1996
08月

1996年08月の日記

日記

1996年8月31日

 いや、ついに昨日はこのdiaryを書き始めてから初めて「パス」。木曜日にまたまた夜遊びして遅くなったので金曜日は素直に帰ったのですが、ビデオ屋に早い時間に行ったら見落としていた結構新しいのが揃っていた。そこで4本も借りてしまった。「The Net」「Braveheart」「Show Girl」「Seven」。このうち最初の3本までを金曜日の夜から土曜日の朝まで見ていて、 diaryは結局書けず。

 「The Net」は日本名「ザ・インターネット」。アメリカでもまだインターネットがそれほど一般化する前に構想が練られた作品だが、案の定コンピューターやそのネットワークを「よく分からない不気味なもの」として描いている。犯罪の温床といった発想もある。どちらかと言えば、その方が映画になりやすかったのだろうし、出てくる女性(アンジェラ)も、父親に捨てられ、母親はアルツハイマーで、本人も変わり者で精神科医と付き合いがあり、近所付き合いもしない.....とさんざん。「Brave Heart」「Show Girl」は、アカデミーをいくつかの部門で取ったというので楽しみにして見たのですが、ともにそれなりにおもしろかった。前者は、中世のイギリスの風習や風土が分かって面白いし、後者はラスベガスの成功物語の舞台裏が見れる。
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 そういえば、金曜日に「ビーイング・デジタル(Being Digital)」という本を読み終えた。ずっと前から、内藤君から勧められていて、それをやっと読んだのですが、うーん、最初の3ページといくつかのキーワードとそしてエピローグを読めば十分な本かなという気がした。アスキーの西さんが監訳ということになっていて、彼自身が「この本は最初とエピローグを最初に読むこと」と書いてある。

 キーワードは、「アトム(物質、atom)からビット(情報、bit)へ」、「指数関数的伸び」などなど。前者は今の世の中の尺度はすべて「アトム」中心に出来ているが、これが「指数関数的」に「ビット」中心の世の中になると指摘している。誰でも言っているし、我々ネットワーカーには分かることだが、「アトム」(atom)と「ビット」(bit)という言葉の対照が面白い。

 一つこの本を読みながら思ったのは、「アトム」と「ビット」の一つの大きな違いは、前者は「圧縮」できないのに、後者はかなり「圧縮」が効くということ。日銀の短観資料だって、Niftyserve上で「圧縮されて」置いてあって、だから4分ちょっとでダウンロードできる。圧縮できると言うことは、物質的にはますます小さくなるし、結果的には膨大、かつ分岐するということだと思う。つまり、「アトム」は誰に対しても価値があるという状況が作りやすいが、「ビット」はますます「個」を対象にするようになるし、そう出来るはずのものではないか、という点。また、既にニュースを「あなたの仕様に合わせて送ります」というサービスがかなり登場しているが、これは「ビット」がそれぞれのニーズに合った「個化」する最初の動きではないかと思う。

 「atom」としての新聞は、地方によって多少の差があるくらい。しかし、「bit」新聞は、10万人の読者がいたら10種類の作成が可能です。また圧縮が可能な「bit」は、経済的には世の中の価格水準を下げる役割をするような気がします。なぜなら、atomと違って電送速度は常に圧縮が効いた分だけ短くなるわけですから。atomよりbitの方がpricelessだといいながら、全体的には「安く」なる筈です。ちょっと考えてみなければならないのですが。
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 International Herald Tribuneの金曜日の版を見ていたら「New Look in Cooking:Tokyo's Female Chefs」という記事があって、「Kitchen Five」の小林さんが大きく写真で取り上げられていた。彼女29日まで料理旅行で店を閉めていた。今日の収録のあとは、久しぶりによってみよう。この店は大好きです。Eating outの「地中海料理」の最初に取り上げている。

8月29日

 正直言って、今まであまり見ても仕方がなかった「東京マーケット・フォーカス」のホームページがプロダックションの努力で、大分充実してきました。最近は、特集コーナーでの私や山形とゲストの主要な発言が対話形式で掲載されている。「こんなこと言ったっけ」と思わせるケースがあったりもするのですが、番組の大きな流れをつかむことはできるし、番組を見れなかった人には役に立つでしょう。私も、「ああ話をこう運べば良かった」と反省の材料にもなる。

 日本の番組でこうした試みをしているのは、非常に少ないのではないでしょうか。今読んでいる「BEING DIGITAL」(アスキー出版)が指摘し、小生もそうなると思っている「ビット」中心の世界(今までの「アトム」中心の世界から)では、いずれテレビでの発言が同時に文字になるようなことが可能(既にCNNはそれに近い)になるでしょうが、徐々に日本のテレビ番組も私たちの番組をスタートにそれに近い試みを始めたということです。テレビではCNNNBCがあちこちの会社と組んで色々な試みをしている。いわゆる「メディア・ミックス」です。

 無論私が自分のホームページの「Cyberchat」のコーナーに「収録後記」を載せているのはそうしたことを念頭に置いたものです。ゲストの発言がより明確なバックグラウンドの上で理解できるように。見た人にも、文章を読むだけの人にも。この「収録後記」はNiftyserve金融プロフェッショナル・フォーラムにも掲載しているのですが、結構固定読者を持つに至っている。嬉しいことです。

 こうした、文字と映像、映像と文字のメディア実験が最終的にどのような新しいメディアを生むかは分かりません。しかし、今の時代は明らかに「分からないからやらない」ではなく、「分からないからやる」が正解だと思います。コストがそれほどかかるわけではない。私もホームページを作った。これが何を生むかは分かりません。しかし、まず第一にはやっていて楽しいから、次にそこから何かが生まれてくるかも知れないからやっている。今では番組が「ホームページ」を持つのはそれほど珍しいことではない。どのテレビ局のホームページ(小生のリンク・ページの下の方にリンクが張ってあります)を見ても、HPを持つ番組の名前が並んでいる。しかし、恐らく「東京マーケット・フォーカス」は日本の番組の中でも、一番「豊富な文字情報をもう一方のメディアとして持つ」テレビ番組になろうとしています。
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 プロバイダーのサーバー上の小生のHP AREAにデータを送るためのFDが一枚では収まりきれなくなったために、会社と自宅の間を今までより一枚多い数抱えて移動している。FDそのものは小さなもので、重荷にもならないのに、こうしていくと徐々に移動させねばならないものが多くなるような気がして、ちょっと気分が重い。何か良い方法はないでしょうか。自宅からも、その他の地点からもサーバーの情報を更新している人間の宿命のような気もしますが。

 最近のパソコン関連の記事では、アメリカで「ワイヤレス・モデム」というのが出てきて、結構売れているらしい。一部地域で試験的にやっているだけだそうだが、これが出てきたら、ちょっと面白いかも知れない。

8月28日

 うーん、祭りのおなごは凛々しい。おもわず、「ten mine」。いや失礼。踊り子はそれこそ3歳から80歳まで。でも圧倒的に多い層は、小・中・高校生から20代の半ば。祭り用の化粧をし、髪の毛を上に上げ、いいですね。祭りは。小学生でさえも、妙に色っぽい。

 それこそ踊り終えたら直ぐに寒くなるような涼しさ。しかも雨。でも、だからこそでしょうか、9時半のエンディングはいつもの年より盛り上がった気がする。踊り子も、最後はびっしょりになりながら、だからそこ盛り上がって踊っていた。「音」も名残惜しそうだったし、見学客も降り止まなかった雨の割には多く、「雨の中で踊り、それを見た」という共通体験故に結構一体感が出ていた。
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 祭りの時は、参加者も見る人もいつもとはちょっと違った顔をしている。やはりちょっと楽しそう。日常性とのかい離を楽しんでいる面がある。祭りがよいのは、瞬間ベースでみな「平等」になることだ。御輿を担げば、皆同じ。むろん指定の席で見れるかどうかということはある。しかし、祭りのクライマックスを見る目には格差はない。凄い花火が上がったときのようなものだ。

 親父が昔言っていた。「祭りは、為政者が民衆の不満解消のために奨励したものだ」と。そうかもしれない。一年で一度も祭りがないことを考えれば、それだけで息苦しくなる。たまった不満は爆発する。どこかで祭りがあったことを知る、どこかに祭りを見に行く、いつもの祭りに参加する....。ずいぶん、生活の区切りになる。長野県の諏訪には「7年に一度」というとても珍しい祭り(御柱祭り)があるが、ほとんどの祭りは日本では一年に一度。そのために、近くの人間が集まり、計画を練り、そして一緒に楽しむ。そして、祭りは季節を告げる。

 人為的に「祭り」を作っちゃうというのも、人生の一つのテンポの作り方、楽しみ方かも知れない。1月は家族と、3月は学生時代の友達と、5月は趣味の連中と....などなど。「何かをする」ということを決める。それを自分の「祭り」と設定する。そしてみんなに宣伝して、参加をつのる。結構集まるんじゃないかな。皆、忙しそうな顔して、結構やることなくて困っているようにも見える。(独り合点かな)
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 今日もよくわからないことがあった。午前11時。Niftyserveに入って「go boj」。「統計」のサイトはぴたり「短観」の数字を報じた。それから4分して「ダウンロード・サイト」がreadyに。ドルが上がるのを見てにやりとしながら、約4分30秒でダウン。しかし、それからが大変だった。だいたい、昔から「lzh」を「LHA」に乗せて解凍するのが不得意。今回もまたうまくいかない。

 結局、この面に超詳しい市場金融部の森山君に頼んでやってもらう。サイズを見た彼が、「一枚のフロッピーディスクに入りきらないかも」と。そんなに大きいとは知らなかった。うまくいかなかった一つの原因はこれ。解凍に成功して印刷してみると、A3に表やチャートがびっしり詰まって5枚だったと思う。これにはびっくした。日銀にもえらく凝る奴がいるらしい。リリースの前に熱中して作っているのだから大変だ。

 「伊藤さんのサイトは文書が多いですね」と昨日も大阪の山本さんに言われた(情報量が多いというお褒めの言葉と受け取りました=脳内革命)が、驚くなかれ、あれだけの文書が今まで全部FD一枚に収まっていた。プロバイダーのグローバル・オンラインから「無料」で借りられるサーバーの領域は4MBFDは普通1.4MB)だから、ずいぶん大きいと思っていたが、表やチャートを入れると直ぐなくなるということが分かる。むろん、写真も。小生のサイトで大きな写真というと山形の結婚式の写真くらいだから、あと今の文章量の2倍くらいは問題なく「無料領域」で収まることになる。今の調子だと、プロバイダーに「増やして !」と頼むのは、2ヶ月くらい先か。一つ言えることは、まだ知らないことが多い。知っている人が回りにいると助かる。

8月27日

 45人くらい集まっていただいた札幌での講演会は結構盛況だった。講演の最中は必ず一回は出席して下さった人全員の目を見るようにしている。目を見ると、その人が話しに興味を持っているのかそうでないのかが分かる。死んでいれば、話は面白くないということ。聞けば、株の話は色々な人が来てやっていくそうで、珍しくないそうだ。金利の話を中心に据えて、今の先進国経済が置かれている状況、それによって日本やアメリカの金融市場が置かれている状況、ドイツの金利の下げの話などをし、無論予測も試みた。

 全体的には、秋口に入っての日本の金利の大幅低下には、皆さん驚いているようだった。「上がる」「上がる」と言われていたので、「資金調達をした」という向きが多かった。支店からは、「又来て下さい」と嬉しい誘い。何回も書いていますが、出張すると賢くなる。明日は、午前11時に日銀の短観。Niftyserveで「GO BOJ」が役立つ。
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 困ったのは、昼間一緒に食事をしたお客さんに「お土産です」と言われて夕張メロンを三つももらってしまった。見ただけで重い。支店長は、「せっかくだからもっていけ」という。若い奴にやろうとしたが、誰も遠慮してもらおうとしない。結局、メロン3個とパソコン、それに背広の三つ荷物を抱えて帰って来るという羽目になった。何ということだ。お土産をいただけるのはいいが、ウーン、北海道からメロンを3個(しかもでかい)抱えて....というのはなかな厳しい。

