの地震の時にCNNやフォックスがやっていた参加型メディアの今後に関する話などが面白かったのですが、書くと長くなるのでまたの機会に。ニューヨークは金曜日から晴天続きです。

2006年10月15日

 (25:30)グランドゼロの跡地に行ったり、リトル東京を見たりと結構動きました。下に関連写真を二つほど掲載しておきましたが、建設作業はまだこれからです。何も立ち上がっていない。2010年にはこうなるという予告写真(掲載)がいっぱいあるのですが、まだ図でしかない。

2010年のマンハッタン南部の各ビルや通りの予想図  この写真には断片的に出ているのですが、2010年のローワーマッハッタンのイメージはこのサイトのようになるらしい。気が付いたのは、二つあったワールドトレードセンターのあった場所を囲むように出来てきているビルには、ガラス張りが多いと言うこと。ビルが空を映している。開放的で良い。ここで失われた魂を空に帰してやっているような気がする。

 「リトル東京」というのは西海岸の都市にあるのかと思っていましたが、日曜日のニューヨーク・タイムズで初めて知りました。で、行ってみたのです。イースト・ビレッジのセントマークスPLに確かに固まっている。タイムズの写真に載っていた店もありました。タイムズの記事のストーリーは聞き慣れたものです。自由を求めて日本の若い女性がニューヨークに来ている。いずれは帰るが、今はいろいろ試してやってみている.....といった手合い。私の記憶では、この手の記事は3年ごとくらいに表れる。

 面白いと思ったのは、これは日本のニュースにもなったのですが、いろいろな食料、例えばハンバーグなどですが、の自動販売機コーナーが大きく設置されていて、これがアメリカ人に大人気になっているということ。私がニューヨークにいることをサイトで知ったポッドキャストのファンという倉科さんからもメールで情報を頂きました。ありがとうございました。

 「リトル東京」といっても、ロスやサンフランほど大きくはない。ストリート沿いのワンブロックという感じ。近くにはタイとか韓国のレストランも多い。まあ中国以外のアジアコーナーという感じ。しかしお客さんはコーカシアンが多かった。中国以外という点で言うならば、またまた中華街が拡張していた。キャナルの上のイーストサイドは完全に中華街。リトルイタリーは押し込められてきつつある。リトルイタリーは土曜日の午後の混み具合はすさまじかったのですが、昔ほど美味しい店はないように思う。イタリアンは、ニューヨークでは味はセントラルパーク回りに移っているのでは。
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 最後のワールドトレードセンターの上がりチケットこれは記念になるかもしれないのですが、アメリカの人口は2006年10月17日の朝に3億人を突破するそうです。この夏頃から聞いていたのは「11月には3億人突破」ということですから、半月ほど早い。まあ隠れ人口も多いのでしょうから実際は3億人突破が何時だったかしれませんが、公式には火曜日の朝が「3億人突破」になるらしい。

 ある記事は、2億人を突破した1967年と興味深い比較を行っていた。タイトルは「いかにアメリカが変わったか」

1967年           現在
人口
アメリカ  2億人        3億人
世界   35億人        65億人

アメリカ人の平均寿命
70.5             77.8

アメリカの総戸数
5900万            1億1300万

新築の家の値段
2万4600ドル         29万0600ドル

 私の記憶だと、日本の人口が1億人を突破したのも1967年です。つまり、日本1に対してアメリカの人口2。だから私が確か社会人になったときに覚えた「アメリカの人口は2億4000万」というのは、70年代の半ばの話ですから、当たっている。その時でもまだ日本とアメリカの人口総数対比は1対2だった。

 しかしアメリカの人口は約40年の間に1億人も増えた。そして今後も増え続ける見通しにある。マンハッタンを歩いて思うのは、「以前よりは赤ちゃんが増えた」ということです。それも身なりのきちんとした白人の、そしてオフィスに出したらびしびし仕事もこなすだろうなというタイプの人が、結構赤ちゃんをベビーカーに乗せている。アメリカの女性の美意識も変わったと思いました。もともとアメリカの中西部の白人女性は出生率が高い。

 9.11で倒壊したWTCの話に戻るのですが、建設されたのは1973年だったそうです。私が最初にアメリカに行ってニューヨークに住んだのは1976年。ちょうど今から30年前です。当然のようにWTCはあった。よく通いました。9.11の直後に行ってWTCのないニューヨークを見たときにはショックでした。そしてあの臭い。ビルとしては28年の短い命。

 右に掲げた写真は、倒壊の数日前にたまたまWTCに新婚旅行で上った武井君が、帰国後に私に見せてくれたものをスキャナーで読み取っていたもの。2001年の9月18日のコーナーに置いてある。そうそう、これでした。懐かしい。知り合いが何人も倒壊の時点でWTCのホテルに泊まっていた。皆助かりましたが。今でも日本人の何人かがセンターの写真に残っている。悲惨なことです。nothing wrong だったのに。

 2001年の直後に比べると、ローワーマンハッタンは本当に綺麗になった。自由の女神にも自由に行ける。しかし、フリーダム・タワーが完成するのは2010年です。あえてまたここに高いビルを建てる。アメリカ人の負けん気というか、意地を感じますね。良いか悪いかは別にして。

2006年10月15日

 (18:30)ニューヨーク時間の午後6時、ハワイ時間の正午現在の最大のニュースは、ハワイ島での地震。マグニチュード6.6。インドネシアの大きな地震とその後の津波が記憶に新しいだけに、日曜日の夕方のCNNやフォックス・ニュースなどは地震のニュース一色です。

 日本で地震というと、固定カメラからの「揺れの瞬間」が繰り返し放送されるのですが、アメリカのテレビを見ている限りでは「揺れの瞬間」の絵はなし。ということは、地震が起きてから絵を取っているらしく、しかも動画が少なくて、静止画が多い。加えてマグニチュードは見ている人間として分かったとして、日本の報道では必ず直ぐに出てくる「各地の震度」の数字が全くない。そもそも計測していないのかも。今のニュースだとハワイ島に緊急事態が宣言されたという。

 繰り返し報道しているが、「けが人あり、ビルの倒壊あり、ハワイの広い地域で停電」という以外はあまり情報もない。あと空港も港も止まっているようです。今アメリカのテレビを見ている限りでは、アメリカの地震報道はあまり優れているとは言えない。日本の方が詳しい。

 一つ面白いのは、テレビが視聴者に盛んに「電話してくれ、動画でも静止画でも送ってくれ」と言っている。CNNを見ていると、報道番組の半分はそれに割いている感じ。証言の正しさをどう立証しているのか知りませんが。面白いと思いました。

2006年10月14日

 (23:30)風はあり、気温は低い一日でしたが日差しは強く温かいので、「一日中そこら中に人が出ている土曜日」でした。とにかく観光客が多いのです。バッテリーパークに行っても、グランドゼロに行っても、ミッドタウンの有名アベニューにいても、ブロードウェーも。

 結構歩きました。足が痛くなるくらい。考えたら2001年の9.11直後も2003年に来たときも、短期、狙いの定まった滞在であって、時間を使ってマンハッタンの中を見て回ると言うことはなかった。そういう意味では結構久しぶりの「ゆっくり見」なのですが、そうしたなかで「マンハッタンも変わった」と思いました。

 例えば42丁目なんて、西から東に歩いてみると、まずタイムズ・スクエアに70年代の後半の面影はほとんどない。本当に綺麗になったと思う。それを過ぎて公園沿いには新しいビルが出来ているし、5とマジソンの間も大きなビルが出来ている。

グランドゼロの横にあるメモリアル・センターにて  わずかにグランドセントラル・ステーションの回りは昔と変わらないのかな。グラセンそのものが変わっていないので。しかし、そこから国連までもまた大きく変わっている。その国連ではあとで触れますが、北朝鮮非難決議が全会一致で採択された。

