1999
05月

1999年05月の日記

日記

99年05月31日

 昨日の話の続きですが、音の処理をするとコンピューターの性能の差が如実に出る。自分の身の回りにあるコンピューターでもっとも新しく性能の良いマシンで、昨日紹介したソフトウエアを使ってみたのです。その処理能力の高いこと。演奏をしながら、MP3やG2のファイルが素早くできる。一曲演奏している間に、その曲の転換が終わって次の曲の録音に移れるのです。

 そしてそのMP3やG2のファイルを開くと、その曲がまた実に綺麗。文字情報の処理だけしているとあまり新旧や性能の差は感じませんが、こんなに違うとは私もびっくりしました。技術は進んでいたんですな。
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 MSI Globalのイワノビッチさんが来日。たまには夜飯でも食べながらということで、日本飯を食べながら2時間半ほど話をしました。木村さんも一緒に。「木村さん」という知り合いが多いんです、私には。今は単純明快なこのページですが、まもなくリモデルを計画しているようで、今度は音のサービスを取り入れるそうです。

 指標が出る。そこにコメントを入れる。それを有料で顧客が聞けるようにする....と言った。今ブルームバーグなどがやっている音声サービス。多分音声サービスが良いのは、一種のラジオですから、何かをしながら聞けるという点でしょう。文章を読むと、それ以外のことは出来なくなる。

 音だと、例えば相場の変化をスクリーンで見ながら、出た指標数字の意味を聞くと言ったことが可能です。音のファイルが徐々に軽くなったことから可能になっているのでしょう。私も音のファイルはいくつか作ってこのサイトにも埋めてありますが、今までのサウンド・レコーダーを使って WAV ファイルを作ってそれを RA に転換するのは時間の制約が大きかった。なかなか、1分とか2分以上の録音が出来なかった。

 しかし今出ている音の処理ソフトを使えば、長い録音をし、それを軽いファイルへの転換が容易に出来るのではないでしょうか。そしたら、それをサイトに載せてサービスの一環に出来る。日本のサイトにも、徐々にこの方式を取り入れるところが出てきそうです。今はPDF ファイルを作ってそれをそのままサイトに載せるという方式が主流ですが。

 PDFと言えば、6月16日でしたか新しいバージョンが出る。既に reader は広くアドビのサイトからダウンできるのですが、ブラウザの中に入り込む方式で私が期待しているのはファイルを作ったあとにそのファイルをいじれるという点。今までPDFファイルではテキスト・スタイルにしなければ中をいじれなかった。それがどのような形で出来るかに興味があるのです。

 景気や経済の先行きについてもむろん話をしましたが、日本経済の先行きには比較的楽観的でした。

99年05月30日

 木村さんに教えてもらってこのソフトウエアをベータ版ながら使い始めましたが、これはスグレモノのソフトになること間違いなしです。端的に言うと、自分のパソコンを「自前のジュークボックス」に出来る。事実、ソフトウエアの名前は、「RealJukeBox」。最終バージョンは今年の夏に出来るようです。

 何をするソフトかというと、

  1. CD-ROM DRIVE に入れた手持ち音楽 CD の演奏、シャッフルに加えて、それを MP3 や G2 ファイルへの転換(コンピューターの容量とクロックが上位なら演奏中も可能)
  2. インターネットからの音楽ファイル(MP3やG2ファイル)のダウンロード、CD や音楽の検索
  3. 「My Music」というファイル・フォルダ内にある曲のアーチスト、タイトル、種類別などでの容易な編集
 など。  ハード的に必要とされるのは、MMX技術と233以上のクロック、それに音楽ファイルを多数落とし込むに必要なハードディスクの容量。MP3 のファイルにして、通常の音楽CDファイルの12分の1に容量を落としたとしても、音楽ファイルが普通のデータファイルに比べて大容量での容量を必要とすることに変化はありません。
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 使ってわずか数日間の経験ですが、このソフトは非常に便利です。MDやCDプレーヤー上で曲順をシャッフルするのは何かと不便ですが、このソフトなら一発で出来る。パソコンのCD-ROMに音楽CDを入れてこの「RealJukeBox」で起動し、MDを接続すれば自分の好みの音楽ファイル(アルバム)が実に簡単に出来る。実際にやってみましたが、非常に便利です。

 MP3 のファイルを作るソフトは既にいろいろ出てきていて、私はこのサイトで紹介しているモノが良いと思うのですが、「RealJukeBox」でも簡単にこれが出来る。実は私の持っているパソコンのハード能力ではあまり良いMP3 ファイルはできなかった。しかし、最近出ている性能の高いパソコンでは、MP3(MPEG レイヤー3) の売りである「音楽CDファイルに比べて容量は12分の1、音質はそのまま」というファイルが出来るに違いない。このファイルをパソコンに置いておいて、ヘッドフォンをもっていれば、主張先でも自分の気に入った音楽がいくらでも聴けるというわけです。むろん、新幹線の中でも。

 このソフトを使い始めてからですが、日本語版の「ニューズウィーク」に目を通していたら、このソフトの説明記事があって、「画期的」とした上で、「このソフトを開発した会社の株は、36ドルから221ドルに上がった」(数字は正確には覚えていませんが)と書いてあった。それほど評価が高いとは知りませんでしたが、確かに音楽とパソコンを非常に近い存在にするソフトだと思う。

 そこで思うのは、いままで文字情報を扱うときにはあまり問題にならなかったコンピューターの性能の問題です。音楽、動画と来ると文字情報扱いの時とは全く違った大容量のデータ処理能力が必要となる。MMX技術の優劣が非常に重要になってくるわけです。IBMのVIA VOICE もMMX技術パソコンでなければ駄目。この「RealJukeBox」もそうです。実は、私の家のメイン・マシン(NT マシン)はMMX技術以前のもの。容量も4ギガしかない。その他のマシンはMMXテクノロジーを搭載しているのですが、ちょっと力量不足ですな。

 まあそういうわけで、ちょっと自分が持っているマシンの全体的なレベルアップ(ハード面での)を考えなければならない段階というわけです。ハードディスクも10くらいが欲しいし、クロックも高い方が良い。実は、出張用のノートパソコンにも高い能力が必要です。これは私も考え違いをしていたのですが、出張用のノートにはいろいろ詰め込まねばならない。CDROM(Bookshelf とか百科もの)を何枚分か。それに音楽ファイルを入れたら、相当な容量が必要です。家の副マシンの方が性能が落ちても構わない.....と考えているのですが。

99年05月28〜29日

 今という時代において、総じて女性の方が男性より元気がよいという状況を考えてみると、以下のような理由があると私は思う。

  1. そもそも女性は、自分を取り巻く環境が変化することを前提に一生を組み立てている。結婚、出産などがあり、職業についてもやむを得ざる状況の下に、「変える」「変わる」ことを前提として今現在を働いている
  2. その分、頭は常に柔軟だし、それは今のように産業構造の変化が激しい状況の中では、非常に時代にマッチした考え方になっている
  3. 対して男性は、職業、特に会社に対して「権威」や「継続性」をかなり固定的に最初から考えており、「変わる」「変える」ことに柔軟ではなく、いざサバイバル競争になると慣れていない分弱みが前面に出てしまう
 などが思いつく。まあその他にもいろいろあるでしょう。しかし、最近いろいろな場所で女性と話をするとその度に、「日本では、女性の方が今という時代にマッチしている」と思うことが多い。だから彼女らは、元気がよい。自分たちが時代にマッチしていることを何とはなしに知っているのだ。実は女性を取り巻く基本的な環境というのは、高度成長時代、80年代、そして90年代とそれほど大きく変化しているわけではないのではないか、と思う。変わったのは、「男」を取り巻く環境である。だから、あちこちで不適応症状が起こる。彼女らはいつでも、仕事という点ではあまり親の期待を背負わずに、自分の先行きを比較的自由に自分で考えて生きてきていて、今勤めている会社を捨てるのにも男ほど躊躇があるわけではない。(最近は男性も徐々に変わってきていますが)

 常々そう思っていたのですが、土曜日に「カイシャの女」ならぬ「女のカイシャ」の設立パーティーに出席して、その思いを強くしました。生まれた会社の名前は正式には「タクト・プランニング」(Tact Planning Co.,Ltd 今後できる会社の URL=http://member.nifty.ne.jp/TACT-PLANNING/)と言います。代表取締役に「福沢 恵子」(フリーランスのジャーナリスト)、「深澤 真紀」(独立編集者)のお二人、取締役プロデューサーに「名塚 紀子」(ウェブ・コラムニスト)、「米川 由利子」(無添加食品取り扱い会社経営)のお2人を頂く「女4人」の会社。発起人は、上野 千鶴子、大原 まり子、福島 端穂、松本 侑子の各氏。

 まあ、一番重要なのは「何をするか」ですが、事業内容を見ると

  1. 出版物の企画・発行・並びに販売
  2. 各種イベントの企画、制作、広報宣伝
  3. 作家・アーティストのマネジメント
  4. 人材の職業適性・能力の開発
  5. 新商品の開発計画・企画・立案・並びに販売調査の受託
 となっている。話を聞くと、この4人は女子学生が就職で苦労していた時代に「私たちの就職手帳」を創刊・編集する中で知り合ったという経緯の持ち主達のようで、今の今まで様々な業種で構築してきたノウハウと人脈を合体させて、面白い仕事をしようという意図。会社活動の基本コンセプトは、「Gender Free」「Barrier Free」「Age Free」。なかなか、楽しみじゃないんですか。世の中に、「女性だけが出資し、女性だけが作った会社」というのがどのくらいあるか知りませんが、トライとしては面白いと思う。本当は私は、ジェンダー間でも協力した方が力が出ると思うのですが、「Gender Free」を掲げているのですからその辺の将来展望もあるのでしょう。
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 パーティーではいろいろな方と話をしたのですが、これは会社の設立と関係ないのですが、ただ一つ「おや」と思ったのは、「仕事大好き女性」というか「仕事のめり込み女性」が増えているという現実。彼女らの話を聞くと、「土日になると体調が優れない」「仕事が暇だと、不安になる」....など。女性もちょっと、「仕事依存」が強くなりすぎているのでは、と心配。私なんぞ土日が一週間の中で一番気が安らぐ曜日ですが(^_^)(^_^)。

