(05:45)最初に思ったのは、「ちょっと寄って集ってもかなわないかな」というのと、「抜群のタイミング」ということでした。安倍首相のハワイ訪問、オバマ大統領との首脳会談、死者を悼む献花です。
多分ずっと「オバマ大統領がハワイに滞在するのはいつか」ということを官邸周りや外務省が気にして調べていたんでしょうね。オバマ大統領はあと一ヶ月余で退任する。今年5月に広島に来た同大統領への事実上の返礼としても、今年中の訪問が好ましかった。それが暮れも押し迫った、1年が終わろうとする12月の26、27日に実現する。それで新年を迎えるわけです。
重要なのはロシアのプーチン大統領を12月中旬に日本に招いて首脳会談をしてから10日もしないうちにオバマ大統領と会談する、共に献花するということです。しかも75年前に日本による真珠湾攻撃があったハワイで。バランスが良く取れている。
これは日本の過去の首相ではなかなか真似が出来なかったことだと思う。プーチン・ロシア大統領や習近平・中国国家主席へのメッセージにもなる。また当然、トランプ次期米大統領へのメッセージにもなる。「一歩前へ」という。
ハワイでは当然、日米間の歴史にのこったしこりを解す努力を、献花以外でも前に進めることが出来るのだと思う。多分アメリカ側の出席者も多いだろう。良い事だし歓迎です。
「地球儀を俯瞰する外交」が安倍さんの一つのウリですが、それが今年の12月に大きな成果を生む形だ。これで中国の李克強首相が来日すれば、それは日本の歴史においても過去にあまり例のない事だと思う。一ヶ月の間に米露中のトップとの首相による首脳会談外交。
時間がないのであまり長くは書けないのですが、今でも日本の政界にはドメ感覚の人が多いが、ちょっと抜けちゃったかなという感じ。また支持率が上がるでしょう。対抗できる野党のトップはちょっと見当たらない。
安倍さんには「解釈改憲」など容認できないこともあるが、この外交感覚は非常に優れていると思う。