  またセントラル・パークのウエストも凄く変わったと思う。63のブロードウェーに居たのでウエストの記憶は鮮明なのですが、当時はあまり75以上には行かなかった。しかし今回81丁目まで歩いて、本当に面白い街になりつつあるな、と思いました。コロンバス・アベニューなど面白い店やレストランが多くなっている。以前住んでいたビルは下に映画館があるレジデンスですが、今はリノベートしている最中。ま、30年たちましたから。そうそう、ABCの本社が引っ越してきていました。

 テロとかいろいろあったが、ニューヨークの建設活動は活発だし、お金も人も集まってきているというのが実情のようです。タクシーも車も相対的には凄く綺麗になってきている。あまり壊れた車を見かけませんでした。

 「日本の進出」も別の意味で進んでいる。ユニクロが11月に店を出すというので、その場所を見に行きました。場所としてはソーホーです。確かクロスビーとブロードウェーがクロスする当たり。チャイナ・タウンに近い。地下鉄の駅だと、スプリング・ストリートですが、ある意味で衣料品店街の一角。でかい宣伝が目を引く。英語とカタカナで。

 70年代、80年代のニューヨークに「日本の進出」を感じたとしたら、商社や銀行など、人としては日本人ビジネスマンでしたが、今は違う。まもなくユニクロがあり、ミッドタウンには任天堂ワールドがあり、日本の進出の幅が広がっている。

 国連決議がまとまったのは、あとで午後2時前だったと聞きました。ようこれだけの細かい文章でまとまったものです。「早期に、全会一致で」が成功の目安でしたから、その意味では成功ではないでしょうか。

 「早期」という意味では、タイガースのアストロズ撃破も素早かった。テレビで見ていましたが、最後が3ランHRのサヨナラで4連勝ですからね。ヤンキースの初戦を負けて以来、これで7連勝でワールド・シリーズに到達した。レギュラーシーズンを、特に終盤を考えれば信じられない強さ。

 最後のオルドネスだったですかね、あの帽子から髪の毛が外に出ている選手なんて、ピッチャーの2球目をいとも簡単に、直ちにそれとわかる当たりでレストスタンドに運んでいました。あれじゃ、アスレチックスの選手もやってられない。ホームのタイガースは強い。  

The following is the text of the U.N. resolution passed Saturday that imposes sanctions on North Korea for its claimed nuclear test:

The Security Council, Recalling its previous relevant resolutions, including resolution 825 (1993), resolution 1540 (2004) and, in particular, resolution 1695 (2006), as well as the statement of its President of 6 October 2006 (S/PRST/2006/41),

Reaffirming that proliferation of nuclear, chemical and biological weapons, as well as their means of delivery, constitutes a threat to international peace and security,

Expressing the gravest concern at the claim by the Democratic Peoples Republic of Korea (DPRK) that it has conducted a test of a nuclear weapon on 9 October 2006, and at the challenge such a test constitutes to the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons and to international efforts aimed at strengthening the global regime of non-proliferation of nuclear weapons, and the danger it poses to peace and stability in the region and beyond,

Expressing its firm conviction that the international regime on the non-proliferation of nuclear weapons should be maintained and recalling that the DPRK cannot have the status of a nuclear-weapon state in accordance with the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons,

Deploring the DPRKs announcement of withdrawal from the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons and its pursuit of nuclear weapons,

Deploring further that the DPRK has refused to return to the Six-Party talks without precondition,

Endorsing the Joint Statement issued on 19 September 2005 by China, the DPRK, Japan, the Republic of Korea, the Russian Federation and the United States,

Underlining the importance that the DPRK respond to other security and humanitarian concerns of the international community,

Expressing profound concern that the test claimed by the DPRK has generated increased tension in the region and beyond, and determining therefore that there is a clear threat to international peace and security,

Acting under Chapter VII of the Charter of the United Nations, and taking measures under its Article 41,

1. Condemns the nuclear test proclaimed by the DPRK on 9 October 2006 in flagrant disregard of its relevant resolutions, in particular resolution 1695 (2006), as well as of the statement of its President of 6 October 2006 (S/PRST/2006/41), including that such a test would bring universal condemnation of the international community and would represent a clear threat to international peace and security;

2. Demands that the DPRK not conduct any further nuclear test or launch of a ballistic missile;

3. Demands that the DPRK immediately retract its announcement of withdrawal from the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons;

4. Demands further that the DPRK return to the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons and International Atomic Energy Agency (IAEA) safeguards, and underlines the need for all States Parties to the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons to continue to comply with their Treaty obligations;

5. Decides that the DPRK shall suspend all activities related to its ballistic missile programme and in this context re-establish its pre-existing commitments to a moratorium on missile launching;

6. Decides that the DPRK shall abandon all nuclear weapons and existing nuclear programmes in a complete, verifiable and irreversible manner, shall act strictly in accordance with the obligations applicable to parties under the Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons and the terms and conditions of its International Atomic Energy Agency (IAEA) Safeguards Agreement (IAEA INFCIRC/403) and shall provide the IAEA transparency measures extending beyond these requirements, including such access to individuals, documentation, equipments and facilities as may be required and deemed necessary by the IAEA;

7. Decides also that the DPRK shall abandon all other existing weapons of mass destruction and ballistic missile programme in a complete, verifiable and irreversible manner;

8. Decides that:

(a) all Member States shall prevent the direct or indirect supply, sale or transfer to the DPRK, through their territories or by their nationals, or using their flag vessels or aircraft, and whether or not originating in their territories, of:

(i) any battle tanks, armoured combat vehicles, large calibre artillery systems, combat aircraft, attack helicopters, warships, missiles or missile systems as defined for the purpose of the United Nations Register on Conventional Arms, or related materiel including spare parts, or items as determined by the Security Council or the Committee established by paragraph 12 below (the Committee);

(ii) all items, materials, equipment, goods and technology as set out in the lists in documents S/2006/814 and S/2006/815, unless within 14 days of adoption of this resolution the Committee has amended or completed their provisions also taking into account the list in document S/2006/816, as well as other items, materials, equipment, goods and technology, determined by the Security Council or the Committee, which could contribute to DPRKs nuclear-related, ballistic missile-related or other weapons of mass destruction-related programmes;

(iii) luxury goods;

(b) the DPRK shall cease the export of all items covered in subparagraphs (a) (i) and (a) (ii) above and that all Member States shall prohibit the procurement of such items from the DPRK by their nationals, or using their flagged vessels or aircraft, and whether or not originating in the territory of the DPRK;

(c) all Member States shall prevent any transfers to the DPRK by their nationals or from their territories, or from the DPRK by its nationals or from its territory, of technical training, advice, services or assistance related to the provision, manufacture, maintenance or use of the items in subparagraphs (a) (i) and (a) (ii) above;

(d) all Member States shall, in accordance with their respective legal processes, freeze immediately the funds, other financial assets and economic resources which are on their territories at the date of the adoption of this resolution or at any time thereafter, that are owned or controlled, directly or indirectly, by the persons or entities designated by the Committee or by the Security Council as being engaged in or providing support for, including through other illicit means, DPRKs nuclear-related, other weapons of mass destruction-related and ballistic missile-related programmes, or by persons or entities acting on their behalf or at their direction, and ensure that any funds, financial assets or economic resources are prevented from being made available by their nationals or by any persons or entities within their territories, to or for the benefit of such persons or entities;

(e) all Member States shall take the necessary steps to prevent the entry into or transit through their territories of the persons designated by the Committee or by the Security Council as being responsible for, including through supporting or promoting, DPRK policies in relation to the DPRKs nuclear-related, ballistic missile-related and other weapons of mass destruction-related programmes, together with their family members, provided that nothing in this paragraph shall oblige a state to refuse its own nationals entry into its territory;

