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2007
12/20
Thu

2007年12月20日(木曜日) 救いの神

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 (13:14)おやおや、今回の日銀金融政策決定会合は水野審議委員も賛成しての「据え置き」ですか。まあそうですな、今の欧米の金融機関が置かれている状況を見れば、日本の金利を当面据え置かざるを得ない理由は十分にある。これには水野さんも抗しがたかったということでしょう。福井さんの任期内には利上げは無理かもしれない。

 それにしても、モルガン・スタンレーの昨日の発表は凄まじかった。サブプライムローンに絡んで94億ドル(約1兆1000億円)の損失が9~11月決算で発生した、という内容。こうした中で同社は、中国の政府系ファンドから50億ドル(約6000億円)の出資を受け入れると発表した。

 大幅な欠損が出たのは、保有するサブプライムローンを裏づけにした金融商品(仕組み証券が主でしょうが)が大量に格下げを受けたためで、これを減損処理をした結果大幅な損失が出た。

 米欧金融業界では既に、メリルリンチ、シティグループなどがサブプライム問題に関連して既に巨額な損失を発表している。うちいわゆる政府系ファンド(SWF)に支援を求めたのは3社目でしょうか。シティ、UBS、そして今回のモルガン・スタンレー。

 モルガンは米金融業界でも超優良銘柄です。そこに9.9%にしても中国の資金が入る。今私の手元にはどういう内容の資金であるかは資料はありませんが、多分調達金利は高いでしょう。シティはアブダビに11%、UBSはシンガポールでしたっけ、9%の金利を支払う合意内容だと記憶している。

 SWFを先のG7で目の敵にした姿勢は、今後はすっかり変えざるを得ないでしょう。自国の銀行や証券がこれだけ助けてもらっておいて、あまり目の敵には出来ない。無論、武器製造会社などへの出資には文句をつけるでしょうが、それ以外は感謝の気持ちを持たざるを得ない。

 日本も1兆ドル近い外貨準備を持つ。政府系ファンドを持ったらと言う意見も政界に出てきているようだが、ニューヨークの金融業界のメルトダウンのような事態が予想されるようなら、使っても良いかもしれない。今だと米金融市場が混乱すると日本が持っているような債券は値上がりするのでそれはそれで良いのですが、そういう問題ではない事態も予想される。

13:11
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