私が食べ歩いたお店の紹介

私伊藤洋一が全国津々浦々を食べ歩き、見つけたおススメのお店を紹介します。

第三回鍋物コンテスト

1997年1月26開催の第一回、98年1月25日開催の第二回に続いて、99年の1月最終日に第三回の全国鍋物コンテストが新宿で開催されました。過去二回の大会は銀座の辻クッキング・スクールでの開催でしたが、今年は新宿コマ劇場から西部新宿駅の方向に道一本入った東京都健康づくり推進センターで。大きなビル(大久保病院も入居 歌舞伎町 2-44-1)の中にあります。あとで書きますが、このセンターはなかなか凄い。

 受付とまれ、97年、98年に続いて、我がチームは「不動の4人メンバー」で参加。過去二年と同様、晴れて寒い一日でした。集まったのは、10チーム。これらのチームが作った鍋の名前は

「みそまっち鍋」
「とっさのカレー鍋」
「大福鍋」
「復活 ! 日本鍋」
「ジョンブル鍋」
「うさぎの茜鍋」
「与話情浮名横鍋」
「岡山鍋」
「トヨタ鍋」
  ははは、我々の作品は「ワインバーガー鍋」というのです。

 開催要領は過去二年とほぼ同じです。開始1時間半以内で作り、参加者全員(10組、審査員、ゲストなどを入れて約70人)が味見をして、投票をし(一チーム10票、審査員などは一人4票)、一番得点の高かったのを優勝として、有名な書家の書いた「鍋」という書などなどを賞品として表彰式をし、午後の3時過ぎに解散という次第。今年は主催は全日本鍋物研究会と推進センターの共催でした。

 まずとまどったのは、要するに鍋なのに「火」がない。都の施設だからでしょうか。電磁波コンロで煮る。ちょっと雰囲気が出ないんですな。頭領我々の一つの売りは、遠赤外線のあの黒々とした鍋だったのですが、これが使えなかった。やっぱし、鍋の下では赤々と火がもえてなくっちゃ........なんて想いながら、手分けして作ったんです。で我々のレシピーは、見て吃驚しないでくださいよ。

作品名「ワインバーガー(Weinberger)」

<材料>
コンソメ
バター
チーズ
牛挽き肉
玉ねぎ
ペコロス(ミニ玉ねぎ)
芽キャベツ
カリフラワー
エンリキ
赤ピーマン
シチュー用牛肉
赤ワイン
フルーツカクテル
  (スジャータ)オレンジジュース
リンゴ
浅葱
ミネラルウォーター

<作り方>

  1. 野菜は適当な大きさに切って、バターで炒めておく
  2. 鍋にミネラルウォーターを沸かし沸騰したらシチュー用牛肉(下茹でした)を入れダシをとる
  3. ワインとオレンジジュースを入れて煮込む。
  4. 煮えやすい野菜から順番に入れる。
  5. エンリキも入れる
  6. 沸騰させ、リンゴとフルーツカクテルも入れる
  7. 赤ピーマン、入れる
  8. アクを取り、ミニハンバーグ(玉ねぎ、チーズ、挽き肉で作っておく)を入れる
  9. ブイヨンでダシを加える、ワイン、オレンジジュースを適宜加える
  10. 塩を入れて味を整える
  11. 最後はチーズリゾットで〆る。ご飯を入れ、パルメジャーナをかけて浅葱で仕上げ
  凄いでしょう。何位になったと思います。むろん、上位じゃなかった。97年が4位、98年が3位で、99年は2位狙い。「一位にだけはならないようにしよう」という作戦が効果を発揮しすぎた。ははは、輝く同票ビリ。想像を超えた創作は、なかなか評価されない(^_^)(^_^)。いいんですよ。最初から、「2000年に一位」と決めていましたから。

 全般的な傾向は、「健康に良い薄味」の鍋が高い評価を得たと言うことです。なんてったって「健康推進センター」の共催ですから。うーん、我々の鍋はちょっとじゃなくて、ものすごく油が強かった。なにせ、ハンバーガーが鍋の中に入っているのですから。ハンバーガーをワインで煮る。だから、「ワインバーガー」です。奇抜でしょ。そう言えば、アメリカにそういう名前の国防長官がいた。彼が家で食べていた鍋ではありません。念の為。全員写真

 他の鍋はどうかって。優勝したのは、「ジョンブル鍋」でこれは私はあまり美味しいとは思わなかった。そのうち、鍋研のサイトにレシピーが載るでしょう。ただしこの鍋について内藤君は「うまい」と言っていた。二位は「岡山鍋」だったと思います。「岡山」と言っても岡山県の鍋ではなく京都をオリジナリティーとする鍋だそうで、これは小生もあっさりしていてうまいと思った。三位は、「みそまっち鍋」だったかな。鍋の中にチーズを巻き込んだ卵焼きが入ってましたよ。ははは、おもろいでしょ。回を重ねるごとに、奇妙奇天烈な鍋が出て来るんじゃないかと思って、楽しみにしているんです。
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  そうそう、私も全く知りませんでしたし、今回初めて行ってびっくり。この文章の頭で写真を載せておきましたが、このハイジアというビルは凄いし、中の「健康づくり推進センター」も結構充実している。こんなのを作っているから都財政が赤字になるんだ....という印象を別にすれば、「健康づくり実践指導コース」というのがあって、民間の価格からは信じられないくらい安い値段で最新式の施設で体力増強、健康増進を図れる。ははは、ビルに着いて4階に上がったら直ぐに階下のエアロビに目がいっちゃいましたよ。

 ここの担当者の人が、「まだ知られてないのです、宣伝してください....」と。私も知りませんでした。立派な施設が出来ているのですから、使った方が良い。JR や地下鉄の新宿駅から歩くには、ちょっと恐ろしいというか、有象無象の迫力を感じる新宿歌舞伎町の喧噪を抜けなければなりませんが、西部新宿駅からは近い。まあ通勤経路の方は一度お寄りになったらよろしいんでは。我々は、解散になったあと血圧や脈拍を計って大騒ぎをしました。ビールやワインが入っていましたから、脈拍は時に100を越えましたが。まあ、こうして来年への鋭気を養うのです。

                           (99年1月末記)