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2008
07/01
Tue

2008年07月01日(火曜日) 中国の悪代官達

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 (01:02)メンバーがメンバーだったので、非常に面白かったですな。私自身、やっていて「こりゃ面白い」と。多分聞いておられる方々もそうだったのでは。

 東京駅は丸ビルの21階。ブルームバーグのセミナールーム。並んだのは、私の右手から

 武者 陵司さん(ドイツ証券副会長兼CIO)
 菅野 雅明さん(JPモルガン チーフエコノミスト)
 白川 浩道さん(クレディ・スイス チーフエコノミスト)

 私はパネラー兼コーディネーターという役回り。あまり時間がなかったので、どんどん話を進めました。当面の関心事項は穀物以外は全部やれたかな。為替、株、原油、世界経済の先行き、そして日米欧経済の動向、そして中央銀行の政策的行き詰まりなどなど。ははは、「off the record」ですから、内容は書けませんが。

 パネルディスカッションは、参加している身でありながらも勉強にならないと参加した価値がない。そういう意味では、今回の会合は面白かった。非常に興味深いワーディングもあって、私自身発想の原点をいくつか諸氏より頂いた。感謝です。
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 中国で直近では一番大きい騒乱が起きた貴州省は、毛沢東が生まれた湖南省に西隣、日本人が良く知っている都市では重慶の南に位置する。もっと南には南寧や広州がある。貴州省は確かに内陸の省だが、チベットや四川の一部など「辺境」と呼ばれるところよりはかなり中国の中心部。そこで騒乱が起きた。

 現場にいたわけではないから、詳しい情報は知りません。漏れ聞こえてくるだけです。しかし、15才の少女に対する乱暴・殺人事件で数万人が参加する騒乱に発展し、警察署と政府庁舎が焼かれる事態になったというのは、相当民衆の不満が高まっていたが故に、と考えるのが自然です。そうでなかったら、普通はここまでの大きな騒乱には発展しない。

 著しい発展を遂げる中国。オリンピックを40日後に控えた中国。しかし中味は相当めちゃめちゃです。まあやっぱり一番の矛盾は、民衆の権利意識の高まりに対して、共産党の末端行政組織、それを構成する人々が昔ながらの権威、権力を振りかざし、恣意的な行政を行っていることでしょう。中央の問題と言うより、地方、末端組織の問題です。

 一方で、成長に乗れない人々が大勢いて、かつ都市と農村の格差の大きさを目の当たりにしているし、差別も味わっている。これでは「きっかけ」さえあれば、権力と富を手に入れている、そして自分達に平気で暴力を振りかざす「悪代官達」に鉄槌が振り下ろしてやろう、と民衆が考えるのは自然な成り行きです。

 日本はサミットを控えて、中国はオリンピックを控えて警備が厳しくなっている。しかし、中国社会が抱えた矛盾は非常に大きいということでしょう。

01:39
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