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2018
04/07
Sat

困った脅しあい....米中

day by day
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  (05:00)やることが乱暴で、私も、そしてマーケットも不安に思っています。

日本時間7日午前5時現在 600億ドル 対 30億ドル
 600億ドル 対 500億ドル
 600+1000億ドル 対   ?

 この「?」の部分について中国は「最後まで付き合う」と言っている。ということは、アメリカサイドの1600億ドルに相応する数字を今後ぶつけてくる、ということでしょう。

 数字は左がアメリカの対中制裁額。右側が中国側が発表した対米制裁額。主な時系列的推移です。どれもまだ発動されていない。脅しあっている段階。アメリカは「中国は対米で巨額の貿易黒字を出している。甘んじて受けるべきだ」と言っている。

 対して中国は、「(米側の通商法301条に基づく制裁措置を1千億ドル上積みに関し)「米国が単独主義と保護貿易主義を堅持するならば中国は最後まで付き合う。いかなる代償も惜しくないし、必ず反撃する」(中国商務省の報道官)と声明。つまりアメリカが額を上げれば上げるほど、中国は「付き合う」と言っている。

 普通それは「貿易戦争」の範疇だが、アメリカも中国も「貿易戦争ではない」と言っている。いずれも実施はまだだから、その通りかも知れない。アメリカのムニューシン財務長官は「the U.S. is in "communications" with China.I'm cautiously optimistic that we will be able to work this out [with China.」と述べている。

 だとしたら、株は「下げ」に実際に追いやられているわけだから、「下手なコミュニケーション」だと言える。もっともムニューシンは「there is the potential of a trade war」と自分で言ってしまっている。種を蒔いている。

 ともに強気だ。交渉にはそれが必要だから。「我々は貿易戦争をやりたくないが、怖がってもいない」と中国。「国家と人民の利益を断固守る」と強調。「今回の米中貿易摩擦は米国側が一方的に起こしたもので、本質的には米国の単独主義による多角的貿易体制への挑戦、米国の保護主義による自由貿易体制への挑戦だ」と批判。「中国は多角的貿易体制を擁護し、世界の貿易投資の自由化と利便性向上を推進する」と。

 つまりこれは「単独主義」と「多国間主義」の戦いでもある。トランプは貿易政策で基本「単独主義」。アメリカは世界が悲惨な戦争の後に注意深く作ってきた「多国間貿易協定」の枠組みを壊そうとしている。

 「脅しあい」から「互いに手が出たとき」が、アメリカも中国も望まない実際の貿易戦争の端緒になる。もしかしたら、その結末は「Trump's tariff gamble with China could be catastrophic for the economy, the GOP ― and his own presidency」ということかもしれない。

 米共和党の中間選挙敗北、トランプ大統領に対する弾劾だけか、と私は思う。それは世界の枠組みを我々が住みにくい状況にする危険性がある。そうならないように願う。

05:19
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