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2016
08/24
Wed

孤立回避で来日....問題は中味なのに

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 (23:09)狙いは「孤立回避」、より具体的には9月初旬に浙江省杭州で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議の「形式的」成功だったんでしょう。中国の王毅外相の訪日と東京での日中韓外相会談です。

 より具体的に言うと、「杭州でのG20では日本と韓国には露骨に中国を非難しないで欲しい....」と言いに来た、ということです。日本とは双方が譲歩できない尖閣問題で中国側が緊張を高めておいて(公船、漁船による脅威増大)、そして韓国との間ではTHAADの問題で韓国非難を強めておいて(韓流阻止までしている)、「中国の外相はよく日本にしゃあしゃあと来たものだ」と思っていた。

 3カ国外相会談は、思った通り具体的には「これ」と言った成果はなし。「やはり」という感じ。成果として打ち出したのは、お決まりの環境とか防災など3者が問題を抱えていない部分。領土、安保問題など懸案では何も前進せず。だって中国が日本や韓国と抱える問題は、双方が妥協することは当面ない。

 中国外務省も最近の孤立ぶりにはさすがに「これはまずい」と思ったのでしょう。今のままだと中国はG20サミットで参加国から集中砲火を浴びかねない。「何様のつもり」と。習近平が自国開催のG20で集中砲火....これはさすがに中国外務省としてもまずい。それで一応にこやかに来日した...。

 しかし日本の外務省筋によれば、「経済で日本を大きく上回ったことから、中国は日本を下に見る傾向が強まっている」とのこと。GDPのことでしょう。しかし国民一人当たりGDPで見れば、まだ中国は日本の八分の一程度。日本がドイツをGDPで上回ったのは随分と前ですが、日本がドイツを下に見たことなどない。あるのは人口の差だけだと分かっているから。

 かつてあった「中華思想」の延長なんでしょうが、他国を下に見て良い事など何一つないはずなのに、「大いなる勘違い」を今の中国はしていると思う。それは各国国民も感じ、考えることになると思う。他国を下に見て損をするのは中国だ。

 発展段階の通らざるを得ないプロセスと考えれば「その段階か」とも思えるのですが、しばしば国の勘違いは大事に発展する。そこが心配かな。王毅外相はにこやかに来日したが、やはり所々で厳しい顔になっている。中国外交が抱える問題があまりにも重い。その原因が中国外務省の失敗にあるからだろう。G20で習近平の顔に泥を塗ったら、王毅さんの将来はないでしょう。

 こうした問題を考える上でも、8月12日のラウンドアップはめちゃ面白いので、まだの方は是非お聞き下さい。

23:37
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