(19:34)最近とっても気になる単語があるのです。その単語が話し言葉の中でとっても存在感を増している。特に子供の世界で。そして時に大人も。それは「大丈夫」です。当然ですが「だいじょうぶ」と読む。
辞書で調べてみると従来の「大丈夫」の意味は
我々がよく使ったのは、「あいつ大丈夫かよ...」「今度は大丈夫じゃない」といった感じ。しかし暫く前ですが、子供達がこの「大丈夫」をとっても広い意味に使っているのに気がついた。
一番多いケースは「いらない」の意味です。食事の時に親から「これを食べなさい」と言われると多くのケースにおいて彼等は「大丈夫」と答える。それは要するに婉曲に言っているが「いらない」「食べない」という意味です。
彼等は「いらない」とか「食べられない」とはほぼ100%言わない。直接的な答えを避けて「大丈夫」という。最初聞いていて「どっちなんだろうな」と思ったが、100%要らないという意味です。
大丈夫の使われる範囲はもっと大きくなっていると思う。「要らない」に加えて、「可能」があり、「許す」がある。要するに「大丈夫」は「万能語」になりつつある。私にはそう思えるのです。
あと面白いのは子供達が使う「弱気」です。例えば「オレ、今日弱気だから」と子供達が言えば、それは「オレ、今日は本気じゃないから」という意味のように聞こえる。この使い方は広まっていないだけに、最初聞いてビックリした。
私の一貫した立場は、「言葉は時代の変化とともに変わる」「言葉も陳腐化し、そして新しい意味を持つ」。だから子供達が自然に新しい意味で従来の言葉を使ったとしても、それは許容すべきだと。
まあでも、意味の変化、付加を目撃しながら時を過ごすというのも、なかなか興味深い。また発見したら書きます。