 昨日書いた「北海道を車でのんびり一周する」というのはなかなか良いアイデアだと思う。時間とカネがかかるが、いつかはやってみたい。someday in my life。帰りの飛行機の予約が5時35分。ちょっと街でも見ようと、後の飛行機に空きが有ればと思って調べたものの、さすがに夏休み期間中。まったく空きなし。結局いったんはコイン・ロッカーに入れた荷物を出して、予定通りの飛行機に乗ることにして、札幌駅から新千歳空港まで電車で。40分。来たときに空港で直ちにタクシーに乗った行為は、さすがに支店の連中にあきれられましたから。札幌は二、三回来ているものの、一度もゆっくりしたことがない。
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 家に帰り着いたのが、夜の8時35分ごろ。札幌駅を16時19分の電車に乗ったから、4時間ちょっと。羽田から新宿までは順調。ただし高円寺で渋滞。「阿波踊り」のため。28日にゆっくり見ることとする。

 実は札幌出張中に調べておいたのですが、今まで16ビット版しかないと文句を言っていたメール・ソフトのユードラ(Eudora Pro)に32ビット版が出ている事が判明。16ビット版を持っている人は無料ダウン出来ると言うことで早速取りかかる。25分程度かかった。今まで95上で16ビット版を使うと何かと不都合だった。終了直後に「不正使用」のメッセージが現れる。今後これがなくなれば良いと思う。全くもっていない人がどうなるかは聞きませんでしたが、ダウンロード後にシリアル・キーとアクセス・キーが必要ですから、この二つがないと意味がないと思います。

 16ビット版は、東京の誠和システムズというところが販売代理店だったが、32ビット版は大阪のクニ・リサーチ・インターナショナル(電話番号=06-538-9231)という会社になっていた。ダウンロードは、このクニのホームページ(http://www.kuni.co.jp)からダウンロードサイトに渡ったところでした。ウーン、ちょっと間違うと、http://www.kuki.co.jpに行ってしまいそう。これも日本では有名なサイトですよ。当然ご存じでしょうが。

8月26日

 千歳に着いて車に乗ってまず思うのは、「やっぱり北海道は広い」という印象。「山」が見えない。そして、道路は空いている。緑は濃い。羽田から乗った飛行機がめちゃ混んでいて、かつアイルもウインドウもなくて、真ん中に座らされ、しかも両サイドが極めて体格の良い男性  (/_・、) だっただけで、その開放感はなかなかのものでした。涼しい。もっとも、札幌の人も「急に涼しくなった」と言っていましたが。

 道路も空いている。首都高と比較すると同じ国の道路かと思ってしまう。北海道は我々の知識でも、目立った製造業はない。ですから、道としての経済成長率は低く、「道」としての人口も増えていないそうですが、それでもこうした立派な道路が出来るかというと、浅はかな知識ですが、例えば「北海道開発庁」などという開発機関があって、開発資金がそそぎ込まれているという面が強いそうです。無論、単位メートル当たりの道を作るのにかかる費用は、極めて安いのですが。

 北海道の総人口は500万人。札幌の人口は170万人。つまり、全道の三分の一が札幌に住んでいる。中核都市でも、人口集中が進んでいるとか。
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 なぜ、北海道に製造業があまりないのか。人件費はレベルとしては比較的高く、有利ではないから、この面は誘因にはならない。一方、部品を揃えようと思ったら本州から遠い分輸送費がかさむ。港はあるが、セットとしての産業が育たなかったかった分だけ、「さあ、この産業を」として誘致しようとしても無理なのだそうです。

 それでは、観光か。ネックは航空運賃の高さだそうです。普通に乗ると、羽田から往復で4万8000円近くする。高い。ホテルや食事代を合わせると、一週間の旅行で、サイパン、グアム、ハワイ旅行の2倍から3倍の費用になる。これでは、客は逃げる。だから、観光も特に進んでいるとは言えないそうです。そのくせ、ちょっとシーズンを外すと、パック料金は異常に安い、つまり普通の航空料金をカバーできないようなパックが、ホテル、食事代付きで売り出されるのだそうです。航空会社が超安値で航空券を売りに出すため。普通航空料金を安くするしかない。しかし方向は逆行していて、つい最近も「値上げ」になったのだそうです。代替交通手段がなく、日本の航空会社の半独占路線だからでしょうか。ウーン、外国の航空会社を入れるか、新規参入を入れるしかないでしょう。
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 夜は札幌の浅田支店長以下5人で食事に出かけましたが、食事はさすがにおいしかったのですが、以前来たときのすすき野とは様変わり。だいたい人が少ない。閑散としている。ネオンもなにがしか、照度が落ちている。前回来たときは、6年くらい前だったと思いますが、深夜1時、2時になっても女の子が群れをなして歩いていて、無論酔ったサラリーマンも多くて、「なかなか勢いの良い街だ」と思ったのですが、今やその面影なし。 地元の人によると、「これでも良くなった」とのことですが。

 タクシーの運転手に聞きましたら、もともと景気が悪かったところに、道庁の「官官接待」が社会的批判を浴びてなくなったことで、すすき野の火はえらく下火になったのだそうです。歩いても、だいたい背広を着た人が少ない。だらしない格好をした、かつお金のなさそうな夏休み中の高校生、大学生のような連中が多い。これでは、街としての華やかさは保てない。ウーン。大阪の北の新地も寂しくなっちゃったし、まだ元気が比較的良いのは中州だけか。銀座は、カラオケ、多国籍バー、カジノ村。やっぱし、しゃれているのは、西麻布の周辺か。
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 でも、北海道全道の地図を見ていて、この島の海岸線を辿って車でゆっくり島(随分大きいんですが)巡りをしたら絶対面白いだろうなと思いました。多分結構時間はかかる。しかし地図をまじまじ見ると、海岸をずっと良さそうな道路が走っている。想像しただけで、涼しそうで、広々としていそうで、人は少なく、料理はうまく、温泉はありそうで.....。

 ではちょっと、明日の講演(50人弱いらっしゃるそうです)が終わったら二週間ほど会社を休んで……・

8月25日

 夕方、半ズボンでちゃりに乗ったら、寒かった。昼間は草の上を8キロほど歩行したが、ここでも風は十分に秋を感じさせた。いつもの年より、寒くなるのが速い気がする。グリーンも高麗ではなく、ベントを使っていた。このまま、残暑がぶり返さずに、涼しくなって欲しいもの。 

 「草の上歩行8キロ」には、三菱信託の金上ちゃんや、安田信託の伊丹ちゃんが一緒。二人ともパソ通、インターネット仲間。金上ちゃんは、酔った時にしかメールくれないけど。先日もらった「来週からサイパンで夏休みでで〜〜す」には参った。伊丹はずっと「相場予想」を送ってくれていたのに、最近送ってこない。さぼっているに違いない。都銀、外銀の連中も一緒だったけど、どうもあいつら遅れている。まともに話が出来るやつがいない。

 それはそうと、明日からの札幌出張は、冗談ではなく寒いかも知れない。それより、重いパソコンをもっていくのかと思うと気も重い。しかし、持っていかないと、Cyberdiary書けないし。
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 プロ野球を何の気なしに見ていたら、Samsungのテレビの宣伝をしていた。最後が、「やっぱしサムスン」とかいう小柳ルミ子一家を起用したもの。韓国のテレビが本格的に日本のテレビでテレビの宣伝をしていたのは、私が遅いのかも知れないが見たのは初めて。マルチ・ウインドウのテレビの宣伝だったような気がする。日本のテレビで外国製のテレビの宣伝を見るのも初めてかも知れない。消費者の選択の幅が広がるのは、非常によいことだ。サッカーの共催を契機に、日韓の関係が今までとは違ったものになるのは結構なことだと思う。
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 インターネットで面白いページを見つけた。レストランを集めたページながら、そのページに取り上げられているレストランそれぞれに「Coupon Ticket」が付いていて、そのクーポンをプリントしてもっていくと、ワイン一本とか、結構高いカクテル一杯とかがただで飲める、といった一種の「とくとく」ページ。この有名な、日本でもヒット数でトップを争うページをゆっくり見たことはないが、確かにHとは違って見るインセンティブにはなる。私も、ちょっと興味があるレストランのいくつかをプリントアウトした。そのうち行ってみようと思う。ただし、ここに掲載されているレストランのグレードは、特に高いとは言えない。

8月24(土曜日

 今日は二度も風呂に入ってしまった。シャワーではなく、湯船にちゃんと浸かって。その気になったのも、「秋近し」の印象とともに温度が下がってきたからかもしれない。収録に行くタクシーの中からだが、緑が多い青山当たりで虫の鳴き声が結構聞こえた。これからは、日中は暑くても夕方には温度は下がる。

 二度の風呂は、収録(午後7時から)に出かける前と終わったあと。「前」は、そうは言ってもゆったりして気分を落ち着かせるため。「後」は、収録直前に顔や髪の毛に付けられたいろいろなものを落とすため。夏には最高に気持ちのよい「水シャワー」ともあと少しか。
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 収録のタクシーの道すがら、「麻布十番」の辺ですごい人。何かと思ったら、お祭り。有名な祭りかと思ったら、ただ「麻布十番納涼まつり」としか書いてない。それでも大量の人が出ている。店が多く出るらしい。その話を山形(相手のアナウンサー)にしたら、「わたしゃ地元ですが、迷惑なお祭りです」とおかんむり。聞けば地元の人間は少ししか。逆に大勢の中のふとどきものに、家の庭などに変なモノを投げ込まれたりするらしい。高円寺の「阿波」踊りは、27、28日。つい放送で言ってしまった。東京の人は分かっても、全国の人が「高円寺の阿波踊り」聞いたらと「それはなんだ」とおっしゃるかもしれない。いかん。

 花火ももうすぐ終わり。全国でお盆の前後は花火がすごい。もうかなり前に築地の東京湾「華火大会」を屋形船で見に行ったが、その時の迫力はすごかった。打ち上げサイトの下。しかし、行くまでにほぼ半数の人が船酔いを経験。ただし、花火が始まったらみんなあっけにとられて酔いもふっとんでいた。人数を集めて早めに予約すれば、案外簡単に遊べる。
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 そうそう、金曜日に私の近くに座っているフォワード班の班長の熊沢が、「伊藤さん、いいサイトを見つけました」と、小声で近づいてきた。声と目で何を言おうとしているのか直ぐ分かる。「何だ」というと、「YAHOO.......」と。彼も2ヶ月前くらいにインターネットを始めて、一本の回線でやりくりしている。キーワードは、「社会と文化」。右下にある。そのサブカテゴリには、ありますあります。すごいネーミングのやつが。検索の上にある「yahoo usa」をクリックすれば、同様のアメリカのサイト「Society and Culture」に飛べる。

 なかなかすごいページもあるが、子供向けはまずいとして、その他は規制する必要などないと思う。だいたい、「料金」の網がかかっているから、容易には見れないし、料金を払って見てもたいしたことはないだろうと思う。所詮、他人がやっている。面白くもなんともない。この手のページに限ってアクセス回数が異常に多いのもそういうものだと思う。人間の性。産業としてのVTRの原動力は、今でもビデオ屋に行けば分かる。規制しても、今でもはびこっているトリック(ページの隠された箇所をリンクする)が増えるだけ。ほっておけば、飽きた奴から離れていく。


8月25日の「東京マーケット・フォーカス」

 冴えないマーケット.....なんて考えている人は
いませんか。そりゃそうですよね、株も出来高増えず、どこ
か白け気分。為替も超レンジ相場。債券も、方向性なし。うーん、
わからん....という気分では。ついでに、自分の人生も
わからなくなくなくなっちゃってる人もいませんか....? 
それとも、せめて彼女との仲だけでも..教えて..とか。

 そこで、変わり種の「ネタ」を今回は。占星術。そう「astrology」。
星に願いを、そして星に祈りを、そして星の動きで...と。でも、
人間のはかない、そして騒々しい希望を知ってか、知らずか、今日
も星はだまって運行しています。黙々と。そこに、どんな啓示が
下されているのか ?

