1996
12月

1996年12月の日記

日記

1996年12月31日

 一年の最後の日。偉いですね、人間は。一日を24時間、一週間を7日、一年を大部分の年について365日(今年は366日ですが)と決めて。今日はその一年366日の最後の日というわけです。もっとも、人類が生まれてすぐにこれが決まったとは思いません。人類の歴史は、「有史」はせいぜい数千年ですが、人類が地上に現れたのは10万年以上前。一年が365日と決まっていない(少なくとも人間がそう認知していない)期間の方が長いかもしれない。これが決まらないと、「誕生日」という概念もなかった筈です。動物(ペット)の誕生時など人間が勝手に決めてますが、彼らにはまったく意味がない。

 岩波新書でしたっけ、「像の時間、ネズミの時間」といった本があったと思ったのですが、たとえば猿なんて人間様のやれ正月だ、やれ年越しそばだなんて一大行事をどうみてるんでしょうね。彼らには「一年」という区切りはないわけですから、「馬鹿じゃないかしら....」と思っているかも。それとも羨ましいと。なんといっても「区切り」があるのは良い。making restartというわけです。

 「そば」で思い出しましたが、なぜ「年越しそば」を食べるんでしょうね。引っ越しそばは理由がわかっています。ある蕎麦屋で解説していた。「お”そば”に越してきました。”そば”のようになが〜〜〜いおつき合いを」という意味らしいのです。なるほど。では、年越しそばは。ありましたね。インターネットで調べれば、たちどころに分かる。「そば」で検索したら、ちゃんと見つかりました。
 

年越そばの由来

 そばは長いので、長生きできるようにとか、商売が長続きするようにとの願いをこめて、この夜、食べるようになったと言われています。又、昔金銀細工の職人は、この夜の仕事の終わりに、そば団子をゆでて仕事場のムシロに散らばった金銀の粉を団子にくっけて拾い集める習慣がありました。そのことから、そばは金銀を良く集めるという縁起が生まれました。
 そこで、この日にかけ取りに出かける商家の番頭や手代が、そばを食べたことに始まるとも言われています。

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 ところで、正月らしいサイトをいくつか紹介しましょう。まず食べることから。
全国お雑煮比べ
写真もあって食欲をそそられる。おなかが一杯になったら、初詣ですな。以下の神社はいかが。バーチャル・初詣なんてのもあります。
ホームページを持つ神社
 伊勢、生田など有名な神社もあります。ただしこのリンクからは「伊勢神宮」がうまくでませんから、別にリンクを張りました
 おみくじに興味があるんだったら、このページはいかが。もっと直接的には、このページも面白い。
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 それでは皆さん、今年一年を今日で総括し、明日から新しい年を迎える準備をしましょう。よい年越し。

12月30日

 こういうこともあるんですね。日中はずっと39度を下回らず、夜になってようやく38度台に落ちてきました。久しぶり。39度台の熱は。さすがに体が痛いし、頭はがんがん。のどは腫れて、からだを素早く動かすことができない。家族も久しぶりに、親切でしたな。

 実は人間年に何回か高熱を出すのは良いことなのです。39度を上回ると、体の中の雑菌がかなり死ぬ。熱に耐えられないからです。今日私は一貫して39度(最高は39度4分)を上回ってましたから、体の中もだいぶ綺麗になったのでは(^_^)(^_^)。

 当然会社にも行けずに、ずっとベッドに横たわってました。まあ、体の反乱ですかね。酷使した。48時間くらい寝続けたら、4ヶ月分くらいの酷使の埋め合わせはできるかもしれない。正月は諏訪に行く以外は特に予定もないので、休養です。
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 あちこちのホームページに、「今年を回顧する文章」が載っている。私もそうですが、「ホームページ」なるものがインターネット上で出来始めたのは早くて昨年、大部分は今年ですから、ホームページをもった大部分の人にとっては、今年は epock-making な年だったのでしょう。どのくらいの人がアクセスしてくれるかは別にして、ほとんどコストもかからずにこうして speak outできるのは、今までにはなかったことですから、技術革新の恩恵だといえそうです。

 しかし一方で、今年せっかくインターネットを始めたのに、「もうほとんどやってない」という人もいる。そこから得られるものが無く、またそれを使って何かを外に出すことがなければインターネットは無用の長物です。電子メールがどのくらい普及するかにもよるでしょうですが。むろんインターネットは万能ではない。今でも、セキュリティーの問題は深刻です。

 インターネットの抱える問題ではないのですが、たとえば最近はFDを持ち歩くのも面倒になってきて、プロバイダーのサーバー・スペースに文書なり、データを置いておくことを何回か考えたのですが、まだ実行できないでいる。第一に、ごくまれなケースとして、プロバイダーのサーバーはダウンする。ダウンしたら、こちら側にロードできない。次にプロバイダーのサーバー・スペースは、ごそっと何かの折りにもっていかれてしまう危険性がある。もっていかれても別にやばいものはないのですが、気分が悪いじゃないですか。ですから、やはり手元に置ける記憶装置は結構大事です。DVDなどが本格化すれば、生涯の全データを一枚のディスクで持ち歩ける。

 今年一番の収穫は、家でも会社でもそうですが、「紙」の使用が著しく減ったことですかね。プリントしないで処理できる作業が劇的に増えた。机はいつも綺麗に保てます。なにをするにも、時間がかからなくなった、ということもある。昔から、「世の中変えるのは、イデオロギーでも何でもない。技術だ」というのが私の考え方ですが、1996年という年は、小生にとっても、epock-makingな年だった気がします。

12月29日

 Good Morning ! 夕べからそうだったのですが、朝起きたらちょっと頭が重い。今日はドイツから届いた少し早めの新年のご挨拶で、失礼します。梅本さんは、今でもドイツからNIFTYのFKINYUで活躍されています。

明けまして、おめでとうございます。

旧年中はお世話になりました。引越、支局移転と慌ただしい一年でした
が、ようやく静かにクリスマス、年始を迎えています。こちらはクリスマ
スから大寒波となり、外はマイナス15度。皆様も、よい新年をお迎え下
さい。
梅本逸郎 / Itsuro Umemoto

 Have a good day today !!!! ドイツは寒いみたいです。

12月28日

 新聞が薄くなりましたね。しかも、今日から夕刊なしときた。なかなかやってくれます。この正月を含んだ期間の新聞料金が、ほかの月と同じとはこれいかに。別にけちしてるわけではなくて、ちょっと理屈に合わない気がする。ニューヨークに4年住みましたが、年末年始の新聞が薄くなるなんてことはなかった気がしますが。また、ちょっと質問状でも出しますか。
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  プロバイダーから、「契約更新の時期がきましたが、継続をお願いします」旨の手紙が来ました。インターネットを最初に始めた頃はプロバイダー契約せずに、マイクロソフト・ネットワークかなにかでやっていましたから、去年の今の時期以前に始めたのですが、それにしても一年ちょっと。まだ、始めたばっかりなんですね。

 ずいぶん安くなりました。当時した契約は、「年間契約、通信速度64Kで月40時間使用までで70000円」で、付録として「ホームページ用DISK SPACE4MBまで」だったと思います。知らないうちに安くなって、今は「年間契約は総額35000円、64Kでも使いたい放題」となり、「ホームページ用DISK SPACEは5MDまで」となった。それでも他に比べると高いかもしれませんが、バックボーンが太くて結構いつでも快適に使えるのと、最後が「co.jp」と二つにならなくて、「com」で終わるのが気に入っていて、変えるつもりはありません。唯一の不満は、通信速度が128kに対応していないことです。

 ところで、これだけ文章を書き続けてきて、それがすべてプロバイダーのホームページ用のディスクに残っているのですが、いったいどのくらいスペースを使っていたと思います。驚きました。まだ5MBの半分も使っていなかった。調べたんです。絵を多く扱う人は違うんでしょうが、5MBというのは、文章だと膨大な量が入るんです。ということは、あと4〜5ヶ月はホームページ・スペースの拡大を申請しなくてよい。
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 ところでtips(ちょっとした知恵)の交換をしませんか。私から今日は三つほど。

  1. 家にある複数台のコンピューターや会社で使っているコンピューターのユーザー辞書は統一しておくと便利です。atokではこれが簡単にできます。今のatok10では、
    • 辞書ユーティリティーの起動
    • 「一覧出力」で「出力ファイル」に初期化したFDを入れ、jishoなりの名前を付けてファイル出力します(自然とtext fileができます)
    • 「一括処理」に移って、「単語ファイル」の方に今作成したjishoなるファイルを入れ、「出力ファイル」にハードディスクのどこかにあるatok10 m.textを指定します(ディレクトリーはFEPだったりJUSTだったりします)
    • 「登録」ボタンをクリックすると、「上書きするか」と聞いてきますから、そのまま実行します。これで二台のコンピューターのユーザー辞書は全く同じになります
  2. 登録辞書が増えてくるということは、同音異語が増えるということでもあります。そこで、一発でかなりの数の対象単語を出す方法=辞書変換の最中に「CTRLキーとSPACEキー」を一緒に押します。すると、30以上の対象単語がでてきます。これで選べば、SPECEキーを押し続けるより速い
  3. WORD7(6でもそうでしたが)では、最初任意の場所でページ代えができないでちょっと困っていました。何かの拍子に「CTRLキーとENTERキー」を同時に押したらできました。これは結構便利です。
 皆さん、ご存じの方が多いかもしれません。(1)の方法で、幾つかの異なった辞書間のユーザー辞書交換が可能かどうかはまだ試してありません。たとえば、MS-IMEには顔文字がヤマほどあって、あれをatok10に取り込みたいとか。たぶん、できると思います。そうしたら、いくつもある日本語辞書の良いところを取り入れて、絶対的に便利なユーザー辞書ができるのですが。「こんなうまい方法がある」を交換しあえば、使いやすくなる。是非、面白い使い方があったら、お教え願いたいものです。

12月27日

 「肉」の重みを感じる年末です。「肉声」「肉筆」、そして「肉体」。「筆まめ」君を使って200枚以上年賀状を書いて「やれやれ」なのですが、何か足りない。書体を活字的でない、肉筆的なものを選んだとしても、やはり何か親しい人とはそれでは物足りない感じがする。そこで、やはり「電話」ということになります。実は、電話の声が「肉声」かというと、厳密には問題があるらしい。広辞苑を引いたところ「肉声」の定義は、  

{肉声}マイクロフォンなど機械を通さない、人間の口から出る生の音声
 とある。しかし、実際に「肉体」をもって全部歩くのは物理的に無理。そこで、肉声に近いものを電話線を通じて送り出すことになる。今日の日中もそうでしたし、たぶん30日も一日のかなりの部分を電話に割くことになると思います。向こうもそう思っているらしくて、27日は井上ちゃん、河野くんなどなど大勢の人から電話をもらいました。やはり「声」はいい。

 ポケベル文化などを横から見ていると、「肉」にある「温度」を嫌っているようにも見える。しかし、人間は「肉体」からなる「肉」の存在だと思っていて、いくら「温度」から遠くなろうとしても、それは所詮無理な話でしょう。「温度の加減」に、いくつかの新しい領域があることは確かですが。

