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2010
01/11
Mon

2010年01月11日(月曜日) 市場としての存在感

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 (23:49) 1360万台 対 1040万台

 前者が昨年一年間で売られた中国での乗用車・商用車の数、後者は昨年一年間でアメリカで売却された軽車両(light vehicles)の数。アメリカではこれに加えて50万台の重商用車両(heavy commercial vehicles)があるが、この両方を合わせても中国の1360万台にははるかに達しない。

 各国いろいろな分類があるのでしょうから、台数をただ直接比較しても問題がある。しかし1360万台対1090万台では、台数ベースではやはり「中国が世界で一番車が売れる市場」になったということは間違いなさそうです。

 バリューベース、つまり販売額ではどうなのかは分かりません。やはりアメリカで販売される車の価格の方が平均して高いでしょうから、この差は接近する可能性が高い。しかし人口3億のアメリカ。対して人口13億の中国。この差は大きいので、もしかしたら乗用車販売台数で見た世界一の地位を、当面アメリカが中国相手に抜き返すことは今後当面ないかもしれない。中国で内乱でも起きない限り。

 中国でもアメリカでも、乗用車販売に対するインセンティブが今年一定期間実施された結果の数字だ。確か中国の方が長かった。もっとも今年はこうしたインセンティブは今のところ予想されていないので、図式は違ってくる可能性が高い。それでもアメリカの専門家でも、米中では今年も200万台の差が付くと見ているようだ。

 なにせ、両国では全く勢いが全く違う。例えば昨年12月の中国における乗用車・商用車の販売台数は141万台だったそうだ。これは前年同月に比べて91.7%の増加。つまりほぼ倍増したということ。2009年の一年間では中国の車販売台数は46.2%も増加した。これに対して、アメリカの昨年の販売台数は一昨年に比べて21.2%の減少。これだけ増減の差が出ると、対象をアメリカにした「チャイナ・クロス」は当然起こる。

 米中ももうちょっと詳細の数字が出てきたら面白い比較が出来るかもしれない。例えば昨年の日本では、プリウスが20万台を上回って初めて「販売台数日本一」になった。おそらくハイブリッド車がある国で一番売れた台数になったのは日本が最初でしょう。トレンドは出ている。

 しかし台数がこれだけ違うと、世界中のメーカーが当面は台数稼ぎでは中国に注目するのは分かる。抱える人口が大きいというのは、中国にとって将来の大きな問題ですが、当面の「経済力」という観点では圧倒的です。

23:33
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