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2017
04/25
Tue

許せない事態の進行.....北朝鮮

day by day
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 (16:30)例え北朝鮮が今日、または今月末まで核、ミサイルの実験を控えたとしても、何ら問題は解決しない。自らの思惑を達成するためには周辺国を脅してもかまわない、場合によっては攻撃するという政権が存続すること自体が問題で、その除去が無ければ、またはその意思の完全な放棄がなければ問題は残ったままだ。

 今日の午前中にある地方公共団体のHPに立ち寄った、「重要なお知らせ」というコーナーに

  1. 弾道ミサイル落下時の行動に関するQ&A
  2. 弾道ミサイルが落下する可能性がある場合にとるべき行動について
  3. 全国瞬時警報システム(J-ALERT=ジェイ・アラート)

 という掲示がある事に気がついた。恐らく全国津々浦々の公共団体のHPに同じような警告があり、それは例えばこういった政府のPDFにリンクしているのだと思う。こんな掲示を全国の地自体のHPに掲載させるような状態を招来していること自体が許せない。一部の書き込みではビルごと同様の対処をしているらしい。それは今の北朝鮮の体制と姿勢故だ。

 予想された核やICBMの実験をせずに今北朝鮮は何をしているのか。韓国のメディアの報道によると「東部・元山ウォンサン一帯で長距離砲などを投入した大規模な火力訓練を実施している」らしい。金正恩が訓練を視察、と。

 さすがに中国から警告されて石油を止められそうになり(既に抑制との報道も)、空母カールビンソンらのアメリカの攻撃群が接近し、ロシアも北朝鮮の核・ミサイルの実験に警告する中で、関係国を怒らせるような身動きが取れなくなったのだろう。本当はやりたかったのだろうが。

 報道によれば中国は北朝鮮の国境地帯に10万の軍隊を集め、またロシアも北朝鮮との国境に軍隊を移動させている、という。それは北朝鮮からの難民を押しとどめる役割が第一の目的だろう。何があっても自国の国境地帯は制御するという意思だ。

 劇的に変わったのは中国の対北朝鮮観だ。中国紙・環球時報は「北朝鮮の核、米国は中国にどれだけ頼らなければならないのか」と題する社説で、米国の北朝鮮に対する軍事行動に中国がどのように対応するのかに関する「限界線」を示している。

 同紙は「米国が北朝鮮の核施設に対し『外科手術的な攻撃』をするならば、外交的手段で抑制することになるが、軍事的介入は不必要だ」と指摘。これは北朝鮮が追加的な核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)による挑発を行った場合には、米国の先制攻撃を容認する姿勢を示したとの見方が強い。つまり限定的なアメリカの北朝鮮攻撃の容認という姿勢だ。中国の権益にかなう。

 しかし同紙は、「韓米両国の軍隊が38度線を超えて北朝鮮を侵略し、北朝鮮の政権を転覆させようとするならば、直ちに(中国は)軍事的介入を行う」とし、「武力手段を通じた北朝鮮の政権転覆や韓半島(朝鮮半島)統一の試みは絶対に受け入れられない」の立場を表明した。これは中国の珠来の姿勢だ。

 アメリカ軍が38度線を越えて中国と直接向かい合うか、または中国の「緩衝地帯」である北朝鮮全体を占領しようとする場合にのみ軍事行動を取ると表明した格好だ。この辺は習近平がトランプと何回も電話会談するなかで伝えているのだろう。

 ということは、中国はアメリカによる北朝鮮攻撃を条件付きで容認している、と言える。同紙が人民日報系の中国政府中枢と近いことを考えれば、「それは中国政府の意思」とも受け取れる。ロシアも北朝鮮の核とミサイルには反対だ。中国ほどではないが。外務省の高官がきちんとした記者会見でロシアの立場を表明した。

 問題は「時間の経過」が日本、韓国、それにアメリカにとって許せない事態を招く、ということだ。その間に北朝鮮の核・ミサイルを使った攻撃能力は向上する。北朝鮮は核とミサイルを放棄する意思はないのだから、時間の経過は彼等にとって「能力向上に費やせる時間の増加」を意味する。それは日本やアメリカにとってのリスク増大を意味する。

 将来脅されることが分かっていてそれを見過ごすことは出来ない。それは日本もアメリカも思っていることでしょう。場合によっては中国も、そしてロシアもそう思っているかも知れない。なにせ金正恩は理性と常識からは外れた人間だ。自分の体制維持しか興味が無い。極めて危険だ。

 だから周辺国がやらねばならないことは明確だ。体制の除去だ。問題はどうやってどの時期にだ。当面は核とミサイルの実験をやらせないということが重要だが、もっと重要な問題は北朝鮮の今の体制を認めない、それを存在しない状態にするということだと思う。

16:29
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