 小生も全くの素人。ですから、素人として聞きます。でも考えて
みれば、人類は地球47億年の生物の歴史の中で極めて新しい種族
として繁栄(?)してはいますが、まぎれもなく「地球の生物」ですよね。
そして、その地球は宇宙の創造の結果。ということは、宇宙、星星の運行は
地球に影響し、その地球は自らの支配下の生物である人間に影響を
及ぼしている、と考えても、大きな間違いではないのでは...。(すみ
ません。その程度の知識しか)

 しかも、占星術は錬金術とともにもっとも古い学問の一つでは
ないでしょうか。続いているものには、何か意味がある。むろんこれも
素人考えですが。今回のゲストは、山内 雅夫(やまのうち まさお)さん。
面白い経歴の方。NHKで長くプロデューサーをやってらっしたとか。
現在は、「西洋占星術研究家」。

 みなさま、おたのしみに。星に視聴率の上昇を願いつつ.....なんて。

     ycasterこと伊藤 洋一(住友信託銀行)
             http://www2.gol.com/users/ycaster

8月23(金曜日

 アーア、出張の直後の出社というのは、疲れる。出張は日程は結構楽でも、色々あるし、やはり疲れるから、金曜日に帰ってくるといった日程がベストなのだが。来週の月火は札幌。こちらは「久しぶり」という意味で、ちょっと楽しみ。涼しいかも。でも、一つ言えるのは、出張すると絶対賢くなる。世の中変化が激しい。人と会うと色々新しいことを感じる。ディーリング・ルームにこもっていて良いことは何もない。

 今日書いた住信為替ニュースでもちょっと触れましたが、石原慎太郎氏の「弟」は、私が最近本らしい本を読んでないからそう感じたのかも知れませんが、新幹線の中で身じろぎもせず読みました。特に後半は素晴らしい。当然盛り上がってくるところですが、「親以外には、私が弟を作り、弟が私を作ったのだから」と、「アニキノバカズラ」という言葉が妙に記憶に残りました。お袋がつい最近ちょっと危ない時期があっただけに、結構身近に感じた。「死」と言えば、ペットの「ハムスター」の一匹が死んだ。気を使って水を与え、涼しいところに置いた方ではなく、元気そうだった方。わからん。我が家のあとの二人は結構大騒ぎをしていた。丁重に埋めてやりました。ハムスターは夜行性。夜に色々な音を発する。
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 高円寺では、間もなく(27、28日の両日)「阿波踊り」。無論、借り物祭り。しかし、最近は朝日新聞が後援していて毎回宣伝することもあって結構東京の名物になってきて、百万単位の人が訪れる。我が家の小6のがきも「のびゆく連」なる「連」に入っているものの、「練習は面倒でいや」と理由を付けて不参加とし、本番にだけ参加しようと友達と相談していた。なかなかやる。4年の時は、2週間くらい毎日練習していた。多分、自転車と同じだろう。一度やったら忘れないから、良いと思う。

 この両日の午後の6時半くらいから3時間の間は、青梅街道は新宿から見て環七を過ぎた当たりで渋滞する。渋滞を楽しみたい人は、どうぞ。
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 日曜日の「東京マーケット・フォーカス」の特集はアストラロジー(占星術)がテーマ。市場ではよく聞く。「今日は何々と何々が一直線で.....」「だから何かが起こる」とか「ドルが上がるとか」。自分では信じたこともないし、勉強したこともないので、まっさらな初心者としてゲストの山内 雅夫(やまのうち まさお)さんの話を聞きたい。事前に聞いた同氏の言葉で興味を惹かれたのは、「アストラロジーは国際言語...」という点。さてどういう意味でしょうか.....。ちょっとファンタスティックな話題でしょ。

8月22(木曜日

 私のフロント・ページを作成してくれたシエル・デザインの和田ちゃんが教えてくれたのですが、これはこれは大変失礼しました _(_^_)_。今世界で一番使われているネットスケープの2.01のメール・システムにも、BCCBlind Carbon Copy)機能が埋め込まれていました。

 CCCarbon Copy)とBCCの違いは、Copyの送付相手先がヘッダーに表示されるかされないかにあります。CCで送ると、送った相手先全てが、すべての送り先に対して表示される。しかし、BCCは表示されません。BCCは長いヘッダーを送るのがためらわれるとき、それぞれの人に他の送付先を知らせたくないときなどに非常に有用です。一度に多くの人に同じ文章を送るときなどです。

 いままで気が付きませんでしたが、ネットスケープのメール機能を起こして、「メッセージの作成」にし、その中の「表示」(英語版ではVIEWでしょうか)の中に、「ブラインドカーボンコピー」(Blind Carbon Copy)というのがあります。それをチェックすると、その項目がCCの下に現れます。BCCはアドレス帳(ユードラだとニックネーム)を使用しながら使うことが多分多いでしょう。そのアドレス帳を開くと、右下にBCCが現れます。チェックした送付先を「BCC」をクリックして送ってやればよい。そのアドレス帳を作るのは、実は面倒です。ですから私は、ファックスや他のメールソフトとの共用を求めているのですが。
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 今日はまたまた一つ知識が増えました。HPを作っている人しか関係ないのですが、FTPFile Transfer Protcol)ソフトでも16ビットと32ビットではかなり違うという話。今まで、同じFTPのショートカットながら、Compaq410cxのデスクトップ上のアイコンの色と、家のデスクトップ・パソコンのアイコンは色が違いました。前者がピンク、後者がブルー。「どうして違うんだろう」と思っていたのですが、実は前者はWindows3.1用の16ビット版でした。いままでCompaqからホームページを変えるときはこのws ftpを使っていて、時に「different class」とかなんとかメッセージが出て、「これは何だろう、どうしてだろう」と思っていました。しかも、その直後に時に使えなくなる。コンピューターを一度シャットダウンするとまた使えるようになったのですが、面倒だった。もう二ヶ月以上も。

 なぜ分かったかというと、「これはサーバーの方がおかしいのでは」とグローバル・オンラインに電話し、色々話していたら判明した。早速32ビット版に差し替えないと。実は、ユードラも16ビット版を使っている。決定的に使えないと言うことはないのですが、やはり具合が良いとは言えない。やっぱり16ビットと32ビットでは違うんだ。それにしても、段々身に付いてきた知恵としては、コンピューターは一回トラブったら、一度電源を落としてみるというのは有効な手段だと思います。ソフトウエアを入れる度に、「新しい設定」を有効にするためにreboot(再起動)しますよね。あれは意味のあることだと思います。
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 新幹線の中では、あいも変わらず移動電話を使っている連中がいる。大嫌いで、「向こうに行け」と思うのですが、結構定着してきてしまった。困ったものだ。名古屋支店の講演会は、年2回。もう8年ぐらい続いている。毎回来てくれる方、新しい方。顔を見ると直ぐ分かる。今回は女性が多かった。

8月21(水曜日

 「パソコンは“力”だ」――とつくづく思う。高円寺→東京駅、名古屋駅→ホテル。とにかく「重い」。右腕が抜けそうだ。肩に掛ける。それでも「ずしん」とくる。これでは、長く持っていたら健康にもよくなさそう。

 確かに色々入っている。ラップトップのcompaq410cx、それに電気を送るAC Adaptor、いつもは外しているパソコン用バッテリー。それに移動電話、それを充電するための電池パック、移動電話とパソコンを結ぶTerminal Adaptor。全部でどのくらいあるだろう。それにフロッピーディスク4枚。多少の資料。5キロは越えていると思う。

 確かにこれだけ抱えて移動しようとすると、女性にはちょっと無理かも知れない。ホテルで女性のアテンダントに鞄をもってもらうのに恐縮してしまう。どれか軽くならないだろうか。また、省略はできないだろうか。 compaq410cxは去年の6月に買ったものだから、今は少し軽くなっているかも知れない。バッテリー。これは、一番軽くなる可能性がある。軽くなって、長持ちしてくれれば一番良い。

 TAは移動中でもパソコンをやるためには、欠かせない。ホテルは、内線番号を使ってもうまくつながらないケースがある。大阪のメーカーに勤める山本さんが嘆いていた。日本のホテルの対応も様々。一度、メディア対応度で日本のホテルのランキングを作ろうと思ったこともある。野口先生の本も読んだが、あまり良いアイデアはなかった。どなたか......Any idea
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 名古屋でタクシーに乗って運転手さんに野球の話を持ちかけたら、乗ってきましたね。昨日も名古屋球場は3万5000人の超満員だったらしい。「おそらく、今夜も....」と。セ・リーグは結構面白くなっている。高校野球も面白かった。9回の裏の熊工の2死からのホームランは打者の腕が良く伸びていた。素晴らしい当たり。10回裏満塁の外野フライ(サヨナラになる可能性大だった)は場所としてはタッチアップ・セーフのゾーンだが、外野手(矢野君といいましたっけ)がいったん大きく下がって(落下点より)、そこから前進しながら取って投げたのがあの奇跡を生んだと思う。止まって取ったらあそこまで投げられない。全くのファインプレーで、キャッチャーにも「ここしかない」というところに来ていた。ボールは10センチ上でもセーフだったと思う。

 名古屋のプロ野球用の球場も、来年は「ドーム球場」になるそうだ。しかし都心からは離れる。今は名古屋駅から10分だが、来年は停車駅で4つぐらい離れるらしい。今の球場は新幹線から見える。
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 名古屋は、「名古屋コーチン」という地鶏が名物らしい。無論、煮込みうどんもそうだけれども、夏はちょっと。そこで、夜は「名古屋コーチン」の店をホテルに教わり行ってみました。近くの「鳥銀」という店。中区栄の4―8―20。初めての店だけに「おまかせ」コースを選んだが、鳥ばかりの料理をうまく作っている。焼き鳥もほどよく、それぞれおいしかった。最後は釜飯。ここの経営者の名前がすごい。「舞 一顕」(まい かずあき)さん。本名だそうです。電話番号は052-251-7045。でも、名古屋で今まで一番回数多く通ったのは、「満拿」(まんな)です。冬は最高。

8月20(火曜日

 ネットスケープはいよいよ、マイクロソフトを訴える方針を固めたようだ。8月12付けで米司法省(そういえば、ここのHPは最近ハッカーにやられて今はHPは外に公開していないはずだ)独占禁止局の監督官に手紙を送り、マイクロソフトに対する調査を依頼したという。日本の新聞では、21日の夕刊に載りそう。

 「パソコンのOSでの支配的地位を利用して、コンピューター・メーカー、インターネット関連各種サービス会社などに対して、ネットスケープなど他社のブラウザではなく、Internet Explorerを使うように促している」

 というのが主な理由らしい。ネットスケープは具体的に

  1. マイクロソフトは、ネットスケープ・ナビゲーターなど他社のブラウザを使いにくくしたパソコンを作っているメーカーには、Windows95を安く提供しており、この具体例として日立は新しいラップトップ・コンピューターからネットスケープ・ナビゲーターをインストールしたプログラムを外した
  2. マイクロソフトは中小のインターネット接続業者に、ネットスケープなど他社のブラウザを使いにくくした場合には、ソフトウエアとコンピューターを無償提供する動きを密かに示している

 などと主張。こうした一連の動きは、1994年にマイクロソフトと米司法省が結んだ取り決めにも違反している、と述べている。米司法省は火曜日現在、「ノーコメント」で、マイクロソフトのスポークスウーマンは、「粗雑な、内容のない声明」と非難。
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 同じブラウザでも、ネットスケープの市場占有率は少なくとも80%を越えている。一方のマイクロソフトはせいぜい10%。80%強が10%弱を訴えるという奇妙な動きな訳ですが、確かに「dominance in PC operating system」を考えると、また最近のマイクロソフトのブラウザ(というより最近は一種のOSになってきていますが)に対する力の入れ様を考え会わせると、ネットスケープの危機感は分かるような気がするし、消費者としては「安くて歓迎」できる面もあるが、「Internet Explorer」をただでダウンロードできるというのも、ちょっとやりすぎの気がする。霞ヶ関のLANを作るときに、いくつかの日本のメーカーがパソコン一台当たり1円で入札したと伝えられるが、それと同じようなもの。考えて見れば、非常識。

 マイクロソフトは、去年は3人しかいなかったブラウザ開発要員を今年は500人に増やしたと言われているから、力の入れようは分かるものの、ちょっと「排他的」な印象が強くなっている感じがする。アメリカ政府もマイクロソフトが獲得しつつある超国家政府的な権力には関心があるはずで、この調査はちょっと見物かも知れないし、今後のデジタル社会を考える上で興味深い。
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 明日から名古屋に、26日からは札幌に二日間ずつ出張。結構出張は楽しみです。いろいろな人と会える。人に会うのが最大の情報源です。世の中動いている。銀行なんて世の中の動きから一番遅れている面があるし、ディーリング・ルームにいつも最新の情報が集まっているとは言えない。最近感じるのは、「情報」を持っているのは「メーカー」の人たちだ、という点。彼らは、最初から国際競争に晒され、そこでどうサバイブするかを体験してきた。守られた業種はどうしても情報さえも遅くなる。その意味で、先日ある会合であった松井証券の松井社長(元日本郵船の社員)の「海運業界と国際競争」の話は面白かった。

