(23:40)それにしても、韓国や中国とのスポーツに対する国の取り組みの差が出たオリンピックでした。
今朝の朝日新聞によれば、2006年トリノ大会までの冬季五輪の通算メダル数は、最近数回のオリンピックでの中韓の追い上げにもかかわらず、中国33、日本32、韓国31で横一線だったという。しかし今回の大会では韓国14(金6)、中国11(金5)に対して日本は5。日本は金メダルがなかった。
これはちょっと寂しい。人気のないスポーツは事業仕分けしている国だから、今のままでは今後もあまり期待できない雰囲気だ。しかしこのままで良いのか。4年に一回の「冬のスポーツ」の映像消費にとどめるのではなく、やはり国の力の象徴の面があるだけに、企業任せではなく国としての取り組みも必要なように思う。
確かに「銀でもよく頑張った」「良かった」という国全体に漲る全般的な感情は分かる。テレビがそういう雰囲気だし、国民の間にあまり強い金へのこだわりは表面化していないように思う。しかしその一方で、「なぜ金にならなかったのか」という疑問も必要だと思う。一番を目指すのは自然だと思うからだ。
話は変わるが、今日一番考えさせられたのは気象庁の「予測過大をお詫びします」という発表。お詫びも無理もないと思うのは、「警報」や「注意報」が解除されなければ、多くの人が自分の家に戻れなかったからだ。私の記憶では、今朝まで多くの地域で注意報は残っていた。新聞には25時間「警報」は解除されなかったとも書いてあった。その間は家に帰れずに、車の中などで一夜を過ごした人も多かったに違いない。
確かに難しい作業だと思うし、「万が一」を考えたのだろうとも思える。しかし疑問なのは、ハワイとかチリとの中間点でいろいろ津波の影響に関する情報があったのに、「それは考慮に入れなかった」と気象庁が言っている点。
朝日新聞によれば気象庁は今回、地震の規模や海外の津波の観測データをもとにコンピューターで津波の高さを予想。2月27日の地震発生時点では津波の高さを「1メートルいくかいかないか」と予想したという。
しかし翌日になって気象庁は、「1~3メートルの津波が来ると修正した」という。万が一を考えたのだろう。気象庁の関田課長は「シミュレーションと実際の観測結果を精査した上で、今後シミュレーションを改善したい」と話しているという。
このことだけを持って、気象庁は狼少年的なことをしたとは言えない。津波の予想に多くの困難が伴うことは承知しながらも、しかしNHKを含め騒ぎすぎだったと思う。かなりの反省点だ。