(23:46)大きなニュースが続く。対北朝鮮で"交渉派"だったティラーソン国務長官。その国務長官を、自らが乗り出して突如「米朝首脳会談」を発表した直後にクビにしたトランプ大統領。
分かりにくいが、彼が発表後にホワイトハウスを出て記者団に語った言葉などを参考にすると、結局トランプ大統領は「エクソンの会長」という米経済界のエスタブリッシュメントそのもののティラーソン長官とは、「ソリが合わなかった」ということでしょう。
どうみてもトランプの会社は米経済界の主流ではない。ティラーソン国務長官はトランプ大統領を「奇異な人物」であると考え、時に「バカ」とまで言い放った。今までも二人の間の緊張関係は頻繁に伝えられていた。
その人間関係の破綻と同時に、もしかしたら「トランプ政権の今後」を大きく左右するかも知れない対北朝鮮の交渉で、忠実な部下が欲しかったし、ティラーソンを残しておくと交渉が成功した時に「成果の横取り」感が出ることを嫌がったのかも知れない。
しかし北朝鮮での交渉に当たってきた国務省のジョセフ・ユン担当特別代表が辞任したばかり。そして14ヶ月にわたって国務長官を務めたティラーソン長官の解任。はたして交渉を成功に導くことが出来るのか。
私にはのるかそるかの重要な会談の直前での交代には、リスクが大きいと思う。意見が違ってもティラーションの「エスタブリッシュ的な手順重視」が必要だった気がする。何よりもスカスカ(人材的に)の国務省を新ポンペオ長官がマネッジできるのか。
すこし時間をかけて見る必要がありそうだ。それに関連して、CNBCに国務省のスカスカぶりに関する記事がありましたので、備忘のために挿入しておきます。
But the prospects for any diplomatic breakthrough are clouded by senior State Department vacancies, including a permanent U.S. ambassador to South Korea. The Trump administration has also yet to fill other positions critical to any talks with North Korea, including a permanent undersecretary for arms control and international security affairs, as well as a permanent assistant secretary for East Asian and Pacific Affairs. Dozens of other key diplomatic jobs remain unfilled, including ambassadors to key U.S. allies such as Germany, Australia and Saudi Arabia.