(f) in order to ensure compliance with the requirements of this paragraph, and thereby preventing illicit trafficking in nuclear, chemical or biological weapons, their means of delivery and related materials, all Member States are called upon to take, in accordance with their national authorities and legislation, and consistent with international law, cooperative action including through inspection of cargo to and from the DPRK, as necessary;

9. Decides that the provisions of paragraph 8 (d) above do not apply to financial or other assets or resources that have been determined by relevant States:

(a) to be necessary for basic expenses, including payment for foodstuffs, rent or mortgage, medicines and medical treatment, taxes, insurance premiums, and public utility charges, or exclusively for payment of reasonable professional fees and reimbursement of incurred expenses associated with the provision of legal services, or fees or service charges, in accordance with national laws, for routine holding or maintenance of frozen funds, other financial assets and economic resources, after notification by the relevant States to the Committee of the intention to authorize, where appropriate, access to such funds, other financial assets and economic resources and in the absence of a negative decision by the Committee within five working days of such notification;

(b) to be necessary for extraordinary expenses, provided that such determination has been notified by the relevant States to the Committee and has been approved by the Committee; or

(c) to be subject of a judicial, administrative or arbitral lien or judgement, in which case the funds, other financial assets and economic resources may be used to satisfy that lien or judgement provided that the lien or judgement was entered prior to the date of the present resolution, is not for the benefit of a person referred to in paragraph 8

(d) above or an individual or entity identified by the Security Council or the Committee, and has been notified by the relevant States to the Committee; 10. Decides that the measures imposed by paragraph 8

(e) above shall not apply where the Committee determines on a case-by-case basis that such travel is justified on the grounds of humanitarian need, including religious obligations, or where the Committee concludes that an exemption would otherwise further the objectives of the present resolution;

11. Calls upon all Member States to report to the Security Council within thirty days of the adoption of this resolution on the steps they have taken with a view to implementing effectively the provisions of paragraph 8 above;

12. Decides to establish, in accordance with rule 28 of its provisional rules of procedure, a Committee of the Security Council consisting of all the members of the Council, to undertake the following tasks:

(a) to seek from all States, in particular those producing or possessing the items, materials, equipment, goods and technology referred to in paragraph 8 (a) above, information regarding the actions taken by them to implement effectively the measures imposed by paragraph 8 above of this resolution and whatever further information it may consider useful in this regard;

(b) to examine and take appropriate action on information regarding alleged violations of measures imposed by paragraph 8 of this resolution;

(c) to consider and decide upon requests for exemptions set out in paragraphs 9 and 10 above;

(d) to determine additional items, materials, equipment, goods and technology to be specified for the purpose of paragraphs 8 (a) (i) and 8 (a) (ii) above;

(e) to designate additional individuals and entities subject to the measures imposed by paragraphs 8 (d) and 8 (e) above;

(f) to promulgate guidelines as may be necessary to facilitate the implementation of the measures imposed by this resolution;

(g) to report at least every 90 days to the Security Council on its work, with its observations and recommendations, in particular on ways to strengthen the effectiveness of the measures imposed by paragraph 8 above;

13. Welcomes and encourages further the efforts by all States concerned to intensify their diplomatic efforts, to refrain from any actions that might aggravate tension and to facilitate the early resumption of the Six-Party Talks, with a view to the expeditious implementation of the Joint Statement issued on 19 September 2005 by China, the DPRK, Japan, the Republic of Korea, the Russian Federation and the United States, to achieve the verifiable denuclearization of the Korean Peninsula and to maintain peace and stability on the Korean Peninsula and in north-east Asia;

14. Calls upon the DPRK to return immediately to the Six-Party Talks without precondition and to work towards the expeditious implementation of the Joint Statement issued on 19 September 2005 by China, the DPRK, Japan, the Republic of Korea, the Russian Federation and the United States;

15. Affirms that it shall keep DPRKs actions under continuous review and that it shall be prepared to review the appropriateness of the measures contained in paragraph 8 above, including the strengthening, modification, suspension or lifting of the measures, as may be needed at that time in light of the DPRKs compliance with the provisions of the resolution;

16. Underlines that further decisions will be required, should additional measures be necessary;

17. Decides to remain actively seized of the matter.

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2006年10月13日

 (17:30)約半日の時間をかけて、ニューヨークに移動してきています。寒い。昼間で8度でしたから、これから出かける夕方の今はもっと寒くなっていると思う。コートを着ている人が多いが、ニューヨークらしく半袖の人もいる、という状況。

 「定点観測」です。前回来たのは確か2003年の4月から5月にかけて。もう3年以上前です。その時は経済を見る目的もあったのですが、その年から大リーグでプレーを始めた松井の試合を見に来た。今年はヤンキースの試合は終わっているので、「今アメリカで何が起きているのか」がテーマです。中間選挙も控えている。次の大統領は誰なのか。

 今書いているちょうどこの時間にニューヨークの株式市場はクローズして、またまた高値更新。11960.51で、12.81ドル高。この一週間は上げ続けている。どこにその力があるのか。 次のアメリカの金融政策は上げか下げか、そして中間選挙は、イラクなどを巡るアメリカ人の気持ちは、そしてスキャンダルに揺れるアメリカの政界は。

 2003年に来たときよりも、一段と入国審査は厳しくなっている。今までの手続きに加えて、左の人差し指の指紋を採り、その次に右の人差し指の指紋を採り、その後目の特徴を撮影し.....と続く。混んだ飛行機から遅く出てきた人はあれでは大変です。今回は素早く出られたので私は楽でしたが。

 飛行機は混んでいました。面白いジャンボで、座席のほぼ半分はビジネス以上なのです。キャビンアテンダントと話をしていたら、「最近はこういう機が多い」と。ニューヨークに来て会った人に聞いたら、「この時期はいつも混んでいることが多い」とし、「予約が取れなくて3日ほど出張を遅らせました」と。

 ケネディに着いた後、タクシーの運転手に毎回のごとくクイーンズ・ブルバードを走ってもらいました。最初にニューヨークで住んだのはレゴパークで懐かしい。どう変わったかを見るのも観測の一つです。人の良さそうなインド人の運転手で、盛んに話してくる。「今年インドに二回行った」と言ったら、のってきてしまった。

 クイーンズボロ・ブリッジを渡りながら、ちょうどライドルが乗った飛行機が激突したビルが見えました。高度を間違えたか、機器に障害があったのか。目の前に大きなビルが見えるので、よほどのことがない限り事故など起こす場所ではないのですが。

 来週の水曜日までニューヨークにとどまります。その間どれだけ見れるか。ケイタイのパケット通信は大丈夫かちょっと心配したのですが順調で、ケイタイメールは問題なし、PCメールはすべてリモートメールで見られますし、電話での連絡事項がある方は、私のケイタイに掛けて頂ければ転送されます。

2006年10月12日

 (24:30)ニューヨーク・タイムズを見たらノーベル文学賞がトルコの作家に与えられたとあって、「村上春樹は今回はダメだったのか...」と。結構有力視されていたのですが、残念でした。

 与えられたのはオルハン・パムクという方で、54歳だそうです。「闘う作家」というにふさわしい人のようで、トルコ国内でタブーとされる「アルメニア人虐殺」を史実と述べて起訴されたこともあるという。トルコ人作家の受賞は初めてと。

 「ノルウェーの森」は好きだったな。確か緑ちゃんという人物が登場していた。新宿の今でもあるジャズバーで酒を飲むシーンなどが今でも絵のように思い出す。「昼でも酒を飲んで罪悪感のない店」というような記述だったと思った。下巻の110ページ ? 紀伊国屋の裏側の地下にあったその店も、靖国通り沿いに移った。