 いずれにせよ、土曜日のパーティーは参加者の顔ぶれも多彩で、会場の選定もよく、参加者が主催者の予想を1.3倍は上回って、室内の空気と料理がちょっと不足気味になった以外は、パーフェクトでした。伊藤忠の道路の反対側の「波璃」(ボーリー 5770-2085)は9階建てのビルの屋上にあって、夜景が綺麗。テラスがあって、これが室内の空気不足を補っていた。が、何せ会社はこれからが勝負。設立参加した4人のノウハウ、人脈がどのように融合し、力になるかは力を増す日本の女性陣にとっても一つのショーケースでしょう。何かと力になってあげたい気がします。

99年05月27日

 「ビル・ゲイツ@思考スピードの経営」を読み終えた(かなり眺めただけですが)のですが、なんか買って失敗したという本でした。言っていることに賛成できないわけではない。大部分賛成できる。「そうだそうだ」とも思う。しかし、それだけで新鮮な驚きはない。彼の前の本の方が驚きがあったように思う。

 彼が提示している企業経営のアイデアは、コンピューターを使い進み、インターネットに詳しい人だったら、誰でも思っていることだと思う。私も、彼が言っていることのかなりの部分を「スピードの経済」で主張した。

 実はこの本を読みながら思ったのは、最近読むコンピューター関連の記事は、雑誌のそれから何から「あまり面白いものはない」のではないかということである。実際のところ、コンピューター雑誌はほとんど買わない。その理由の一つはいつまでたってもこれらの雑誌がいわゆる「初心者」を相手にしてため。今更「電子メール入門」とか「よく見てもらえるホームページの作り方」などをやられても、読む気はしない。しかし、いつまでたってもその手の雑誌や本が多い。ネット上の記事の方がまだ面白い。

 考えてみれば、コンピューターもコンピューター・ネットワークも手段です。慣れれば、それは自転車に乗れるようになったようなもので、「いかに自転車に乗っているか」に関して侃々諤々の議論をする必要はない。ビア・ボイスが自分の持っているマシンの一部でしか動かなかったのはちょっと頭に来ましたが、ハードディスクの容量や処理スピードを自慢しあう時代が過ぎたことも確かだと思う。自転車に乗って、どこにいくか、そこで何をするかの方が重要です。

 コンピューターは多分自転車よりは、どう乗りこなすか、行った先で何をするかについては選択肢が多いと思う。その選択肢に示唆を与える文章が少ないのである。ビル・ゲイツの本も目新しさはなかった。多分、それは各自が探す種類のものなんでしょう。一つ言うと、ビル・ゲーツの本は英語の原題では「Business@The Speed of Thought」となっている。この題名の方が、何を言いたいのかが分かり易い。
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 ところで、最近 MPEG が凄く有名になっている MP3 が音楽ファイルを圧縮する技術として出てきていて、最近は著作権がらみで逮捕騒動にまでなっているため。調べたら、 MP3 とは MPEG のlayer-3 を指すことが分かったのですが、では MPEG てなに。それに、写真に使う JPEG ってなに、と調べたのです。

JPEG Joint Photographic Experts Group

 ISO、EIC、ITU-T(旧 CCITT) が共同で標準化した静止画像の圧縮方式。 委員会 の名称がそのまま圧縮技術の名称になっている。 規格には、可逆圧縮と非可逆圧 縮の 2 種類の圧縮方法が定義されているが、一般に使われているのは非可逆圧 縮で、これが JPEG をサポートする場合に必ず備えていなければならないベースラ インになっている。 高圧縮でありながら、画像の劣化が少ないのが特徴。

MPEG Moving Pictures Experts Group

 ISO と EIC が共同で標準化した動画(音声も含む)の圧縮規格、および標準化を 行なっている委員会の名称。 ビデオ CD などで使われる MPEG-1 は、352×240と いう解像度(NTSC の場合)のフルモーションビデオと音声を、1.5 Mbps 程度のバン ド幅に納めることを目的としているため、市販のビデオに比べて非常に画質が悪い。 フレーム圧縮には、JPEG と同様の技術が使われているが、MPEG の場合には、時 間軸方向、すなわちフレーム間の圧縮も行なわれるのが特徴。 Windows 上では、 専用のハードウェアを使った再生のほかに、ビデオカードのアクセラレーションやソフ トウェアだけでの再生もあり、Microsoft の ActiveMovie でもサポートされる。

 MPEG には、このほかに 3〜40 Mbps をターゲットとした MPEG-2 と、10 Kbps をタ ーゲットとした MPEG-4 があり、MPEG-2 は DVD での採用が決まっている。  動画データを MPEG 2 形式で圧縮するための MPEG 2 エンコーダーは数千万円 もする非常に高価なシステム。 MPEG 2 デコーダーのほうは安価で、すでに標準で 搭載しているパソコンもある。

 ということでした。INET は調べれば何でも教えてくれる。今回は、この方のサイトを使わせていただきました。tks

99年05月26日

 今週は、本当にいろいろな人と遭遇する週です。あらぬところで、全く予定外に。火曜日。田林さんの快気祝いの会が広尾の日影茶屋であるということで、例のごとく夕方青山三丁目から広尾の方向に歩いていた。ロイズを過ぎてアステカの手前で内山さんから電話が掛かってきて、歩きながら話していたら、ある人がひょこっとこっちを向く。ぎょ。なんとほんとに久しぶりの清水さん。あらら。新商品の発表パーティーに向かうところとか。そこでちょっと立ち話をして、「また」とお別れ。

 大橋さん、内藤さん、田林さん、下村さんと5人で食事をして会も終わり、私だけ西麻布の方向に歩いていたら、向こうから見覚えのある奴が来る。足立君でした。で、近くのバーに入って、「久しぶり...」と一杯。で、今日イル・クァードロである方と食事をしていたら、ばぶちゃんから電話。話していたら仰天した。彼もこのレストランで食事をする予定で、その例のメンバーが既に3人来ていると。バーを見たら、いるいる。ネット活用術のメンバーが3人も。何じゃこりゃ。

 そして夜の11時過ぎ。家に帰るために新宿駅西口を一人で JR から地下鉄丸の内線の方向に歩いていたら、反対側から時事通信の重城君が来る。見つかって、「今度、原稿よろしく...」と。ほんまに、何じゃこりゃ。あるんですな、こんな週が。
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 それはそうと、イル・クァードロは引き続き美味しい。ここには、非常に気に入ったメニューがあるのです。三笠会館の魚介スープ、ペペロンチーネに相当する。「あわびのスパ」で、今回はそれに加えて冷製のスパゲッティが美味しかった。同じ値段だったら、美味しい方が絶対良い。

 あるものを差し上げたお礼に、Madam Norikoからデザート・ワインを頂きましたが、これは美味しそうです。それにしても、彼女のサイトの「diary」を読んでいくとなかなか面白い。「ソムリエ受難の時代」なんてのは、業界の内幕が覗けてなかなか興味津々ですね。「専業のソムリエというものをホテルが置かなくなってきている」というのです。そして、想像を絶する事態も起きている。ははは、「抱き合わせ人事」も良い。

 なんとこのレストラン、この時代に昨日は超満員でごわした。

99年05月25日

 今日は、珍しく「小説」の掲載希望があったので、それを紹介します。私のサイトも段々幅が広くなって嬉しい。例のごとくFRIENDSのサイトに収録しました。題名は、「終わり、始まる」です。PDFHTML の二つのフォーマットでアップしました。私は二回読みましたが、面白い。背後に常に音楽が小さく聞こえてくる小説です。

 くどくど解説を書くのはやめます。金融に携わったことのある人なら、違和感は残るにせよ、この主人公に自分を写し会わせることができるでしょう。市場との取り組み、挫折感、孤独と再生.....。筆者は、「ビジネスマンとしてコンサルティングの会社」に属する「香西 春明」です。ははは、詮索しないで下さいね。私ではありません。私の数多い(^_^)(^_^)友人の一人です。

 「個という意識」を持った瞬間から、人間が一番悩んできた問題の一つは国や社会、家族、時代の流れ、両親、近隣の人間.....などと自分との距離をどう保つか、つまり「位置取り」の問題だったような気がします。動物のように、生存に必要な利己的なもの以外には「個」というものが存在しなければ、人間が抱えている問題のほとんどは存在しない。

 社会形態が安定している時には、多くの人にとって「位置取り」の問題はまだ少ないように思う。社会的に認知された知恵が強固なものとして存在するからである。しかし、社会も、職場もそして家族の制度も揺れ動くとき、この位置取りの問題はすべての人にとって非常に難しくなる。望まなくても、問題が向こうから降りかかってくるからである。今はそういう時代でしょう。今の日本は、特に会社や家族と個人との位置取りが変わってきている。
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 「バブル」という言葉は私自身はあまり好きではなく、今までこのサイトではほとんど使ったことがない。それは、人間の営みとしてあの時期が特に異常だったという認識には必ずしも賛成できないからですが、それにしてもあの時代が資産価格の高騰という意味でその前後と比べて一線を画していることは間違いない。そして、その時代の後遺症に日本が悩んでいることも確かです。

 この小説は、その「総括」と、様々な主体の新たなルート探しを試みている。2年前に書かれたそうですが、雇用などの問題では極めて今日的な課題を抱えている。「時代の流れの中での個人」の問題などで考えさせられる文章である。以下に筆者の<作者自身によるあとがき>を掲載します。

