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2011
04/10
Sun

2011年04月10日(日曜日) 部品の枯渇

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(08:58)土曜日に忙しくて読めていなかった『部品枯渇に身構える世界 日本、改めて存在感 ー「オンリーワン」企業が被災、復旧へ懸命』という日経記事を読み直していますが、サプライチェーンが抱える脆弱性がよく表現されていて興味深い。

リーマンが「信用の枯渇」だとしたら、今回の震災ショックは「部品の枯渇」の恐ろしさを見せつけた、と。この記事は、日本に「オンリーワン企業」が多いことを示し、それは「改めての日本の存在感」だが、一方で世界経済に「緊張が走った」と表現している。

そりゃそうだな、と思いました。内燃機関の自動車など一般に部品は3万点と言われる。そのどれが欠けても完成車としては出来上がらない。トヨタもホンダもアメリカでの生産の一時停止を検討しているようですが、それはそうでしょう。

日本の部品は、無論韓国の完成品メーカー(車であろうと、家電製品であろうと)でも、アメリカのメーカーにも使われている。だからGMも一部工場の操業停止に追い込まれた。

日本の部品メーカーは、かつての下請け、横並び主義から、急速に「オンリー・ワン」を目指していた。努力すればそれが出来てしまうのが日本の企業の凄さだが、そうした企業の革新の成果としての「サプライチェーンの中で占める存在感」が、今回はチェーンの脆弱性として世界経済を揺さぶっているというわけだ。

では、「オンリーワン企業」であることをそれぞれの企業がやめれば良いのかというと、それは違うと思う。やはり日本の企業、特に中小企業はそれを目指すべきだと思う。無論、一工場への依存度の増大などは避けながら、また天災のより少ないところでの工場稼働などを前提としながら。

オンリーワン企業になったプロセスには、「職人の腕」とか「現場力」がある。だから、この記事が指摘しているように「海外のメーカーに取って代わられる」危険性はあるが、それほど簡単ではないと思う。それが「存在感」というものだ。

しかし、サプライチェーンの中での存在感は、その中にいてこそ発揮できる。日本のメーカーも工場修復を生かして、なるべく早く工場再開を目指すべきでしょう。「経路依存」といって、工場でも技を持つ労働者の存在、地域が持つノウハウなど、簡単には他に移転できないからだ。今まであった工場の地域での再興が一番良い。

しかし、レアメタル騒動で日本が脱レアメタルの努力を始めたらいろいろな部材ができはじめていることでも分かる通り、技術革新の波は着実に押し寄せている。油断はしてはならない。

ところで、先週サカタ(種子大手)で坂田社長とのインタビューで、「”現場力”という英語はない」とお聞きして以来、そのことに興味を持っていろいろ考えています。確かにない。フェースブックで知恵を借りましたが、なかなか良い表現がない。

各民族、各国あると思うんですよ。その他の言語には訳せない言葉が。言葉は全部ディメンションが違いますから。でも、「日本は現場力はあるが、リーダーシップは弱い」と言ったら、喜ばしくも、悲しくもある。日本のリーダーシップ、どうにかなりませんかね。

まもうちょっと調べる予定です。それからもう一つ。この記事が良かったのでプリントしようとしたら、ツーアクション必要だった。サイトの「印刷」を押すと、1,2,3ページは一緒にプリントできる。文章です。しかし貴重な地図が抜ける。で図表の「拡大」を押して「ctrl+p」でプリントしたのですが、うーん、ワンアクションでプリントできないかな、そういう方式にして欲しいな、と思っています。

というのも海外の新聞などでは、写真は別にして図表などを特別なプリント画面の対象としているところがあるので。


08:36
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