 「温度」の中には、常に新鮮さがあり、怒りがあり、懐かしさがあり、むろん「情」もある。広辞苑で「肉」で始まる単語は2ページ弱あるのですが、あまり良いイメージの言葉はない。良いのは、「肉声」「肉筆」くらいですか。しかしそれは逆に言えば、人間が「肉」から離れらない存在であり、「離れられない」からこそ「肉」をうとましく思っていることの証左のような気がします。私なんぞは、逃げられないんだったら、人間が「肉」であることをもっと大事にし、「温度」を楽しまなければいけないとも思います。今年の年賀状に対する反省は、やはり「肉筆」を文面にふんだんに入れられなかったことでしょうか。
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 部下が一人シンガポールに赴任しました。フォワード(為替先物)の班長だった熊沢君。「班長」とは懐かしいでしょう。ビッグ・モローの「Combat」の世界でしょうか。しかし、昔から最小単位を「班」と呼んでいるのです。彼は、その下にまた部下を三人もっていた。シンガポールはこれから面白いんではないでしょうか。銀行の中でも、一番強い資金需要を受けているところでもありますし、ダイナミックに変化もしている。ちょっと、指導者がマニアックですが、ここ5年くらいは大きく変貌する可能性がある。民族が三つくらいありましたかね。この融和が難しいとは思うのですが、そのコスモポリタンなところが、この国(多分人口は400万人程度です)を支えている感じがする。

 そう言えば、昨日シンガポールの堀内支店長から、12月27日号の「News and Analysis」へのレスとして、以下のメールが来ました。あとで、VRMに収録する予定ですが、

 本日のニュースに”日本のモノの良さ”について触れておられましたが たまたま昨日付け当地邦字紙「星日報」に シンガポーリアンの 日本製品の評価に関する世論調査の結果が掲載されていましたので 参考までに以下引用します。

 広告代理店ボーゼルワールドとギャラップオーガニゼーションが共同で行った国際世論調査によると シンガポールの消費者は他の国々の消費者と同様に 日本 ドイツ 米国の製品の品質を尤も高く評価しているが シンガポール製品の品質にもかなり自信を持っている。この調査によるとシンガポールでは620人の回答者のうち日本製品の品質が「優れている」または「非常に良い」と答えた人は59%にのぼり 世界平均の日本製品にたいする支持率41%を大きく上回った。 次いで米国製品とドイツ製品がそれぞれ約30%の回答者から評価を得た(米国製品とドイツ製品にたいするシンガポール消費者の支持率は世界平均を下回っている)。過去3年間の調査結果はほとんど変わらず 上位3ヶ国の製品が世界各地で高い評価を得ているが どちらかといえば 日本製品が世界で最も良いという評価が高まっているという。

 日本はこの製品の品質の良さを失ってはいけないと思います。ウーン、そのためには日本の消費者がメーカーに対してdemanding でないといけない(^_^)(^_^)。
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 27日の朝日の朝刊の社会面トップは、ペルーで人質事件を起こしている「MRTA」のインターネット上のホームページを発見したというものでした。URLは紙面を見てもよく見えない。そこで調べました。分かったのが、このページです。この朝日の記事がMRTAのページを撮影した時のアクセス件数が2234。このアクセス件数で、この朝日の記事の見出し「ゲリラ、インターネット駆使」が正当化されるかどうかちょっと笑ってしまったのですが、その後アクセス件数は急増したようで、28日の午前10時現在では4000件を越していた。ということは、MRTAは日本の朝日新聞を通して、インターネットを「駆使」したことになる。小生はスペイン語が読めませんので、同語が読める人は面白いかもしれない。

12月26日

 もう今日が最後(出社の)だった、という人もいるのでは。いよいよ。Winding downという感じなのですが、今日の東京の株は crashing down という感じでしたね。とにかく、あの分母で700円下がるとやはり目立ちます。買い手不在のマーケットの恐ろしさでしょうか。

 何がどうしてって、やはり「日本という国は遅い」というのが、一番の理由だと思います。口では言う。構造改革だ、予算配分の弾力化だ、と。しかし、出来上がったもの(例えば今回の予算)を見ると、「ひょっとしてこれは10年前の...」という印象。これでは、株式市場が好感できるわけがない。つまりちっとも変わっていないのです。「かわらなくっちゃ」が宣伝文句になるようだと、やはり「変わっていない」んでしょうね。

 「変わる」ということは、実は自分の生活に引き直せば、「身の回りも変わる」ということでしょう。でも、結構以前のままですよね。特に組織など。日本の企業のコスト構造も。基本的には日本の企業というのは社員のための組織ですから、株主の権利よりも、社員を大切にする。それはそれでそのまま続けば良いのです。しかし問題は、それではもうやって行けないことが見えてきた、という事だと思います。株式市場は、それを感じている。

 今度はちょっと深刻かもしれません。なんと言っても、一番の問題は、日本の政治家が票集めに忙しく、「今の世界で何が起きているか」に関して、しっかり認識ができていない、という事だと思います。勉強する時間がない。何人かの政治家を知っていますが、あの日程を見たら「いったいいつ勉強しているんだろう」と思ってしまう。「何が起きているか」が分からなければ、「どうしたら良いか」は分からない。政治家は、葬式にばかり出ているからか。少なくとも、同じような古い国として引きずりを持ちながらも、少なくともヨーロッパは政治家がよく勉強をしている。コールもシラクも発言を聞くと、勉強している。それが大きな違いです。今年末から来年にかけては、「市場が発言する」展開になりそうです。
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  ところで、昨日読んだネット上のニュースで、えらく吠えていた人がいました。オラクルオラクルの日本のサイト)のLarry Ellison。

「personal computers are a "silly piece of engineering," strictly for nerds or male hobbyists in higher socio-economic groups.」
「they are sexist, anti-female, elitist, anti-democratic -- and on the way out.」
「the PC is elitist, undemocratic and anti-female flows from its complexity and narrow base of relatively affluent owners.
 "There's no sexual bias with the telephone, nor with the television. But the personal computer on the World Wide Web has a bias towards men because it's a silly engineering device. Early computers -- and the PC is an early computer -- attract nerds and hobbyists. Unless you're a hobbyist, you don't read the thousands of pages of manuals to use it. You think it's a ridiculous waste of time -- which it is."
 結構、びっくりするような単語をふんだんに使っている。つまり、パソコンは小難しい、オタク的な男性が面白がって使う道具(silly engineering device)で、コンピューターは本来電話やテレビのように性差で使用度の違いが出ないような機械でなくてはならない、と言っているのです。逆を言えば、オラクルは電話やテレビと使用感が同じ、使い易い、しかも安いマシーンを作る自信がある、と言っているのです。

 たしかに、パソコンはこれまでは男性の道具だった面がある。そういう意味では、sexistでanti-femaleだったかもしれない。電話やテレビのように使い易い機械になったら、爆発的に普及するだろう。しかし、私がnetwork computerの一番の問題だと思うのは、コンピューター本体は安いかもしれないが、ネットワーク代金が特に今の日本のようなシステムだとべらぼうに高くなるのではないか、という点です。今の状況では、ワードで長い文章を書くときにネットワークにつなぎっぱなしでできるか、というとかなり難しい。

 ビル・ゲーツがオラクルの攻勢に対してよく言うのは、「ネットワーク・コンピューターは資産を継承できない」という点です。ゲーツはコスト面は言っていませんから、たぶん日本が抱えているような通信費の問題はあまりアメリカではないのでしょう。「資産」とはコンピューターを使った結果として生まれてくる知的資産です。たしかに、ホームページを更新するために何回もプロバイダーのコンピューターに接続しますが、どこかこれは「自分のものではない機械」という印象が漂う。身の回りに、つまり自分のコンピューターのハードディスクなり、外部記憶装置に自分の「コンピューター資産」を置いておきたい。安心だからです。ネットワークに保存してたら、「資産」が勝手に壊されたり、盗まれる気がします(盗んで何もならないでしょうが...)。

 オラクルとマイクロソフトの論争は興味深く見ていますが、まだマイクロソフトに分があるような気がしますが.....。

12月25日

 今日は本当にうっかりでした。自分で、「気をつけねば...」とか言っておきながら。タクシー。いい調子で12時過ぎまで遊んでいたら、さあ捕まらない。1時30分までは時間を潰しましたが、それから30分ほどは外で、寒い中タクシー待ち。夜9時ごろ乗ったタクシーの運転手は、「ことしゃ、駄目ですわ....」とか言っていたので、つい心がゆるんでしまいました。もう一日は気をつけた方が良いようで....。

 というわけで、今日は in shortといきたいのですが、まずは私の年賀状印刷はヤマ場を過ぎました。ソフトへの入力を全部終えて、印刷もほぼ完了。部分印刷とか、特殊な色付けなどいろいろできて良い。結局3種類の年賀状を作りました。住所録は300件くらいになりましたが、稼働住所録というのはかなり少ない。そんなもんなんでしょう。いつも非常に親しくしているのに、住所だけは知らない人もいる。無理して調べる必要もないと思います。それは、そういうつきあいなんだから。何でも、配慮はしても、自然が良い。

 筆まめ君での収穫は、かなり充実した「デジタル住所録」が自然と出来上がったこと。コンピューターの中には、ファックス・ファイルなどなどいろいろな住所・連絡先に関するファイルがありますが、これが一括管理できたらなんと便利なことでしょうか。名刺をもらったら、すぐ印象を添えてファイルにしておくのです。将来はファイルに簡単に写真も載せられるでしょう。名刺というメモ帳にもならないあんな紙切れを大事にとっておく必要はなくなる。しかも、住所・連絡先ファイルというのは、信じられないくらい小さなファイルです。絵が入らなければ。今のFDにも簡単に格納できる。ソートも自由です。

 もう一つ今日思ったのは、マニュアルは読み返すのが良い、という点。ソフトをしばらく使うと、あれができればよい、これができれば良いという想いが募る。もちろん買った当初に目を通していますが、最初はいかに使い始めるかに関心がある。しばらくして読み返すと、「ああ、こうすればいいんだ..」と思う。最近そう思ったのは、HTMLの「blockquote」タグです。私は結構引用をするのですが、このタグは役立つ。あとは、<a href="....html"></a>に対応する<A NAME=""></A>です。早速辞書登録しましたが。一定の時間を置いて読むマニュアルは、新鮮です。「探せよ。さすれば与えられん....」でしょうか。

12月24日

 なにか街も静かでしたね。ケーキをもって歩いている人も少なかった。ホテルでの馬鹿騒ぎも下火のようで、静かなクリスマス・イブということでしょう。ペルーの問題もあるし、みんなで浮かれる雰囲気ではない。しかし、イリュミネーションなどの関係で、また空気が澄んでいるという意味で、一年でも華やかな季節には変わりはない。

 葉書作成の真っ最中で、あまり長い文章を書く気がしません。月曜日にある人の勧めで買ったクレオという会社の筆まめ君を使っているのですが、これはなかなかの優れモノですな。昨日買ってきていじっているうちに、もう2種類60枚の年賀状ができあがった。最終的には、5種類くらいの年賀状を作ろうかと思っています。住所を打ち込むのが大変だと思ったのですが、ワードで残しておいたリストはドラッグしてコピーすれば、比較的簡単に住所録もできる。まだ「どうしよう」と思っている人には推薦です。この住所ファイルをFDに入れて歩けば、会社でも家でも結構使えそう。
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 第二次クリントン政権が成立しましたので、主要閣僚の経歴を集めたリンク集を参考までに掲載しておきます。新聞も薄くなって、一年で一番情報に疎くなる季節。海外はしばしばこの季節をねらって動きますが、今日について言えば、一番動いたのは東京の株でしょうか。明日から2日間の外為市場は、多分静かです。

