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2008
06/08
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2008年06月08日(日曜日) ドル建てメニュー

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 (21:59)ベトナムの株の話はしましたから、今度は為替の話しを。ログを見たら、当時の円とドンの為替レートは「1円=100ドン」と書いてある。今回はどうか。

もうなくなるというので早起きしてシクロに  ホテルで少しのドルをドンに換える為に為替ボードを見たら「1円=166ドン」となっていました。つまり著しい円高・ドン安になっている。通貨の弱い通貨が抱える基本的な問題は、経済学の教えるところによれば、インフレです。日本は景気は悪いがインフレ率が低いので円高になる可能性がある。

 ベトナムのインフレ率をネットで調べたら外務省のページが出てきて、そこにはこう書いてある。

シクロの前に並んだバイク。よく見るとヘルメットには女性らしいデコが  GDP(経済)成長率(2007年速報):8.48%(2006年は8.17%)
 インフレ率(2007年速報):12.6%(2006年は6.6%)
 失業率(2007年速報):4.64%(2006年は4.8%)
 外国投資(認可ベース、2007年速報):203億ドル(前年比+70%)
 貿易収支(2007年速報):▲124.4億ドル(2006年は▲50.6億ドル)
 輸出(2007年速報):483.9億ドル(前年比+21.5%)
 輸入(2007年速報):608.3億ドル(前年比+35.5%)
 2006年が6,6%に対して、去年が12.6%。これは凄い。通貨が安くなるのは自然です。経済成長率の8.4%を遙かに凌駕している。外国の投資が増えていることもあるのでしょう、対外収支は赤に。外務省のページには更に以下のように書いてある。
(1) 1989年頃よりドイモイの成果が上がり始め、1995~1996年には9%台の高い経済成長を続けた。しかし、1997年に入り、成長率の鈍化等の傾向が表面化したのに加え、アジア経済危機の影響を受け、外国直接投資が急減し、1999年の成長率は4.8%に低下した。

(2)その後、成長率は改善し、2000年には6.7%、2003年には7.2%、2005年には8.4%、2007年には8.5%と推移。特に2000年から施行された会社法により、民間企業の設立手続が簡素化された結果企業設立が加速し国内の景気回復に貢献しており、2005年11月には会社法の改正法案が国会を通過した。近年ベトナムは一層の市場経済化と国際経済への統合を推し進めており、2007年1月、WTOに正式加盟を果たした。 他方、慢性的な貿易赤字、未成熟な投資環境等懸念材料も依然残っている。

土地使用権利書  その結果、ホーチミン市内の主なレストランでは、メニューリストがドル建てという奇妙な現象が起きている。多分、インフレ率が激しいが故に、ドン建てのメニューは頻繁に作り替えないといけない。で、最初からドル建てにしてある、ということでしょう。

 ドル建てなのでドルで払う。お釣りはドンというところが多い。通訳のハンさんによると、特に外資系なのでは給与もドル建てになっているところが多くなっているのだという。さて、ハノイではどうでしょうか。ホーチミンは圧倒的にドルの世界である。円はあまり好まれない。

 紹介した外務省の資料を改めて見直すと、私が前回来た99年は最近ではもっとも景気が悪かった時、ということが分かる。ハハハ。しかし「未成熟な投資環境」と言っても、インフラなどは道路で見ればインドよりよほどいい。やはり法律面でしょうか。しかし同じように所有権関連法律が依然として曖昧な中国の企業の投資が増えていることがビルに着いている名前で分かる。「新華集団」とか。中国に関しては、ここに長い記事があるし、この本でも長く扱った。

 でもまあ、ベトナムは相当猥雑な市場経済になっていますね。街を歩くと盛んに声がかかる。私だけじゃない。「お兄さん.....」「カラオケ....」「若い......」と。無視しても相当長い距離付いてくる。誰にでも....。

 それにしても、今ホーチミンの街は大いに変わりつつあるようです。それを後で。

23:55
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