日々のライブな情報ページ

2015
08/14
Fri

とっても残念なことだが...

day by day
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 (13:05)しかし、「現場に記者を派遣してはならない」とか「天津市共産党委員会宣伝部が管轄するニュースサイト天津北方網の情報のみを報じるように」との通達は信じられないですね。

 でもそうした報道規制社会の結末は、「リスクを社会が共有し、今後同じ事が起きないようにシステムを整える」事に対する抑止要因になってしまうと思う。今回の「知らせない....」「発信源を政府に都合の良い一カ所に絞る...」というのは湖北省で400人以上の死者を出した客船転覆事故が起きた際と同じだ。

 中国メディアなどによると、天津市当局は爆発事故の関係者を拘束し原因を調べているそうだ。しかし私には今回の事故には、「無知」が大きく寄与しているように思う。ここまではサンケイの記事を参考にしたが、朝日には以下のような記事がある。

 当局の発表によると、倉庫近くで自動車が燃えているとの通報を受けて消防隊が現場に到着したのは12日午後11時ごろ。ある消防隊員は「水をかけてはいけない危険物質があるとは知らなかった。現場で用いたのはすべて水だった」と中国メディアに語った。別の消防隊員は「最初(燃えていたの)はコンテナだった。10分ほど水をかけるとバリバリという音がして光り出し、爆発した」とする。約30分の放水作業の後、大きな爆発が2回起きたという。

 これに対し、中国公安省幹部は中国メディアの取材に対し、消防隊員が放水をしたことは認めつつ、そのことが爆発につながったとの見方は否定。隊員たちは化学物質に対する消火知識を持っており、正しい処置をしていたと主張する。

 ただ倉庫には硝酸化合物などの化学物質があったとみられている。中国誌「財経」などは、爆発の危険性が高い火災の現場に多数の消防隊員を突入させた判断自体を疑問視する専門家の声も紹介している。現場付近は当時、大量の有害気体も出ていたとみられている。

 臭いますね。これだけの事故が起きると言うことは、「想定外のことが起きている」としか考えられない。危険物を集積すること自体が賢明な事かどうか。そして万が一が起きたときに「誰が何をするのか」「何をしてはいけないか」は決まっていたはずだが、その「手順」が共有されていたのかどうか。

 されていなかったから、二次爆発、三次爆発がおきているのだと思う。だって危険物を集積させることは「危険だ」という人は居たはずで、その人の懸念を払拭するだけの「手順」が決められていたはずだ。しかしそれがワークせず、集積された化学物質が大爆発した。10キロ先の自動車ディーラーの窓ガラスが割れるとは....。

 それにしても現地からの写真やビデオは目を覆うばかりです。「どうしたらこんな大爆発が起きるのか」と思うほど。当局に都合のよい事実だけが公表されるようだと、中国ではリスク・知識が共有されずにまた同じ事が起きる気がする。それはとっても残念な事だ。

13:07
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