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2011
06/02
Thu

2011年06月02日(木曜日) 何という惨状

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 (17:47)見終わってどっと疲れました。何という茶番、何という惨状

 ”茶番”の意味は、自民党総裁の谷垣さんが本会議の直前の民主党大会に対して使った意味より遙かに大きな舞台に立ってみても、ですよ。日本の政治そのものが、非生産的な茶番の連続に見えるという意味の「茶番」です。

 だってそうでしょう。自民党・公明・たち日は民主党の小沢グループから数十人に上る賛同者が出るという「人の良い楽観論」から、「もしかしたら通るかも」と内閣不信任案を出した。幕を開けてみたら、民主党から内閣不信任案に賛成したのはわずかに二人。国会の議席通りの大きな票数差で不信任案は否決。出した方は大敗北です。

 それほど、午後12時からの民主党の代議士を集めた会合は有効だったのか ? 造反を防いだという点では。しかし中味はどうか。党内から賛成票が出ないような仕掛けを作るのには成功した。しかし、それは曖昧な「メドがついたらもっと若い人に責任を担ってもらう」という菅首相の意味があまりはっきりしない発言を、「賛成するかも」と脅していた連中が、「(まあ彼も)ちょっと動いた」と勘違いして納得しただけのもの。

 「メド」については、すでに岡田幹事長と鳩山前首相の間で解釈の齟齬が生じている。菅さんも曖昧にしている点だが、鳩山前首相の言う「復興基本法の成立、二次補正のメド」は、本当にそうだったのか、そうだったとしても菅首相がどの程度納得しているのか不明。だから、誰も時期は明示できない。

 一つはっきりしているのは、「メドが立てば辞める」と言った首相の指導力は格段に落ちると言うことだ。辞める人に使うのは気だけだ。だから、実は政治の進展にはメドさえ立たないかもしれない。

 今でさえ、官僚組織は菅首相の指示を後回しにしている、という説が強い。それは首相の指示に無理筋が多いからだと聞いている。ということは、今よりも政治は前に進まなくなる、ということだ。

 いつになる分からないが、菅首相がいずれ辞めるとしてその後はどうなるのか。誰も見通せない。その間に政界再編があるかもしれない。またまた日本の政治は、「前が何も見えない闇」の中に入ることになる。いや、今も入っているが。

 今回の事があって、「ああすっきりした」と野党が今の菅政権の政権運営に協力する手もあると思うが、そうは問屋が卸さなさそうだ。大島、石原両氏は菅首相の人格否定をしたのだから、野党がその人を支えることは無理だ。

 今後の日本の政治日程にとって一番の懸案は、「特例国債法案」だ。これは通らなければ、日本の財政は回らなくなる。菅政権は今回は奇策で乗り切ったが、まだまだ政権そのものの行く手は茨の道だ。まもなく辞めるにしても。

 ということは、今回は「大山騒動ネズミ一匹どころか、蟻も出てこなかった」ということだろう。日本の政界がすっきりしたわけでもなく、問題は山積のまま残り、民主党の党内対決はますます厳しいものになり、自民党の中でも「なぜ今不信任案だったんだ」「無残な敗北の責任は執行部のものだ」との声が出てきそうだ。

 菅首相は自分に対する不信任案が否決したのだから、勝者だろうか。いや、勝者が「メドがついたら辞める」というわけはない。では勝者は小沢さん? 勝者が戦場(国会)に出てこないということはないでしょう。うまく丸め込まれた印象もする。今後はまた、「じゃ、いつ辞めるんだ」闘争をするのだろう。

 では自民党が勝者。ノーだ。大敗北だ。執行部の責任が問われておかしくない。しかしもっと大きな敗北を喫したのは、日本の国民の政治に対する信頼だ。もうこれで全くなくなったと言って良い。

 それぞれの長たらしい演説を聴きながら、この数時間を震災復興のための議論、将来の日本のための議論に使っているなら意味があるな、と思いました。どの発言者も滑舌が悪く、時々何を言っているのか分からなかった。原稿を見ているのに。

 だから、最後に思った。何という非効率、何という絶望。あんな茶番をやるのに700人も必要か ?

17:57
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