<作者自身によるあとがき>

  この作品は、1997年ですから今から2年前に執筆し、フィスコ社(http://www.fisco.co.jp/)のファンドマネージャー向けの専門雑誌「インテリジェンストレーダー」に連載していただいたものです。このたび、もう少したくさんの方に読んでもらいたいという思いから、伊藤洋一さんのこのホームページに掲載していただくことになりました。執筆してから2年が経っていますので、既に内容が風化してしまっているところもありますが、この作品の中に萌芽としてあった希望、すなわち私たち自身や日本という国の再生という問題が、今2年経ってまさに正念場を迎えつつあるという気がしています。社会の中のあらゆる局面や会社などの組織の中、あるいは家庭の中、自分自身の心の中で、変革の痛みを感じているすべての方にこの作品を捧げます。

 私はビジネスマンとしてコンサルティングを行う会社に属しており、ここで書かれた内容は金融業界で働くたくさんの友人たちが話してくれた金融界の状況を参考にして私なりに創りあげた100%架空の物語です。しかし、この作品に登場する舞台は金融という社会の中での部分的な世界ではありますが、恐らくバブルの前後には、この作品にあるようなドラマが金融の世界ほどではなくても、多かれ少なかれ日本のあちらこちらで繰り広げられたのではないでしょうか。

 今の正念場を乗り切って新しい時代を切り拓いていくためには、バブルとその後の時代を総括しないことには始まらない、そんな思いで書いたものです。

 ・・・本当はそんなに大袈裟なことではないのかもしれません。ただ自分を癒し、周りの人を癒したいという思いだけなのかもしれません。

 この作品は、ビジネスマンの方を読者として想定しています。

 毎日の仕事に疲れて感受性が麻痺してしまい、夜遅く帰ってから見るプロ野球ニュースや週末に読む歴史小説ぐらいでしか、自分を癒すことのできない、心優しく、普通のビジネスマンの方にも読んでいただきたいと思っています。この作品に触れて、次の日に少しだけ早く起きる勇気と元気を感じていただけたなら、作者として望外の幸せです。

1999年5月 香西 春明(かさい しゅんみん/はるあき)

99年05月22〜23日

 良い天気でした。週末の大部分は水上高原にいたのですが、夜はちょっと寒いかなと思ったらそんなこともなかった。まあ、昼間は外で歩いていましたが、夜はホテルに居ましたから。高原ももう夏という印象。結構観光客がいましたね。連休に遊べなかった方々が今休みを取っているんでしょうか。
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 家に帰ってテレビを見ていたら、阪神ー巨人をやっていて少し見ていたのですが、一番気がついたのは阪神ベンチは監督を中心に常に会話をしているのに、巨人はほとんど会話というものがないチームだということ。多分、長島監督がしゃべっていることは、「独り言」のようなものに違いない。

 多分、この差は大きい。野球がチーム競技であり、そのチームが一体化し力を発揮できるのは「会話」のあるチームだと思う。どういう話をしているか知りませんが、野村さんの周りには常に何人かのコーチがいて、何か話している。多分、野村さんが「今のはおかしい....」「あれはこうすべきだった....」といったことを喋っているのでしょう。と同時に、コーチから情報収集をしているのではないかと思う。

 ヤクルトの古田捕手が野村さんの前に座って、野村さんのおしゃべりの相手をしていたのは有名な話です。ヤクルトの成功の一つの秘密はここにあったと思う。チームが負けているときに会話がなければ、選手も監督もコーチも自分に、自分に閉じこもろうとしてしまう。そうしたら、本来ある力は出ないと思う。

 巨人は個人技では結構良い線を行っている。ホームランは約四分の一を終えたところで50本を越えたそうだ。12チームの中でダントツ。しかし、チームの中軸がホームランを打っても勝てない試合が続く。打率の高い選手もいる。しかし、ヒットが続いたのはあまり見たことがない。チームの軸になりそうな良い投手も他のチームに比べて少ない訳ではない。にもかかわらず勝てない。

 日曜日が終わった段階で、借金は6になったという。テレビでいつも中継している巨人が息を吹き返すかどうかは、チームの中に一体感を醸し出す「会話」が生まれるかどうかにかかっていると思うのですが、そう考えると長島さんというのは日本のプロ野球では「神様」のような人ですから、「会話」は無理かもしれませんね。「神様」には、「会話」は向かない。

99年05月21日

 ウォール・ストリート・ジャーナルの「tech center」を読んでいたら、面白い記事にぶつかった。この日e toysというおもちゃのオンライン業者がIPO(initial public offering)をしたらしいのですが、それが20ドルのIPO価格に対して一日でほぼ4倍値上がりして、時価総額で77億ドルになり、日本でもお馴染みのトイザラス(53億ドル)の1.35倍になったというのです。

 この新聞は「In the latest sign that online toy shopping isn't exactly child's play,........」(ほんとにこれは、子供の遊びじゃないんだ...)という書き出しで記事を始めているのですが、確かに。サンタモニカに本拠を置くこの会社は、830万株を20ドルで投資家に売却。20ドルのスタートに対して、木曜日の引値は76.5625ドルだったという。今までの最高は、この会社がIPO価格9ドルから63.50ドルに7倍になったのが最高とか。ちなみに、この会社の木曜日の株価は20ドル弱。

 他のオンライン業者と同様、この e toys もまだ利益を出していない。しかし、amazon.comが時価総額でバーンズ・アンド・ノーブルを上回っているのと同じように、トイザラスを既に上回っているというわけだ。同じように、配送費用がかさんでいるのだろう。しかし、新旧会社の差は明瞭です。それは「growth prospect」にある。少なくとも投資家はそう考えている。

 トイザラスは全米に1486店舗。e toys は当然店舗数は「1」。前者の方は恐らく万の単位の従業員がいるでしょうが、後者は300人だそうです。むろん、トイザラスも果敢にオンライン化を進めている。しかし、オンライン化を進めれば進めるほど、今までの企業の規模、従業員の数との相克が明らかになる、という訳です。オンラインが勢いを増す中で、今までの企業組織をどう変えたら良いか。または、全く新しい会社を興すのか.....。多分これは非常に難しい。新しい会社を興して、一挙にオンラインで大きな会社になるためには、恐らく「勢い」が必要なのでしょう。素早く採算ラインに乗る規模にする...という。e toys もそこが勝負だろうと思います。多分、日本でも今後数年で同じような状況が生まれるのでは。
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 金融監督庁とクレジ・スイスの係争は、クレディ・スイスが一部職員を停職処分(suspend)にするという事態に発展しているようです。「東京とロンドンの異なった人種の...」と書いてありますから、日本人も含まれているかもしれない。一部の記事の書き出しです。

ZURICH -- Credit Suisse Group AG, Switzerland's second-largest bank, said Friday that it has suspended some employees and has withheld bonuses in connection with a Japanese regulatory investigation.

The Swiss bank said its own probe found that employees attempted to conceal and destroy documents related to the firm's business in Japan.

But the news of the suspensions came as newspaper reports said the investigation by Japan's Financial Supervisory Agency centered on attempts by Credit Suisse's investment bank, Credit Suisse First Boston Corp., to market several plans designed to help Japanese companies hide losses.

The suspended employees, who Credit Suisse didn't name, are "of different nationalities in Tokyo and London." The bonuses for "a number of employees" will remain suspended pending the conclusion of the FSA probe.

Zurich-based Credit Suisse said an independent probe by an international law firm found that "some employees attempted to obstruct the (FSA) inspection during its early stages."

The bank said it regretted that misconduct and said it took remedial action, including making an apology to Japan's regulators.

 一方、読売にはこういう記事もある。

 スイス金融機関の業務停止を検討

 金融監督庁は二十一日、スイスの大手金融機関、クレディ・スイス・グループが銀行法で禁じられている検査妨害(検査忌避)を行っていたとして、銀行法に基づく業務停止命令の発動や刑事告発を含めた処分の検討に入った。監督庁は外資系金融機関がデリバティブ(金融派生商品)を使い、邦銀の不良債権の“飛ばし”に関与していたとの疑いを強め、抜き打ち検査を進めている。外資系金融機関が処分を受けるのは初めてとなる。

99年05月20日

 忙しいんです。最近ちょっと気になるのは、ヤフーの日本語版の検索機能が一杯になって、「今混雑している」と警告が出て終わりになってしまうこと。ちょっと需要に供給が付いていっていないんじゃ。インターネット人口が増加しているということと、慣れた人がヤフーでの検索回数を増やしているということが原因でしょうか。でも、ちょっと不便ですね、ヤフーが使えないと。

 ある記事で面白いサイトを紹介していました。イラクにはまだ数える程しかサイトがないのだそうです。フセインの息子のウダイが作ったこのサイトは、イラクのそれとしては実際に稼働しているという意味で珍しい。ウダイはイラクでは「ハイテク派」と呼ばれていると ? アラビア語は「ショクラン」しか知らないので。今までネットに入っていなかった世界も、徐々に入ってきたと言うことです。

 今週はこのサイトに一つ文章を書きましたから、興味のある方は。それとの関連で、こんなラジオ局が誕生しているのも発見しました。

99年05月19日

 やっぱしプロは違いますね。私も気になっていたのです。このコーナーのハイパーリンク。クリックするとフレーム内に当該ページが現れて、URLも分からない。私も今までフレームを使っているページに行っては、「こいつのページはなんて使いにくいんだ...」と思っていた。しかたないので、ハイパーリンク先のページのURLが欲しかったり、そのページをフレームから外したいときには、リンク上で右クリックを入れて「新しいウィンドウで開く」で処理していた。しかし、私のこのコーナーがそのフレーム式になったのは困ったモノだ...と思っていたのです。

 きっと、「これは不便だ」と思っておられる方が多いのではと。自分がそう感じていたのだから、よく分かります。出来ることなら、みなさんが右クリックの「新しいウィンドウで開く」をご存じでありますように....と。