 同名の曲がビートルズにあることも、この作品に対する記憶を強いものにしている。曲もシンプルで良い。村上春樹は欧米でもアジアでも人気がある。まあ別にノーベル賞を取ることを目的に村上さんは作品を書いているわけではないでしょうが、ちょっと残念だったな...と。
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 今見た面白いニュース。

 大リーグ、ホワイトソックスは11日、本拠地のシカゴ・セルラーフィールドの平日試合に限り、試合開始時刻を「午後7時11分」とすることを発表した。

 スポンサーのコンビニエンスストア・チェーン、セブン―イレブンの申し入れによるもの。来季からの3年契約。

 契約金額は明らかにされていないが、ニューヨーク・タイムズ紙は「年間50万ドル(約6000万円)」と報じ、セブン―イレブンの広報担当者の「ファンの心の中に、我々の名前が刻み込まれれば、50万ドルは安いもの」という談話を紹介している。

 ははは。実は毎週木曜日に収録している日経ポッドキャストの話題は、「命名権」でした。球場とかの。例えば「インボイス西武球場」。今回井口のいるホワイトソックスが始めたことは、「時間設定権」とでも呼ぶのでしょうか。11分遅れるだけですが、ちょっと面白い。こういう企業名、企業イメージの告知、広報努力というのはこれからも続くんでしょうな。

2006年10月11日

 (19:30)北朝鮮問題と並んで火曜日のアンカーの話題は「年金分割」でしたが、これは面白かった。離婚待ちの女性が結構居ることは聞いたいるのですが、今まではいったい女性はどのくらいもらえるのか、について私にはアイデアがなかったし、それは多くの女性も同じ事だろうと思っていたからです。

 番組の中の説明を聞いていて「少ないな」「暮らせないじゃん」と思いました。普通の会社員、公務員の奥さんが年金分割を享受できたとしても、せいぜい毎月10万円ちょっとなんですよ。それじゃ家賃を払ったら終わってしまう。

 話を聞いていて分かったのは、共済年金、厚生年金の部分だけが最高半分女性側に支払われるというシステムで、例えば企業年金など多くの日本のサラリーマンがエクストラでもらえる年金の部分は分割されない、ということなのです。今まで私は「分割」という言葉で、男がもらえる年金全体(企業年金などを含めて)を離婚する夫婦で二分割するのかと思っていた。全然そうじゃない。

 ただし一つ女性にとって心強いのは、お金が旧夫を通じて支払われるのではなく、当該年金支払い機関から直接女性の口座に振り込まれること。ねこばばがなくなる。今はいろいろな形で男が支払いを渋ったときに、女性としては支払いを迫る現実的方法はあまりなかった。「離婚待ち」の女性陣は、全体を勘案して行動するならするで決めれば良いのではないでしょうか。

 今朝のニュースで、「おお、やっとか」と思ったのは、企業向けながら富士通がPC本体の記憶媒体にフラッシュメモリーを使った機種を発売するというもの。そろそろ出てきて当然です。筆者はしばらくバイオUを使ったが、これが速かった。立ち上げ時間など気持ちが良いほどでした。

 あとフラッシュメモリーPCの特徴は、軽い、衝撃に強い、電力使用量が少なくて済むなど。欠点は値段が高い、まだ大容量にはなりきれていない、など。まあでもフラッシュを使ったUSBメモリーでも最近は2ギガまで来ているが、それほど高いという印象はしないので、これから大容量、低価格化が進むでしょう。

 バイオUはちょっと小さすぎる。普通のデスクトップ(特にB)でフラッシュメモリーのタイプが欲しいんですよね。あのスピード感は大切です。量販店でちょこっと覗いてみたいと思っています。

2006年10月11日

 (01:30)徐々に人々の頭に浮かんでくるのは、「レジーム・チェンジ」(regime change)ということではないでしょうか。つまり核の問題にしろ、拉致の問題にしろ、北朝鮮がからむ多くの深刻な問題の最終的な解決策は「体制転換」が最も近道である、という判断です。

 韓国や中国が今まで北朝鮮の現レジームをずっと支えようとしてきたのは、別に金正日体制がすばらしいからではなく、あの12万余平方キロの国土が混乱状態になったら困るから、「出来たら今のままでいて欲しい」ということに尽きる。中国は北朝鮮の金正日体制が崩壊して豆満江まで韓国、もっと言えばアメリカ軍の影響力が及ぶようになるのは嫌だし、韓国は今の経済的繁栄(国民一人当たりGDPで1万5000ドル程度)を手放したくない。だから「金正日の体制には静かにしていて欲しい」と考えていたのです。

 しかし北朝鮮は静かに出来ない。生き残りに必死だからだ。石油は出ない、工業が発達する経済システムにはないから、まともな輸出品では稼げない。でいろいろなものに手を染めている。それは報じられている通りだ。最近は人の輸出がロシア向けに進んだと言われる。外貨がなければ欲しいものも海外から買えない。しかしその道は閉ざされつつある。

 地下核実験実施発表を受けたアメリカの対北朝鮮決議案は、極めて興味深い。

  1. 武器や核兵器、弾道ミサイル関連物資と指導者層が消費するぜいたく品の輸出入や技術移転の禁止
  2. マネーロンダリング(資金洗浄)や麻薬、偽造などの違法行為に関連した金融資産などの凍結
  3. 北朝鮮を行き来する貨物の検査実施
 となっている。興味深いのは既に実施している「金融資産などの凍結」に加えて、「指導者層が消費するぜいたく品の輸出入の禁止」が入っている点。金正日の体制が倒れずにもっているのは、彼が自分を支持する北朝鮮指導者層の消費意欲を満たしているからだ、と考えられる。若くして指導者になった金正日の先輩諸氏に対する配慮はすさまじかったと報道されている。

 このアメリカの制裁案を見て、中国の王光亜・国連大使が語った言葉が興味深い。大使はアメリカ案に対して「いい土台だと思う。今日は良い議論ができた」「その多くは妥当だ」と述べている。北朝鮮に対する懲罰措置全般についても、「それらは妥当なものでなければならない」としながらも、「I think there has to be some punitive actions」と述べ、懲罰的措置の必要性は認めている。

 中国は苦しい。北朝鮮に対して腹は煮えくりかえっているに違いない。国際社会との橋渡しに関する自分たちの努力を踏みにじっているのだから。北朝鮮が「朝鮮半島の非核化」という中国の大方針に反していることも無論問題だ。しかし、今暴発させて収集が難しい形で北朝鮮の現体制に倒れてもらっても困るだろう。何とか軟着陸を図りたい。しかし、北朝鮮がそれを拒否しているように見える。既に北朝鮮は中国に対しても聞く耳を持たない。

 中国もアメリカもまだはっきり言わないが、北朝鮮の「レジーム・チェンジ」を模索し始めていると考えて良いと思う。むろん利害関係は複雑に錯綜している。また、ある国の体制は国民が選ぶものであって、外国がとやかく言うものではない、というのは北朝鮮についても言える。だから、表だっては「あの国の体制をどうする」とは言えない。しかし明らかに「ポスト金正日」を考える時期に来ている。

 金正日がそれが回避する可能性があるとしたら、それは金正日が「北朝鮮のカダフィ」になることだ。つまり今までのスタンスを劇的に変える、国際社会の秩序の中に自らを合わせる方向を選ぶのである。

 しかし、カダフィと金正日が決定的に違うのは、片方がテントで生活するほど生活は清貧だったと言われ国民全般からは支持が高かったのとは対照的に、北朝鮮の指導者が金品や女性関係においても贅沢の限りを尽くしてきたと思われる点であり、そのおこぼれを指導者層に与えてきたが故に支持されてきた。

