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2017
04/16
Sun

究極の選択も......フランス

day by day
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 (22:15)今よくよく考えて、確かにフランスの大統領選挙はリスクだな、と改めて思いました。今まではルペンとマクロンの二人が今月23日の第一回投票で残って5月7日に決選投票を迎える。その二人の間ではマクロンがかなりの差で勝って、次期フランス大統領というのがメインシナリオだった。私の考え方の基本もそうだった。

 しかしここに来て、上位4候補の支持率は実に拮抗してきた。これは最新の世論調査などによる。少し前に出ているのがルペン(極右の国民戦線)とマクロン(元経済産業デジタル相)で、ともに支持率22%で並んでいる。しかしその直ぐ後にメランション(急進左派)が20%で続き、それからさらに僅差でフィヨン(元首相)が19%で続く。日曜日の日経には別の世論調査が載っているが、状況は似ている。つまり接戦。

 英国のEU離脱やアメリカの大統領選挙もそうだったので、「そもそも世論調査など信頼できるのか」という話があるし、「支持率調査の3~5%の差などないに等しい」と言うことも出来る。

 なのでもっとも世界が驚愕するケースとして、「ルペンとメランションが残る」ケースもあると考えたのです。たった今。さっきも書きましたが、今のところ5月7日の決選投票には「ルペンとマクロンが残る」とされている。この二人の間で決戦投票が行われた時には「マクロンが勝つ」との世の見方だ。

 しかし「上位4人がほぼ並んだ」ということは、様々な組み合わせを考える必要がある。繰り返すが、マーケットや欧州が一番困るのは「ルペン 対 メランション」です。今までは「フランスの左派は死んだ」と言われた。

 オランド大統領も不出馬だ。しかしメランション(党としては左翼党)はその巧みな演説でここに来て支持率を急速に伸ばしている。なにせ彼は「欧州の憲法」に当たるリスボン条約からの脱退が政策の一丁目一番地だ。彼はフランスのEU加盟条件の見直しも言っている。

 懸念されるのは社会党から出ている候補(アモン ?)が弱い中で、フランスの左の支持者の票がメランションに集まることです。そして極右の候補(ルペン)にも票が集まって、それこそ「分断のフランス」が顕現化すること。去年のアメリカの大統領選挙的に言えば、「ドナルド・トランプ 対 バーニー・サンダース」の大統領選といった究極の選択になる。恐ろしいです。

 この組み合わせの決戦投票になったら、マーケットがどうなるか分からなくなる。きっと今以上のユーロ安になる。ユーロ安はもう顕著に進んだが。また「第一回投票でルペンが勝ち残れなかった」ケースには何が起こるのか、そしてその代わりにメランションが残って、もう一人の保守系との戦いとなったらどうなるのか。そりゃマーケットは不安だ。

 北朝鮮の今朝のミサイル発射失敗。最初「わざと失敗したのかな」と思いました。成功したらアメリカが動く可能性がある。失敗したら「動かない」と読める。なので....とにかく様子を見るために。

 むろんあの大パレードの直後の失敗はみっともないが、国民は何も知らされないので金正恩の失敗にはならない。でも成功させるつもりでやったが失敗した、と考えるのが自然なんでしょうね。

 とすると、北朝鮮はあくまで核とミサイルの開発を続ける意思を示したということです。中国の働きかけにも、カールビンソンの接近にもかかわらず。ペンスの韓国到着の6時間ほど前のミサイル発射の試み。

 interconti(大陸間)ではないし、失敗したから「別にどうこうない」というのがアメリカの今の立場と伝えられる。本当かな。だってペンスがソウルにいる間は、詰まるところ何も出来ないでしょう。北朝鮮攻撃的な事は。

 中国も中国人旅行者の北朝鮮旅行を差し止めたり、北京ー平壌の航空便を止めたりと、いろいろと対北朝鮮での抑止を繰り出している。しかし一番重要な「石油を止める」というところまでは行っていない。アメリカはその動きを見ているのかも知れない。

 北朝鮮情勢の危機は少しも去っていない。トランプ大統領もあれだけ言っておいて(アメリカだけでもやる...と)、北がミサイル発射実験に加えて核実験をやったら、動かねばならない状況に立ち至る。金正恩は権威付けが欲しい。残るは核です。核は失敗しても「やった」「成功した」と言える。

 北朝鮮は国を安堵してもらうためには核とミサイル、特にintercontiの開発を止める事は出来ない。依然として時間の経過の中で「collision course」は強まる。

23:54
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