 ところが、今日の夜久しぶりに「仕事が一段落したので...」とシエルの和田さんがメールをくれて、この問題を解決するHTMLを教えてくれた。「a href="....." target="other"」とするのだそうです。これで、右クリックなどしなくても新しいウィンドウが開く。ナイスです。もうこれを辞書登録しましたから、私が忘れない限りこのコーナーのハイパーリンクではこのHTMLを使います。ご安心を。でも忘れたら、「新しいウィンドウで開く」を使って下さい。マックの人はどうなっているのかな....
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 「引き締めバイアス」を決めた昨日のFOMCの声明全文は18日分のこのコーナーに掲載しましたが、これはFRBとしては先に発表した発表方式変更に伴う第一号。これまでFRBは、金利の引き上げ引き下げはFOMCの直後に発表していたもの、その他の、つまり今回のような「バイアス変更」は当該FOMCの一ヶ月以上後で発表される議事録発表まで公表を見送ってきた。

 しかし、FOMCは昨年の12月に「今後は重要な考え方の変更があった場合も、FOMCの直後にその方針を発表する」としていた。今年これまでのFOMCでは重要な考え方の変更も、金利操作もなかったから声明はなかったが、今回はかなり長い声明発表となった。「引き締めバイアス」ということは、今後の「引き締め」を必ずしも意味しない。過去においても、バイアスをその方向に移しながら実際にはその方向での金利操作が行われなかったことは何回もある。ポイントは、アメリカ経済がFRBが年初に予想したように鈍化するか、株がうまく調整してくれるかでしょう。

 この声明を読みながら、印象としてはアメリカがますます「成功のジレンマ」の深みに入り込み始めたのではないかと考えました。これは私の想像ですが、恐らく株はあまり大きく調整はしない。なぜなら、市場は「引き締めバイアス」転換でFRBを評価するだろうからです。まずその機敏さに。昨年秋には3回連続利下げをした。そして今回は「利上げ準備する」と言っている。極めて信頼に値する、評価できる機敏な動きです。何回も繰り返しているように、昨秋の利下げはちょっとやりすぎですが。

 だから、株は調整しない。ということは、消費は高水準を維持する。アメリカ経済の7割は消費ですから、消費が落ちないことには経済も減速しない。しかし実際にはFRBも言っているように、「インフレ懸念」は時に強くなるだろうが、実際の「インフレ圧力」は弱い。思い切って0.25%の利上げをしても、事情はあまり変わらないでしょう。では、何回もやるか。これもリスクがある。結構難しいのです。

 一つ明確に影響が出てきたのは、円安・ドル高である。これを書いている時点で124円台。しかし、円安もそれほど行かないと思う。上にはしこり玉が山ほどある。円安になっても、日本の株は上がっていない。このことでも示されているように、日本経済が「円安の進行」を欲しているかと言えばそうでもないと思う。まあこれはいつか、news and analysisのコーナーで論じましょう。

99年05月18日

 ピーター・アーネット。忘れられちゃってますかね。湾岸戦争.....と言えば、思い出してくれるかもしれない。そう、バグダッドからこの戦争を中継して、世界的に有名になった CNN のレポーターです。ピューリッツァー賞も取った。彼が CNN と辞める辞めないでごたごたしていた問題はあちこちのアメリカの新聞に出ていたので知っていた。しかし、このサイトに来たことは知りませんでした。「a senior correnpondent」として。

 このサイトは、日本ではまだ馴染みがない。アメリカでも知っている人はそれほどいるかどうか。私もニューヨーク・タイムズの記事で初めて知って、ちょっと探ってみた。いくつかの映像が置いてあって、小生が見たのは「FACES OF CRISIS」というやつ。コソボ紛争の映像をまとめている。ただし、まだ64Kの通信速度のインターネットの映像は見る気がしない。はっきり言って、アーネットほどの有名な記者のいく場所ではないような気がする。

 ピーター・アーネットは、湾岸戦争のあともずっと CNN のレポーターでした。数年は看板記者の栄光があったが、昨年の6月にベトナム戦争で「神経ガスが使われた」との CNN の報道に関係した(とされる)頃から、おかしくなった。報道の裏付けが最後まで取れなかったのです。結果的に誤報になった。CNN とアーネットの間では、彼のこの報道への関与に関して随分と意見の相違があったようです。解決したかどうかは知りませんが、いずれにせよアーネットは今月で CNN を去った。最後の方は、画面に出ることはほとんどなかった。つまり、彼にとっては報道の場を奪われていた。

 彼は今から20年前に AP 通信を辞めて、CNNに入った。そのときは「24時間のニューステレビ」など誰もその成功を信じていなかった時代だ。随分と多くの人に「なぜ」と言われたそうだ。CNN からは1995年に「Crossfire」(日本でも放送されている)という人気のある番組の co-host のマイケル・キンズレーがマイクロソフトのオンライン・マガジンに出た。その時に、「なんでそんなことを」「テレビは誰もが出たがるメディアなのに」と言われたそうだ。

 キンズレーとアーネットでは、同じウェブへの職場変更でも事情はかなり違う。キンズレーは明らかに、自発的。アーネットは「出された」と自ら言っている。しかし、どうやらウェブは、アメリカにおいて随分の多くのジャーナリストの新しい職場になっているようだ。魅力が二つだそうです。サイトを運営している私には良く分かる。

  1. とにかく、メディアとして新しいということ
  2. 次には、読者とのインターラクティブな関係
 日本の場合は、インターネットの普及が進んでいないこともあって、ネットはまだニュース報道の主流にはなっていない。しかし、見ているとアメリカでは明らかに報道の中でネットの占める割合は大きくなっている。即時性があり、文章が伴い、音も映像もある。しかも伝達手段として廉価である。アメリカの新聞社のネットに対する力の入れようは相当なものだ。考えてみれば、「ネットに移動し始めたもの」は、報道に限らない。資金、取引、各種の情報、人.....。

 多分、ネットでの報道が在来のマスコミの「権威」「地位」を奪取するには相当時間がかかるだろう。しかし好むと好まざると、人々がネットに費やす時間が長くなり、そこに良い記事と写真(ビデオ)と音楽があり、そしてそこに優秀な人々が集まってくれば、自ずと信頼性は高まる。アナログの時代の「ネーム」そのものが、かなりの程度ネットに移動してくるような形になるかもしれない。ネットで活躍する人材は、多分アーネットより2代も3代も若い連中だろう。しかしピーター・アーネットは世界中の重要人物とインタビューし、そして「自分は、最初のインターネット上の戦争記者になる」と宣言しているそうだ。
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 今週月曜日のnews and analysis の関連ですが、そこで予想したとおりFOMCは金融政策を「今年の残る期間での引き締めを視野にいれたもの」に変更しました。会合後に発表されたFRBの声明は以下の通りです。

While the FOMC did not take action today to alter the stance of monetary policy,
the Committee was concerned about the potential for a buildup of inflationary
imbalances that could undermine the favorable performance of the economy and
therefore adopted a directive that is tilted toward the possibility of a firming in the
stance of monetary policy. Trend increases in costs and core prices have
generally remained quite subdued. But domestic financial markets have recovered
and foreign economic prospects have improved since the easing of monetary
policy last fall. Against the background of already-tight domestic labor markets
and ongoing strength in demand in excess of productivity gains, the Committee
recognizes the need to be alert to developments over coming months that might
indicate that financial conditions may no longer be consistent with containing
inflation.

99年05月17日

 研究所の LAN に接続している机の上のマックがどうも使いにくいということに気づいたのは、ずっと前です。何せユーザー辞書がゼロ。しかし社内メールくらいにしか使わないからほっておいた。しかし、最近改めて見るとマックに入っている辞書も ATOK 、私が Windows で使っている辞書も ATOK 。互換性があるはずだと考えました。OS が違っても。

 今 ATOK は12まで来ていますが、調べたら小生のデスクにあるマックはパワーマックではないので、11までしか入らない。しかし、ATOK についてはある程度知っていて、、12のユーザー辞書を11に入れる方法はある。辞書テキストをエディター(秀丸など)で開けて、最初の行を「12」から「11」に変えれば良い場合が多い。

 で思い切ってやってみたのです。そしたら、なんと Windows で今まで作ってきた辞書がマックに全部入った。同じ ATOK だから当然といえば当然ですが。辞書が入っているのといないのでは、コンピューターの使い勝手が全く違う。同じような環境にある方は、是非トライを。

 最近、私の身の回りで「パソコンよりやっぱりワープロの方が使いやすい」という人が何人か。たいていが辞書の問題なんですよね。「単語登録」という機能を知らないでパソコンのワープロソフトを使っている人が多い。是非「自分の辞書」を作ることを推薦します。全然使い勝手が違ってきます。私の場合は最近「一覧出力」をしてみたら、それが既に9000語を越えていた。アドレスやメール・アドレスが増えてきたのです。これをすると、便利なんですよ。特にメールを特定の人に出すときに。その人の名前を入れて変換すれば、複雑なアドレスも一発です。

 実は、何台かあるコンピューターのユーザー辞書を一定インターバルでそろえる作業をするのですが、これは結構大変です。まあしかしこれをすると、後の入力が非常に楽。早くネットワーク辞書になってくれると良いのですが。
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 メールといえば、今日外資におつとめの吉田さんから、勉強会の他のメンバーの近況に関してメール。そのメールのサブジェクト(subject:)が「fyi」となっている。最初、何かの間違いかなと思ったが、まあものは例しと「これは何の略」と聞いた。そしたら、「for your information」ですと。なるほど。今後使える。
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 木村さん(私の友達には、「木村」性が多いのですが)が、アドビの acrobat reader 4.0 の存在を教えてくれた。知りませんでした。アドビは私はnews and analysisで恒常的に使っていて、未だに「うまく使えないが」という苦情を時々頂く。ソフトが完全にうまく入っていないことが多く、入れ直して頂くと解決することが多い。

 とにかく軽いんです。しかも作るサイドとして楽。とにかく、html にファイルを転換し、それを整形するのは至難の業ですが、アドビでは簡単に出来る。しかも軽いので、サーバー・スペースを食わない。私もまだ使ってないので使い勝手は知りませんが、ここにありますから興味のある方はダウンして使われたら良いと思います。