 カダフィの方針転換にはリビア国内が素直に従って今は同国は静かになっているが、北朝鮮は恐らくこの種の国家方針の転換をうまく飲み込めないだろう。金正日もその道を選ばないだろう。

 アメリカのマカオを通じた金融政策が予想外に効果があったのは、金正日が自分の財布を開けなくなったからである。この制裁は、中国やロシアが参加しなくても極めて有効だった。「すべての国が参加しなければ制裁は効果がない」というのは間違いだ。

 安保理5カ国に加えて、日本、韓国など周辺関連国で北朝鮮の核保有を歓迎できる国はない。韓国の一部には「今北朝鮮が核を持つ事は、将来合体したときに大韓国が核を持つこと」という意見もあるという。しかし、それは中国もアメリカも望まないし、日本も望まない。長い目で見れば、韓国にとっても不利益だ。

 制裁の先を考えるならば、各国が抱える大きな問題は、あの12万余平方キロの北朝鮮の国土をどういう形の政権で運営するのが望ましいのだろうか、というものだろう。民族の紐帯もあるから、やはり最大の利害関係者は韓国であり、第一の責任は韓国が負うだろうし、韓国はそれなりのシナリオを持っているはずだ。

 しかし、それは中国やロシアの意向、アメリカや日本の意向をどのくらい取り入れたものかは分からない。特に中国は中朝国境付近に何百万という朝鮮族の人々を抱えているし、一種の歴史問題(高麗政権の性格に関する)を抱えているだけに重大な関心をもって事態の推移を見守るはずだ。今の中国は、今の北の体制が崩れた後の事態の推移が読めないが故に、依然として「外交的解決」に望みを残していると言える。韓国もそうだ。しかし、その可能性を北朝鮮の現体制がミサイル、その次は核実験と国際社会への挑戦を続けるなかで、自ら狭めている。

 核実験は失敗だったとか成功だったとか議論はある。しかし重要なのは、北朝鮮が「核兵器を持つ」と国の内外に宣言し、「核実験を行う」と発表し、そして「実験に成功した」と大々的に公表したことだ。「発表自体が挑発的」というアメリカの姿勢は、日本にとってもその通りで、「実験は成功、失敗?」の話はあまり関係ない。意図は明確だし、北朝鮮はいまのままだと核兵器の保有を目指し、そして「核クラブ」への参入を狙っている。これは日本にとって許し難い。

 「レジーム・チェンジ」は、日本も今から真剣に考えておく必要があるの。新幹線で移動中で一部の議論しか聞く時間がなかったが、昨日の国会でもそういう観点からの対話はなかったように思う。

 重要なのは、北朝鮮におけるレジーム・チェンジは、北朝鮮に住む多くに人々(2200万人前後)にとっても望ましい変化になると予想されることだ。国は指導者とその取り巻きのものではなく、あくまでも国民のものであるべきだ。北朝鮮のレジーム・チェンジは、本来北朝鮮の国民が決める問題ではあるが、当面の混乱は別にして、北朝鮮に住む多くの人々にとっても望ましい問題解決方法だと思えるし、他の多くに国にとってもそれがはっきりし始めてきている。

2006年10月10日

 (08:30)今朝「それでも」と思って新聞受けを見てみたら、一つだけ新聞が入っていました。日経の「特別号外」。「特別号外」とは珍しい。普通は「号外」だと思うのですが。日経は今色々問題を抱えているから、どうやって読者の信頼を回復したらよいかを考えたのでしょう。そうだとしても、こういう重要な日に新聞が配られている、というのは重要だし、歓迎です。

 それにしても、こんな重要なニュースがある日に新聞がないなんて、何という国でしょうか。ネットがあると言っても、ニュースの重さの配分は新聞が果たすべき役割です。世界の多くの国で「新聞が休み」なんて聞いたことがない。

 北朝鮮情勢は緊迫度を強めてしばらく推移するでしょう。金融市場を取り巻く環境も大きく変わる可能性がある。とりあえずは、今日の東京の株式市場と為替市場の動きが注目です。株は少なくとも寄りつきは下げるでしょう。その後は戻し(?)。引けがプラスになれるかどうかはちょっと不安。

 3連休は良い天気でした。「北朝鮮が核実験」のニュースは月曜日は富士山麓でケイタイで見ました。せっかく富士山が初冠雪で綺麗な景色だったのに、朝鮮半島の北の半分の国がやっていることはなんとく ugly な事でしょうか。

 ずっと一日雲一つ無い天気。全体は暑くもなく寒くもなくですが、日中はちょっと暑かった。金子さんや水田さん、それに津田さんとの山歩きはなかなか楽しかった。tks

 なお北朝鮮の核実験実施発表と市場との関係については、ここに文章を置いておきます。

2006年10月09日

 (24:30)金曜日のラジオ番組ではっきり申し上げたのですが、私は最初から「この土日で実施」説でした。「最後のカードだからなかなか切らない」という意見があることは承知の上で。その理由は

  1. 北の核実験実施は、「金正日から国民向けの約束」としてテレビで大々的に発表されている。ただ単に海外向けの放送で予告されたわけではない。国民向けに発表行った以上、それを実施しないのは金正日の権威に関わる

  2. 9日は潘基文・韓国外交通商相が次期国連事務総長に推戴される日であって、「特に朝鮮半島では常にニュースの中心にいなくてはならない」(亡命した最高指導者・黄さんの言葉)思いの強い金正日にとっては、潘基文氏の国連事務総長就任確定のニュースを消すのに核実験はちょうど良い

  3. 中国が北朝鮮に対して冷たい態度を強める中で、また韓国が支援を渋るようになる中で、北朝鮮、または金正日としては次々にカードを切り続けるしかなくなっている
 などでした。むろん常識的に考えれば、そこまでカードを焦って切るのかという印象はする。しかし、国民向けに発表したことをしないのは、最高指導者の資質を問われることになる。だからやるだろうと思っていたわけです。やらない方が良いと考えるほど常識的ではないと思っていたのです。

 この後の着地を金正日がどう考えているのかは、予測の範囲を出ません。北朝鮮が実質核保有国になることを嫌がるアメリカは、その前に何らかの対話を自分達に求めてくるだろう。その時に「金融制裁の解除」「核を放棄する代わりの代償」を取ればいい、とは考えているでしょう。

 しかし、私はそう簡単にアメリカが北朝鮮に代償を与えるとは思わない。その結果は、北朝鮮の今の体制がどこからも見放されて、最後は国民にも見放されて消滅の方向に進むと思う。北朝鮮の輸出入のかなりの部分は停止され、南でも「北が崩壊した場合」のシナリオ作りが始まるはずです。

 木曜日の番組で、今の体制が北で崩れた後の設計図の必要性に触れたのは、日本としてもそうしておく必要があるからです。はっきり言えることは、北東アジア情勢はここしばらくは不安定感を増すと言うことです。

 であるが故に、韓国の株や為替が大きく下がったのは当然だし、円相場も各国通貨に対して一時下がったのは十分予測できた。knee-jerk なリアクションとしては。問題はそれがどれだけ今後も相場を動かす力があるかです。

 為替相場については、ここしばらく北東アジア通貨に対しては北朝鮮情勢は下方圧力でありつつけるでしょう。一方的に円やウォンを下げるという意味ではなく、何かのおりに下げ圧力になるということです。

 株価はある程度の時間の経過とともに、落ち着きを取り戻すでしょう。それは、例えば北朝鮮が崩壊した場合に何が起こるのかを考えても同じです。最初の混乱のあとは、国土の復興という大きな作業が待ちかまえている。

 いずれにせよ、北朝鮮情勢は「核実験の実施」によって大きく動き始めた。しばらく今の情勢が続くかも知れないし、予想外に事態が速く進むかも知れない。うーん、どっちでしょうか。