 会社の若手の内藤君がつい最近インターネットを始めたばかりなのに、「9月末までにホームページを持ちたい」と言い出している。なかなかいい根性。協力しよう。我が家のもう一人が半分の翻訳を受け持った「新中国人」(新潮社)が3刷り、4刷りと結構売れているらしい。「あんな堅い本が」と思うが、「刷り」が新しくなる度に「少しのお小遣い」が入るらしく、喜んでいる。そのうち奢ってもらおう。ただし、この本のもう一人の訳者の「伊藤 正さん」は私ではありません。

8月19(月曜日

 私のサイトではあちこちのページにリンクを張ってきたものの、これまではどうもまとまりがなかった。いったい自分がこれまでどこに対してどのくらいの頻度でリンクを張ってきたのか、それを一カ所にまとめたくて時間を見つけて調べてみました。一つ一つのコーナーのHTMLを調べ、拾っていって並べてみた。むろん、「LINK」ページに既に並べたものも含めて。

 そして分かったのは、「マイクロソフト」と「ネットスケープ」へのリンクが圧倒的に多いということ。特にCyberdiaryのコーナーで多い。それだけ、この2社の過去一ヶ月における動きがが活発だったということだと思います。私は、性格的に動いているものに目をやる癖がある。これを書きながら、隣ではネットスケープの3.0の英語正式版をちゃんとダウンロードしているのですが......。
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 次に多かったのが、Nando TimesNew York TimesWall Street Jurnalなどの海外の新聞など。これらはほぼ毎日自分自身で見ているから、そこに興味深い記事を見つけるとそれにメンションすることになる。最近では、やはりNew York TimesにあるCybertimesが面白いと思う。毎日何か興味をそそられる記事が載っている。

 しかし堅いページばかりに興味があるわけではない。J-WaveInter-FMのホームページにもよく行ったし、ハムスターは我が家に2匹もいたことから、何回もわたった。いつも経済のページばかり見ていると、時にとんでもないページに飛びたくなる。Hページも最初は結構行ったし、人に紹介したこともあるが、最近は結局「たいしたことはないものばかりだ」というのが小生の結論。有料ページを含めてもです。アメリカに4年間住んでいて、「見る」サイドのその手のものは飽きたと言うこともあるかもしれない。
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 最近結構面白いと思うのは、自然現象に関する写真など。特に星に関するページに興味を引かれる。今日のリンクページの改訂では、真っ先に

☆星に願いや夢を乗せたい人は☆」

 というコーナーを設けた。NASAのホームページ
などの宇宙に関する写真がいっぱい見れる。インターネットは別に宇宙から電波が飛んできてわれわれの目に触れているのではないものの、やはりそこはファンタジーじみた印象のするツールだから、星の写真などは結構インターネットに似合う感じがする。

 リンクページというのは、結局一番よく使う作者自身のために作るべきだと思う。作者と趣味の似ている人がそのページを見れば、「これは便利だ」と思ってくれるはずだ。リンクはそのサイトの横への広がりをもたらしてくれる。企業のHPが何か窮屈に感じられるのは、結構閉鎖的だからだ。そうした中で、あちこちにリンクしている企業のホームページは、「ウーン、ここは太っ腹かもしれない....」と思ったりする。

 小生も機会あるごとに、「LINK」のページを充実させていきたい。

 と書いたところで、Netscape Navigator3.0の正式版のダウンロードが終わりそう。それでは試しますので.....38.4kでほぼ一時間かかりました。スタンダードで5772kのサイズでした。

8月18日

 朝雨が降っていたのに、昼前にはすっかり上がって大変な晴れ。暑い。家のペットのハムスター2匹と文鳥を見ると、特にハムスターの一匹(多分「はむ子」の方)がぐったりしている。むむ、これは水不足かと見ると干上がっていた。急いで注いでやると駆け寄って、顔を水の中に突っ込んだ。「すまん」という気分。水を飲まして涼しいところに置いたら、えらく元気が良くなった。ハムスターはよく脱走する。しかし、かごの近くに餌を置いておくと、1日たつと必ず戻っている。家の連中もあまり心配しなくなった。

 それにしても、夕べは疲れた。収録のあと、田中が「夏休み前の最後ですから、伊藤さん今日は...」というので、また麻雀。結局あほみたいに朝の4時まで。やっぱり言い出しっぺの負け。かわいそう。彼の奥さんはイギリス人で、来週から3週間くらい番組もお休み。代わりは下地君。あの蝶ネクタイともしばしのお別れ。
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 昨日の収録はちょっと面白かった。台湾からお客様。「収録後記の最後にもちょっと書きましたが、台湾テレビのJosethine Juan記者が「日本における経済番組の作成方法」を取材に来たから。えらく勉強熱心で、小生と英語が達者な田中、それに高校生の時1年間アメリカ(ミズーリ州)に留学経験のある槙アナウンサー、それにアメリカ留学5年のゲストの水野チーフストラテジストが対応。久しぶりに英語を使ったら疲れる。一言で行って錆びていた。

 打ち合わせはどうしている、ゲストはどうやって選ぶ、スポンサーとの関係は、視聴率は、視聴者を絞っているのか、専門用語が出てきたときどうするか....などなど。彼女が使った単語でピンと来なかったのが一つ。「jargon」。ここで水野ちゃんがアシストしてくれた。そういえばありました。「専門用語」。つまり番組の中で、関係者は分かるが一般の人には分からない単語があるはずだ。それをどうしているか、という質問。彼女、さすがに台湾のテレビで経済番組を担当しているだけあって番組の抱える問題点をよく分かっている。結局番組が終わっても、こっちは速く麻雀を開始したいのに、彼女の質問攻勢に30分くらいスタッフ・ルームで丁寧に対応した。でも、結構楽しかった。表情が豊かな人で、しかも美人でした。今週末まで日本にいるとか。
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 明日Netscape Navigator3.0正式版(英語版)をリリースするネットスケープのホームページに行ったら、アメリカのホームページに行ったところでありましたね。比較広告。「明日リリース。Explorerはまだ遠く及ばないよ...」という見出し。「Special Report」とある。どういうことが書いてあるかというと、 Netscape Navigator

  1. インターネット上のページを呼び出す時間がInternet Explorerより42%速い
  2. ソフトウエアとしてのサイズが半分くらい小さい(ダウンロードに時間がかからず、ハードディスクの容量も食わない)
  3. SECURITYが充実している
  4. 単なるブラウザでなく、メール、ニュース、グラフィックなどなど多機能である
  5. Internet Explorerが「95」と「NT」でしか走らないのに対して、Netscape Navigatorはマックを含めて16のOSで走る
  6. 既存シェアは、どの調査を見てもNetscapeが84〜87%を占め、一番近い製品のシェアは2.6%に過ぎない

 など。この比較広告によればネットスケープは既に3.0の次のブラウザを開発コード名「Galileo」で開発中だという。このソフトでは、インターネット、イントラネット上で多人数の人間が同時に仕事をすることが可能になると言う。マイクロソフトの力が強くなっているだけに、ネットスケープの頑張りに期待した。ただし、Netscape Navigator3.0がいくらでリリースされるかは明らかにされていない。

8月17日

 Niftyserveの金融プロフェッショナル・フォーラムNiftyserveで「go fkinyu」)がえらく模様替えした。今朝から、「BRAND NEW」という感じ。今まで20あった会議室番号を空き部屋削除により17に減らし、12番から17番会議室は、実質的に公開会議室とした。1番から11番までは従来通り正会員向けの会議室だが、Niftyserveのフォーラムの中でも「資格審査」があるという珍しいフォーラムも徐々に変わってきていると言える。筆者がいろいろな記事をアップしてきた6番会議室(相場動向を占う!〜金利・為替・株式〜)は、今度は8番会議室になった。コンピューター活用会議室は9番会議室に。新しい会議室も増えた。会議室の各議長さん、その他スタッフの方には、日頃の室維持には大変な努力をなさっているのではないかと推察。ご苦労様。

 そういえば、旧6番会議室のメンバーから「今度食事でも」という誘いがあって、9月には実現の方向。楽しみです。STATIONWAGONさんなどとは個人的な情報交換もしている。ご活躍を。
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 なんだかんだいいながら、Internet Explorer 3.0の日本語正式版をダウンロード。少しずつ使い始めている。まず、Exchangeに譲っていたメールが正式な機能に組み込まれたのが目に付く。popmail server名とsmtp mail server名を入れてやると直ぐに使える。Exchangeを使っていた人には、あの遅さは耐え難かっただろうから、朗報に違いない。しかしこのメールにも「cc」しかない。「bcc」(blind carbon copy)のあるユードラの有用性は低下しそうもない。私にとってですが。

 機能として今後使いがいがあると思うのは、mail and newsのさらに右にある「編集」機能。あるurlを見ているとしますよね。それをこの「編集」にかけると、直ちにword7.0が起きてきて、データがそちらに動く。htmlとして処理することも、docとして処理することも可能。まだ説明書もなしにあちこち試している段階ですから何がどうできて、どう便利になったのかはつまびらかではありませんが、一つ言えるはそれぞれのソフトウエアがネットワークの中でいろいろな形でリンクし始めているということ。これは作業効率を著しく高めるでしょう。知ると知らないでは、石器時代に石の使い方を知っていたかいなかったかくらい違うに違いない。会社も個人も。武器はえらく進歩してきた。説明書が欲しいところだ。

 それにしても、日本では「接続時間」を非常に気にしなければならないシステム。これでは、ネットワーク社会も窮屈なものになりそう。東急沿線に引っ越そうかな。
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 しかし、マイクロソフトも3.0の出荷はちょっと焦ったようだ。bugCyberTimesによれば、このバグはマイクロソフトも認めているという。しかし出荷は続けているらしい。

 bugcacheにあるという。具体的には、ユーザーネームとパスワードをInternet Explorer 3.0cacheにうまく落とせないケースがあるという。どうなるかというと、利用者はIDUser Nameを請求される度に、そのサイトから離れていないにも関わらず、 IDUser Nameを入れなければならなくなる。これらが不必要なサイトは問題ない。しかし、サイト全体にパスワードがかかっているとページを移動する度にIDUser Nameの再入力を強いられたらたまったものではない。

 実はウォール・ストリート・ジャーナルのページで試してみました。これは問題なし。だから、Hページなどであるんでしょう。この記事で新しい単語を覚えました。bugから来ていて、「buggy」。buggyと呼ばれないようにしましょう。

 マイクロソフトは、どう直したらよいかまだ解決方法もみいだしていないそうで、従って修正ソフトで直すのか、ソフトウエア全体を書き換えるのかは不明という。わたしゃ、全部足せば3時間もjamsie30.exeのダウンにかけている。どうしてくれる、マイクロソフト......

8月16日

 韓国の大宇証券の孫さんから久しぶりに電話。日本に出張して来ているのかと思ったら、韓国から。姜(国際部門常務)さんの次に東京事務所長をやっておられた方で、日本にいる頃はしばしばお会いしていた。今は企画部の部長さんとお聞きしている。

 用件は、「為替に関して最近書かれたものはありませんか」という点。そういえば、96年6月16日に日本経済新聞の「経済教室」に書いて以降、まとまったものは書いてない。でも、「インターネットに最近でも文章はいっぱい書いているぞ」と思ってそれを伝えたら、「見せて下さい」というので、urlをファックス。

 しかし、帰ってきた答えは残念なものでした。「早速アクセスしましたが、日本語が出せないものですので......」。そりゃあそうだ。日本で韓国の人が書いたホームページを読んでいる人は少ないだろう。韓国語が表示できない。隣の国で読めないホームページなんて....とがっかり。
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しかし、逆にむくむくと好奇心がわいてきました。韓国のインターネット事情はどうなっているのか。どのブラウザの何語を使っているのか。そこで、今度はこちらから電話しました。まず聞いたのは、大宇証券のホームページの所在。ありました、立派な奴が。urlは、「http://www.securities.co.kr」。すごいでしょ。「securities」がurlにそのまま登場し、それ以外はない。例えば、「daewoo」とか。これは大宇証券が韓国の証券会社として最初にホームページを持ったので、英語で「証券」を意味する「securities」をそのまま取ったのだそうです。「co.kr」は日本によくある「co.jp」と同じ。

 中に入って英語版を見ましたが、なかなか充実している。日本の中途半端な証券会社のホームページより立派です。リンクも豊富です。韓国で発行されている英語の新聞にもリンクが通じていた。そこで考えました。世界中の国の事情をインターネットを通じて調べるのは、各国の最王手の証券会社や銀行のホームページから入るのが手かも知れないと。新聞でも良いが、ちょっと日々の動きが中心になっている。経済のトレンドなどは、証券か、銀行が良い。結構、インターネットでも我々はアメリカとかイギリスとか、フランスなど知っている国のページに飛ぼうとする。これは、もったいない話です。
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 次に、韓国のブラウザ事情。マイクロソフトやネットスケープのホームページを見ても、あまりハングルのブラウザの説明まで目が行きませんよね。だから日本人は幸せなのです。市場が大きいから、供給側が提供してくれる。しかし、韓国の場合は、例えばネットスケープにしても正式なバージョンはまだないとのことでした。ベータはあるが、バグが多いとか。しかし、ハングルの場合は、英語版が結構使えるのだそうです。でもこういうことは行って実際に見てみないと分からない。飛行機に乗れば3時間ちょっとですから、機会があったら。

 ところで、マイクロソフトは16日の夕刻から3.0正式版の日本語バージョンを無償提供するらしい。一度アメリカのサイトから83%までダウンして失敗した小生は、今夜どうしようか考えていますが......