Members of second Clinton Administration

  • Federico Pena
  • Rodney Slater
  • Elizabeth Moler
  • Andrew Cuomo
  • Janet Yellin
  • Edward Torres
  • Alan Wheat
  • Aida Alvarez
  • Bill Richardson
  • Mack McLarty
  • Donna Shalala
  • Bruce Babbitt
  • Richard Riley
  • Jesse Brown
  • Dan Glickman
  • Robert Rubin
  • Janet Reno
  • Madeleine Albright
  • William Cohen
  • Anthony Lake
  • Sandy Berger

    12月23日

     最後の一日はえらく寒かったものの、天気の良い3連休でしたね。「3連休」といっても、例えばデパートに勤めているような方には、「何が連休だ...」ということになってしまうのですが。

     世の中いろいろな商売があるものですね。今年の有馬記念は、珍しく馬券を買ってやってみたのですが、これも珍しく馬番連勝で「6−11」(サクラとマーバラス)を当てて勝ったのですが、「それでは」と今日両替に行ったらJRAは休み。しかし、変な列ができている。なんだろうと思って見ていると、どうも当たり馬券の両替をしている。堂々と。

     たぶん、両替を急ぎたい人はいるのでしょう。お金が速く欲しい人。一方で、数少ないJRAの売場にまた来るのが厭だという人もいるのでしょう。TIME DIFFERENCEをうまく取った商売。1000円に対して9000円の当たりでしたが、その9000円から何百円かを手数料として差し引いて売り手に現金を渡し、当たり馬券をもらう。明日にでもJRAで9000円に両替すれば、それで儲けは出るというわけです。うしろに怖いお兄さん達がいそうですが。
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     久しぶりに筒井康隆さんのホームページに行って「天狗の落とし文」というのを読みましたが、これはなかなか笑えましたね。近く有料になるそうで、今の内に読んで置いた方が良い。無断転載・無断利用禁止と書いてありましたが、個人的な使用で「名前を付けて保存」するくらいは許されると思いますよ。

     もう一つ、「99人の最終電車」というのは、いかにもインターネットならではの文学になっていて、結構おもしろかった。この二つとも雑誌の付録CDから見付けたのですが、メディアが変わると同時に、いろいろなことをいろいろな人が試みる。その結果、面白いモノが生まれてくる、というわけ。雑誌の付録CD-ROMも最近は良くできていて、ネットワークと本当によく融合している。PLUG-INの新しいやつが次々に使われていて、いかに最新のソフトが自分のパソコンに入っていないかを思い知らされたりします。クリックすれば、全部自動的にダウンロードしてくれるようになれば良いと思うのですが。
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     年賀状には難渋しますな。今年は、「筆まめ」なぞで全部作ろうと思って、「新規ウィザード」を使っていくつか文面案を作りました。一つに絞らないでも、いくつか使いこなしても良いと思っています。住所の打ち込みは、結構時間がかかりそう。あと2〜3日でできたら、\(^o^)/です。海外は月曜日ながら、クリスマス前ということで少なくとも為替について言えば、静かそう。本格化するのは、26日からですかね。

    12月22日

     今日も良い天気でしたね。お袋の様子を見に諏訪に行きましたが、素晴らしい天気で雲一つなかった。空気も澄んでいて、しかも暖かいという理想的な天気。夕方からちょっと雲が増えていますから、明日の天気は心配ですが。明日も休みと言うことで、全般に静かな日曜日でした。列車もえらく空いていた。

     お袋は、若干右足が弱くなった以外は、通常人になっていました。足ももうすぐ直るでしょう。言葉も完璧。見たかったのは、実家を年寄りが暮らしやすいように改造したので、どう変わったかを見るため。建築業をやっている従姉妹が設計から施工までしてくれたのですが、結構お金をかけただけあって寒い諏訪を暖かく過ごす工夫がこらしてあって、あれなら安心です。
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     面白かったのは、諏訪でも「Foresight」をとっていて私がもっていくまでもなく親父が私の最新の文章を読んでいたのですが、「わるいけど、全く分からなかった。分かったのは、新聞を何紙かやめたんだな」と言ったこと。まあ、そうなんでしょうね。「デジタル」と言った瞬間に、「それはなんだい」と思っているでしょうから。古文書を毎日読んでいる人には、ちょっと無理でしょう。

     しかし、「わからない」という言葉を聞いたのは、別に親父からが最初ではない。つい最近まで私の下で働いていて、今は管理部にいる中井が先週ぱったり顔を合わせた場で、「最近伊藤さんが書いていることが分からないんですけど....」。ほんのちょっとの違いなんですよね。私の下にいたんだから、「為替」や「マーケット」「経済」は分かっている。分からないのは、「cyber」な世界と言うことでしょう。

     私だって、ワープロからパーソナル・コンピューターに作業ツールを乗り換えたのは去年の6月です。しかし、手を染めたか、知っているかで違いが生じて、言葉が通じなくなる。試しに、あなたの周りの人で「ブラウザ」と言って一発で分かる人は、恐らく10人に3人くらいでしょう。しかし、ブラウザを他の単語で置き換えるのは、容易ではない。文章は、基本的にはより多くの人に読んでもらえるように読みやすく書かねばならない。しかし、それこそ「スピード」を伴って変化していく世界では、それに伴った言葉を使わねばならない。難しいところです。
     ――――――――――
     ここ一週間で、「Friends」のコーナーに掲載されている論文を大幅に増やしました。私の論文も二つ掲載しましたし、河野君の論文がいくつか増えたのに加えて、今日からは白塚君の論文を掲載しました。両君とも、優秀な若手エコノミストです。私がやっているいくつかの勉強会のメンバーでもあります。かならずしも全文をこのサイトで紹介していないものもありますが、紹介文がありますから興味をもてるものがあったら、掲載誌をお読みいただければと思います。

     白塚君の方にはリンクでプロフィールが読めるのですが、河野君の方にはプロフィールがない。大和投資顧問で、主に外債をやっているファンド・マネージャーですが、本来はエコノミストです。

    12月21日


    |      
    |      December, 1996 
    |
    | To my dear Friend,
    |
    |        +
    |        ^
    |       /o\         A
    |       /o \        MERRY
    |       / o o \      CHRISTMAS!!!
    |      /o o o \       
    |      / o o o o \       &
    |     / o o o o o o\     A
    |    / o o o o o o o\    HAPPY
    |    / o o o o   o o o \    NEW
    |   / o o o o \ o o o o \     YEAR
    |      ----| |----
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    |           YOICHI ITOH
    |                 http://www2.gol.com/users/ycaster
    |                 <ycaster@gol.com>

     へたですね。なかなか、線をそろえられない。うまい方法はないものですかね。ところで、私の稚拙なクリスマス・ツリー以外にも、ネット上にはいろいろなツリーが存在します。私が気に入ったのは、以下のようなものです。
     クリスマス・リンク・ツリー
     It is a very merry Christmas
     Ciel

     あと、加藤さんが「ホームページにフェード効果をつけました」と言って、「話の種にどうぞ」とのこと。あと数日。楽しいひとときを.....。久しぶりにユードラのニックネームを使ってBCC(ブライド・カーボン・コピー)を使って大勢の方にメールを送りました。

    12月20日

     Winding down !!!!!!!

     今の街の雰囲気を表現するとしたら、この言葉ですかね。徐々に終わりになるこの年。今日は夜11時過ぎに神田から中央線に乗って、本当にこう感じました。ウサギのように目を赤くした女の子や、サルまでいかないけれども、顔を真っ赤にした男性。でも、朝よりは活気があって、なにか皆はしゃいでいるような....。たぶん、「今年はこれで最後」というような関係があちこちにあるのでしょう。

     本当に来年はどんな年になるんでしょうね。今年を考えたって、今の自分を去年の今頃の自分が確実に予想していたとはまったく思わない。去年の今頃は、「ウーン、なかなかテレビは難しい」くらいに思っていた。NIFTYはもうだいぶやっていましたが、インターネットは始めたばかり。ましてや、ホームページなぞ、思いもしなかった。でも一方で、今は確実に去年の今頃の「連続」というような気もする。

     数年前の自分の書き物の年末最後に、「明日は何が起きるか分からない....という不安定感を楽しみながら、新しい年を待ちたい」というようなことを書いたような気がします。なかなか自分でも良いことを言ったと思っていて、ずっと覚えているのですが、今の心境もそうですかね。「Anything can happen !」と思えるのは、結構楽しい。なんだかだ言っても、継続の力の方が強いわけだから。

     ビートルズの曲に、「The long and winding road.........」で始まる曲があるのをご存知ですかな。なかなか良い曲で、「Winding」という単語で思い出しました。diaryを書き終えたら、この曲を一曲聞いてから寝ますわ....。
     ――――――――――
     「年が終わる」と実感するのは、一つにはマーケットが静かになるからです。クリスマス前はいつもそう。今日の東京市場が終わってからもう6時間くらいたつのに、当然ながら海外では相場は微動だにせず。本格化するのは来週の木曜日くらいですかね。だから、実質的に一週間は本当に静か。何か突発的なことが起これば別でしょうが。

     ところでこんなに押し迫って恐縮なのですが、News and Analysisにも書きましたが、97年の為替・金利予想を作成しました。ご興味のある方はどうぞ。また、昨日発売された「Foresight」に掲載された私の「特別論文」は、私のネット上にもちょっと違う形ですが掲載してまして、しかも二つのパターンで、最初がちょっと砕けたバージョンで、もう一つはForesightに近い方。でも、今月のForesightは、私の論文以外にも面白い記事が多い。

    12月19日

     さすがに、夜11時過ぎにタクシーを拾うのが大変になってきました。水曜日の夜にはひどいタクシーの運転手がいて、私たちともう一組が一台を取り合って、タイミング的には当サイドが速かったのに、運転手はここぞとばかり「どっちか遠い方にして下さい」ときましたね。これには頭に来ました。もう一組は、「これは有利」と読んだのか、「葉山」と一言。こちらは「新宿」ですから、勝負あった。しかし、そういう問題ではないので、運転手に苦言を言って、さらに今日は「タクシー近代化センター」と「消費者センター」などしかるべきところに手は打ちました。ナンバーを覚えていましたから。

     運転手も生活がかかってますから、より遠くの人を乗せたいという気持ちは分かる。しかし、それは何時頃どこに行けば長距離の人が拾えるという知識の集積の上に成果を得るべきであって、客を並べておいて「どちらが遠いか」とやることではないでしょう。指標のあとなどに深夜タクシーに乗ることがあるのですが、希有ながら賢い運転手さんは「今日は失業率でしたっけ」とか言う。それはそれは大した物なのです。タクシーの運転手の方も、ここまで調べて長距離の客を拾っていたら、もうプロです。消費者としての不満はぶつけた方が、当該業界の為になる。
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     ニューヨーク・タイムスの Cybertimes に面白い記事がありました。漢字が書けなくなった日本人の話。確かに。漢字を書こうと言うときに、何となく「ワープロなら楽に打てるのに」と思ってしまう。この記事には何人かの日本人が登場して、具体的に日本人の書く力の低下を取り上げている。記事の右の方には、漢字テストまである。確かにこの記事が指摘している通り、calligraphyは難しい問題です。子供に何歳からワープロを使わせるかなどは、けっこう重要な問題です。読むと面白い。推薦です。
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     ニューヨークの本むら庵の電話番号が分からない、と昨日書いたら、シカゴの太田さんという方から、「(212)608ー5253です」というメールをもらいました。tks。ニューヨークの方は行ってみると良いと思います。私がオノ・ヨーコさんを見かけたのは、12時過ぎでしたかね。
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     マストロヤンニが死んだり、ペルーで人質事件が発生したり、気ぜわしい年末ですな。そういえば、鴨先生も54歳の若さでなくなられた。マストロヤンニといえば、私はソフィア・ローレンとの「ひまわり」が思い出されますね。実は、このサイトのホームページは、「ひまわり」から発想を得ているのです。帰ってこないマストロヤンニを思いながら、ソフィア・ローレンが一人でパンとワインで食事をするシーンがあるのですが、なぜだかそれとロシアの大地に無数に咲く向日葵を思い浮かべながら、あのデザインを思いついたのです。それを連想しながらCielの和田ちゃんに作ってもらった。これは本当の話です。「ひまわり」をまだ見てない人は、非常に良い映画ですから、お勧めです。Independence Day を見るよりは、よほど心に残る。
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     夜家に帰ったら、「Foresight」の最新号が届いていた。私の書いた記事以外にも、面白い記事がいくつかありそう。今年最後の号ですな。

