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2018
04/15
Sun

欠けている戦略

day by day

  (23:00)うーん、倫理的に許せないのでシリア(政府、または事件関連施設)を攻撃.....というのは分かる。もう二度とさせないために....も分かる。しかしその攻撃がアメリカの中東戦略の全体図の中でどの部分をなすのかが不明。そこが気になる。

 トランプ大統領は「任務完了」とツイート。しかし「攻撃」という任務は巡航ミサイル「トマホーク」やB1戦略爆撃機の空爆で確かに完遂されてかも知れない。しかしつい最近まで「シリアからは撤退する」と言っていた。この攻撃を最後に徹底するのか ?

 今回が違うのはイギリスとフランスがシリアの化学工場関連の施設への攻撃に加わったこと。イギリスは巡航ミサイル「ストームシャドー」で、フランスはミラージュ、ラファールが空爆。

 イギリスとフランスの行為は、今までのトップの発言の延長線上で理解できる。それはシリアの政府が反政府勢力地域に化学兵器を使ったとの証拠をつかんだと主張した上で、「倫理的に許せない」ということが前面に。

 アメリカも無論この気持ちは同じだろう。しかし中東全体の平和維持に戦後深く関わり、今も「私なら容易に中東に和平をもたらせる」と言っているトランプ大統領としては、「その後」の絵を示して欲しいと思う。

 むろん政権の中にも攻撃やそのやり方への異論があったようだ。一番慎重だったのはトランプ大統領が「Mad dog」と紹介したマティス国防長官。彼は「中東に関する全体の戦略の中での位置づけ」にこだわったそうだ。当然だろう。

 今回もトランプ大統領は化学兵器の犠牲になったとされる子供達の写真に強く心を動かされて「行動」を決意したと報じられる。重要な要素だが、多分国際政治はそれ以上の 論理とリパーカッションへの読みが必要だ。

 多分イランと北朝鮮への警告の意味もある。しかし肝心のアサド政権は、前回の攻撃があったからといって特に行動を慎んではいない。むしろロシアとアメリカの対立が深まった。少なくとも表面的には。

 国内政治への配慮もあるのだろう。中間選挙がアメリカでは迫っているし、トランプ大統領の外堀は徐々に埋められている。こうした環境で「何をするか分からない」という不安がこの大統領には付きまとい続ける。そこが心配だ。

23:42
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