18日の「東京マーケット・フォーカス」放送予告

 今年に入って何回も奏でられた「利上げ狂想曲」、いや「協奏曲」?。
しかし秋口の今、利上げ観測は急速に減退している。日本でも。そして、
アメリカでも。何が変わり、そして何がどう展開しようとしているのか。
そして日米独金利の先行きは。

 18日の「東京マーケット・フォーカス」は、ゲストに野村証券
金融市場部チーフストラテジストの水野温氏さんをお迎えします。水野さん
は、毎週末出す同社のレポート「グローバル投資アイデア」でも高い評価を
得ているエコノミストで、今週末の同レポートでは「日銀が年内に利上げを決断
できない場合、景気循環要因から、来年6〜7月頃まで超低金利政策
が持続する可能性が出てくる」と予測している。この辺をお伺いしたい。

 また、20日のFOMC、22日のブンデス理事会を控えた海外金利の
動向などにもに関心を向けてみたい。



8月15日

 インターネット・ユーザーに対する6ヶ月ごとのアメリカでの調査で、

 「新規参入者は、従来に比べてより高齢になり、お金に余裕が無く、学歴も低く、
  使用時間も短い人が増えている」

 という調査結果が出た。業界団体のNielsen Media Research and Commerceが明らかにしたもので、それによれば今年3月現在、16歳以上のアメリカ人の22〜24%は何らかの形でインターネットを使用しているものの、これは6ヶ月前の17%に比べて大幅な増加だという。つまり、現在はアメリカ人の4人から5人に一人は何らかの形でインターネットにアクセスしているという。同社はこれから見て、「エレクトリック・コマースには、大きな市場が存在する」と解説している。

 そのほかにも面白い調査結果がいっぱいある。

  1. 6ヶ月前の調査で「インターネットにアクセスしている」と答えた人のうち20%は、今回の調査では「もうしていない」と答えている
  2. 「インターネットにアクセスした」と答えた人の大部分は、American Onlineなどインターネット接続を極めて簡略化したシステムからアクセスしている
  3. AOLはインターネット市場をより川下の人々、つまりコンピューターにあまり詳しくない人々にまで拡大している

 などと報告している。
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 こうした一連の調査から彼らが下した結論は、the beginning of the democratization of the Internet」、つまり「インターネットの民主化の始まり」。いつも書いているように、日本のインターネット人口は、まだせいぜい200万人を越えたくらい。全人口の2%くらい。20歳台から30台のどちらかというと理科系の「先端的」な人々の道具。この種の人たちは他の人々に比べて、インターネットをより頻繁に訪れ、かつ長期間、定期的に使用する傾向があるという。日本はアメリカに比べて、依然としてインターネット維持費が高い。回線料もそうだし、実際問題として私の回りには「置く場所がない」(家が狭くて)という人もいる。インフラ整備が急務だが、一つ日本でこれから急速に普及する可能性があるとしたら、ある種の「横並び意識」かもしれない。

 しかし、やっぱりそうかと思ったのは、アメリカでもインターネットを始めても、うち20%の人はあと撤退している。日本はこれがちょっと多いかも知れない。英語というバリアがあるため。あと、私のように電子メールを頻繁に使う人間がいる一方で、結局パルを作れないで撤退している人もいる。しかし、「日本におけるインターネットの民主化」もいつかは進むだろう。そのときがインターネットが本当の意味の「マーケット」になるときだと思う。
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 ニューヨーク・タイムズが、「ブラウザ戦争」をCyberTimesで扱っている。今までの記事を含めて、結構まとまっていて面白い。興味ある方はどうぞ。加藤さんから、インターネット・エクスプローラーBETA2の面白い使い方に関するメールをもらいました。自分で試してみて紹介しましょう。また、少し前には「私のセクションでは、文系ですが皆インターネット・アクセスしてます」というメールももらいました。

 昨日紹介したemoticonCyberchatのコーナーに私が知っているものの大部分を掲載しておきました。良かったらどうぞ。ただし、同じMS-IMEでも「かお」でスマイリーが出るものと、出ないものがある。いずれにせよ自分の辞書に登録すれば、いつでも使えます。

 なお今日は「住信為替ニュース」は休刊としました。

8月14日

 Internet Explorer3.0のダウンロードを巡って、アメリカでは大変な騒ぎが発生しているようです。夜読んだThe New York TimesCyberTimesによれば、火曜日のダウンロード開始時点から希望者が殺到、マイクロソフトが用意したダウンロードサイト10カ所は著しくつながりにくくなり、ケースによってはダウンロードに40時間もかかる人が出る始末になったという。そもそも多くの人はget inも出来なかったよう。

 実は、これを読んでもの好きですから15日の午前1時過ぎから私もダウンロードに出かけたのですが、一発でつながり、ダウンロードには1時間半弱しかかからない予定で始まったのですが、7876k(だったと思います)の83%まで来たところで、止まってしまった。くっそ〜〜。1時間30分を返せ!。そこで時間(2〜3日)がたってからやり直すことにしました。

 物好きでなければ、ダウンロードは止めた方が良い。 Internet Explorer3.0の最終版はまだ「米語版」しか出ておらず、ダウンロードサイトには日本語版としては、マイクロソフトの日本のホームページから取れるbeta2しか置いてなかった。日本語版の最終版が出るのはちょっと先になりそうです。来週月曜日にはネットスケープNetscape Navigator3.0の正式版を出しますが、そのbeta版は今でも同社のホームページからダウンロードできます。 Internet Explorer3.0正式版は、いずれ3台のコンピューターのうちの一台に入れて使って見るつもりです。ただし念のため。 Internet Explorer3.0は、Windows95NT上でしか動きません。そこがNetscapeと比べ弱いところ。
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 今日、Cyberchatのコーナーに「私がhtmlをどうやって書いているか」を「Making HTML」というタイトルでアップしておきました。htmlの書き方に興味のある方は、この「ブラウザに文章などを表示させるプログラム」の使い方の一つの方法ですから、参考にしていただければ良いと思います。

 実際の所、htmlを書くのに時間がかかるようだと、この日記のようなものはばからしくて書いていられない。ワープロで文章を書くのと同じようにhtmlが書けるからそこやっていられるのです。
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 夕べ家に来た「International Herald Tribune(8月14日)」には一面の左下に面白い記事がある。「Japanese Gives Smileys a New Twist」という記事。スマイリーはご存じですよね。日本では「顔マーク」と呼ばれている。英語では正式には、「emoticons」です。例えば(^_^)など。私はこれらを集めておりますから、欲しい方は連絡いただければ良いのですが、この記事によれば日本人は欧米人よりこの「emoticons」を頻繁に使うのだそうです。しかも欧米に学びながら、この顔マークに新しい意味を付け加えたと書いてある。

 この記事は、Andrew Pollackが書いたものですが、彼は日本人が欧米人より「顔マーク」をよく使う理由として

  1. 日本人はpictographs(絵文字、象形文字)に慣れている。漢字がそうだから
  2. 日本人は言語では明確な表現を避ける。だから「顔マーク」で曖昧に表現する
  3. 言葉はきつい。日本人はこれらのマークによって「対立」を避けようとしている

と説明している。確かに、ちょっと刺激的な文章のあとに (^_^/..) なんて書いてあれば、許したい気持ちになってしまう。

 実はこのスマイリーは、パソコン通信で全盛を迎えました。インターネットではあまり見かけない。やはり文章に表情を与えていると言えるでしょう。別に欧米人より使っていると言われて気にすることはない。実は、「辞書」機能の弱い欧米のコンピューターでは「emoticons」を作成・使用するのは大変なのではないかと思います。日本語では「辞書」でスマイリーを覚えさせれば、いくらでも使える。有効なときは、どしどし使いましょう。
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 ところで今日最後に思い出したのですが、移動電話の留守電機能を使ってメッセージを入れたあと、最後に「#」印を押しますよね。やはりこの「#」印はコンピューターの世界では「終了」を意味するのです。ISDNを家に入れた方、最後に「#」を押すと、電話が速くなりますよ。

8月13日

 一つ面白い数字を紹介しましょう。(前年同期比、業者団体調べ)

o-157で減少した出荷    カイワレダイコン      97%

              肉類            56%

 無論、日本の業者も困っています。しかし、影響は思わぬ所に飛び火している。例えば、全輸出量の三分の二を日本に輸出しているアメリカの食肉業界は、日本への輸出の急減を懸念しているという。「問題は日本国内で起きている。しかし、これは我々にとっての重大な問題だ」と米業界関係者。ある新聞の記事に、「人間はこと食べることになると、急に冷静さを失う」という指摘がありました。今の騒動を見ていると、ちょっとそういう気がする。

 しかし、日本でも新しい動きが出てきているようです。一度はカイワレダイコンを全部引っ込めたスーパー業界の中にも、問題視されている業者が一社だけであることを理由に、今日からこの製品を再び市場に出そうと言う動きがあるらしい。いずれにせよ、今回の騒ぎは外食産業に大きな打撃を与えるなど、景気にも影響が出そうだ。よく手を洗い、よく睡眠をとって健康体でいれば、大人はあまり問題はないようです。

 ところで、かいわれ大根て英語でなんて言うか知ってます。私も最近覚えた。

  「hydroponically-grown white radish sprouts」

というのだそうです。hydroponically-grownは「水栽培」の意味。
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 マイクロソフトの動きが再び目立ってきた。今日だけで、いくつものニュースが同社がらみで出ている。まず、Internet Explorerの3.0の最終バージョンのリリース。同社のアメリカのホームページには今日見たらダウンロード・サイトができていました。日本のホームページにはまだ掲載なし。しかも、マイクロソフトは仕掛けを作った。ダウンロードがただなのは今まで通りですが、「ウォール・ストリート・ジャーナルとESPNet Sport Zoneという雑誌をただで読める」などの特典を設けた。ウォール・ストリート・ジャーナルは、今月半ばからネット上でも年間49ドルの購読料を取ろうとしていますが、それを「年末まで」ただにしようとしている。あるアナリストは、

 "The operative word in the Microsoft Internet strategy is free,"

 と言っているが、確かに消費者である我々には良いものの、ネットスケープにしてみれば脅威でしょう。マイクソフトはまた、検索大手のヤフーをInternet Explorer3.0に同社のサービスを最初から組み込む(Internet directoryの中に)と発表。これで、ヤフーの株式は13日のニューヨーク市場で19%も値上がりしたという。何とも凄まじい。ネットスケープは、来週月曜日に新しいブラウザを発表する。
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 一つ面白いレストランを紹介しましょう。昨日、もう10年弱続いている勉強会(メンバーは6人くらいです)を開いた場所。好きな西麻布の一角、星条旗通り沿いにある。北海園から歩いて5分、ベンジーナ(イタリア料理)から同2分。先週、ベンジーナで食事をしたあとに見つけたものです。店の名前は、「月の庭」

 入り口が高級料亭を思わせる落ち着いたたたずまいで、大きな暖簾が目安なのですが、入ると目の前に広がる不思議な世界に引き込まれる。綺麗にライトアップされた庭が広がっているのです。右にこの庭が見れるバー、左に入り口。一階では、この庭に面した綺麗な廊下でも、食事が出来るようになっている。「月の庭」という店の名前が暗示的で良い。

 昨日は2階の個室が会場だったのですが、簾で隣の部屋がかなり見える作りになっているのが、開放的な感じがして良い。お客は、圧倒的に若い女性が多かった。料理はコースで5000円ですから、それほど高くない。和食としては、不思議な感じが味わえる店です。電話番号は、03-5413-1741。最寄駅は地下鉄千代田線「乃木坂駅」。大手町方面からくると、先頭で降りるのが良い。まだまだこの地域には、面白いレストランがいっぱいありそう。