    12月18日

     「電子年賀状」について、その後もいろいろな人が「こうだああだ」と教えてくれて、いろいろなサイトを見つけました。NTTのサーチページ(NAVI2、私の リンク・ページにあります)で「電子年賀状」と打つと、いくつかのサイトが出てきて、三菱電機の「でんぐりカード」は、5社協賛の一つのコースだと判明しました。どれが良いとは言いません。検索したページの中には、有料のものもある。どれが良いか決めるのは、選ぶ方の自由です。でも、ちょっと不思議ですよ。5社協賛の「電子年賀状」は、中の文章が読めないままに、誰から年賀状が来ているか、仮に当たったら何がもらえるかが分かる。ENJOY !
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     今朝の朝日新聞が取り上げていた INTERNET 1996 WORLD EXPOSITIONは、見れば見るほどなかなかすごいページです。万博をインターネット上で行おうと言う試み。もっともご存じだった方は、「なにをいまごろ」ということでしょう。しかし、私のように今日の朝日のオノ・ヨーコの記事で気が付いて見た向きには、結構新鮮でした。この Fairの趣旨を読むと、なかなか斬新です。 日本館は全体の一部を構成していて、ここにオノ・ヨーコさんなどのアーチスト・コーナーがある。まだ私もしっかり見てありませんが、興味のある方はどうぞ。

     ところで、彼女、つまりオノ・ヨーコに遭うにはどこに行けば一番可能性が高いと思います。ニューヨークが定住地ですから当然ニューヨークですが、私が出張で数年前に行ったときには、ソーホーにある蕎麦屋「本むら庵」が可能性が一番高いと聞き、事実その通りでした。彼女は無類の蕎麦好きなんだそうです。そして、ニューヨークでも「本むら庵」が好きとか。今はどうだか知りませんが。「本むら庵」は本店は荻窪にある。電話番号は、3390-0325。ニューヨークの電話番号は最近まで持っていたのですが、見あたらない。555-1212でしたっけ。聞けば分かると思います。
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     昨日掲載した「PENPAL GREETINGS!」はどうやら「 Hoax」のようです。「Hoax」とは、「人をかつぐ、たぶらかす、冗談にだます」のようです。一番明快な根拠を示してくれたのは、加藤さん。アメリカのエネルギー省の中にある当該機関のサイトを教えてくれた。そこには以下のように書いてありました。

     「 Warning Hoax
     The PENPAL GREETINGS! Hoax shown below appears to be an attempt to kill an e-mail chain letter by claiming that it is a self starting Trojan that destroys your hard drive and then sends copies of itself to everyone whose address in in your mailbox. Reading an e-mail message does not run it nor does it run any attachments, so this Trojan must be self starting. Aside from the fact that a program cannot start itself, the Trojan would also have to know about every different kind of e-mail program to be able to forward copies of itself to other people. This warning is totally a hoax. 」

     ウィルス関係で、関連サイトを三つほど調べましたから、掲載しておきます。私のリンク・ページに入れておきましたが。

      シマンテック
     情報処理振興事業協会
     CIAC

     最後の米政府機関CIACのは、 「hoax」に関するページに PENPAL GREETINGS!に関するものもある。何か問題が起これば起こるほど、賢くなりますね.......!

    12月17日

     「酒」には、「迎え酒」というのがありますが、先週土曜日の野球・ボーリングの影響で体がメキメキいっているのに、今日またボーリングをしたら、それは何になるんでしょうね。「迎え運動 ?」。とにかく、部の忘年会の前半は、各自2ゲームのボーリング。チーム対抗あり。全部で15チーム。さすがに2ゲーム投げるのがようやくでしたね。2ゲームで打ち切りと分かっていますから、スコアはまずまず(AVE 160 UP)でしたが、とにかく家に帰ったらくたくた。

     それにしても、下手な奴が多い。前に投げるのだから手が右左に流れたら絶対まっすぐ行かないのが分かっているのに、スタンスが不安定、投げ方が不安定な奴が多い。たまにストライクが出ても、あれでは長く続かない。女性で一番良いスコアを出したのは岸川さんの2ゲーム280 UPでしたが、このスコアに届かない若手男性はいっぱいいた。総じて、第一次ボーリング世代(1970年前後に大学生活を送った向き)が安定している。優勝は部長の幡部(2ゲーム336)でした。私は二番手(329)。小波賞、ブービー賞、スピード賞などいろいろあって、面白かった。HIGH SCOREは熊沢の187。
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     家に帰ってメールを見たら、まずは信頼できるメールパルから「ウィルス情報」が届いていた。しかし私はこれを転送しません。自分で信頼できる機関に「その種のウィルスが実際に被害をもたらしているかどうか」を確認していないため。確認してないのに沢山の方にメールを送付して、システムに負担になってはいけない。以前、自分のところに来たウィルス情報を「これは大変」とメール友達に流して、あとそれが「がせ」だと分かったときは随分と赤面したものです。

     今回のウィルスは、"PENPAL GREETINGS!"というタイトルのメールでくるらしい。要するに、このメールをあけるなと言うもの。ウィルスの名前は"Trojan Horse"。ハードディスクのブートセクターに侵入し、データを破壊するそうな。まずはご注意を。しかし、繰り返しますが、私はこの情報の信憑性を保証しません。(このウィルスに関しては、http://www.net-b.co.jp/jbox/D2/9603D200.htmにも情報がありました)
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     それよりも面白いインターネットの使い方を。今日思い付いたのですが、英語が苦手の人には少しは役立つかもしれない。私のリンクページに「研究社英和辞書」があるのをご存じですか。URLで言うと http://www.aix.or.jp/cgi-bin/cgi-readers。英語を読むときにはインターネットをつないだら、このページを立ち上げます。その上で、この辞書ページを「最小化」する。95の場合は右上の「ー」をクリックすればよい。その上で、ブラウザを別にもう一つ立ち上げます。そして、基本的にはこの二番目のブラウザで、インターネット上の英語サイトをサーフします。そして分からない英単語が出てきたら、ここぞとばかり「最小化」しておいた辞書のページを呼び出して、単語をチェック。ここでは、Drag and pasteを使っても良い。単語の意味が分かったところで、サーフを再開する...という手順。ちょっとやってみてください。辞書のレスポンスはなかなか良い。
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     日中、NHKの三浦さんという方から、先週の金曜日の夜に送ったファックス(DIARYの金曜日の追加)に対して、事情説明があった。丁寧ですね、NHKは。経済をテレビの番組にすることの難しさは私もよく分かっているつもりですが、三浦さんも「切り口」のところを丁寧に説明なさっていた。しかし私は納得したわけではない。今の日本のマスコミは「分裂症」だと思う。構造改革の必要性を唱え、「市場」を重視するんだったら、その結果としての企業の盛衰、人の移動、産業構造の変動を容認しなければならないはずです。しかし、このリンクが出来ていない。構造改革の重要性を唱えた口が乾かないうちに、例えば、大田区や川口の町工場の苦境を取り上げても、経済構造の変化はマイナスばかりという印象を振りまいている。もっと前向きの取り組みが番組の中にもあってよいと思うのですが。

     最後に、昨日三菱信託の金上ちゃんがネット上で年賀状とクリスマス・カードを送ってくれたと紹介しましたが、実はクリスマス・カード2通、年賀状一通だったようです。クリスマス・カードはNIFTY経由の自ら作ったやつが一つ。もう一つは、
    http://mixj.rnet.or.jp/pl/post/xmas.htmlを通じたやつ。これも見ましたが、絵が限られているのが難点。ただし、私もこれを一つ使ってみました。そして年賀状は、昨日紹介した三菱電機の「でんぐりカード」。ただで送れるのが良い。しかし、あちこちでしっかり宣伝を見せられます。

    12月16日

     今日は「誕生日」に立ち会っちゃいましたよ。誰のって。実は、住信のホームページの一周年に。全く知らなかったのですが、ちょっと打ち合わせの合間の時間潰しに大手町の広報部に寄ったら、ケーキが配られて、私もお相伴に預かったのですが、「何のケーキか」と聞いたら、住信ホームページの birthdayだと。日本の銀行業界では結構早かった方ですから、今はどの銀行も持っていて、FKINYU ホームページのリストがいっぱいになるほどの繁殖ぶりの金融機関ホームページも、せいぜい「一歳」を迎えたばかり。ほんの駆け出しということです。

     この事情は、他の業種のホームページ、個人のホームページにも言えます。ネットスケープがブラウザを本格的に売り出したのが、94年。実質的には、インターネット年は95年がスタートですから、まだ一年ちょっと。私のホームページは、6月6日(ついでに言うと96年の「6」と合わせて「666」)でしたからまだ半年。去年の今頃から見ると、今は本当に「ホームページ」が普及した。まだまだ増殖しそうで、ますます内容勝負と言うことになりそうです。

     また、最近は一日に一つ二つとメール・アドレス帳のリストが増える。日曜日には遠縁の早稲田の学生のメール・アドレスが増え、今日は広報部の斉藤さんのメール・アドレスが増えた。アドレス管理が重要です。私の場合は、「銀行関係」「勉強会」「金融関係」「マスコミ関係」などいくつものグループを作っておいて、ユードラのニックネームに入れてある。グループ分けしておくと、グループ送信などに便利です。
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     ネット上で2番目のクリスマスカードが到着。三菱信託の金上ちゃん。NIFTYの方にクリスマスカードが入っていて、インターネットの方に年賀状が送られてきている。年賀状はこっていて、三菱電機の「お年玉くじ付き電子年賀状」。さすがに三菱グループは結束が.....というわけではないでしょうが、このシステムは結構面白い。

     年賀状を出す。その年賀状には、メールアドレスと送信者が送った暗証番号があって、それで1月1日以降に三菱電機の当該ページからメッセージを取り出したり、賞品の当たり外れを出そうというもの。賞品は今からもう見れて、パソコン2台でした。官製郵便葉書の商品の品数に比べるとむろん劣りますが、今後はこうした季節ものの電子挨拶状が増えるかもしれませんね。しかも、宣伝込みの賞品付きで。

     なんだか今年は、電子クリスマス・カード、電子年賀状が飛躍的に増大しそうな雰囲気。特にクリスマスは世界中で「挨拶状」が飛び交いますから、インターネットのトラフィックが飛躍的に増大して、jammingが起きないだろうかと思ってしまいます。それとも、世界的にアナログの郵便事業の曲がり角の年に....?