2006年10月08日

 (16:30)「“They outplayed us. They outpitched us. There’s not much else you can say.”」とトーレ監督は言う。その通りだが、それでもまだ悲しい。またも中軸が打てなくての3連敗。また初戦を取ってのディビジョン・シリーズ敗退で、去年に続いて早々に「ヤンキースにとっての10月の終わり」。ヤンキースは同じ過ちを繰り返している。

 見ていて、またタイガースの選手が躍動していたのが印象的だった。昨日はケニー・ロジャースだったが、今度はボンバーマンと言い間違えそうな、ボンダーマン。彼もいつもと違っていた。目の輝きが違う。確か5回を終えるまでパーフェクト。ヒットが出たら観客から拍手をもらっていた。「よく今まで頑張った」と。

 タイガースのリーランド監督の試合後の言葉は、私にとって複雑だ。「オープン戦でヤンキースと対戦したときに『ヤンキースのような静かな自信を身に付けなくてはいけない』と言った」と。しかし、このシリーズのヤンキースはあまりにも静かに闘いすぎた。見ていてケニー・ロジャースのガッツポーズの方が、シリーズらしくて良かった。

 ヤンキースにあってこのシリーズ0.500の打率を上げた選手が二人いた。ジーターとポサダだ。しかしこの二人の打順ははるか離れている。その間には、4人も5人も選手がいて、彼等の合計の打率はニューヨーク・タイムズによれば松井を含めて0.173だという。これじゃ点は上げられない。

 このシリーズ、ロドリゲス、ジオンビー、そしてシェフィールドは10数打数の打席がありながら、実はそれぞれ一本のヒットしか打っていない。それでも松井は4本のヒットを打った。しかし、彼の目にも第四試合は輝きがなかった。松井も打点ゼロ。カノーはヒット2本ですか。

 「地下鉄シリーズ」とか言われたのに、勝ち残ったのはメッツだった。今週ニューヨークに行くので、メッツには残っていて欲しい。ボンダーマンが7回を終わって投球数71と聞いたときには、「なすすべがなかったのかな」と。来年はどんなチームになるのか。

 ヤンキースの負けを誰か個人のせいにするのは間違っていると思う。先発陣だって完璧ではなかった。しかし、ケニーだってボンダーマンだって通常シーズンではたいした選手ではなかった。しかし彼等はポストシーズンで化けた。ヤンキースの選手は、逆化けした。

 ニューヨーク・タイムズを見ていたら、あまりにも悲しいロドリゲスに関する記述があった。

Their plight was personified by Alex Rodriguez, who batted eighth on Saturday for the first time in more than 10 years. He went 0 for 3 with an error and was 1 for 14 in the series.

Rodriguez realized the fans’ worst fears about him, folding in the very part of the season that mattered most. Since the Yankees took a three-games-to-none lead over Boston in the 2004 A.L.C.S., he has 5 hits in 46 postseason at-bats.

Rodriguez has no runs batted in in his past 12 playoff games. He was due up next when the season ended, and he watched from the on-deck circle as the Tigers celebrated. Rodriguez tapped his cleats with his bat handle and slowly descended the dugout steps.

After the game, Rodriguez was the last Yankee to leave the clubhouse. Inevitably, the winter will be filled with talk that he should be the first Yankee to leave the team.

 私が不思議なのは、「the fans’ worst fears about him」がなぜそのまま実現してしまうのか、だ。打順を6番、4番、8番と動かされたことか。「ニューヨーク」という圧力に晒されているのか。今シリーズは確か初戦のレフト前ヒットだけで、14打数1安打。今年の4試合を含めて、プレーオフの過去12ゲームで彼は打点がないという。4番がそれでは勝てない。

 ロドリゲスに関する「talk that he should be the first Yankee to leave the team」は既に始まっている。それはシェフィールドについても言える。しかし選手を替えてもヤンキースはプレーオフで勝てるようにはなれないような気もする。「いざというときに戦える気力」がヤンキースには必要だ。

 テレビはソフトバンクと西武をやっているが、川崎がデッドボールを当てられたときの松中の怒りは凄まじかった。松中はそれを3ランで返した。この気力がヤンキースには必要だ。最後にこの試合を報じたタイムズの書き出しを。もの悲しい。

DETROIT, Oct. 7 They have won almost 600 games over six regular seasons, spending nearly $1 billion on salaries. They have imported some of the biggest stars in baseball, created their own cable network, set attendance records at their ballpark and broken ground on a new one.

But the one thing that used to define the Yankees, the boast spelled out across the marquee at Yankee Stadium, has escaped them. The Yankees no longer win championships

2006年10月07日

 (23:00)朝から野球を何試合か見ながら、「やはりスポーツはだな」と。ケニー・ロジャースをヤンキースの打者は得意にしていたんですよ。数字を見ればそう。シェフ以外は。だけどこの日は違った。ケニーの気合いはテレビで見ていても分かるくらいで、ヤンキースの打者達は全くそれに押されていた。

 ヤンキースは昨日の4、5、6番の無安打に続いて、今日は3、4、5番が無安打。テレビはA-RODをしつこく映していたが、彼だけの責任じゃない。ケニーの気に押されたヤンキース打撃陣全体の責任です。松井もヒット(二塁打)を打った第二打席は顔から「気」が感じられたが、最後の打者になった第四打席は、「もうしかたがない」という印象がした。それが見ていて分かるから不思議だ。

 打撃不振のロドリゲスの顔が明るくならなければ、明日のヤンキースは危ない。彼は私の記憶ではこれまでの13回くらい打席に立って、ヒットは僅かに一本。穴だらけの打者に見えるから不思議だ。このままヤンキースが負けたら、彼への非難は凄まじいものになるだろうが、打線の組み方も悪い気がする。

 西武対ソフトバンクも見ていて面白かった。打たれたヒットの数は松坂の方が多いのに、勝ち投手は松坂。斎藤ではなかった。なぜか。肝心な時に打たれるか打たれないか。斎藤は和田に打たれる直前にベンチに引っ込んだ。それが彼の緊張感を失せさせていたように思う。終わってみれば、松坂は13奪三振。
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 思い出しましたが、金曜日の夜は新潮社の「小林秀雄賞」「新潮ドキュメント賞」の授与式に遅れて参加。詩人の荒川さんはラジオ仲間でお祝いをと思っていったのですが、久しぶりに懐かしい新潮社の編集者の方々に会えるかとも思って行った部分もあった。

 懐かしい人がいました。フォーサイトの初代編集長だった伊藤さんは、今は広報と宣伝担当の部長さん。それは知っていましたが、会うと直ぐに「これも私の役割で」と。「ローマン人編集室」と書いてある。伊藤さんはずっと塩野さんの担当でしたから。

 彼としばらく話をしていて、「韓国の人々の塩野本に対する異常な傾倒」が話題に。ローマ人の物語は、韓国では既に200万部売れているのだそうです。韓国の人口4600万から見ると、異常な数字です。当然一人が何冊か買っていると考えても。

 「国家の品格」「嫉妬の世界史」などの著者と会えたのも良かった。桜井よしこさんもいらっしていました。久しぶりのパーティー参加でしたが、面白かった。

2006年10月06日

 (23:00)あるホテルのエレベーターに乗ったら、アメリカ人とおぼしき女性がロビー階でどかどかと5人ほど。皆さん体格が良い。通常は8人くらいが入ってもゆったりしているエレベータールーム内が息苦しい。背丈はそれほどではないが、皆さん横に体格が良い。改めて、「肥満はアメリカの国民病」だと思った次第。

 そう言えば、今週の大阪からの帰りに新幹線に乗っていたら、となりに実に巨大な男性が乗ってきた。もう席から余っていて、こちらにはみ出している感じ。これも窮屈だった。彼とは言葉を交わさなかったのでどこの国の方か知らないが、彼は背丈もあって実に巨大でした。うーん、飛行機で隣に大きな人が来るのは「勘弁」と思っていたのですが、新幹線でも強烈にそう思ったのは、確か初めて。