99年05月14〜16日

 会合やそれに関した飲みが続いて、ちょっと更新が止まってしまいました。他に楽しいことがあると、つい。(^_^)(^_^)考えたら、木曜日からの三日間で飲みに費やした時間が18時間強になった。一番ひどかったのは土曜日で田中ちゃんの「ただ集まって酒を飲み中華を食べる会」というのに午後5時30分から出席して、その後あちこちに行って家に帰り着いたのは午前2時でございました。いかん、ちょっとやりすぎ。

 季節が良すぎるのも、悪いんですよ。少し飲んで次の店に歩いていくのにちょうど気持ちが良い。外を歩こうという気になる。酔っていても、歩くのは気持ちが良い。歩いている間に酔いがちょっと冷める。で、また飲める。夏だとこれをする気がしない。気持ちの良い店を数人でべちゃくちゃしゃべりながら回廊するのには、今の季節は最高です。いや、飲んでは次の店に歩くことに慣れていない人にはちょっと難渋だったかもしれませんが。
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 大勢の人があつまる会合は面白い。知らないことを聞けるのもそうですが、とんでもない発想とぶつかるのが良い。例えば、経済を専門にしている人間にとっては、一定の暗黙知があって、前提あっての話の展開となる。しかし、そうでない人との話の中には、「どうしてこんな発想が出て来るんだろう」というものがある。知識がないとかそういうことではなく。この「意外な発想」にぶつかるのが面白いんですよ。

 でこちらもどう応えようか、と考える。A 案、B 案などなど浮かぶのですが、いかんと思うのはしばしばまともな答えの方を選んでしまう。的を射ていて、かつちょっと常識離れした応答が一番良いのです。その方が次の話への展開がある。でもこれも相手の人となりを見てやらないと、誤解を招く場合もある。そこら辺の案配は大事です。

 でもどんなパーティーに行っても、十分に知り合いになれるのはせいぜい4〜5人ですね。それ以上無理して名刺を交換しても、あまり意味がない。だからパーティーから帰ってきて名刺が10枚を越えているとぞっとする。要するに、あまり話し込まなかったということです。だれだか覚えていない人の名刺をもらっても、意味がない。名前と顔が完全に一致するくらいになった方が良い。

 その意味ではまあ25人くらいのパーティーが一番良いんでしょうな。一回にその中の5人くらいの人と知り合いになるのです。だから同じメンバーのパーティーでも5回は楽しめる。私もかつてはいろいろな会合の幹事をやりましたが、最近は忙しくなったこともあってちょっとご無沙汰。内田さんとやっていた勉強会の幹事も、片山、吉田の両女史に譲ったし。また何か考えましょうかね。

 一定人口の中で、自ら主唱者になって会合を開く能力のある人は限られていると思う。頭が良いとかそういう問題ではなくて、まずは「人好き」でないと出来ない。しかし、どこかでまた人間を冷静に観察する能力も必要です。誰と誰を組み合わせるのか。どういう組み合わせが、主催者も楽しめるメンバー相互間の化学反応を誘発できるのか。会を始めてそして終わりまでもっていくには、どういうメニューだて、時間割にしたら良いか。これは毎回違うはずです。

 会場選び、料理選択、そして料金も重要なファクターです。そのためには、場を知り、料理を知らねばならない。立食にするのか、座るのか。立食の場合は、料理をどこに置くのか。どう分散するか。料理がまずいと、場も白ける。会の運営も、参加者全員にとってなるべく気持ちの良いものにする必要がある。壁の人には誰かを紹介し....と。簡単なようでいて、この案配はなかなか難しい。

 土曜日の田中ちゃんの会合は、料理の置き場の一つがコーナーになっていたのがちょっと気になったが、あとは満点だと思う。何よりも素晴らしかったのは、奥さんと子供(2才弱)が一緒に参加していたことで、これがパーティーの雰囲気を良くしていた。今までになかった発想だったと思う。ナイス。人を集める能力のある人を見るのは楽しいものです。今度は何をしでかすのか...と。今の日本では、30台にこの能力のある人が散見される。ナイス。

99年05月13日

 今日のスポーツ各紙によれば、ボローニャというイタリアのセリエ A のチームが、日本のサッカー選手であるペルージャの中田やJリーグの小野に「来ないかい」と声を掛けているそうだ。野球で言えば、彼らには大リーグのチームから声がかかったようなもの。日本のサッカー選手の中にも、レベルのかなり高い選手が出てきたようだ。

 このニュースを見ながら、最近木村さんと交換したメールを思い出していた。小渕首相のアメリカでの経済に関する発言に関してのやりとりだったが、話題が「自信喪失の日本人」といったテーマになった。その中で木村さんが面白い話を引用していた。

 自信の無い日本人、ということに関しては、スポーツおたく(と常々妻に言われます)の私が愛読して止まない「ナンバー」で、サッカーのユース代表を世界選手権準優勝に導いたトルシェ監督のインタビュー記事が面白かった。彼は、「日本人は、外国人の方がサッカーが強いと思いこみたがる。

 日本選手の能力はとても高いのに、自分に自信が持てない。それが日本人だ。自分の仕事は、まずそうした考え方を壊すことであった。」と語っています。「サッカー」を「経済」に置き換えてみれば、まさに今の状況そのもの。

 トルシェ監督が「日本人は、外国人の方がサッカーが強いと思いこみたがる」「能力が高いのに、自分に自信が持てない。それが日本人だ」と言ったという話は面白い。彼が日本チームを預かったときにまずなにに取りかかったのか伺いしれる。そして、彼はそれにある程度成功した。あの時面白かったのは、若者達の活躍に日本国内の方が驚いていた点だ。「まさかあの子達があそこまで行くなんて」と。中継予定もなかったのに、急遽作った。つまり、日本は国全体として日本サッカーの「活躍」というものを頭に描いていなかったのだ。

 私も「日本人というのは、自分の力を過小評価するのがうまい人種だ」という考え方の人間。今週いつだったかプレジデントの岡本君に頼まれて少人数を相手に喋った際にもそのことは申し上げた。まあ謙譲の美徳と言えば良いが、時にはそれが行き過ぎている。しゃれにならない。先行きに対する自信のなさと、景気の悪さは関係している。なぜなら、「消費」は将来への自信がベースだからだ。日本、アメリカそれにもう一カ国の中学生の「先行きに対する意見」を集めたら、日本の中学生が将来に一番悲観的...というニュースもあった。この国では、「悲観」が一種のファッションなのだ

 なぜ日本人は、「自分に自信が持てない」人種なのか。いろいろあるでしょう。ユーラシア大陸の隅っこで過ごしてきた歴史、江戸の末期に眠りを起こされた過去、追いつこうとした明治、大正、そして昭和。学校では、一番上の人間に対して自分はどこという位置取りしかしたことがないという問題。日本はいまでも、各部門において世界最高の水準の国と比べて「日本はまだこのレベルでしかない」という受け止め方をしていると思う。文化はフランスには勝てない、軍事はアメリカには勝てない。「どこかに勝てない」という感情は、「ここには絶対勝っている」という国が出てくると、突然尊大にこの国を、そして日本人をさせてしまうことになる。
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 話は少し飛ぶが、野村監督にもし他の監督と違うところがあるとしたら、「あの手、この手で選手に自信を持たせることがうまい」ことが一つ挙げられると思う。弱小で誰も注目しなかったヤクルトの監督になったときは自分がお尻をふってまでマスコミの自分のチームに対する関心を高め、自分とともに選手も有名にしてそれをヤクルトというチームの自信につなげた。もともとマスコミの関心が厚かった阪神の監督になったら、今度は新庄など力があったのにその力を出すことに躊躇していた選手に、新しい挑戦をさせて自信をを回復させつつある。「自信」がどのくらい結果を左右するかは、巨人と阪神の勝敗表を見れば分かる。

 しかし、日本人が全くあらゆることに自信がないかというと、そうではない。今必要なのは、日本人に自信を回復させることが出来る政治家であり、経営者だと思う。本当は日本人一人一人が自分や身の回り、そしてもっと大きなものに自信を回復させるのが良い。しかし、なかなかそうはいかないだろう。サッカーのチームが勝ったくらいで、「なにか、自信回復しちゃった」というような会話が飛び交った。自信のなさも、いい加減にせいよ....という段階になりつつある。世界で一番自国経済の先行きに自信のない国が、世界で一番巨額の貿易黒字を出している。このことを理解できない人は多いに違いない。

99年05月12日

 ルービンが辞任した。not unexpected なニュースだ。株はダウで一時213ドル、為替(ドル)は対円で119円台まで下げたが、ともに大きく反発。当然でしょう。確かにルービンは友人であるグリーンスパンとチームで今までのアメリカ経済の順調な拡大に寄与してきた。「強いドルの信奉者」でもあった。辞任は米国経済やドルに打撃になると思うのは、knee-jerk reaction としては頷ける。

 しかし、若く見えてもルービンは60才。ワシントンの空気を最後まで好きになれなかったといい、夫人はワシントン行きを拒否。ルービンが毎週末にニューヨークに帰る生活。自分より若いクリントンの行い、スキャンダルを快く思っていないこともよく知られていた。おまけに、ワシントンでの報酬はゴールドマン・サックス時代の2600万ドルから100分の一以下に減少。ルービンが民間に戻りたがっているのは、有名な話。去年の秋の危機がなかったら、もっと早く辞めていただろう。予想された辞任である。

 サマーズはルービンと90年代の半ばからチームを組んできた。ルービンがウォール・ストリートの出身なら、サマーズは私の記憶では叔父二人にノーベル経済学賞の受賞者を持ち、29才というハーバード大学始まって以来の若さで教授になった神童。学界出身なのが違う。しかし、このルービン、サマーズは極めて近い哲学を持っているように思う。サマーズとグリーンスパンの関係はあまり知られていない。しかし、この二人が特に意見を異にする事があるとも思えない。ルービン辞任の影響はすぐに消え、サマーズは何を考えるかに市場の関心は向かうだろう。
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 コンピューターは相も変わらずいろいろ起こしてくれる。VAIO の一台を「MS−DOSモードで再起動する」で終了してしまい、そのあと出てきたプロンプトのあとに何を入れたらよいかすっかり忘却。依然同じ事をやって失敗したのに。で、ソニーに電話を入れて。そしたら、「EXIT」ですと。失礼。こんな電話を受ける人も大変だ。