     それにしても、会社にも自宅にもまだ仕事関係が中心ですがクリスマス・カードがいっぱい届き始めているのに、まだ何もしてない。はようせんと。

    12月15日

     体がメキメキいう、のが分かる。でも、それがあっても運動した後は気持ちが良い。あと二日くらいかかりますかね。正常の体に戻るのには。しかし、痛感するのは運動不足。冬はどうしてもそうなりがち。スカッシュは二度ほどやったことがありますが、その後途絶えている。またやろうかしらん....
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     来日しているビル・ゲイツが徐々に Windows97の内容を明らかにし始めている。日本では来年の秋頃発売の予定。特徴は、

    1. ブラウザとOSの一体化
    2. それによる、インターネットや他の機能の同時使用やインターネット電話
    3. 立ち上げ時間の大幅短縮機能
     など。この中では、三番目に注目しています。「インスタント・オン」というらしい。IBMの機械には今でも「Rapid Resume」という機能がありますが、97の方は「Instant」(即時)ですから、「Rapid」(敏速)よりも速いに違いない。

     コンピューターは本当に便利だと思いますが、一番の不満は立ち上げ時間の長さです。例えば何かを思いついたときにマシーンがオンになっていないと、デジタル信号で残しておいた方があと便利だと思っていても、「思いつき」をスクリーンに打ち込もうという気にはならない。立ち上げている間に、何を思いついたのか忘れてしまうこともある。それだったら、「ノートに書こう」と思います。

     それが最終的にどんな機能になるか知りませんが、文字通り「インスタント・オン」だとしたら、これは便利です。コンピューターの使い勝手は、また一つボールペンに近づく。多分微量の電気を通しておいて、システムが半分立ち上がった状態にしておくのでしょう。だから、電力消費量は増えると思います。また、Rapid Resumeをしばらく使った経験から言うと、とにかくトラブルが多い。例えば、システムに問題があるときなど、Rapid Resumeをオンしたまま再立ち上げすると、最初からのやり直しでOSを読みはしませんから、トラブルからのゲットアウトがやっかいになったりする。「インスタント・オン」がどのようなものになるか楽しみです。また、一番のOSとブラウザの合体のところでは、多分ネットスケープがCONSTELLATIONか何かで反撃してくるでしょう。

     もっとも、自分の使っているコンピューターの次期OSを何にするかは決めているわけではありません。NTの4.0も有力な候補です。しかし、NTはソフトがまだ揃っていないのと、Plug and Playがないのが難点。95の時は、売り出しと同時に買って、例えばプリンターのドライバーがまだ出ていない状況でえらく苦労した。今度は多分出てもしばらく様子を見ると思います。マシーンの処理スピードや機能に関しては、音や映像をあまり使わないこともあってもうあまり文句はなく、あとはインターネットや社内システムに代表されるcyberworldのコンテンツがどう充実するかに興味があるからです。例えば、検索単語をいくつか並べれば世界中の新聞記事から関連記事を見つけだすことができるコンテンツなどです。できれば、日本語を打ち込めば英語の新聞まで検索してくれると有り難い。
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     明日は新聞休刊日。こういう日は、ちょっとインターネットをのぞいて見ようという気になりますね。ただ、日本の新聞社のページはあまり休刊日だからネット情報を充実させようという体制にはなっていません。無料で読者に奉仕しているという気があるのでしょう。アメリカの新聞は、有料にしてそれに相応したネット上のサービスをしている。アーカイブなどがそれに当たります。古い記事も残っている。この面でも、かなりアメリカの方が進んでいるんだろうと思います。もっとも、読者の数が全然違いますが...。しかし、日本のメディアももうそろそろ本格的に対処せざるをない時期が接近している印象がします。

    12月14日

     よう運動した一日でした。朝10時からは豊洲で2時間野球の試合。着替えた後は、築地のドゥ−で3時から5時過ぎまでボーリング。結構暖かな一日で、気持ちよし。
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     野球は私の室のメンバー中心の「住信」 対 外為ブローカーの「上田ハーロー」。結果は11体11の引き分けでした。草野球としては、一番面白い点数。こちらは一年に一度くらいしか試合をやらないのに対して、向こうはチームを作って年間結構やっているだけあって、慣れている印象。こちとらは、皆「昔とった杵柄」の類。でも、結構試合になってましたな。こっちもメンツは揃っている。城島は慶応の野球部だし、宇野は一橋の野球部。わたしゃ、中学まで野球部(^_^;)。助っ人では、中村がうまかった。去年の3月に東京ドームで試合して以来ですから、みんな体がなまっていて、けが人が出るのではと心配していたのですが、夕方別れる時点では、びっこを引いている奴はいなかった。「体が痛い」という奴は、今西、佐藤などいっぱいいましたが。私もドームでは足をつった苦い経験がありますから、慎重運転。そのせいかエラーは二つもするし....。しかし、3:1でヒットも出ました。なによりも、体を動かすのがナイスです。

     ボーリングは別に予定していたわけではないのですが、試合が終わった後「ちょっと食事でも」ということで、ドゥ−を想起。当然、「ボーリング」を思いつきますよね。生後6ヶ月の赤ん坊を抱えた飯塚夫妻が帰った以外は全員参加で、結構面白かった。チーム(4チーム)を組成して対抗戦をしましたが、ドラフトミスで私のチームはびりでした。しかし、個人戦では結構いただきました。3ゲームしましたが、ちょっと heavy だった。一番いいのは2ゲームくらいですかね。ボーリングは人気が戻っているらしくて、待たされた挙げ句の3時スタートでした。
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     今朝読んだニューヨーク・タイムスの記事は結構面白かった。つい3万年前まで、現在のホモ・サピエンス(Homo sapiens)と、ネアンデルタール人(Neanderthales)、それにホモ・エレクツス(Homo erectus)の「3」人類が共存していたらしいということが判明したというもの。これまでは、ホモ・サピエンスとネアンデルタール人は共存時代があったが、ホモ・エレクツスはこの二種の人類より遙か前に滅亡したものと思われていた。

     しかし、最近 JAVA の Solo River沿いで発見された化石から、ホモ・エレクツスもつい2万7000年から5万3000年前まで生存していたことが判明したという。ホモ・エレクツスは今の人類より遙かに口が前に出ていて、サルに近いのですが、erectusということで分かるとおり、「直立」歩行している。今の人類の「文明」がはっきりしているのは5000年前くらいからですから、そういう意味ではつい最近まで erectus も Neanderthals も生きていたことになる。何を考えながら、どんな生活をしていたんでしょうね。タイム・カプセルが欲しい。
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     いろいろな日本語文書を internet explorer で見ていますが、確かにこのブラウザは日本語を見る上では結構進んでいる。禁則ができるのが良いですね。ただし、メール機能は、ネットスケープの方が良いと、私は思います。

    12月13日

     13日の夜9時半からのNHK特集を見て、あまりにも「何もかもマーケットがいけない」「わずか数人のマーケットの人間に国家の運命まで握られている」風の番組の組み方、解説の仕方をしていたので、NHKさんに抗議をしておきました。番組を見られた方には、私の意図が分かっていただけると思います。それにしても、NHKのホームページには、この手のメールを出すに適切な場所がない......?
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    《13日夜のNHK特集「21世紀への奔流」について》

     13日夜9時30分からの「NHK特集」は、市場が持つ「政策の誤謬に対する是正機能」を全く無視し、「資金の流れは恐ろしいもの」という印象を与えただけの、著しく偏見に富む番組だと非常に残念に思いました。番組では三つの事例が引き合いに出されました。
     ?87年のニュージーランドの例
     ?92年のポンド危機
     ?95年のメキシコ危機
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     第一のニュージーランドの危機については詳細には知りませんが、?と?については明らかに番組に事実誤認、またはポイントの置き方の間違いがあります。短期資金がなぜ当該国から逃げ出し「危機」になったかについて言えば、この二カ国に「政策の誤り」があり、市場がそれに警告を発し、それが市場での相場の変動として出てきたからです。

     たとえば、イギリスは欧州通貨制度下でのポンド相場の「政策的に決められた値幅」を守るために、国の実体に合わない高い金利を維持しました。そうした中で、イギリス経済は呻吟していました。失業率は上昇し、成長も止まりました。にもかかわらずメジャー政権は、統合時の為替の対外レートというメンツにこだわり、ポンドのヨーロッパ域内為替相場を放置し、金利を据え置きました。

     「マーケット」が見たのは、まさにこの点なのです。ソロスやクリーガーだけが引き金を引いたのではない。市場全体が引き金を引かざるをえない状況を作り出したのは、政府の政策であり、その誤謬です。その後、イギリス政府はメンツを捨て、金利を引き下げ、ポンド相場を制度から離脱させました。その時にイギリス経済には初めて活気が戻りました。そして、今のヨーロッパ随一の繁栄があるのです。ラモントは「屈辱の声明」を出さざるをえなかった。しかし、実はイギリス経済の今の「勝利」は、市場が馬鹿な為替レート固定・高金利の愚かさをイギリス政府に突きつけたからこそあるのです。市場は、確かにメジャー政権のシナリオを狂わしました。しかし、それがイギリス経済全体にとって、またイギリス国民にとって打撃だったとどうして言えるのでしょうか。

     メキシコ危機は、確かに高金利・高為替に惹かれた国際資金のサイドにも油断がありました。しかし、もとを正せば、国際資金の流入を続けるために高金利・高為替の政策をとったメキシコ政府のやり方が無理だったのです。国内で反乱が起きてもやむを得ない環境だったのです。次期大統領候補が殺されたのも、国内に不満が充満していたからです。そして当然ながら、資本はメキシコ政府が政策遂行能力を失う過程で、メキシコから去りました。

     「マーケット」の重要な機能は、あたかもダーウィンの「適者生存」の法則のように、どの国の政策が実体に合っているかをかぎ分け、それが実体とかけ離れている場合には、「警告する」ということです。イギリスも、メキシコも経済実態に合わない為替レート水準を維持するために、高い金利を維持しすぎた。それは国民からもきわめて不人気でした。「マーケット」はそれを是正したのです。むろん、「変動が速すぎる」とか「一度に動きすぎる」という面はあるかもしれない。しかし、問題の根本を作っているのは、政府であることが多いのです。だから、「マーケットが国家を翻弄している」と言っているのは間違いで、「国の経済運営が間違っていることをマーケットは見抜き、国家に是正を迫る」というのが正しいのだと思います。

     番組全体を通して言えるのは、いまのいまになっても「安寧な世の中が良い」ということを前提にしているということです。「今のホットマネーを許しておけば、安心できる暮らしがない」というようなせりふがありましたが、これはいったいなにを言っているのでしょうか。「世の中の変化が激しい」「だから変わらなくっちゃ」といい、「構造改革をしなければならない」と一方では言いながら、「なにも変えたくない」という本音が出ているような番組でした。マーケットを悪者にするのは簡単です。しかし、一方で「マーケットは制御できない」とお手上げ状態で番組を終えている。どうして、「マーケットはなにを警告しているのか」「それをどう活用したらよいのか」という発想にならないのか、まったく不思議です。ただ、無益な恐怖心をあおっているだけ。なにも解決策を示していない。

     マーケットは時に乱暴であり、時に暴力をふるいます。しかしそれでは「価格破壊」は日本経済を文字通り「破壊」しているでしょうか。むしろ再生させているのではないですか。日本の物価水準を世界レベルに近づけ、日本という国の競争力を取り戻しているという点で。マーケットの動きの背景には、きわめて合理的な理由があるのが大部分です。むしろ、非合理に間違い、それを押し進めようとするのは人間の矜持だったり、プライドだったり、慣性だったり、惰性だったりするのです。

