日々のライブな情報ページ

2017
02/14
Tue

リスクを食す ?...株式市場

day by day
EOF; } ?>

 (06:32)昨日の日経ヴェリタストーク(日経CNBC 多分今朝の日経サイトに動画がアップされます)は出演していてなかなか面白かったな。いえね、今朝もニューヨークの株は大幅高です。これで先週から3日連続の3指数揃っての高値更新。欧州の株も高い。昨日は日本の株も高かった。

 しかし世界を見ると今週の日経ヴェリタス本紙が「危うい世界秩序」と一面トップで書いているように、確かに世界の先行きは怪しい。しかし株は上がる。まるで危機と不確実性を食して成長しているかのように.............

 「危機と不確実性を食して成長する」と言ったのは私です。番組の中で。ヴェリタス本紙は、これからの世界は欧州もそうだし、アメリカのトランプ・リスクもあって見通せない、書いている。それはリスクだ、と。その証拠に同紙はブラックスワン指数が上昇している、と書く。

 確かにリスクは一杯。今朝も欧州を見ると、フランス、イタリアの国債利回りが上昇してドイツの国債利回りとの利回り格差がかなり開いてきた。CNBCは「ECBの危機モード、つまり量的・質的緩和が続く可能性」を指摘している。

 さらに欧州について言えばルーマニアで続く政権批判デモも大規模に続いているし、ギリシャの借り換え交渉も「ギリシャは約束を果たしているか」の入り口のところでまた紛糾している。スペインのニュースをBS1で見ると「カタルーニャの独立」問題がほぼ毎日トップだ。

 しかし欧州の株はニューヨークのそれにつられるように今朝も高い(ユーロは弱含み)。ニューヨークの株も、トランプ・リスクを見て見ぬ振りをしているかのように上げ一方だ。多分アメリカでは「債券よさようなら、株式よこんにちは」の大きな動きがあって、多少のトランプ・リスクには眼をつぶっている可能性がある。

 今朝興味深く読んだトランプ・リスクは、国家安全保障問題担当のフリン大統領補佐官を巡る問題だ。どうやら政権内部でも擁護する人が少なくなって、「トランプ政権での最初の犠牲者(辞任に追い込まれる人)になりそうだ」と言う状況。

 なぜか。政権発足前にロシア側と「制裁解除に関して何度か電話で話をした」という疑いが背景らしい。アメリカでは民間人が政府の専管事項である外交に関与することを禁じている。政権発足前なので、その時点ではフリン氏は民間人となって、法律違反。

 しかしマーケットはそれを懸念していない。「フリンの辞任(しても)なんて関係ない」という状況だ。むろんトランプのリスクの反対側にはプラス(プレミアム)がある、というのは事実だ。規制緩和、法人税減税、インフラ投資などなど。

 しかし私には、株式市場はこうしたあちこちに生じているリスクを、「閉息感の打破」という範疇でとらえて、それを食しているようにも見える。それが美味しいうちは。むろんいつか食傷気味になる。しかしそれが何時になるかは分からない。

 ところで、今回の日米首脳会談に関する私の見方の一端は、このサイトに昨日の朝アップしました。興味のある方はどうぞ。

06:02
EOF; } ?>
ページの先頭へ
twitter
伊藤洋一公式Twitterアカウント

サーチ


カテゴリー


最新の記事

カレンダー

キーワード