 次は、VAIO のもう一台が電話は通じる(ネット接続できる)のにブラウザが情報を取ってこない、FTPもできな状況に。何じゃこりゃと思ってこれも電話すると、『ネットワーク・コンピューターのプロパティーのネットワークの設定に「TCP/IP->ダイヤルアップアダプタ」が二つありませんか』。調べたがない。PCMCIA カードをいろいろいじったりすると、「TCP/IP->ダイヤルアップアダプタ」の二つ目が登録されることがあるらしいのです。で二つになると、電話はかかってもブラウザが情報を取ることができなくなったり、FTPができなくなるという。しかし私のを見ても、そうなっていない。

 で面倒なので、そのマシンは「95」で走っていたので、「98」を上書きしてしまった。そしたら、問題は解決した。どこかで「95」が劣化したのだと思う。最近直面した一つの問題は、OSを Windows98 に切り変える作業の時に、ウィルス対策ソフトウェアが起こした問題。98の「setup.txt」にはその辺の事が書いてある。

 しかし、OSのバージンアップなどあまりやらないから、忘れてしまう。で、ちょっとしたことでえらく苦労する。ノートンは削除したが、スタートアップにそのショートカット・アイコンが残っていたら、コンピューターのプログラム起動が大幅に遅くなった。今は解決したが、コンピューターにはまだまだ使いにくいところがある。

99年05月11日

 月曜日の夜でしたが、久しぶりに小生のfriendsのコーナーに登場する河野君、永田君と西麻布の月の庭で食事をしました。永田君が長銀から河野君の会社に移って初めて。まあ、転職祝い食事会というわけです。最近の経済を巡る論争のいろいろな側面に触れながら三人で話をして、楽しかった。「PHD と経済学者としての資格」など。

 永田君は手回しが良いことに、この「friends」のコーナーの自分の履歴が古いままになっているのを直そうとファイルをもってきていて、同時に慶応大学の池尾教授と共同で執筆した「銀行行動と規制枠組みの進化」も持参したので、そのサマライズ版を今朝掲載しておきました。まあまた勉強会でもしようということになった。
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 縁とは妙なのですが、翌日の火曜日の午前中には「friends」のコーナーに登場しているシカゴの白ちゃんからメール。私が今週(月曜日に書いたnews and analysisに対する感想を送ってくれた。このニュースの後半で触れたグリーンスパンの講演に関しては、実際に会場にいて聞いていたらしい。

今週のニュースレターで触れられていたグリーンスパンのスピーチは私も会場で聞いていたのですが、あれは明らかに米国経済に対するみなぎる自信を披露したものであったと思います。私のホームページの日記はごく簡単にこの点を書いた だけだったのですが、会場で受けた印象は米国経済の先行きについて以前にも増して自信を増しているのではないかというものです。あの講演がなぜニューエコノミー論を切って捨てているのか、私は理解に苦しみました。ニューエコノミーとかニューエラといった言葉は聞き飽きたといったような表現があったように記憶しているので、そこを殊更強調しているのでしょうか?

いずれにしても今後の米国経済の懸念材料は株価の反転であることが明確になったということでしょう。この点を懸念するのであれば、金利引上げは当面ないということになるのかもしれません。株価の下落のインパクトは、米国経済の現在のバランスを前提にすれば、家計部門に最大のショックが加わるのでしょうが、加えて企業部門もストックオプションを前提とした給与体系、財務戦略面でも影響がでてくるかもしれません。これは好調な米国経済にブレーキをかける大きな要因となり得るでしょう。

 彼はもうすぐ帰国で、来月の10日ごろには日本に戻るようです。私は(昨年9月)一度シカゴに行ってお世話になりました。土肥ちゃんが腹をこわしたり、思い出すな。シカゴはまた行きたい街です。野茂のブリューワーズの本拠地はミルウォーキーで、シカゴからが近い。このチーム名は、ビールの都市らしく「brew」(醸す、醸造する)から来ていると思う。野茂も、大リーガーとして改めて「かぐわしい」存在になって欲しい。既に一勝しましたが。野茂と言えば、文藝春秋の6月号に「日本に帰るつもりはない」ときっぱり。2塁ランナーがキャッチャーのサインを盗んだりする野球は嫌いだと書いてある。なかなかはっきりしていて良い。

 しらちゃんが帰ってきたら、このページのメンバーで食事会というのもいいな。おっと、藪中さんはいつ帰国。彼とはいつもメールは往来させていますが。

99年05月10日

 分藝春秋社から6月号が送られてきたので読み始めたのですが、今月号はなかなか面白そうです。「五木寛之×石原慎太郎」というなかなか豪華な初対談もある。同年同月同日生まれだそうだ。「日本を超えろ」という特集も面白そうだが、私の第一印象としては「なぜそんなに日本、日本と拘るのか」という点。昔は薩摩だ、長州だと拘った。しかし、今はそれも希薄化した。それとある程度同じ事が世界で起こると思うのだが。

 それはそれとして、何本か読んだ記事の中では「ブリヂストン元課長ーリストラ割腹自殺」のルポ記事は考えさせられた。友人の証言などから生い立ち、性癖などなどを比較的克明に追って、「なぜそうなったか」を記事にしている。お父さんもブリヂストンに勤められていたそうだ。そして、ブリヂストンは子供のころからのあこがれの会社だったという。で入った。本当に会社人間といえる方だったようです。しかし、家族的な会社が世界で跳梁するためにその社風を変える。そして、リストラの対象に。

 読んでいて思ったのは、なくなられたこの元課長にとって「会社はすべて」であったようだ。親も勤めていて、小さい頃から本人も「あそこに行く」と言っている。そして入って、寝食を忘れて働く。多分彼にとっては、「会社=人生」だったに違いない。そこには「距離感」はない。ある人が死を選ぶときには実はいろいろな要素が絡んでいると思う。他の人が想像も出来ないような。そして、本人も気づかない要素も。だから予断を持つのは危険なのだが、しかしこの元課長が自殺した大きな原因は、彼にとってすべてであった会社に「裏切られた」と感じたことではなかったか。

 今日はたまたま日経産業新聞の「電脳ウォッチ=シリコンバレーから」というコーナーにアメリカのレイオフ事情が書いてあって、そこには「悲壮感なく」とある。なぜ悲壮感がないかというと、最初から従業員も「そういうことは起きうる」と最初から思っているし、「次の職を探すのも楽」「退職に伴う手当も良い」などの要因が考えられる。この記事は、「良いレイオフとは」として、

  1. 実施する理由をトップが明確に伝え、人数など詳細をできるだけ明らかにする
  2. すみやかに解雇者を決定し、最小の日数のうちに通知する
  3. レイオフされた社員への手当(有給や保険)と再就職への援助が十分ある
  4. 残った社員への心理的サポート、また再構成された組織運営の見直しなどが適切に行われる
 ことだという。日本の企業の場合はこの条件のうちかなりの部分が欠落している。説明は明確になされないし、手当も一部では充実してきたが、まだいい加減なところもある。心理的サポートもあまりない。何よりも、日本の会社はそれぞれの従業員が入るときには、特に40才以上だと「このまま一生」と思っているし、思いこませていたという事情がある。だからその思いこみが強かった人ほど、途中からの事情変更が許せない。

 実際には、私の周りもそうだが「ほいほい」と最近は転職していく連中が多い。最近は周りも「あ、そう」という感じ。特別な風景ではないが、「リストラ対象」というとまた話は別だろう。しかし、産業構造の大きな変化と企業、従業員に求められるスキルは変わる。対応できなければ、経営者も含めてこれからは「俺は安心」という人は少なくなる。重要なのは、自らが働ける潜在的な場所をいくつも思い描ける状況に自分を置くことだと思う。そうすれば、会社と自分との距離感は自然と出来てくる。
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 最近しばしば思う。ブリヂストンの元課長さんの例を見てもそう思うのだが、日本の今の資本主義は本当に言われるように「優しい資本主義」だろうかと。重要なアクションについての説明が明確でなく、評価体系の基準が曖昧で、しばしば従業員の思いこみの上に企業は存立している。事前にその思いこみを解除する、そしてその解除を支援する枠組みを確立していない。会社も従業員にあえて会社に対する距離感を持たせ、従業員もそうなる措置が必要である。「距離感」あってこそ、良い、持続的な関係が続くと思う。例外はあるが、大部分の人間関係もそうだろう。これがおかしくなったとき、関係はこじれる。こじれた関係を放置するのは、双方にとって不幸である。

99年05月08〜09日

 日曜日は新宿で「Shakespear In Love」を見ました。人気があるんですね。映画館が一杯になっているのを久しぶりに見た。前回一杯の映画館で映画を見たのは、確か「セントラル・ステーション」だった。特に大上段にかざしたメッセージがあるわけではないのですが、よく出来た映画だと思いました。映画としてはタイタニックなんかよりもかなりよく出来ている。主役の二人の人物の表情も豊かで、テンポもある。脇役もおもろい役者が出ていたと思う。見ていて楽しかった。

 「ロミオとジュリエット」が出来るまでのプロセスを描いていて、昔見た同名の映画(確かオリビアなんとか)が同じようなテンポだったのを思い出していました。当時のロンドンの雰囲気も推測することが出来る。女性は舞台に立てなかったんだ。で、女役は声変わりする前の男の子がやっていた。道には汚物が転がっていて、窓から汚物が投げられる。あれではペストが流行するのも頷ける。当時の日本の都市は、あれに比べれば綺麗な街だったに違いない。しかし人物の生き様は生き生きしている。この映画で一つの重要な役割を担っているのはクイーンですが、予告によれば「Elizabeth」という映画も年内に出来てくるそうだ。英王室の祖先達がしばらく映画に頻繁に登場しそう。
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 土曜日は5月5日に引き続き、パソコン教室、インターネット教室の先生。姪がパソコンを抱えてきたので、契約したプロバイダーとの接続、それに伴うパソコンの設定、電子メールの初歩、トラブル・シューティングなどなど。あとプリンターとの接続もやりました。一挙にやったので、分かったかどうか。しかし、学校には友達にも、先生にも結構この世界に詳しい人がいるようで、あとは彼らに聞くでしょう。