     決めつけるのではなく、「マーケットの警告に耳を貸し」「そこから合理的な政策・体制を見つけだし」「それを新しい社会の活力につなげていく」という方針を見せてほしい物です。今夜の番組は、非常に残念な番組だと思いました。

                      http://www2.gol.com/users/ycaster

    12月13日

     Chatのコーナーに「禁則」について書いた文章があるのですが、それを読んだ魚住さんから、インターネット・エクスプローラー2.0以降では「対応が可能」とのメールをもらいました。「禁則」は気にしない人にとってはまったく気にならないことなのでしょうが、私にとっては結構気になる。ネットスケープでは、対応が不可能で、今まではあまり調べなかったのですが、ちょっと気になるニュースです。読んで、試してみましょう。

     魚住さんが紹介してくれた文章は、http://www.ask.or.jp/~quiosi/indexj.htmにあって、ちょっと長いのですが、二つのブラウザの違いを結構詳しく説明してくれている。私も詳しくチェックしたわけではないので、これから見ますが、ということはネットスケープで実現する日も近いということでしょう。
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     また、松田さんからはファイルをFDに落とすソフトとして、下の二つを紹介してもらいました。

     「なお、ファイルをFDに落とすソフトが存在します。Nifutyserveの下記のところに あります。

     FINETS LIB 3
      497 NETESC11.LZH これは、オフラインでHP毎に保存してくれます。フリーウエアーです。(感謝)

     FINETAP LIB 1
    71 HSAVE100.LZH これは、オンラインでファイルだけ保存してくれます。こちらはシェアです。(\2,000)

     他にも幾つかあるようですが、試してみたのは今のところこの2つだけです。」
     とのこと。ご興味のある方はお試しを。
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     所用があって午前中は笹塚にあるマイクロソフトの日本法人に行きました。ちょっと変わった場所にあります。中野通りと甲州街道の交差点の近く。我が家からなら自転車で行ける距離。結構新しい綺麗なビルでした。ちょうどビル・ゲイツが日本に来ていて、「ビルのあちこちをうろうろしている」とか社の人が言ってましたが....。ウーン、ネットスケープの日本法人も見たい気がしますね。どんな人種が、どんな仕事ぶりをしているか。マイクロソフトの今の従業員は800人くらいだそうです。管理や営業が笹塚にあって、調査・研究部門は調布だと言ってました。マイクロソフトは、「東京の西」が好きなようです。

     その足で、午後は新宿に出て「INDEPENDENCE DAY」を見ましたが、予想通り内容のない映画でした。たぶんお金は使っている。しかし、いかにもハリウッドがおじいちゃんから子供にまで見せ、世界中で興行成績を上げようと作った映画だという臭いがぷんぷんする。「エイリアン」と「スターウォーズ」を合体したような映画。

     目新しいのは、敵を倒す武器としてコンピューター・ウィルスが出ていること。一人のコンピューター技師のちょっとしたアイデアが、地球を救うという筋書き。INFOWARFAREの特徴は捉えている。しかし、映画の最後の方でアメリカの大統領が7月4日を「世界の独立記念日に」とか言い出したときには笑ってしまいました。

     白人を出し、黒人を出し、ユダヤ人を出し、大人を出し、子供を出し、酔っぱらいを出し、馬鹿な地位の高い人間を出し、出来の悪い人間のちょっとした勇気を讃え、家族の愛を入れ、離婚を入れ、reunionを入れ....。ちょっとウンザリしましたね。しかし、一方でアメリカという国が育ててきたハリウッドというソフト産業の持つ力を見せつけられたような気がしました。だって、世界的に見て興行成績はすごいわけですよね。日本映画にこれだけの普遍性はない。

    12月12日

     今日は、ちいと遊んでます。いつも文章だけですから、ちょっと写真でもと思って入れたのが、今夜の「エコノミスト懇親会」(日本経済新聞社・日本経済研究センター主催)でもらった「ピタリ賞」(為替部門)の入賞祝いテレフォン・カード。めったにカメラを使わないので、思い出す意味もあってやってみました。
    (^_^)(^_^) すみません、写真技術が劣悪なものですので。見ずらいと思います。去年の12月初旬に「今年の11月最終営業日のドル・円、日経平均はいくらか」というのが予測の内訳でしたが、私は為替が近かった。去年はずっと、「96年末は112円」と言っていたので、そのあたりを書いたのだと思います。でも、7位だったそうです。壇上に呼ばれて、ちょっと照れましたね。本職ですから。株の方々が多かったので人数はやや増えましたが、このテレカを持っているのは20人といない。なくさないようにしないと。

     お馴染みの顔がいっぱいありましたね。今年9月までの番組に出ていただけた方には、礼を失しないように挨拶しました。三和の原田さん、野村の田辺さんなどなど。田中直樹、国会議員になった鈴木さんもいらっしゃってましたね。12チャンネルのWBSのクルーが来ていて、かねて知り合いの岡田さんに、田口女史を紹介してもらいました。顔が小さくて、結構美人ですね。ちょっと線が細い感じがしましたが。

     しかし、本当にこのパーティーは私が一番若いくらい(あくまでも印象です)。お年を召した方が多い。金森さんは相変わらず元気そうでした。社長も一緒に行ったので会場をぐるっと一周しましたが、私の歳は本当に若手から10分の一に入っていた。ウーン、まだ大丈夫だ。それにしても、日経新聞の知り合いが多かった。ニューヨーク時代の小島さん、佐藤さん、出版の田口さん。
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     昨日斉藤君から教わったSecret Agentは使えますよ。実際にやってみました。ダウンロード・サイトに行って落としましたが、大きなファイルではない。ZIP か LZHでできているのでまず「解凍」。そしてインストール。一度、残っていたCACHEをクリアして使ってみたら、見事にOFF LINEでページがネットスケープ上で戻ってきました。このソフトには、「DELETE」がない。考えてみればそうです。CACHEのファイルを勝手に消すわけにはいかない。ソフトの説明は以下の通りです。

     「 Secret Agent is an off-line Netscape browser. It gives you
    off-line access to all the information Netscape saves online
    in its disk cache. After an online session you close down
    the link to your service provider and revisit, off-line, all
    the pages you accessed during your session, complete with
    graphics and working links between accessed pages. You can
    sort the sites by URL or by access. Dump any cache when....

     となっている。その他、Fairladyさんからは、

     「 私が使っている(と言ってもHDDでの保存ですが)方法は、WTALKという
    ブラウザーを使う方法です。NETSCAPEやIEと比べて画像表示は劣りますが、標準で、オフ
    ライン表示が出来ます。ですから、見たくなったときいつでも過去に巡回したページを見
    ることが出来ます。また、HP毎にフォルダーを作成してくれますので、どうしてもgifフ
    ァイルが必要な場合でも捜しやすいです。タイムスタンプを見れば案外簡単だと思います。
     ついでですが、自動巡回機能も付いていますので、ネットが多少混んでいても気にせず
    にすみます。」

     とのこと。上記ソフトのダウンロードサイトは、http://www.pcvan.or.jp/PC-VAN/svcint_5.htmlさらに、Ms96さんからは、

     「ネスケの Disk Cache statistics が参照可です。
    [場所]のボックスに about:cache と入力し ENTER KEY を PRESS すれば、
    キャッシュに記憶されてるWebページや画像を表示できます。
    参考まで ( Ver 2.0 での情報ですが、たぶん Ver 3 でもOKと思います )」

     とのメールをもらいました。ブラウザを使っていて一番頭にくるのは、ラインを切った瞬間に、「しまったあれも印刷しておけば良かった」と思うことです。もうその時は、gifやjpegが欠落したファイルしか残っていなかった。Secret Agentなどが、これを解消してくれる。

    12月11日

     振り返ったら、新潮社に捧げたような一日でしたな。「Rogue Trader」(日本語名は「私がベアリングズをつぶした」、来年早々には出るそうです)の解説を400字で15枚くらいですかね、書いて。それが終わったら、Foresightの最終ゲラのチェック。まあどうせ休みで夜以外は暇してますから。それにしても、「ニック・リーソン」というのは反省の色もなく、大変な奴だと思いました。本の最後の方には、捕まった自分より、自分の犯罪を見抜けなくて「あほ」呼ばわりされているベアリングの前の幹部の方がつらいだろうから「ざまをみろだ」などと書いてある。あと数年で出てきて何をするのか楽しみです。

     それにしても、名門の内幕は大変だったようです。ニック・リーソンはBBCのテレビでモルガン・スタンレーと比較して「設備や備品は比べものにならず、難しい先物計算もパソコンで、しかもソフトもひどかった」と述べている。ベアリングズは、名前がある分だけ、設備や人材育成に怠りがあったということだと思います。幹部も伝統で飯が食えると慢心していたと思える節がある。
     ――――――――――――――
     新しいホームページを紹介しましょう。会社の斉藤君のホームページ。URLは
    http://home.highway.or.jp/tenzin/index.html。でも行って「何もない」なんてがっかりしないでくださいよ。本当にできたばかり。彼がこれから充実を誓っているページなんですから。彼は会社では外国証券などを担当していて、海外の債券市場に関する情報をアップできたらと言ってますから、そのうち為替でも、株でもない新しい種類のページができると思います。
     ――――――――――――――
     先日、インターネットのページを「名前をつけて保存」するときにgifなどが落ちて面倒だと書いたら、これまでに二人の方からアイデアを頂きました。なぜ面倒かというと、いったんFDなどに落としてからあとで印刷すると、文章の重要な部分を構成していたgifの部分が抜けますから、印刷物として完全ではないものが出てくるのです。それが重要でない、例えば周囲の宣伝程度だったらよい。しかし、重要な組織図とか、チャートが入っていたら問題ですし、htmlに図のありかや内容に触れていたら、もう文書として欠陥品になってしまう。

     一つは、Ms96さんから。

     「ネスケは、所有してないので知りませんが、エクスプローラでは、
    Windows directory にある Temporary Internet Files にて
    キャッシュされてますので GIF を検索にてサーチし、必要ならHPの
    directory を考慮し directory を作成してからコピーすればOKです。

     とのこと。今朝もう一つ届いたのはアメリカからのメール。住信からペンシルバニア大学ウォートンビジネススクールに留学中の斉藤君から。

     「一度ブラウズしたページの画像が残らず困っていらっしゃるとのことですが、Secret Agentなるソフトが便利かと存じます。このソフトはネットスケープがブラウズ後に必ず残すキャッシュをもとに戻すシェアウェアで、ニーズに一番適しているかと思います。
     「ブラウズ後のネットスケープが立ち上がっていないときに、このソフトを立ち上げると、過去にアクセスしたURLにリストが表示され、必要なものをダブルクリックすると、その画面が画像ごと蘇る仕掛けです。
     http://www.hotfiles.com
     の左端のInternetをクリック、次のページのNetscape Pluginsの中にあります。
    21日間は無料ですが、その後はお金を払う必要があります($39)。
     毎日決まったページを残したいのなら、いわゆるオフライン・ブラウザの方が良いかもしれません。(同じサイトにあると思います。)」とのこと。とりあえず、みなさんにも紹介しておきましょう。
     ――――――――――――――
     やはりJapan Timesはやめます。おもしろい記事が10日に一度なら、ちょとお金の無駄使いですから。最後に情報です。今日何気なく聞いていたTBSのニュース23(筑紫さんの番組)の予告によると、12日の「ニュース23」には第二部(夜零時から)には、「拒税同盟」の作者であって全日本鍋物研究会の水木会長が出るようです。手間暇あるかたはご覧下さい。あの本、当然全部読み終わっていますが、最後に「まじで空母を買う」なんてのはなかなかリアリティがあって良いですよ。まだの方はどうぞ。

    12月10日

     ウォール・ストリート・ジャーナル(正確には WSJ.COM)

    からメール。

     Now Available ・"Taming the New Frontier: The Year on the Net"
    A Wall Street Journal Interactive Edition Exclusive

    Dear Subscriber:
     Beginning today, The Wall Street Journal Interactive Edition includes an
    exclusive, year-end report on the Internet industry.

