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2016
05/29
Sun

ありえない態度だ

day by day
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 (06:30)私はどう考えても「あり得ない態度だ」と思う。あれだけの事故を起こし、12人が怪我をし、そして羽田という忙しい空港を数時間も離着陸不可能な状態にし、そして何百便をキャンセルないし飛行先変更にさせておきながら、聞くに値する当事者からの納得出来る言葉や説明がない。

 二つ意味があって、一つ航空会社やパイロットの言葉や証言が全く伝わってこないということと、少なくとも「大きな事故を起こして申し訳なかった」という謝罪の言葉がない。大きな事故でしょう。だって「左エンジン内部でなんらかの爆発らしきことが起き、飛行機が急停止に入ったときには時速が100キロを超えていた」というのですから。

 「100キロを超えたスピードで急停止」したら、四つのタイヤで地面と繋がっている車でも各車輪の抵抗力の差によって右左に傾いたり振れたりして危ない。素人考えだが、飛行機、しかも300人以上も乗せている飛行機が機体の大きな揺れもなしに止まれたことは、奇跡に近い。

 つまり大きな事故に発展する危険性は非常に大きかったと思う。金曜日のあの事故の直後がオバマ大統領の広島訪問だったので、多分本来扱われる分量を大きく下回って大韓航空機の事故は扱われている。しかし考えれば身の毛もよだつ事故です

 そんな大惨事に繋がったかも知れない事故の原因が、二日たってもとんと分からない。分かってきたのは「エンジンに外部から鳥などが入り込んだ跡はなく、内部の壊れ方が激しいことが28日、国の運輸安全委員会の調査でわかった。エンジン内部で何らかの異常が起きた可能性もあるとみて、委員会が原因を調べる」(朝日)といったこと。

 私は「エンジン内部の異常」ってと思う。事前にチェックできるはずだろう、と。それが整備されないで使用されて事故が起きて、それに関するコメントもないとしたら、「怖くて乗れない」と思う。だって事故を起こした飛行機はボーイングの人気機種で、世界でももっとも使われている機種の一つだから。

 当の大韓航空の態度と言えば『「非常事態なので(取材に)応じられない」「負傷者は出ておらず、(会見の)予定はない」と大韓航空本社』(サンケイ)というものらしい。「負傷者は出ておらず、予定はない」ってそもそも「12人が怪我」と報じられているし、常識で考えて大惨事になった可能性が大いにある。

 この事故が起きてからずっと「なぜだろう」と思っていたことは、「パイロットの言葉・証言」がないことだ。事故を語っているのは乗客達だけ。普通は事故が起きたら、その時に飛行機に乗っていたパイロットの発言・証言が伝わり、それで事故のイメージを我々は持つことができる。

 日本の航空当局だって「パイロットの証言」を重視しているはずで、多分パイロットは助かっているのだから日本の当局に何を体験したかを話している筈だ。それも聞こえてこない。これははっきり言っておかしい。日本の当局は日本の空港で起きた事故なんだから、それを公表すべきだ

 普通あの手の事故だったら、「パイロットや航空会社の発言・証言」があり、何よりもいかなる理由にしろ自社の飛行機で事故が起きたことに関して「謝罪」がある。日本の航空会社だったら、そして世界の多くの航空会社だったらそうするだろう。「何か発表も出来ないような大きなミス」があったのか、という気もする。

 兎に角、今回の問題は多くの人の命を預かる航空会社の基本的スタンスに関するもので、当局も他の航空会社も事故を起こした大韓航空に態度を改めさせる必要がある、と思う。業界全体にかかわる問題だ。オバマの訪広島の影に隠れるべきでない。

05:33
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