 午前中に有楽町の交通会館に。今まで持っていたパスポートが10年期限のものだったのですが、8年目に入って「そろそろICチップ入りがいいかな」と思ったので、先週の金曜日に申し込んでおいたのです。写真を少し大きく撮らなければならない。様子が変わっている。

 今までのパスポートは書き換えても?が同じでしたが、今度は変わった。一番変わったのは冊の中心に厚紙のページがあること。この中に生体情報(といっても顔情報などだと思うが)が入ったICチップが入っている。

 ということは、折り曲げたり出来ないと言うこと。今まではパスポートはおしりのポケットに入れることが多かった。インドなど暑い国に行くときは、他に入れる場所がない。よってパスポートはちょっと曲がっていた。今度はそうはいかない。ちょっと気を付けないと。

2006年10月05日

 (13:00)今朝のやじうまプラスの相方は、いつもの三反園さんに加えて、江川さんが海外出張と言うことで 池上彰さんでした。毎週土曜日のあの時間には家にいたことが多いので、結構「週刊こどもニュース」は見ていたんですよ。面白い番組だった。

 番組に出ていて良いのは、隣にテレビ、ラジオ、雑誌などで知ってはいるが今まで話したことがなかった人と一緒になって、番組の途中でちょこちょこと話が出来ること。今朝もいろいろ話をして面白かった。池上さんが言っていたことで印象に残ったのは

  1. あの番組は11年やりました。11年の間に奥さんが4人代わり、子供もかなり入れ替わった。子供を代えるのは、大きくなってしまうため

  2. 子供を選ぶのは、劇団などのオーディションで選ぶのですが、一つ重要なことがある。それは、あまり物わかりの良い子はダメ。ちょっと「この子は大丈夫かな」という子を選ぶ

  3. というのも、分からない子に一生懸命教えることであの番組の存在価値が出てくるし、番組が成り立つ。しかし、番組を見ているのは圧倒的に高齢者で、どこに行っても高齢者から「池上さんですか....」と声をかけられる。
 などでしょうか。これは私が出ているようなニュース番組にも言えるのですが、池上さんが言うように一番この手の番組をよく見ているのは、比較的お年を召した方です。時間が自由になるし、世の中のあらゆる事に一応の意見がある。出てきたことを自分の意見と比較している人も多い。「子供はあの時間テレビなんて見ないですよ....」と池上さん。ははは。でも「週間お年よりニュース」とは出来ない。
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 FTを読んでいたら、「slippery eel」と活字。その下を見たら、潘基文(Ban Ki-Moon)氏。彼に関しては、先にこのコーナーで紹介したとおり「ミスター調和」「ミスター謙虚」というニックネームがあるのですが、それに加えて「うなぎ」というあだ名があることは知っていた。だからこの文章を見て、「ああこれか」と。FTの記事は面白い。
 But the same emollience has led the foreign ministry press corps to dub him - half affectionately, half out of frustration - the “slippery eel”. No matter what question is lobbed at him, the adroit Mr Ban can slide right through without answering directly.

 Indeed, ask almost any South Korean who knows Mr Ban and they will almost invariably describe him as nice, affable, sociable, mild mannered, consensual and accommodative ? if a little lacking in charisma.

 ははは、「half affectionately, half out of frustration」というのが笑える。意訳すると「すりぬけドジョウ」?。いや、ちゃんと「鰻」と訳すべきか。

   「カウンターから日本が見える」に関して、取材が入り始めている。10月の中旬には日本をちょっと離れる予定ですが、取材には出来るだけ対応しようと思っていて、どんな取り上げられ方をするのかも楽しみです。

2006年10月04日

 (23:00)良く知られたアメリカ企業30社の株価で構成されるニューヨークのダウ30種平均が、3日のニューヨーク市場でやっと史上最高値を更新。引値は56.99ドル高の11727.34ドル。2000年1月14日のこれまでの引値ベースの高値(11722.98)を更新。日中高値(11758.95)も最高値。このところ更新直前状態からじりじりと後退していただけに、60ドル近い上げで更新となったのは、一区切り付いたという印象。問題はこれからです。

 こういう時のウォール・ストリート・ジャーナルは役に立つ。今回のダウの高値更新は6年半ぶりだが、この所用期間の長さを過去と比べるとどうか。ダウが一番長く以前の高値を抜けなかったのは1929年から1954年の間だそうです。そう大恐慌から戦後まで。戦後では、1973年から1982年までの典型的な弱気市場。

 70年代の終わりには私はニューヨークに居ましたから、この「弱気市場」は良く知っている。ニューヨークのダウの引値は私がいた4年間ほとんど変わらず、850ドルから1100ドルの間を行ったり来たりしていた記憶がある。確かビジネス・ウィークが、「株式市場の死」という特集を組んだのが1982年です。そこからダウ平均は駆け上がった。相場はへそ曲がりですから。

 それにしても、大恐慌はやはり凄かったというのが分かる。25年も高値を抜けなかった。今回は6年半。何があったかと考えたら、エンロン、ワールドコム、9.11、イラク、ハリケーンなど。その間、資金は商品に行き、不動産に行き、そして時には債券に行っていた。

 もっとも数多くあるニューヨーク株式市場の指数の中で、「高値更新」となったのはダウ工業株30種平均だけです。良く知られている指数の中では、S&P 500が3日の市場で2.79ポイント上がって1334.11となったが、これは同指数の史上最高値(1527.46。2000年3月24日記録)を大きく下回っているし、Nasdaq Composite Indexも 6.05上げて2243.65となったが、これは2000年3月10日に付けた史上最高値 5048.62の半分にも満たない。今回のダウの史上最高値更新が、「the revenge of the old economy stocks」(旧経済銘柄の復讐)と言われる所以だ。

 ダウの高値更新の背景は何か。ウォール・ストリート・ジャーナルは以下のように指摘する。

 U.S. corporations are in the midst of one of the longest runs of earnings growth on record. Companies in the Standard & Poor's 500-stock index, a broader yardstick of stocks than the Dow, have posted double-digit earnings gains for 13 quarters in a row, a record only matched in the early 1990s. Earnings tracker Thomson Financial expects that string to continue for at least two more quarters.
 自動車などの不振を目にすると「アメリカの企業は大丈夫か」と思うが、確かにアメリカ企業の収益は全体的には抜群です。「収益が二桁伸びているときに、リセッションはあり得ない」というあるアナリストの言葉は正しいのでしょう。

 多分日本の今日もマスコミは、「アメリカ株、史上最高値更新」と騒ぐでしょうが、ハイテク株が多く入っているSPやNASDAQは高値を遙かに下回っている。日経平均もハイテクを入れた関係で、高値からは遙かに下です。古参の銘柄中心のダウの高値更新と、新しい銘柄を入れた指数の低迷は、一時的にもてはやされた株の運命と、長く商売をしている会社の株の人間生活に根ざした底堅さを物語っているようでもある。

 もちろん、一時的なブームで大化けする株の面白さと危うさは抜群だが......。

2006年10月03日

 (23:00)潘基文・韓国外交通商相が次期国連事務総長に確実になった日に北朝鮮がぶつけてきたブラフ「核実験をやるぞ」は、「朝鮮半島のもっとも偉大な指導者は金正日であり、彼こそが常に朝鮮半島のニュースの中心でなければならない」という北朝鮮の考え方の表れでしょう。「潘基文などがニュースの中心に座るのはけしからん」とばかりに。

 勘違いも甚だしい国です。ブラフを掛けながら、一方では「アメリカと直接対話したい」と言っている。一方は国連の事務総長を生み出す国になったのに、もう一方は国民に食料さえも与えられない。随分と差がついたものだと思う。