8月12日

 やはり、夏休みは交通量が多い。諏訪から東京までのお盆を控えた逆の流れなので、「2時間10分で行くのでは」と思ったが、笹子トンネルの手前で30キロの大渋滞。大月からも渋滞で、結局通常より1時間も移動に時間がかかった。逆に都内はがらがら、中野駅の前の広場には、タクシーの行列。運転手が、「タクシーばっかしですよ」とあきらめ顔。今週いっぱいはこんな状況が続きそう。
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 今日の東京株式市場は、2億株ちょっとの出来高と今年一番の薄商い。売り手も買い手も材料不足で、動意にかける。為替も日中は本当に動きが小さかった。今週の日曜日の「東京マーケット・フォーカス」での田中君の説明によれば、高校野球が始まった時点と、終わった時点を取ると、過去4年くらいは「上げ」だったという。しかし、今年はちょっと買い手不足が深刻。仕出株で火傷した向きが多い。

 動意には、サプライズが必要そう。株式市場を見ても日米で「実力格差」がついた印象だが、いつも一番不安定で、暗く見えるときに新たな動きが出ているはず。近代も中世から生まれた。新しい波、bossa novaを見逃さないようにしたい。
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 そうそう、今日はほんとに小さいけれども、知っていると気分が良くなるし、案外知らない人が多いのではないかという「技」を紹介しましょう。最近家の電話をISDNにしたか、近くする予定の人に有用です。

 私の家もそうですが、実はISDNにすると電話の呼び出し時間が長くなります。そう感じた人はいませんか。今までは、東京だと8桁の数字を打つと直ちに呼びに行き、つながっていたのに、ISDNにすると呼び出しに行くまでに時間がかかる。ほんのわずかですが、これが結構長く感じる。普通電話からISDNに切り替えた直後は、何かだまされたような気がする。高いシステムにしたのに...と。 

 どうもこれには秘密があるらしいんです。詳しいことは知らないのですが、ISDNではたとえば相手の電話番号の後にさらに何らかの指示があるかどうか、電話は待つらしいのです。それで時間がかかる。何の信号を待っているのかは、一回聞いたのですが、忘れました。何か難しいことをNTTの人が言っていた。

 そこで、「もうこれで使用者からの信号は終わりです」というシグナルを逆に送ってやると、電話はISDN電話でも直ちに相手を呼びに行き、従来の電話と同じくらいスピーディーにつながるのだそうです。

 その信号を送るのは、「#」印。たとえば、「3333−4444#」のように打ちます。相手の電話番号とシャープ印。これで、ISDNにしたことに伴う電話の「遅延感」は解消されます。ISDNにしている人は、一度やってみて下さい。確かに違います。

8月11日

 収録を終わって3時間ほど、麻雀をした。中山、田中両氏とも....、というか田中氏が好きのようで、最近結構声がかかる。あまり夜遅くならないように、適当に楽しんでいる。この日は、田中君が夏休み中(8月半ばから)に代わりに出てくれる同じくフィスコの下地君も加わって、おもしろかった。結構ついていて、今までの負けを全部回収。今までは、負けてばかりでした。
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 ジャパン・タイムズを読んでいたら、知らない単語。E.coli。何だろう、と思って調べると、「大腸菌」。そうか、英語ではこう表現するんだ、と妙に感心。発音も結構面白い。知りませんでした。今までに遭遇していたかも知れませんが、少なくとも覚えてはいなかった。英語は日常的に読んではいるものの、大部分は「経済」の分野。魚や野菜の名前も知らなければ、病名も知らない。日本人の男(普遍化してすみません)の英語は、どこか偏っているんでしょうね。
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 日本語でも新しい単語を発見した。「個電」。これまでは「家電」と呼ばれていたものの「個電化」というような表現だったと思う。なるほど。「家庭の電化製品」ではなくなりつつある。そうですよね。今売れているパソコンは最初から「個電」の代表選手。「家電」の代表だった「テレビ」も徐々に「個々」の家族メンバーの所有物になりつつある。そういう拙宅も、小学校6年の一人息子の部屋にはちゃんと「テレビ」がある。冷蔵庫や洗濯機などはまだ「家電」ですが、情報系の「家電」には「個電化」の道をひた走りに走っているものも多い。電話もそうだ。

 一つ安くなったという事があると思う。PHSなど、最近は「ただでもらった」という人が多い。これだと「個電化」する。テレビも、安いテレビは本当に安いし、何よりもオーディオ機器の安さには驚かされる。もう一つは、家族のメンバーでも欲しい情報が全く違ってきているということがあると思う。子供と大人ではみたいテレビは全く違う。これでは、「共有」は難しい。
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 ところで、先日紹介したニューオータニの本館一階のバーのカクテル「ガイア 地球の記憶」の作者と、金曜日の夜会うことができました。「小森谷さん」とおっしゃる方。この方は、「コットン・フラワー」(cotton flower)というカクテルでも受賞している。研修後に口直しにカプリに1時間ほどいましたが、この「ガイア 地球の記憶」は一番出ていた。

 ここ一両日での失敗は、また「聴く」ことがおろそかになったこと。それも収録の最中。次の言葉を探していて、田中君の説明を一瞬ロスト。高木先生によれば、「聞く」は簡単、「聴く」は難しだそうだ。「聴かねばならない」。人の話も、本の主張も。耳を傾けているだけでは、だめだそうだ。

8月10日

 渥美 清さん、熊谷真美さんのお母さんが相次いでなくなった。真美ちゃんのお母さんのことは別に知っていた訳ではなかったものの、高円寺、阿佐ヶ谷あたりでずっと洋品店をおやりになっていたという。もしかしたら、すれ違っていたかも知れない。真美ちゃんはなぜ親しみを覚えるかというと、女優らしくないところ。無論出身はこの高円寺・阿佐ヶ谷あたりのようで、4年くらい前に、高円寺「阿波踊り」で踊っているのをみかけた。小さいけど、結構かっこよかった。

 渥美 清さんの映画は、感動はしないけれども、見るとほんわかする。でも、「ほんわか」も「感動」の一種なんでしょうかね。何かの雑誌が彼を特集した中で、「結局変身できなかった男」として批判的に取り上げていたが、それはどうだろう。ショーン・コナリーは無論、変身で成功していますが。

 日本人は、「一筋」が好きだ。渥美さんだって他の役回りも、と思ったことはあるはずだ。水前寺清子が「洋服で歌いたい」と思ったのと同じで(失礼古い人の例で)。でもやらなかった。一概には批判できないと思う。彼が、「一筋」を通したからこそ、結構彼の映画を一番見た人の心のどこかにずっと残るような気がする。

 彼の映画を見た人は、中国を初めアジアには結構多いらしい。知らないところで、日本のイメージを大きく変えていたかも知れない。決して悪い方向ではなかった筈だ。また、最近は「釣り馬鹿日誌」(でしたっけ)が中国やアジアですごい人気なのだそうだ。これも日本のイメージアップにつながる。フランスの新聞が、渥美さんを結構大きく扱っているという。読みたい。でも、駄目ですね、英語しか外国語ができないというのは.....

 高円寺の「阿波踊り」は、借り物祭りだが結構風物詩になった。8月の下旬。これが過ぎれば、秋も近い。子供が「連」(「のびゆく連」だったと思います)に入っていて、そのうち自分でもと思っているのですが.....。それから、ねじめ正一さんの「熊谷突撃商店」(文芸春秋)は間もなく出るそうだ。
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 マイクロソフトネットスケープの対立構造は徐々に鮮明になってきている。府中から帰ってきて読んだインターナショナル・ヘラルド・トリビューンに、「ネットスケープが米司法省にマイクロソフトの独禁法違反の疑いに関して注意を喚起した」というニュースが出ていた。「法的措置も辞さず」という事で、マイクロソフトに直接警告したという。

 詳しくは分からないが、マイクロソフトがNT Workstation に関する顧客とのライスセンス契約で、インターネット接続に関しては同社製ソフトウエア(Microsoft NT Workstation software)しか使えないように制限している、という点らしい。ネットスケープは、NT Workstation(319ドル)に対しては、Fastrack Server software(295ドル)の販売を促進している。

 ブラウザの方でも、競争は激化しそうだ。今朝見たNando Timesによれば、マイクロソフトは、いよいよInternet Explorer3.0を来週の月曜日に、全米20の都市で正式発表するという(今は日本語版は3.01のbeta2が最新)。サンフランシスコでは、developers business customers それに
analystsを招いて、盛大なパーティーをやるらしい。この3.0により、 Internet Explorerも技術的にはNetscapeと全く対等になると言う。これに対し、ネットスケープは3.0を二週間以内にリリースするという。今回のマイクロソフトの3.0は、「ActiveX」と「Netmeeting」が特徴。多人数での作業が容易になるという。

 マイクロソフトは、1997年第一四半期に発表するオペレーティング・システム(OS、開発コード名「Nashville」)では、Windows OSの中に次世代のブラウザ(4.0でしょうか)を直接組み込んでしまう方針という。もしそうなったら、インターネット関連の作業は、著しく容易になる。無論、ネットスケープには不利である。というより「有用性」そのものを問われる。製品が良くなるためには絶対「競争」が必要だ。だから、既に劣位に立ち始めたネットスケープを応援してやりたくなる。

 それにしても、マイクロソフトがらみの独禁法違反訴訟は、今後ものすごく増えそうだ。

8月09

 二日間、府中にいた。会社の研修センター。立派な建物だが、回りには日銀の事務センターなど大きなビルばかり。色気はまったくない。人工的な作りで、見た目綺麗だが、ちょっと馴染めない。家に帰ったら、「大久保駅と新大久保駅の間の屋台村は面白い」とのメールが着信していて、その対照につい笑ってしまう。場所としては、後者の方がよほど魅力がある。比べるのもおかしいんですが。
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 二日間、高木経営研究所の高木先生の講義を聴いた。火曜日の村松さんの話といい、他の人の話を聞くのは勉強になる。ここでは、「PPS」(Personal Profile System)というアメリカから入ってきた行動パターン分析を行ったが、この調査では

 「主導性=D」=反対を押し切ってでも成果を上げる
 「感化度=I」=成果を上げるために、他の人を仲間に組み込む
 「安定志向=S」=任務遂行のために、他人と協力することに重点を置く
 「慎重さ=C」=現状を維持しながら仕事の質の向上を図る

 のどれがどう強いか、それは何を意味するかを見た。これを「DiSC」というらしい。自分のを公表しちゃうと、「D」が真ん中かちょっと強め、「I」が非常に強くて、最高得点域。「S」がぐっと落ちて、平均よりやや弱いくらい。一番低かったのは、「C」。「他人から期待されている行動」「プレッシャーに対する本能的反応」「自己認知/過去と現在の集約」の三つのグラフで全く同じ形態が出た。「地がそのまま出ている証拠」と言われた。うーん、そうかな。そういえば、「C」がゼロの人もいた。

 当面の目標は、

  1. ホームページの英語化(むろん一部の)
  2. 落語を聞くことによるユーモアの体得
  3. 本の執筆

などに置いた。最近いつも、これが毎日出来たらよいなと思うのは
  1.何か一つ、自分の失敗を人に語れたか
  2.何か一つ、新しいことを発見できたか
  3.何か一つ、他人と優い会話ができたか
  4.何か一つ、新くできるようになったか
  5.何か一つ、誰かさんに質問ができたか

 で、このCyberdiaryにもなるべく失敗を書くことにする。それにしもて、高木先生が「東京マーケット・フォーカス」を結構見ていたのにはまいった。同年輩が結構多く集まったのはいろんな意味で面白かった。
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 研修所にはラップトップをもっていって、昨日のdiaryもこれで書いたが、面白い機械を発見した。「ラップトップ→移動電話→事務所のファックス」に文書を落としてレポートを作ろうと思ったのですが、A4を入れるとものすごく大きく拡大コピーができるマシーンがあって、それで直ちにプレゼンが出来てしまう。今度ここで講師をするときは、使えそうだ。

