
(14:53)今itunes store を見たら、金曜日に再開した「伊藤 洋一のRoundup World Now」がビジネス部門の2位になっていました。ポッドキャスト全体でも8位とかなり高いランキングです。
再開した価値があるというもので、多くの方にダウンロードを頂いて有り難うございます。ラジオ番組としては30分に纏めていますが、ポッドキャストでは編集をあまりせずにそれを上回る分数を放送していて、自分で聞いて「あらら、ここまで」と言った部分もありますが、まあそれも本音部分ですからいいでしょう。この後もいろいろな企画を入れていきたいと思っています。
それから先日「風力発電」について「これから自分でも歩いて、イメージを固めたい」といった趣旨のことを書いたら、大勢の方からメールを頂きました。低周波の音に関するもの、四国の現場からの内藤さんのメール、それに伊豆で風力発電に直接携わっている方など。皆さんの関心の高さが伺えます。
その中で面白かったのは、現場で実際に携わっていらっしゃる方からの以下のメール(一部)です。
現在、日本で1,500基、世界では13万基の風車が回っています。長い間ドイツが守っていた世界1位の座を昨年驚異的に導入が進んだ米国が逆転しましたが、昨年の米国の新規発電設備のうちなんと42%が風力発電です。ちなみに、昨年の新規発電設備のうち風力発電が占める割合は、EUでは35%、世界でも約20%が風力発電です。この「普通の電源の内の1つ」という表現が私は気に入りました。アメリカが見当しているスマートグリッドについても日本では悲観論、消極論がある。しかしいつも忘れてはならないのは化石燃料は有限だということです。つまり、世界レベルでみれば、風力発電は既に「新エネルギー」ではなく、既存の発電方法とそん色のない、「普通の電源の内の1つ」となっています。コストの面でも米国では火力発電より安価な電源となっています。
オバマ大統領が就任前後に1度ずつ、風車工場で演説をしたのは象徴的ですが、雇用の面でも、斜陽産業になりかかっている化石燃料で走る自動車産業から放り出された人々を、風車産業で吸収しようとしています。ガソリン車の部品数が3万点、電気自動車が1万点だそうですが、大型風車の製造にも、約1万点の部品が必要となります。風力発電製造はすそ野の広い、組み立て産業だと言うことができますし、軸受など、自動車産業と共通の部分もあり、自動車の減産を補う効果も期待できます。実際すでに世界で約44万人が風車産業で雇用されているというデータもあります。
最近、国内では太陽光発電に関する期待が高いようですが、実際には風力発電がしばらくの間、経済発展と環境保護を両立させるエネルギーの主力であることは間違いのないところです。(将来はこれに、太陽光やより進化したガス化複合発電(IGCC)などが加わるものと思われます)。
風力発電が大きく伸びている国では、電力の固定買取制度(フィードインタリフ)が導入されているケースが多いのですが、日本では電力会社が変動が大きく電力系統のかく乱要因となるとして、風力発電の導入に消極的なのが原因で、最近、停滞気味です。電力系統は費用をかければ強化することが可能ですが、我が国の政策が原発に極端に偏っていることもあり、議論すら進んでいません。日本の風は風力発電に適していないという、訳知り顔の意見を言う方も多いのですが、世界で第2位の風力発電大国のドイツの方がよほど風況が悪く(風が弱く)風力発電には向いていません。日本で台風が多い点や風向きが一定しないという一面だけを取り上げる傾向がありますが、日本には実は良い風が吹いているのです。
暫くは太陽光に加えて風力の研究をしようと思っています。



