Essay

<彼岸花-Cyberchat>

 

彼岸花


 
46ページの本なのに、10000ページ分のメッセージが伝わってきます。
読み始めた瞬間から、少し体が堅くなります
途中から、やはり涙がでてきます
そして、しばらく手を離せなくなります

ひろくん、お母さんの子供に生まれてきてくれてありがとう。
ひろくん、思いやりをありがとう。
ひろくん、十年間の楽しい思い出をありがとう。
ひろくん、大いなる自然を教えてくれてありがとう。

ぼくのすがたが見えないからって
お母さん、泣かないで
ぼくはここにいるよ
ぼくは風になったんだよ

10分くらいで読める本です
しかし、何十時間も読書した気持ちになります
ずしりと重い

「彼岸花」は
和歌山カレー事件で
わずか10才で命を落とした
林 大貴(ひろたか)くんのお母さん、
林 有加さんが昨年の末に書いた文章をまとめたものです

  追記=林 有加さんは大貴君の誕生日に当たる4月13日(2000年)に、「お母さん !」―大貴の声がきこえる―を上梓しました。こちらも良い本です。(2000 5/14)

お母さん

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