8月08日

 当社日比谷支店のセミナーで、「40人弱の経理や財務の方々の中にインターネットをやっている人が居なかった」と書いたところ、福岡の田中さんから、

 「確かに私も経理部に勤務していますが、インターネットやっているのは私一人で
  す」

 というメールを頂きました。田中さんは、「(インターネットをやる人が少ないのは)福岡だからかな」と思っていたそうですが、そうではない。やはり「系」によるのではないでしょうか。インターネットをやる人間は今はまだ圧倒的に「理科系」が多い。文化系がインターネットに乗り出してきたのは、つい今年の春くらいです。そして今は、私の回りでも、「文化系」の“物好き”“新しもの好き”にインターネットが徐々に入り込みつつある。
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 そういえば、投資顧問に勤める友人で私の情報交換相手である河野君が面白いことを言っていました。株の世界の話です。

「会社の偉い奴らは、“ハイテク”“ハイテク”という。しかし、そういう連中はだいたいパ 
ソコンにさわったこともなければ、インターネットなどやったこともない。何がハイテクだ.....」

 と。ウーン。まだ年をめした方にまで広がるには、日本のブームは時間がかかりそう。だから私は自分の会社の役員連中に言っている。「一番偉い人がやれば、皆やりますよ....」と。これはまだ電子メールなどの話ですが。

 田中さんも、会社の「イントラネット」はこれからとおっしゃる。先端部分が変わるのは結構速い。しかし、空母が全体の舵を回すのには、一定の時間がかかる。
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 先日メキシコ料理屋を紹介しました。不公平があってはいけない。ブラジル料理屋を紹介しましょう。青山の私どものオフィスから歩いて行ける。名前は、「SABBATH」(サバス)。住所は、「渋谷区神宮前2―8―2 B1」。同じ名前の店は、名古屋(中区栄1―4―5ジグザ1F 052-223-0525)と神戸(中央区東川崎町1―6―1モザイク3F 078-360-2996)にある。しかしこの二つには行ったことがない。ですから、何も書けません。

 SABBATH TOKYOは、大きなブラジル・レストランです。入ると、まず左の壁にこのレストランに来た人の色紙がたくさん飾って有る。ラモス、エドゥー、ビスマルク、三浦兄弟.....。それに、数多くの芸能人。多くの人に好かれているというのが分かる。昼は、回数券を買えば一回600円で品数限定のバイキング料理が食べられる。ボリュームはたっぷり。夜はボサノバを聞きながら。昼も夜も、とにかくダイナミックです。店の雰囲気も、そして料理も。あまり料理に繊細さを求めてはいけない。

 もう一つの特徴は、ここのトイレの綺麗さです。有名です。都内のレストランの「綺麗で特徴のあるトイレ」をある週刊誌が特集したときに、ここのトイレは確か2番目に紹介されていた。だから、このレストランに行ったらそそくさと帰ってこなくて、きちんとトイレに寄ってきてください。電話番号は、03-5411-3335。この店のはす向かいに、青山界隈では有名な寿司屋である「おけい寿司」がある。ここも有名ですし、確かに変わった寿司屋でうまい。一品一品が考えられている。

 ところで、つい最近調べて知ったのですが、「BOSSA NOVA」の「NOVA」は「新しい」という意味ですが、「BOSSA」は何でしょうか。「波」とか「傾向」という意味らしいのです。ウーン、インターネットは、コンピューター界における「BOSSA NOVA」といったところでしょうか。しかも、かなり大きな。

 内藤君、岸川さんからは相次いでメール来ました。めでたし、めでたし。

8月07日

 思い出したが、昨日で小生のホームページたち上げから、ちょうど2ヶ月たった。96年の6月6日が「666」のゾロメで「忘れないだろう」とスタート。そういえば、明日の平成8年8月8日は、「888」で結構な末広がり。

 昨日の村松さんの話の続きで、「失敗」と言えば、最近一番「あれはまずかった」と思うのは、西麻布のキッチン5で優子さんがせっかく「アンティチョーク」を出してくれたのに、「これは百合の根っこか」と聞いてしまったこと。怒っていたな。「こんなやつには、食べさせられん....」てな勢いで。失敗といえば、今日も千駄ヶ谷で降りるべきところを、信濃町まで行ってしまった。新聞を読んでいただけなのに。頭がポアしとる。
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 夕方から日本フォレックス・クラブの例会。外為ディーラー仲間が、3ヶ月に一度集まる。昼間から、「榊原局長が何を言うか...」と皆興味津々。新聞記者も日中いっぱい電話をかけてくる。今日驚いたのは、局長が話し終えると同時に、各通信社が話の内容を報道したこと。ポケット・ロイターで確認している連中もいた。マスコミは入れないはずなのにと思っていたら、あとで記者の連中も会場に入ってきた。いったいどうなっているんだろう。あとで聞いたら、会場のドアが開いていて、記者の連中はエレベーターホールで全部局長の声を聞けたらしい。

 スピーチでの彼の発言は、

  • 約一ヶ月続いたドルの調整局面は終わった
  • ファンダメンタルズは一ヶ月前と何も変わっておらず、もし「そうでない」と思われる方がこの中にいらっしゃるなら、私はその方とは断固戦う
  • 皆さんあまり気にかけておられなうようだが、与党の行革審が2000年までの日本の金融市場(外国為替市場ばかりでなく)の自由化について、「徹底してやる」という方針を確認した

 といったところ。これらは直ぐにマスコミに出ていた。

 相変わらず、歯切れが良い。「異色官僚」と言われるが、小生は話していて非常にインテリジェントと感じるし、好きである。実際には、同局長の任期中に非常に市場の自由化が進んでいる。「番組に出て下さい」と言ったら、快諾してくださった。時期を見て。
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 パーティーのあと、知り合いとニューオータニの本館一階のバーにちょっと口直しに行ったのですが、そこで夏にぴったしのカクテルを発見。「ガイア 地球の記憶」がそれ。「温品 聖」(ぬくしま さとし)というチーフ・バーテンダーが作ってくれた。ウーン、なかなか美味しかった。中身は説明してもらいましたが、酔っていて忘れました。むろん、ニューオータニのオリジナルだから、他の店では飲めません.....

8月06日

 今日は当社日比谷支店が主催するセミナーの講師で、府中まで“出張”。自分の講義時間は午後3時からだったものの、私の前がサイマルインターナショナル会長の村松増美さんだったため、昼には会場入り。村松会長の講演演題は、「海外異文化との付き合い方」。

 村松さんといえば、人類最初の月面着陸の時にテレビで同時通訳をするなど、当時の我々にはあこがれの人だった。丸顔の、サイマルインターナショナルの創始者としても有名。あちこちで自分では講演をしているものの、あまり他の人が話すのを聞いたことがない人間で、どのような話し方をされるか、どのくらいユーモアを入れられるかに非常に興味があった。

 話は予想通り非常におもしろものであった。豊富な経験から、ジョークを数多く取り上げて、

  1. 英語は決して流暢に喋る必要はない。むしろ朴訥な英語の方が人の耳に残るもの
  2. 会話の時はいつも「自分の失敗を語れる」余裕を持つこと
  3. 日本人は威張るのをやめ、原寸大になろう

 など参考になることが多かった。柔らかい語り口、年を取られても衰えない好奇心。人に与える好印象。新しい言葉も教えてもらいました。人間には、自分や自分の会社に関する情報、人の声だけを拾う特殊な傾向、脳の特殊な能力があるそうで、それを「カクテル・パーティ・エフェクト」というのだそうです。パーティで誰かが自分のうわさ話をする。その声は他の話題の声より、大きく聞こえたりしますよね。聞き耳がたっちゃう。それが「Cocktail party effect」。

 「だから英語は面白い」(サイマル出版会)という本を、出席者の40人近い人に全部相手の名前を入れてサインされたのには感心しました。今月には、英語を入れない各国首脳たちの印象やジョークを集めた新しい本を出版されるそうです。楽しみ。

 私の講演は、ジョークをいくつか入れたものの、相変わらず固い経済とマーケットの話。何か新しい話術を開発しなければ。
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 ところで、この日比谷支店主催のセミナーには同店取引先の企業の財務、経理の若手が40人近くいたのですが、世界的な情報の流れの変化という話の中でどのくらいの人がインターネットを実際にやっているのか挙手してもらったのですが、びっくり。一人も居なかった。ウーン、日本のインターネット人口は200万と言われている。まだまだなんでしょうかね。日本のインターネット人口のかなりの部分は、理科系の若い人。お金はまだ無い。よって、「インターネット・ビジネス」はまだ難しい。私の回りでは、文化系の使い手もかなり増えてきましたが、まだまだですかね。「財務」「経理」は確かに文化系が多い。使い手に女性と高額所得者クラスが多くなって、初めて「INET BUSINESS 」の展望が開ける。

8月05日

 予想もしないことというのは、ちゃんと起きるものですね。COMPAQ410CXの調子が悪いと思っていたら、その原因は実は本体ではなく、「故障しようもない」と思っていたAC ADAPTORでした。なぜ分かったかというと、

  1. そのADAPTORを使うとバッテリーがいつまでたってもフル充電されない
  2. 別のADAPTORを使うと410CXは機嫌良く動く

 でも、最初からこんなに冷静ではいられませんよね。どなたでも経験があると思うのですが、さっきまで動いていた機械が動かなくなると一種パニック状態になる。少し頭を冷やしてやっとアイデアが浮かぶということです。私の場合は、410CX用のADAPTORは家に一つ、会社に一つと複数持っていましたから、判明しました。COMPAQの契約修理会社であるウチダエスコ(私の場合は、中野坂上店)に直ちに手配しました。多分取り替えとなると思います。あれこれ疑ってみるものですね。ラップトップの不稼働の原因が、アダプターとは。コンピューターはいろいろあります。故障したら、いろいろなものを疑ってみる必要がある。
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 アトランタ・オリンピックも終了。多分、あまり例を見ない暑いオリンピックではなかったでしょうか。鼻高々の選手、少し伏し目がちの選手。でも、みんな暑そうでした。ご苦労様。国の図体の割にはメダルは確かに少ない。結局「金」は柔道の三つだけ。有森さんの活躍がなかったら、あのさわやかさが無かったら、ちょっと残念なオリンピックになったかもしれない。でも、あの女子オリンピックだけで、日本人(一般化してはいけないのですが)はいい気分、感動を味わった。
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 月曜日から、夜はダブルヘッダー。9時頃までは赤坂で被接待。あまり変わり映えのしない世間話。それからは、かねて懇意にさせていただいている防衛関係の大先輩の長崎からの帰京祝い。こっちは四谷の「なつめ」で。母娘の二人でやっている落ち着いた店。いつも集まるメンバーが決まっていて、客同士は顔見知りという感じ。ついカラオケまでいってしまう。先輩はすこぶる元気そうだった。

 社内の若手二人が相次いでインターネットに参入してきた。内藤君と岸川さん。二人とも自分の名前がここにかかれているのを見たら、びっくりするだろうな。いつ見て、メールがくるか楽しみ.....そのうちに「自分もホームページを...」と言い出すだろう。

8月04日

 アトランタ・オリンピックも最終日。男子のマラソンが陸上最後の種目。結局最初からずっと見たが、日本選手は女子マラソンの時ほどテレビにも映らず。谷口の19位が最高。韓国でのテレビ視聴率は高かったのではないでしょうか。韓国は2回連続のメダルとアナウンサーが言っていましたが、それを一人でやった有森さんというのは、凄い人だということになります。ファンは代表にもなれずだったとのこと。今日のNHKにゲストで出た有森さんの声はつぶれていた。「応援で」と言っていましたが.....
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 ラップトップのcompaq410cxの調子が悪い。まず、充電がいつまでたっても終わらない。アダプターの送り出している電力が弱いのか、バッテリーがちょっとおかしくなっているのか。コンピューターは起動するのだが、突然ダウンする。何せ一番重宝しているコンピューターだ。どこにでも持っていける、どこからでも発信できる。

 自分ではどうしようもないので、購入店である秋葉原のラオックスに午後4時頃持っていったが凄い人。5階の相談コーナーに行ったが、もうこの機種(contura)は「全く扱っていない」とのことで店のAC ADAPTORで試すこともできない。保証書を見たら、このcompaq410cxを買ったのは去年の6月26日。たった一年ちょっとで販売店も面倒を見てくれない機種になっていることを聞くのは、やはり気持ちよくはない。最近の日経に、「日本では高い機種ほど売れる」という記事があり、PENTIUM機種以外はもうパソコンでもないくらいの扱いを受けているという。買った身になれば、せめて2〜3年は販売店が面倒を見て欲しいのだが....
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 アメリカの旅行業界は、先週マイクロソフトとアメックスが発表した「企業向けオンライン商品」に戦々恐々としているらしい。この商品の詳細は明らかになっておらず、本格稼働も来年の上半期となっているものの、ビジネストリップのありようを大きく変える可能性が指摘されている。