 教えながら思ったのは、やはりそうはいってもコンピューターやネットに関して過去数年間貯めてきた知識やノウハウは結構なものになっているということです。あれも教えたい、これも教えたいと思っても、向こうの理解の程度との兼ね合いですから、必ずしもスムーズに行くわけではない。知識は徐々に頭や体に沈殿するものなので、急いでも駄目なのです。思ったのは、ちょっとした知識の集積がPCやネットワークの使い勝手をかなり楽にしているが、そういうことを一冊にして書いてある本というのは案外ないものだということ。
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 一つお知らせです。ラジオ短波で私と小野慶子さんで毎週金曜日(午後11時40分、第一)に「World Roundup Now」という番組を昨秋からソニーの提供でやっているのですが、その番組の専用メールアドレスが出来ましたので、お聞きになって感想があったら、そこに送って下さい。「nsb_s1@tampa.co.jp」。なんと難しい。下線とかがあるアドレスは好きではないので、「どうしてこんなに複雑なメールアドレスになったの」とディレクターの倉山、高橋両君に聞いたら、「nsb」は「nihon shortwave broadcast.....」なんとかで決まっていて、そのあとはこうなっているので.....と。まあ、ちょっとややこしいですが、みなさんのメールアドレス帳のどこかにこれをコピーしておいた欲しいと思います。

 これに関して言うと、私の場合メールアドレスの管理をどうしているかというと、アドレス帳は作っているのですが、「この人のメールアドレスは今後も使いそうだ」と判断するとATOKに辞書登録してしまうのです。例えば私のメールアドレスである「ycaster@gol.com」だったら「いとう」と登録します。メーラーの宛名のところで「いとう」と打って変換すれば、一発で複雑なメールアドレスも出てくるという仕組みです。ですから、メールアドレスの複雑さも最初に打つときの問題だけなのですが。

99年05月07日

 「隔半世紀刊 世界アライグマ新聞

 お久しぶりです。同志の皆さん、ご機嫌いかがでしたか。この間に我々の星=地球で発生した最大のニュースと言えば、せいぜい数百万年前にチンプから枝分かれした新興種族ホモサピエンスが、なんと「50億」の個体数を超えたことでしょう。前々回の号(100年前)で「せいぜい1ないし2億の個体数」と報じたホモサピエンスは、この間に25倍から50倍の個体数増加となり、我々同志の居住領域ばかりでなく、多くの種の生息領域を脅かしています。驚くことに、ホモサピエンスの個体数は地球年の47億2345万9899年(ホモサピエンスの言う21世紀のある年)には、100億を越えそうです。

 この50年にホモサピエンスは、想像を絶する大量生命破壊装置を発明。それは化学兵器や核兵器ばかりでなく、様々な各種生命駆除の装置や農薬であり、この影響で我々にとって地球は極めて住み難い環境になってきました。彼らが過去50年間に発明した新しい、そして僭越至極な「ペット」という種生命の保存システムはいかにもいい加減なもの、しかもホモサピエンス中心主義で、しばしば「かわいい間だけ飼う」「その後は、死んでもかまわない」というシステム。我々アライグマも、その彼らに勝手気ままに扱われています。

 彼らの倫理観は、これまた自己中心主義です。彼らには「殺ホモサピエンス罪」と言われる仲間同士の犯罪規定がありますが、遺伝子ベースで自分達とたった1.8%しか違わないチンプを殺しても何もお咎めなしです。地球の種の分岐経路から言って、チンプとホモサピエンスは限りなく兄弟なのにです。兄弟関係からはちょっと遠い我々に対しては、作っては生き方を押しつけ、時に勝手に生命を奪い、しばしば邪魔者にし、そしてまたある時は猫かわいがりして不必要な栄養を付けさせて我々の同志を肥満の危機に押しやっています。ハムスターというネズミの一種は、前回の号(50年前)ではイランなどの砂漠地帯に住むだけの自然存在でしたが、今は世界中のホモサピエンスの巣に「ペット」として飼われ、想像を絶する狭いカゴの中でプライバシーのない生き方を強要されております。我々も、そしてハムスターも「ほ乳類」というホモサピエンスの仲間なのにです。

 我々アライグマの仲間も、かなりの数望みもしないのに原産地の北米から日本など今まで住んだこともない場所につれてこられ、「ふざけんじゃない」と言いたくなる環境に置かれています。ホモサピエンスが言うところの1999年5月7日には、「新聞」という彼らのせわしなく発行されている紙媒体に我々の仲間の事が出ていますが、その記述は我々の倫理観から言えば想像を絶する傲慢、自分勝手なものです。

「困ったアライグマ」
「都市で野生化」
「繁殖、ネズミ算」
「生態系に影響 ?」
 本当に「ふざけんな」と言いたい。来たくもない日本なんぞにつれてきたのは誰だい。おれたちゃ、最初から「都市」なんぞには住みたかねえんだ。「繁殖、ねずみ算」だと。我々の繁殖パターンのどこが悪いってえんだい。我々は繁殖がねずみ算でも、過去100年に種の個体数を50倍にも増やすなんてことはしちゃいねえ。「生態系に影響 ?」。ふざけんじゃねえ。地球という☆の生態系を一番変えたのは、どこのどいつだい。勝手な言い分にゃ、腹がたつぜ。
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 失礼、ちょっと言葉が荒くなってしまいましたが、ホモサピエンスが本当に目まぐるしく(特に日本という国では、同じ新聞が一日に2回も出ているらしい)発行している新聞によれば、「アライグマは、幼獣はかわいいが、成獣は気が荒い」と、これまた超思いこみ的分析が掲載されているものですから、ついイライラしてしまいました。

 ホモサピエンスの、相も変わらぬ地球の他の種に対する思い上がった態度は本当に腹が立ちますが、まああいつらの自己中的性癖は変わらんでしょう。この「世界アライグマ新聞」の次号はどんな内容になるか全く予測がつきませんが、我々はホモサピエンスのようにせいぜい過去数十万年前にこの★に誕生した種ではなく、地球に長く住んでいる、そして数え切れない世代を積み上げてきた存在として毎日(everyday)新聞を出すなんて事は出来ず、やはり50年に一回の発行ペースを守ろうと思います。では、50年後に。読者の皆様とは、どのような形でお会いできるのでしょうか.......。なお、次号ではホモサピエンスの行状に関して、皆様のご意見を伺って、それを掲載しようと計画しております。

99年05月06日

 その場に居たわけではないので最後のところ(つまり、どんな言葉を使い、どのよう形で)は知らないのですが、日経など一部の日本の新聞報道によると小渕首相はアメリカで「今年度のプラス成長を確約」したそうだ。何と無謀な、そして何と無意味な

 大体が、個人や企業や官庁の経済活動の集積である成長率を「確約する」なんてことが出来るだろうか。確約できるなら、エコノミストの成長率予想はいらない。経済活動とは最後は複雑系で予想も難しいから、誰もが苦労しているのである。6%の成長が楽に見込める時に、3%成長を「確約」するなら分かる。しかし、小渕さんがした「確約」は、誰もが危ぶむレベルのものだ。

 確約なんかするから、「それだったら」とその実体もないのに、長期金利には上昇圧力がかかりやすくなる。今回連休明けの長期債市場が「買い」で入ったのは、小渕さんの「確約」など市場は信じていない証拠である。「確約」というからには、出来なかったら約束をもらったアメリカばかりでなく、市場も企業も失望する。
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 仮に、今年度プラス成長になったとする。ナイス。しかし、来年度大幅なマイナスになったらどうだろう。今年度のプラス成長は意味があっただろうか。90年代に入ってからの日本の経済政策はその繰り返しである。成長が欲しくなって、公共事業をやる。めいっぱい。だから、その効果がある一、二年は大幅なプラス成長になる。効果がなくなると、酔い覚めのように経済は再びマイナスになる。また、「成長」が欲しくなって長期的視点を欠いた財政措置を行う。その繰り返しをしているうちに、ごむひもも延びてきてしまった。

 景気は全く良くならないのに、財政は逼迫してきた。経済は国が思う通りに動かせるようなシロモノではない。原理原則にかなわない無理をすれば、必ず歪みがくるし、ツケも回る。「成長」を欲しがってはいけず、もっぱら構造改革、システムの改革に注力すべき時期がある。90年代がそうだった。

 「構造改革」「システムの改革」しか長期的、かつ持続的な経済の拡大が出来ない時期に、日本は肝心なことを置き去りにして、砂糖水を飲んでいた。経済という体内で、新陳代謝が阻害され、よれよれの筋肉が残り、新しい筋肉の造成は阻害され、体全体の体力は著しく弱った。しかし、ラッキーなことが一つある。もう砂糖水がない。飲もうにも、飲めないのだ。「財政が一巡したので....」と解説があった。そうではない。これからがやっと7年も、8年も前に手を着けるべきだった措置が打ち出される時期である。その意味では、希望がある。

 しかし、それでも「成長率の確約」など百害あって一利なしである。ただただ、粛々と日本という経済の中に新しい、そして長持ちする筋肉を作るための環境整備をする、とだけ約束すれば良いのである。「成長率の約束」など、受け取るアメリカもアメリカだが、出す日本政府には「まだお分かりではないようで....」としか言えない。今こそ、長期的な経済政策が必要である。
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 で、ここで繰り言ばかり言っていても始まらない。日本政府がここで意見募集をしている。私も参加しました。自分の意見が、多少でも建設的な形で多くの人の耳に届くように。みなさんもどうぞ。小渕さんは、「聞く耳」はお持ちのようですから。