     "The Year on the Net: Taming the New Frontier" is the Journal's first
    special report developed specifically for Interactive Edition readers. It
    includes:

    -- A comprehensive review of all of the year's Internet events and
    introductions, including a look at the impact of IPO mania, a look at how
    many experts' predictions have turned out, and the outlook for Internet
    advertising.
    -- An evolving roundtable moderated by the Journal's Personal Technology
    columnist Walt Mossberg and including industry leaders Marc Andreessen of
    Netscape, Steve Case of America Online and Brad Silverberg of Microsoft.
    (Please feel free to post your comments and join in the discussions.)
    --The Year on the Net Timeline, a graphical representation with links to
    coverage of everything from Clinton's signing of the Telecommunications
    Act to the launch of MSNBC to the $20 billion megadeal uniting MCI and
    British Telecom.

    We're proud of this effort and hope you'll take a moment to read it and, as
    always, send us your comments. To see the report, click the special icon on
    the home page, http://wsj.com, or go directly to
    http://wsj.com/edition/resources/documents/hypecover.htm

    Your feedback is welcome at editors@interactive.wsj.com.

    Sincerely,
     ――――――――――――――
     紙面で読めない記事の配信が始まりますね。ウォール・ストリート・ジャーナルはネット配信を有料にしたのだから当然と言えば当然。先月のクレジットカードの請求にちゃんと載ってました。ウォール・ストリートからの請求が。どんな「インターネット年特集」になるか楽しみです。A Wall Street Journal Interactive Editionですから、読者との意見交換を大事にしているのも特徴。私も何度かメールを出しました。上記urlには掲載されるようです。それにしても、自宅に配達される新聞をまた減らそうかという気になっています。第一のターゲットはJapan Times。先の「エボラはギリシャの時代にもいた」という記事以来、読むに値する記事をついぞ見かけていない。
     ――――――――――――――
     日中は久しぶりに図書館なるものに行きました。ベアリング騒動を調べるため。日比谷図書館など大きなところに最初は行こうと思ったのですが、近く、具体的には杉並区の図書館にどんなものが揃っているか調べるのもまた楽し、と思って、まず電話をしました。「これこれこういう資料はないか」と。それは荻窪の杉並中央図書館にあるとのころ。自転車で15分くらい。

     行って驚いたのは、結構なコンピューター・システムがあって、杉並区の図書館の蔵書はすべて登録されていて、区内のどの図書館に何が置かれているのか利用者が簡単に調べられるシステムになっている。区の中だけだそうですが。本の題名を入れて、「実行」すると、区内のいくつかある区立図書館の名前が出てくる。これはすごいじゃないですか。杉並区が所有する図書館の図書はすべてコンピューター登録されていると言うこと。聞けば、昭和57年にシステムは立ち上がったそうです。

     この図書館検索システムの全国版というのができたら、面白いですね。題名を入れる。漁業の本だったら、釧路にしかない本があったりして。でも、ついでなら、本の中身も全部読めるようにしたら....。図書館は、実物を見るためだけに存在する。あとはネット上で検索可能。そうなるには、あと10年くらいかかりますかね。出版社は困るでしょうね。全国の図書館が買ってくれるだけで売り上げが相当違い、まず「図書館に入れてもらえるかどうか」を出発点にしているのに。図書館統合システムができたら、実物の本が売れる冊数が減少する...。中身に課金するんでしょうね。
     ――――――――――――――
     その関連で思い出しましたが、私はウォール・ストリートやニューヨーク・タイムズと契約して記事が読めますからついリンクを張ってしまうのですが、契約してない方はどうなってますか。私のリンクを利用できないのではないかとも思いますが。もしそうだとすると、urlはお教えするにしても、リンクをあまり張るのは良くないような気もします。
     ――――――――――――――
     夜は宴会で虎ノ門に出ましたが、ようやくタクシーが込んできたようです。夜遅くなる方は、ちょっと気をつけた方が良いかもしれない。

    12月09日

     実は今日から5連続営業日の休みに入っている。「半期に一度は必ず取るように」という業界の決定に基づくもので、今年の後半部分の休みをついがたがたしてここまで取ってこなかった小生としては、「ここしかない」と休みにしたもの。しかし、年末。ほぼ連日「忘年会」が入っていて、結局夕方からは都心に出かけるという生活になりそう。だめですね。計画的にきちんと取らないと。だらだらとここまで来てしまった。
     ――――――――――――――
     古文書好きの親父の頼みで、昼にかけては品川にある「国文学研究資料館」の「史料館」に行った。場所的に、難しいところにある。ややこしそうなので、大崎で降りてタクシーで。結構立派な史料館で、古文書の価値のあるものを相当所蔵していそう。親父が事前に係りの人に相談していて、当方としては現物を見て、マイクロフィルムに納めるなり、写真に取るなりの仕事になりそうだが、今日のところは史料そのものを見ることが狙い。江戸時代の、小生にはとても読めないような古文書。今のところ、この手のものには全く興味がない。我が家には、祖父が残した膨大な書籍があるが、その大部分は古文書でちょっと近寄りがたい。親父は、今これを一生懸命本にしたりしている。

     結構「古文書仲間」というのができていて、勉強会もやっているらしい。係りの人に見せてもらったら、一つ一つの文書について、全部のページが揃っていない。三分の一欠けているものもあれば、三分の二欠けているものもある。全部で900ページくらいを採取する予定で来たが、これではとても写真にとってももったいない。様子を見て報告、指示を待つことにする。
     ――――――――――――――
     リチャード・クー氏の秘書である酒井さんからメール。クーちゃんは、なにやらまたけがをしたらしい。「左足首の捻挫&ヒビで全治3週間。ギブス使用で松葉杖状態です」とのこと。彼も忙しい。何年か前のこれも年末年始に、子供を抱き上げようとしてぎっくり腰になったことがあったと思う。「この際に、コンピューターの勉強でもしたら」とリターンしておきました。彼は、so far コンピューター音痴。メールの目的は、だから今週の勉強会は「パス」という連絡。

     久しぶりに麻雀をして帰ってきたら午前2時様。眠い。ちょっと、お休みということで。ではまた。海外の市場をチェックすると、「先週の金曜日に何があったの...」と言わんばかりに、落ち着いた展開のよう。ドルも強い。

    12月08日

     今日は夕方の空が綺麗でした。風が強く、塵を吹き飛ばしたからでしょう。いかにも冬の空らしく、雲もあまりなかった。夕方外に出ましたが、既に星もかなり見えていた。夜はもっと良い星空になっているのでは。

     クリスマス・カード、年賀状の季節。クリスマス・カードはもう会社には二通来ている。ネット上でも、今日最初のが一つ舞い込みました。かねて知り合いの官庁の方から。アジア開銀が長い方で、外国の人々にも一緒に送ったのでしょう、英語で。ですから、私も英語でリターンしました。ワードで英語の文章を書くと、スペルチェックをしてくれるのが良い。ちょっと自信がない綴りだと、とりあえず綴ってみて、コンピューターが赤線を引いてきたら間違っている証拠。むろん、日本人の名前などはすべて赤線になるのですが、驚いたのは internetと綴ったら赤線が付いた。「Internet」なら付かない。

     何とか、英語のホームページを作りたいですね。私の知り合いでも英語のHPを作っている人がいるのですが、私の場合はこれだけ多く書いている文章をダブルで英語にするのはかなり力仕事です。しかし、昔に比べれば英語の文章はかなり速く書けるようにはなっている。微妙な言い回しはなかなか難しいんですが。
     ――――――――――――――
     新潮社から送ってもらった英BBC放送の「私がベアリングズ銀行をつぶした」のビデオを見ました。先週の火曜日くらいに衛星放送がやったらしい。知らなかったが、新潮社の寺島君が気づいて送ってくれた。ビデオを見ていて、ニック・リーソンが、「期待を裏切りたくなかった」「皆に良く思われたかった」という言葉を何回も使っていることに気づいた。最初の損失は、しかも部下の損失で、それを取り戻そうと深みにはまったらしい。むろん会社の欠陥の方が大きいが、個人的にもリーソンにはディーラー向きでない欠陥がある。ディーリングは、他の人のためにやるものではない。

     「私がペアリングズ銀行をつぶした」(原題は「ROGUE TRADER」)の翻訳の方は、最初の方は問題が多かったが、その後はあまり問題なく読めている。今日中には読み終えて、火曜日までには解説を書くつもり。その後のベアリングと彼の消息を調べねばならない。ING銀行に1ポンドで買収されたのは知っているが....。
     ――――――――――――――
     CD-DRIVEに音楽CDを入れて聞いているが、なかなか良い音が出る。コンピューターの他の作業音としばしば一緒になるのがちょっと耳障りだが、MULTI-TASKというのは素晴らしい。コンピューターもいろいろな仕事ができるようになっている。人間の方が使い切れていないのでは....。
    ――――――――――――――
     なおグリーンスパン議長関係は、「News and Analysis」に掲載してあります。そちらをご覧下さい。

    12月07日

     昼頃起きてメールを確かめにネットに入ったら、全日本鍋物研究会の掲示板コーナーに、3日実施した「いちにっさんの鍋会」(12月3日開催だからです)の時の写真を北野さんが張り付けてくださっているのを見付けました。あの時の写真は内藤君のMY DIARYの同日付けのところにも張ってありますが、どちらもフラッシュが付いていない写真機だったのか、暗いのが共通点。でも、会合そのものは明るかったんですよ。鍋研の掲示板の方の二枚の写真のうち、下の写真に載っているのがスタイリストの稲垣とアナウンサーの岡山玲子。何がおかしいのか、楽しそうに笑っている。この二人はまだマシーンを持ち合わせていない。ファックスで送って(贈って)やることにします。
     ――――――――――――――
     グリーンスパン証言を全部読みました。ちょっと余談ですが、彼は問題発言が出た5日も受賞式でしたが、今朝連邦準備制度理事会のページに行ったら6日にもフィラデルフィアでリンカーン賞かなにかを受賞している。受賞続きのグリーンスパンですが、まあそれはどうでも良い。

     中央銀行の歴史から説き起こし、その時その時のエピソードを拾い、そして現在のFEDが直面している問題にポイントを移して、最後の方で今日的問題(インフレ、新しい時代における物価の特徴とそれへの対策など)に触れ、そして聴衆に感謝して終わる、といういつもの全体的な流れの中で、一番市場を動かした"irrational exuberance"(ここでは「合理的と思える範囲を超えたユーフォリックな資金の流入と価格上昇」という意味)という単語は、全体のスピーチの四分の三を過ぎたあたりに出てきます。文章全体は

     「But how do we know when irrational exuberance has unduly escalated asset values, which then become subject to unexpected and prolonged contractions as they have in Japan over the past decade?」