 アメックスによれば、アメリカ企業が年間に支出する旅費(ビジネストリップ)、関連支出は1450億ドルに達しているという。企業の「controllable cost」の中では3番目の地位を占めるという。アメックスとマイクロソフトのオンライン商品は、

  1. パソコン、ラップトップから航空機、ホテルなどの予約をすることができる
  2. 各企業は、このシステムに業者と締結している各種料金などの特殊条件を組み入れることが出来る

 各企業にしてみれば、このシステムによって従業員の旅費を厳格に管理できる。どこの支店の旅費もこのシステムで本社が把握可能である。レスポンスが速ければ、旅行代理店でいらいらする事態は解消される。街の独立旅行業者にしてみれば、これは大変なことである。むろん、人間相手でなければ、「旅行の予約などしない」という人は残るでしょうが。

 それにしても、ネットワークのオンライン時代になれば実にいろいろなことが可能になる。「video on demand」などが普及すれば、街のビデオ屋がピンチになることは分かっている。しかし、どんなシステムも普及するには時間がかかる。東京の街では、今もビデオ屋はかつての勢いはないものの、しっかりと商売をしている。衰退する商売もあれば、思わぬ繁栄が訪れる新しい商売もあるに違いない。様々なshake-upが進んできそうだ。変わるのは、電話だけではない。

8月03日

 収録にもかかわらず、遠くないところで夕方までゴルフ。そのあとスタジオに入るという、ちょっと危ない一日。夏はゴルフをしている最中に身体が暑くなって、その熱が体内に残るため、収録時のライトの光とあいまって汗をかきやすくなるので、なるべくしないようにしているものの、やはり一日に8キロ歩くというのは魅力。日頃はブロイラーだけに。今日のゴルフは以前「東京マーケット・フォーカス」にも出ていただいた藤井さんらと。藤井さんは、実に78で回られた。ただ感服。私はといえば、100にはいかなかったものの今年最悪。いろいろあって疲れてますかね。いつもは結構自慢できるアイアンの方向性が駄目。ティーショットもだめ。今使っているドライバーは10年以上前のもの。ヤマハのアキュラス。これが正確に飛ばない。パソコンでは結構先を行っていると思うのだが、ゴルフはそう言えば設備投資をしてない。ご一緒した人からも、「それはもう代えられた方が....」とご忠告いただいた。
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 それにしても、ブラウザに文章を載せるHTMLの書き方も徐々に速くなった。6月6日に自分のサイトを立ち上げた時にはどうなるかと思うくらい時間がかかったが、今はほぼ普通の文章を書く感覚でHTMLが書ける。あとはGIFLINEを入れる作業をするだけ。ご自分のホームページを立ち上げたいと思っている方に、いつか「HOW TO....」を書きましょう。筆者はずっと最初からHTMLを書くソフトにはマイクロソフトINTERNET ASSISTANT FOR WORD95を使っているが、収録の後田中君(「東京マーケット・フォーカス」の株式担当)と車の中で話したら、FISCOではUNIXを使っているそうだ。ボックスがあって、そこに文書を書き込むとそれがそのままHTMLになってブラウザに載る文章になるらしい。これは面白そうだから、いつか見せてもらおう。
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 担当している番組も一年が近づいた。いつまでたっても難しいものだと思う。出演者にも話したいことを話してもらい、視聴者には聞いて欲しいこと、「聞いて良かった」「面白かった」と思ってもらえることを聞いてもらう。聴き方もあるし、話のもっていきかたもある。知らなければ聞けないし、知りすぎていて、自分が最初から納得してしまってもいけない。あまりナイスでもいけないし、あまりいじわるでもいけない。いろいろな人から、「慣れてきた」と言われるものの、「慣れあい」になってはいけない。スタッフとも親密でなければならないけれども、緊張感を失ってはいけない。

 難しい。番組を見た方で「こう思うが」というのがあったらお教えください。番組は東京12チャンネル日曜朝9時、日経サテライトニュース日曜午後5時です。

8月02日

 アメリカの長距離電話会社の業界団体である「米国通信業者協会」(ACTA)が、連邦通信委員会
FCC)に対し、インターネットフォン・ソフトの規制を要請したという。むろん、このDiary(7月22日)でも紹介したインテルのソフトが爆発的にダウンロードされ、これが急速に普及して長距離電話業界に脅威になる事態を心配しての要請。ダウンロードしたのは私もその一人だけれども、あるニュースによれば7月24日以来同月末現在で約10万人がこのソフトをダウンしたと言う。

 「規制」。ばかな話だ。業界団体が規制要請の理由として挙げている「電話事業の秩序を乱すような大きな影響」とは、消費者にとってみれば、今までの長距離電話料金が著しく低下することを意味する。それはそうだ、インターネットフォンを設置すれば、どんな長距離電話もプロバイダーとの短距離電話料金さえ払えばできてしまうということになる。インターネット内は全部ただ。筆者(住所は杉並)のプロバイダーは隣の中野区。遠いプロバイダーを使っている人は珍しいだろう。
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 筆者の理解するところ、インターネットフォンは少なくとも両サイドに何らかのインターネットフォン・ソフトがあり、同時両面通行の音声装置(A FULL- DEPULEX SOUND SYSTEM)がコンピューターに着いていなければ本格的なものにならない。だから、「世界でせいぜい10万人」の時代では、まだまだ。(筆者も近く試してみようと思っている口で、どなたか海外にこのソフトをダウンした人はいませんか。メールください。試しましょう。)

 しかし、潜在的には今までの電話業界地図を一気に塗り替える力を持つ。だから業界団体も懸念している。しかし、「ソフトを規制」というのはアメリカにもとんでもないことを考える連中がいるものだと思わせる。どうやって ?。もう10万人もダウンロードしている。ファイルは10万人もの人間が持っているのに。暗号技術ソフトも結局米政府はアメリカ国内では利用を認めた。これも実際には尻抜けになるだろう。デジタル信号の一番の特徴は、実際には無形でありどこにでも入っていき、伝搬ルートが実に多様だということだ。一つのFDにコピーされれば、もう止まらない。

 むろん電話業界の懸念は分かる。一夜ではないにせよ、時間の経過(ソフトの普及と機器装備の充実)に従って、今の形での業界はいらなくなる可能性があるのだから。しかし、この間の事情はどの業界でも同じだ。新聞だって、いまのように紙を大量に排出している形態からは離れるだろうし、電子マネーの時代になれば銀行だって変わらざるを得ない。「社会のデジタル化」というのはそれだけの震度を持っているものに違いない。電子メールが普及したら、郵便事業はどうなるのだろう。去年でさえ、小生はセットして置いて80人以上の人にで電子メールで「年賀状」を送った。絵入りのクリスマスカードも。80人に送るのに、かかった時間は文章を作るのを含めて10分ぐらいだ。

 あらゆる経済活動には「時間」というファクターが非常に重要である。一定の時間の経過がなければその事象は広域化しない。今日本でインターネットを活発に使っている人は、せいぜい200万人と言われている。しかし、PHSにしろ携帯にしろ、移動電話は臨界点を越えたある時点から爆発的に増え、今は一つの文化になった。日本でのインターネット利用者が1000万、つまり10人に一人、5軒に一つの時代になったら(もうすぐだと思うけれども)、世の中結構変わっているかもしれない。だからいつも思う。「時代を変えるのはイデオロギーではなく、技術」であり、この技術がもたらす「変化を楽しみたい....」と。電話会社は、企業や消費者に対する付加価値を考えるべきである。「規制」などと無駄な努力は止めた方が良い。

8月01日

 8月最初の一日は、やはり暑い一日。あちこちから、「夏の間だけは服装自由」という報道が飛び込んでくる。ASAHI EVENINGには「トーネンが夏の間は自由」というニュース。業界では、スイス銀行のディーリング・ルームは、夏の間はノーネクタイとの噂。モルガン・スタンレーは「金曜日は自由」と聞いた。人に会うときだけ着替えられる、というのが良いと思うのだが。邦銀では聞こえてこない。
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 今日は、コンピューターの「辞書」を各コンピューターの最新登録レベルのものに合わせる作業をした。使っているコンピューターが一台なら問題はない。しかし、自分で二台以上、自分で一台・会社で一台以上だと、「辞書」の問題が生ずる。このコンピューターでは「変換」が出来るのに、別のコンピューターで出来なければ作業をしていて調子が狂うでしょう。

 「ATOK9」の愛好者なので他の辞書はどうなっているか実は知らないのですが、これは簡単です。95の場合は、「スタート」→「プログラム」と渡って「ATOK9」か「日本語入力」のところで「辞書ユーティリティ」を探し、そこの「一覧出力」の「出力ファイル」のところでFDのドライブを指定し、ファイル名をつけます。たとえば、FDDAの場合は「A:\JISHO」のように。そして実行。FDはフォーマット(初期化)されたものをいつも使います。

 終わったら、むろんFDを取り出します。辞書を移植したい別のコンピューターのFDDにこれを入れます。同じようにそのコンピューターのATOK9の「辞書ユーティリティ」の中で、今度は「一括登録削除」に渡ります。そして「単語ファイル」にFDD名を付けて、さらにさっきのファイル名を付け(たとえば、「A:\JISHO」)て、「登録」を押します。NEC系のコンピューターはFDDが「B」のケースが多いようなので、ご注意を。他のコンピューターはだいたいFDDは「A」だと思います。私の場合は、ベース辞書の他に今登録している単語数は750くらい。これが「ある」「ない」では作業時間が全く違う。たとえば「ふぇど」と打って転換すれば「連邦準備制度理事会」と出てくるようにしてある。「うす」は「ウォール・ストリート」。速いし間違えない。

 今朝の新聞で、インターネットの「URL」が覚えられない人のためのサービスとかいうのが出ていましたね。何をばかなことを。辞書に「URL」を覚えさせれば簡単です。この日記にマイクロソフトやネットスケープのハイパーリンクがいっぱい出てくるでしょう。自分で覚えているわけではない。「まいくろそふと」と打って「変換」すれば、「http://www.microsoft.co.jp./」と出てくるようにしてあるだけです。ついでに言うと、HTMLでリンクを張るときは、「りんく」と打って「変換」すれば「<a href="....html">....</a>」と出るようにしてある。こうしておけば、リンクは簡単に張れる。この辺の事情は、また「CYBERCHAT」に一文をアップしましょう。
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 今日は楽しい食事会。メンバーの一人が「メキシコ料理」との強いリクエストだったので、高樹町の「コーナー・ハウス」と西麻布の「ZEST」を思い浮かべたが、どうもピンと来ない。回りの連中に取材。となりのフォワード班班長の熊沢に知恵。神宮前の「FONDA dela MADRUGADA」。半分彼を信じ、半分本で調べて行ってみると、「アタ〜〜リ〜」。この店は地下なのだが、入り口からdining areaまで少し歩くのがまず気に入る。銀座の結構美味しいイタリア料理「エノテーカ・ピンキオーリ」もこの距離が異常に長いが、「ドアを開けたら直ぐテーブル」というのはちょっと興ざめ。家もそうかな。 

 雰囲気は完全に「メヒコ」。冷房がよく効いている。地下に降りていった突き当たりのバーが全体の雰囲気以上に「メヒコ」。ここで暫く「カンパリソーダ」(夏は最高)を飲んで、集合待ち。雰囲気は良い。集まったところで暫く飲んでからテーブルに移動。従業員は全員ちょっと日本語が不自由。どうみても、あちらの人。生演奏ありだし、大きなdining areaを部屋に仕切ってあって、それがまた窓越し風景となっていて良い。料理は、「entra....」を「アボカド」で入って、スープはパス。メインは海幸「おじや」。パエリャ風。他の人(2人)の頼んだものもシェアしながらで、おなかがいっぱいになる。しかし、デザートまで欲張ってコーヒーを飲んで終わり。終わったのが10時ごろ。3時間以上いた。

 ただし二つ忠告があります。一つは、「人数分×0.8」程度の感覚でのオーダーがお勧め。つまりボリュームは中華並み。次に、予約は午後6時以降にすること。この店は本には「5:30〜  」と書いてある。しかし、「5:30」を過ぎても誰も出ない。電話がつながったのは、「6:00」をとっくに過ぎた頃。これも「メヒコ」。

 「FONDA dela MADRUGADA」の電話番号は、「03-5410-6288」。住所は、「渋谷区神宮前2-33-12 VILLA BLANCA地下一階」。確かに此のビルは白かった。


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