99年05月05日

 久しぶりにパソコン教室の先生の気分。といっても、こちらもそんなに十分な知識があるわけではないし、自分では十分に使っていても説明するのは下手とあって、結構冷や汗ものでした。ベトナムにいる弟の娘=姪がいよいよ日本でインターネット界に進出(?)と言うことで、買ったばかりの NEC LAVIE NX を持ってきたのです。初めて見るマシンで、キー配列もちょっと違う。我が家のダイニング・キッチンはラップトップ PC が3台も並んで、教室状態。

 しかし、NECのマシンだからといって特に変わったところはもうないようです。ソフトは見慣れたものばかりだし、相も変わらずイントロで客を取ろうとするショートカット・アイコンが並んでいるのは、どのパソコンも同じ。全寮制の学校で電話がどうも、というのでピッチを通信手段とするのですが、携帯電話も必要だろうということで「Doccimo」を買ったのですが、これは喜びましたね。話を聞いていて面白かったのは、学校の友達(高校一年女子)でピッチか携帯をもっていない子はほとんどいない。インターネットも既に少数の子がやっているというのです。そうなんですね、今は。

 Doccimo は買うと一挙に二つの電話番号の主になります。携帯分の電話番号とピッチ分の電話番号。090 と 070 の持ち主になる。高校一年生にはこれは嬉しいでしょう。どうせ親が払うんでしょうから、どのくらい使うのかが心配。まあせいぜいベトナムから心配してやって下さい。(^_^)(^_^)あとプロバイダーとの契約とか、いろいろあるんです。
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 インターネット事情といえば、北嶋さんからもらった「 Letter from Southern California」は面白かった。文芸春秋の5月号の文章で小生のサイトを知り渡ってみたらメールをしたくなったようです。かなり長いので、アメリカの「インターネット事情」という点から紹介すると。

 南カリフォルニアは日本とはもちろん、昔暮らしたヨーロッパとも全く異なった、アメリカであってアメリカでないような、なかなか面白いところです。元々、砂漠でしかなかったところへ人間が力ずくで水と電力を引いて人工の街を作り、安い移民労働を使って快適な生活を維持している、みんなが皆、新しい何かを求めて走っている、司馬遼太郎流にいえば「文明」ばかりで「文化」のにおいのしない、そんな土地です。

 そんな土地ですから internet 等computerの社会への浸透度合いは大変なものです 。会社の中も、毎日のようにやれInternetだ、 Intranetだ、 E-commerceだ Y2Kだと大騒ぎ、老いも若きもPCなしでは夜も日も明けないようです。株もネット関連だけが異常に買われています。世紀末の新興宗教じゃないかと思われるくらいです。こちらで仕事をするのに不可欠なものは英語と PC literacyです。

 PCの家庭への浸透も著しく、小学生も宿題をPC上でやり学校にメールしていま す。小生も On-lineで買い物をしたり、ホテルをブックしたり、ファンドの売り買 いの真似事をしたりするのが日常になっています。こちらでのインターネットのここまでの普及はやはりコストの安さ、とりわけ地域電話料金が均一であることが大きいと思います。ほとんど一日中つなぎっぱなしの状態です。日本も早晩、均一料金になると思いますが、そのときには本当のネット社会のBig Bangが起きるでしょう。

 ははは、「小学生も宿題をPC上でやり学校にメールしています」というところが、面白いですね。北嶋さんは、東京を離れて3年。今はバイクやATVなどの leisure vehicle の販売会社の番頭。「最初とまどった米国の会社の仕組みにも、ドライな当地の風土にも慣れ、何とかやっております....」と。こういう懐かしいメールは嬉しいですね。北嶋さん、お元気ですか。そういえば、北嶋さんの会社にはマイン・スウィーパーの鉄人がいたな。上級クラスをとんでもないスピードで出来る。あの人、どうしてます。とにかく想像を絶するスピードだった。

99年05月03〜04日

 2日の午後から諏訪に移動してきていますが、やはり温度が4〜5度違う印象がします。まだ心なしか寒い。東京が心なしか暑いのと対象的です。ですから、夏は諏訪は最高なのです。今回は車の免許をオフィスに忘れてしまい、運転もせずでまあ静かな数日間という印象。
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 それにしてもたまに中継を見るので思うのですが、巨人というチームは疲れてますね。自分で自分を縛って疲れている印象がする。「大勢のお客さんが来ているのだから、一試合たりとも力を抜けない」というのが長島さんの試合観だという。どうでしょうか。そんなことが可能でしょうか。私は無理だと思う。

 見ていて分かるのは、巨人は一試合負けただけで、他のチームが3連敗したくらいのプレッシャーを受けている。これでは選手がもたない。優勝するチームだってなかなか80勝はしない。135試合を戦ってである。55試合以上は負けるのである。負け試合も、監督がへらへらと笑っているような、そして時には怒りを爆発させるようなチームの方が、いざというときに力を出せるような気がする。長島さんは負け試合では、怒りもしないし、へらへらもしない。勝ち試合のコメントはうまいが、負け試合のコメントはいただけない。そしてしばしば黙り込む。選手は、負け試合の時の監督のコメントほど聞きたいだろうに。

 打線の組み方もおかしい。4割打者が二人もいる。2番と5番に。3番(3割弱)はまだしも、4番は2割にも満たない。桑田の生涯打率より低いのである。清原は、4番をうち続けること、注目され続けることに疲れている。予想外の真面目打者であるが故に。清原が抜けた巨人の打線を想像すれば、その力強さには驚くだろう。清原は今のままだと選手生命は2年もないような気がする。

 同期の桑田は96年にほぼ一年間休んでいる。だからまだ新鮮な気持ちでマウンドに立てる。清原は出ずっぱりだ。2年先輩の水野(同時期の甲子園活躍組)は、2年前に引退して既に巨人のコーチである。清原は、自分でも気分転換する必要があると思う。マイケル・ジョーダンは野球に気分転換を求めたが、清原も何か他のことをする必要がある。松井も自分の「型」で打とうとし過ぎている。「もう一段高い...」もいいが、何でもそうだが「型」はしばしば作った瞬間に陳腐化するし、相手に見抜かれる。「どこの球を、どう打ってくるかわからん打者」がピッチャーから見れば怖いだろう。高橋にはそれがある。

 巨人は監督を変える必要があると思う。「では誰に...」といわれると日本では直ぐに思いつかないが、昔巨人で野球をしていて今は大リーグで監督をやっているあの扇風機オジさんでもいいかもしれない。大リーグの監督を連れてくるのである。別に市場を日本に求めなくても良い。今のままだと、巨人の試合は面白くもなんともない。重苦しいドラマを見続けさせられているようなものだ。放送局ももうちょっと中継を考えたらどうだろうか。
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 相も変わらずウィルスに関しては、デマ情報も流れているようです。一般的なウィルス対策情報はここにありますが、最近私も友人からこのメールを送られ、いったんサイトで紹介するという失敗をしました。日頃の知識としてこの辺は知っておかねばならないようです。

99年05月01〜02日

 この数日、携帯電話にメールが入りますね。尾道の石井さんからは、「i mode に機種変更しましたので、早速ご連絡を....。これって想像以上に使えそうですね」と。ははは、連休中に i mode にして少し使い、慣れようという魂胆ですね。(^_^)(^_^)

 ベトナムからは、弟が携帯にメールを入れてきました。彼の上の娘が全寮制の高校に受かって日本に残っていて、その彼女が今度インターネットをやりたいというので、その相談。久しぶりにプロバイダー探しをしましたよ。寮で電話がうまく使えないらしいので、交信手段はピッチになるのですが、piaf 対応のプロバイダーは案外少ないのを発見しました。
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 ところで石井さんからは別メールで、「尾道ラーメン」についてメールをもらっていましたので、それを紹介しましょう。石井さんは、尾道で市内公立高校3校の学生食堂を経営したり、確か尾道地区対象のプロバイダーをやっていたりと多角的な事業展開をしている方。講演に行って知り合いになり、その後もおつきあいが続いているという関係。以前森本さんの番組で「次のラーメンの本命は」という特集をしていて、その時に「尾道ラーメン」が本命候補の一つですよ....となっていたので、知らせてやったメールへの返事。

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東洋水産から カップめん「マルちゃん尾道ラーメン」を5月17日から発売 めんはコシのある平めん。スープは鶏ガラと豚、小魚のダシを利かせ、豚の背 脂でコクを出した。
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 と言うことで 尾道ラーメンの特徴は 豚の骨と 鶏ガラと イリコを使うことなんですさば節やかつお節ではなくて イワシを主とした小魚を使います。

 尾道ラーメンと言えば昨年10月くらいにお送りした小松屋さんのホームページはhttp://www.urban.ne.jp/home/komatuya/です。

 市内でいちばんおいしいと 土日にはたいへんな行列ができる店として朱華園があります。1ヶ月に一度は「どうしても食べたくなる」味です。そのホームページはhttp://www.urban.ne.jp/home/komatuya/syukaen.htmです。ここにはスープの取り方も本職が解説していますからたいへん参考になります。当社でも 市内公立高校3校の学生食堂を経営していますがまったくおなじ作り方です。ただ、補助調味料で「ミック」という中華だし専用の濃縮調味料を最後の仕上げに追加してうまみを追加します。リンゴの替わりにフルーツチャツネなどもドシドシ入れます。生徒たちに出すのは 丸1日スープを寝かして コクとうまみを さらに引き出します。

 なるほど。数多いラーメンのページでも、東京のサイトは尾道の「朱華園」まではカバーしてないだろう。「not me」君のサイトはどうなっていたかな<^!^>。私だって、ラーメンには意見がありますよ。それにしても、東洋水産のサイトは「http://www.foods.co.jp/」。日本の食料を独り占めしたようなURLですな。早い者勝ちですな。私のラジオ短波の番組の相棒の小野慶子さんが持っている会社のURLは、「succeed.co.jp」というのです。なかなかやるじゃないですか。