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2016
10/01
Sat

「大丈夫」と「弱気」

day by day
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 (19:34)最近とっても気になる単語があるのです。その単語が話し言葉の中でとっても存在感を増している。特に子供の世界で。そして時に大人も。それは「大丈夫」です。当然ですが「だいじょうぶ」と読む。

 辞書で調べてみると従来の「大丈夫」の意味は

  1. あぶなげがなく安心できるさま。強くてしっかりしているさま。「地震にも大丈夫なようにできている」「食べても大丈夫ですか」「この病人はもう大丈夫だ」

  2. まちがいがなくて確かなさま。「時間は大丈夫ですか」「大丈夫だ、今度はうまくいくよ」

 我々がよく使ったのは、「あいつ大丈夫かよ...」「今度は大丈夫じゃない」といった感じ。しかし暫く前ですが、子供達がこの「大丈夫」をとっても広い意味に使っているのに気がついた。

 一番多いケースは「いらない」の意味です。食事の時に親から「これを食べなさい」と言われると多くのケースにおいて彼等は「大丈夫」と答える。それは要するに婉曲に言っているが「いらない」「食べない」という意味です。

 彼等は「いらない」とか「食べられない」とはほぼ100%言わない。直接的な答えを避けて「大丈夫」という。最初聞いていて「どっちなんだろうな」と思ったが、100%要らないという意味です。

 大丈夫の使われる範囲はもっと大きくなっていると思う。「要らない」に加えて、「可能」があり、「許す」がある。要するに「大丈夫」は「万能語」になりつつある。私にはそう思えるのです。

 あと面白いのは子供達が使う「弱気」です。例えば「オレ、今日弱気だから」と子供達が言えば、それは「オレ、今日は本気じゃないから」という意味のように聞こえる。この使い方は広まっていないだけに、最初聞いてビックリした。

 私の一貫した立場は、「言葉は時代の変化とともに変わる」「言葉も陳腐化し、そして新しい意味を持つ」。だから子供達が自然に新しい意味で従来の言葉を使ったとしても、それは許容すべきだと。

 まあでも、意味の変化、付加を目撃しながら時を過ごすというのも、なかなか興味深い。また発見したら書きます。

20:27
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