 国連の事務総長は「大国は出さないのが不文律」ということですが、それは賢明でしょう。安保理の常任理事国が出すようになったら終わりです。

 歴代事務総長の中には、本当に世界平和に貢献した人がいる。潘基文氏は「ミスター謙虚」とか「ミスター調和」と言われているらしいが、それが指導力の欠如に繋がらなければ、と思う。これからの世界の調停役の役割はなかなか難しい。特に北朝鮮問題では、潘基文氏も難しい対応を迫られると思う。

 やっと大阪も涼しくなって、外を歩く気がする。ということで、放送が終わった後難波方面へ。向かう途中タクシーの運転手さんが面白いことを言う。「お客さん、昨日なんですけど、おいおいに行ってくれ.....」という人が居たんですよ、と。大まじめだったらしいですよ。

 直ぐに分かりました。自分がこれから行こうとしているところだったので。関西では丸井(○I○I)は珍しいんでしょうな。先月の22日オープンだそうです。中に入った全体的な印象は、有楽町のツインのあの感じ。駅に近いし。特徴はレディーが3フロア、メンズが3フロアとほぼ対等になっていること。メンズの品物の並びはどこかで見たような....と思ったら、伊勢丹のメンズ館に少し。シルバー製品などをふんだんに。ただし、ブランドは少ない。一番上にTOHOシネマが入っている。当然、六本木ヒルズの映画館に似ている。

 しかし人の数は凄かった。見物客もでしょうが、なにせ立地が良い。難波駅の直ぐ近く。スイスホテルからもそれほど遠くない。ビルも綺麗です。ちょっと東京の感覚で言う丸井とは違う。

 ついでなので、日航ホテルと御堂筋を挟んで反対側にあるそごうに。うーん、「人の流れを変えた」と言われていた割には、本当に人が少ない。11階とか12階に工夫の跡が見られますが、各フロアには客より店員の数の方が多い。ちょっと心配ですな。大阪のデパートの面白いところは、営業時間が「午後8時半まで」というところが多い。

 隣の大丸に行ってみました。そごうの人の少なさが、特殊そごう的要因なのが分かりました。大丸は昔から人が多いが、今でも繁昌していました。大阪のこの地区も生き残りが大変だと思う。

2006年10月02日

 (24:40)クルマを短時間借りて島を一周して夕方に東京に。帰ったらちょうど冷たい雨。すべてのお墓が大きい石垣島(沖縄全体のトレンド ?)八重山諸島に居る間ずっと温かくて晴れていたので、本州の秋を実感しました。

 石垣島を一周して気が付いたのは、お墓の大きい事と、石垣島はどこに行っても海岸は綺麗ですが、特に川平(かびら)湾の綺麗なこと。このHPによると、川平湾は「日本百景の一つ」らしいのですが、頷けます。写真より実物の方が遙かに綺麗。高台から見た川平湾は、「もう一度来たい」という印象。

 カビラと言えば、「川平滋温、滋英」の兄弟を思い出すが、この二人は沖縄出身らしいので、この川平湾に関係のある人なんでしょう。たまたま深夜に見た「英語でしゃべらナイト」によれば、兄のジョン川平は今の放送関係の仕事をしばらく休んで、「家族と旅に出る」らしい。へえ、と。

 あと気が付いたのは、お墓の大きさでしょうか。ちっさい島なのに、お墓はめちゃ大きな場所を取っている。記憶に残った話をいくつか記しておくと

  1. 沖縄に仏教が伝わったのは11世紀とか12世紀で日本の本州などよりはかなり遅い。そこで波照間島などの家ではかなり大きな仏壇があるのだが、宗派は存在しない
  2. お葬式があっても、例えば家を建設中の人などはどんな近い親戚のそれでも決して葬式には駆けつけない
  3. 八重山諸島などの観光地などで働いている若い人は、かなりの部分本土などから来た人である。ホテルなどで見ると、島の人かそうした本土から来た人かはかなり分かる
 などでしょうか。東京からの飛行時間が3時間ちょっとというのは、私の記憶だとグアムやサイパンに同じ。しかし海が綺麗なのは、グアムでもサイパンでもない。波照間には誰も訪れないような綺麗な海岸がありましたし、石垣島の川平湾も綺麗だった。うーん、一つ気持ちが残ったのは、「アカジン」という魚に対面できなかったことかな。最近では殆ど捕れないらしい。またの機会に......。

2006年10月01日

 (24:40)早起きして島巡り。山猫で有名な西表島にも興味がありまし西表島の名物の木(サキシマスオウノキ)たが、実は人が住むという条件の下で日本最南端の島・波照間島が私の興味の対象でした。いつか日本最北端には行くとして、まずは最南端を。

 石垣島を出たのが午前8時半くらいですかね。高速船で、加速が凄い。体をもっていかれる感じもするくらいです。一時間ちょっと走って波照間島に到着。山のない、平らな島です。マイクロバスが待っていてくれて、大村さんという案内の方に昼過ぎまでお世話になりました。我々しかこの日はこのコースを取ったグループがなくて、貸し切り状態。いろいろ教えてもらいました。

 島の名前の由来が面白かったな。南のはて+うるま(珊瑚礁)の合成で名前が出来ていて、漢字は当て字。実は竹富島ももともと「タケトミ」という有力者がその島に居て、それでその島を竹富と書くようになったとか。島の名前はそういうのが多いんでしょうな。

 島は人口が580人程度らしい。一時は魚の缶詰の工場もあって2000人くらい居たらしいのですが、強制移住させられたり、戦争中にも移住を迫られたり。島には暗い歴史が多いという。戸数は250ほど。島は珊瑚礁が火山活動で4回ほどに分けて隆起して出来たようで、マイクロバスで回ったのですが、確かに隆起のあとが見られる。村を歩くと珊瑚礁の島というのがよく分かる。

 珊瑚礁が隆起した島なので、島には川が一つもない。一番高いポイントが海抜60メートル弱。水の確保が非常に重要なので、昔は井戸が非常に重要だったそうです。過去絶対枯れなかった井戸というのも見せてもらいました。今は海水を真水人が住む土地としての日本最南端ポイントに転換して、水の問題からは開放されたという。記憶に残る島になりそうです。何よりも最南端というのがいい。北海道の山本さんという人らしいのですが、「最北端には碑ががあるのに」といって、左の写真の碑を建てたのだそうです。

 午後から西表島に。西表島山猫は夜行性なので昼間は見られない。何を見たかというと、マングローブの林。凄かったですよ。マングローブは海水と真水が入り交じる地域に出来る木の総称らしく、いろいろな種類があるという。そのうち三つを見ることが出来た。西表島は大きい。沖縄本島よりは小さいのですが、石垣島よりも大きいという。地図を見て納得。この辺の他の島にはない病気もあった。マラリアとか。今はないでしょうが。

 その島から由布島に。例の水牛車で移動。二台が同時に移動するのがミソですな。お互いにどういう移動方法をとっているのかが分かる。水牛は昔は農耕用に使われていたのを、知恵者が観光資源にしたのだそうです。

 そにしても、八重山諸島は限りなく台湾に近い。特に与那国島(日本最西端)などは台湾と目と鼻の先です。波照間でも、中国大陸からも400キロ強と言っていました。一方、東京からは2100キロ。波照間島は返還前は台湾から来た漁船と物々交換までしていたという。よく今の時代まで日本の領土であったと思う。

 実際に時間をかけてここまで来ると、「領海までを含むと日本は世界で7番目の大きな国」というのが実感できる。石垣島の人に聞くと、「与那国島に行くのは一仕事」と。与那国はさらに西に遠いということです。観光も楽しいのですが、日本のでかさを実感できたのは良かったと思っています。