     と疑問形で、自分で問いかける文体。これをロイターはどう引用し、世界に流したかというと、

     「 "Fed must be wary when irrational exuberance affects stocks, assets -- Greenspan."」

     とやった。実際にグリーンスパンのスピーチが始まる2〜3分前だったとニューヨーク・タイムズには書いてある。各メディアも一斉に追随したから、世界中の金融市場の人間はこの"irrational exuberance"なる単語を全く前後のつながりが分からないまま(スピーチ会場にいるせいぜい百人ちょっとの人以外は)目にしたことになる。どう見ても、この単語は「provocative」(=挑発的、ニューヨーク・タイムズもそう言っている)です。強い。世界中で株を買っている人に対する挑戦状のように聞こえる。

     ロイターの報道の仕方にも問題はある。ウォール・ストリート・ジャーナルの為替記事は、グリーンスパンのスピーチからの「a few choice words」が全世界の市場を動かしたと嘆いている。しかし、単語そのものはグリーンスパン演説から来ているわけで、ではなぜこの単語を彼は使ったか。

     結論はやはり、「今年に入って25%も上がった株価の上昇が、今後のアメリカ経済や物価情勢に与える影響に、不安感を持っている」ということだと思います。わざわざ「日本」を例に挙げている。彼は非常に素直で、いつもスピーチの中で分からないことは分からないと言っているのですが、その素直な人の今回の文章を素直に読めば「そう思っているな」と読めますし、今朝のニューヨーク・タイムズの分析記事には、彼と親しい人の印象として、

     「Given Greenspan's long experience in his job, it is inconceivable that he was unaware that his remarks could unsettle the markets, people who have worked with him said.」

     だという。とすると、このirrational exuberance"という単語が市場に何らかの影響を与えることは十分予想していたと見ることが可能です。問題は、あれほど大きく動くと彼が思っていたかどうかです。たぶんそれは予想外だったのでしょう。便乗のヘッジファンドなどの動きが激しかった。しかし、一つあるのは日本時間の6日の午後10時30分発表の雇用統計の数字が弱いことをグリーンスパンが知っていた可能性です。知っていれば、米東部時間の午前8時30分には、「市場は落ち着く」と予見できたかもしれない。事実そうでした。「あの数字がなかったら、株は数百ドル落ちていてもおかしくない」(市場関係者)という声もある。しかし、これにはFEDは答えていません。

     市場は、グリーンスパン発言を「こんなに株が上がるんなら、利上げする」との警告と受け取りました。だから、株が下がって、同時に債券も売られた。しかし、グリーンスパンの全体の発言、そしてその後の弱かった雇用統計を見ると、金利が下がる時に合理的な範囲を超えてこんなに株が買われるのでは、「利下げしたくてもできない」と言っているようにも聞こえる。彼はスピーチの中で、

     「Clearly, sustained low inflation implies less uncertainty about the future, and lower risk premiums imply higher prices of stocks and other earning assets.」

     とも述べている。株の上昇そのものに反対しているわけではない。当然です。では、どうなるのか。恐らく彼は、「利上げ」を警告したわけではない。「利下げ」を難しくするほど株式などの資産価格が上昇していることに懸念を表明した、ということだと思います。ではどうなるのか。今のアメリカの株のようにdemographic pressureで上がっている場合はどうなるのか。残る問題は多い。代替の資金の行き場はあるのか。結局、グリーンスパンがやったことは、「とりあえず市場の人間の頭を冷やした」ということでしょう。株も債券も、あと戻したのはそれに気づき始めたからと見ます。でも、相当な騒動でしたな。

     それから、グリーンスパン証言は昨日紹介した連邦準備制度理事会のサイト以外に、ニューヨーク・タイムズのサイトにもあって、こちらはグリーンスパンの発言を音からおこしたもので、<laughter>とか<applause>とか入っていて面白いのですが、後半がちょっとおかしくなっている。やはり最初に紹介したFED版が推薦です。
     ――――――――――――――
     そうそう、一つどなたかお教えいただければ幸甚です。インターネットのページをFDなど外部記憶装置にファイルに落とそうとすると、「htmlファイル」を選んでも「すべてのファイル」を選んでも、gifファイルなどが落ちてしまいます。このgifが重要なチャートだったりすると、onlineの時しかプリントができないと言う理屈になる。FDなどに落とすときに、うまくGIFなどを拾う「名前を付けて保存」の方法はないものか。あればよろしく。

    12月06日

     大荒れの一日。株は急落、債券も急落、ドルは大きく下げた。市場はしばしば急激に環境を変える。グリーンスパン連邦準備制度理事会議長の発言が大きなきっかけだが、年末のクリスマス・シーズンを控えてのポジション整理、今年成績の良くなかったヘッジ・ファンドの焦り、市場を思う方向に動かしたい当局の意図と、それによる市場のねじれ、重要指標(11月の米雇用統計)待ちーーなどなどが重なって、東京市場の日中には一時「何が起こってもおかしくない状況」とまで思えた。

     今日思ったのは、情報の伝搬速度とその同期性(同じ時間帯に、同じ現象を起こす)は、やはり高くなっている、という点でした。グリーンスパンがワシントンで喋ったのは日本時間の午前10時過ぎ、市場がその重要性に着目し始めたのが11時ごろからだったでしょうか。その後、グリーンスパン発言報道のインパクトはニューヨーク市場の朝方まで続いた。ニューヨーク時間6日午前8時30分の雇用統計は、非農業部門就業者数(11万強)が予想を下回る水準だったからよかったものの、あれが強い数字だったら市場のパニックは加速していたかもしれない。

     実際にグリーンスパン議長が何を言ったかは、一晩明けたワシントン時間の朝、東京時間の7日早朝(午前1時過ぎ)に連邦準備制度理事会のホームページに掲載されているのを見つけました。実はこれを私はまだ読んでありません(ちょっと長い)ので、これについての詳しいコメントは避けますが、雇用統計後のニューヨーク市場の動きを見ると、東京で始まり、他のアジア市場に飛び火し、そして欧州市場で軒並み債券と株を急落させるほどの内容ではないような気はする。債券や株はまだ基本的には買い、というのがわたしの考えです。グリーンスパン議長の発言については、全文の最初で、

     「I want to give some personal perspectives on central banking and, consequently, I shall be speaking only for myself.」

     と言っていて、「personal」「myself」という言葉を重ねて使っている。かなり個人的な意見だと言うことです。まあ、読んでからコメントします。言えるのは、グリーンスパン議長が使った「irrational」「bubble」という単語は、ちょっと市場の人間が受ける印象としてはきつかったかもしれない。

     ま、これを書いている段階では、ニューヨーク市場が終わってもいない。この日記を読んでいらっしゃる方にも、全文を読むことを薦めます。話はそれからということで。
     ――――――――――
     「劇団ふるさときゃらばん」の小林さんから日中電話があって、「印象はどうでしたか」と感想を求められたので、昨日の日記をそのまま「印象」としてファックスしました。しかし、5日の文章は誉めていすぎる。それに、2点ほど「要望事項」を付け加えました。

    1. 開演時間が6時30分というのは、日本のほぼ全部の男が参加できない時間帯であり、もう少し遅くすべし
    2. ミュージカルなのだから、もっと歌を使うべきであり、その歌の一つがヒットして劇団そのものが有名になる道を選ぶべきである
     などと言っておきました。だって、劇場を見渡しても、一番あのミュージカルを見て元気になって欲しい男の数は女性の半分以下。日本でミュージカルを見にいくと、四季のそれもそうですが、女性中心。アメリカではミュージカルは8時からだと思いました。どうして日本はとてもまともに働いている人が見れない時間に開演するんでしょうね。家が遠いから。
     ――――――――――
     加藤さんがメールをくれて、MS-IME97を買って、その使い勝手を試してみたとのこと。ATOK9程度の変換感覚とか。それにしても、値段がATOK10の半分くらいで、やはり競争相手を意識しすぎるマイクロソフトの癖が良く出ている。ただ、顔文字は復活しているそうな。

    12月05日

     アイネスの内田さんの紹介で、「劇団ふるさときゃらばん」のミュージカル「裸になったサラリーマン」を日本青年館大ホールで見ました。この建物は、我々の青山のオフィスから近い。目と鼻の先の神宮球場を過ぎて、少し歩くともう到着。歩いて10分もかからなかった。

     「裸になったサラリーマン」の題材は暗い。リストラされた4人の大企業(電機メーカー)社員とその家族、出向先の子会社従業員達の話。この4人とは、いかにも「リストラ対象」にされそうな3人の平社員と、3人をリストラ対象に選んだ部長待命組の次長一人。この次長、「これをやり遂げれば」と3人をリストラ対象として処理したあとに、「部長昇進か」と期待していった常務との話の中で、「肝心の君が子会社の社長で行ってくれなければ」と言われて愕然とする。

     しかし、このミュージカルは不思議と見終わると観客に力が出るように作られている。それは、子会社のハンディを乗り越えて、ゴミ処理関連の「新製品」を作る直前まで話をもっていっているからで、「会社はそれぞれ個人の幸せのためにある....」という歌で終わる。この間に登場人物の恋愛騒動あり、親子関係の動揺あり、離婚話・対立あり、喧嘩ありと、テンポよく展開し、笑いあり、深刻シーンありで、なかなかよくできている。「劇団四季」の借り物公演より「よほど面白い」と思いました。

     この劇団のミュージカルでは、「ユーAh!マイSUN社員」を今までに見たことがありますが、そのときより数段うまくなっている印象。踊りも揃っていたし、それぞれの出演者の動きもきびきびしていて無駄がない。歌がちょっともの足りない感じがしましたが、劇の中で発せられる言葉には無駄がなく、一つ一つが研ぎ澄まされている。見終わって、「良いモノを見た」「面白かった」と思える。

     実は知らなかったのですが、この5日(木曜日)の公演がこの「裸になったサラリーマン」の打ち上げだったんですって。「恒例に従って」ということで、終わってから3本締めをしました。多分私は、ミュージカルの最終公演に立ち会って3本締めを一緒にしたのは初めて。

     「劇団ふるさときゃらばん」は、来年は5月10日から「原宿ふるさときゃらばんシアター」で、「新作・サラリーマンミュージカル第4弾」を企画しているという。楽しみです。「サラリーマン」という、そもそも響きが曖昧な、かつあまり好感がもてない(どこかでプロフェッショナリズムを否定しているようなところがある)言葉を使いながら、見終わった人に感動と勇気を与えるのはなかなか努力がいることだろうな....と思いながら、一緒に見た人と劇場を後にしました。新作が出ましたら、また見ましょうかね。繰り返しになりますが、劇団四季の借り物公演より面白い。首都圏では、「裸になったサラリーマン」は12万人が見たそうです。
     ――――――――――
     読み始めた「拒税同盟」は面白い本です。武器としてのインターネットが「戦うインターネット」として登場する。インターネットを知っていた方が知らないより何倍も楽しめる小説です。電車の行き帰り(各12分)しかなかなか読めないので一気には進みませんが、文中に税やインターネットの解説が注意書きとして入っている珍しい小説ながら、テンポよく読める。お勧めです。講談社刊。

    12月04日

     日本経済研究センター(香西 泰・理事長)の総務部から電話があって、12月12日の都合を聞いてきた。何かと思ったら、昨年の同じ時期に代理人として出た同センター主催の「年末エコノミスト懇親会」で行われた参加者による「相場予想」(為替、株式、債券相場)のうち、為替相場の部で入賞したので賞品を授与するから出てくれとの話。ナイスな話ですが、優勝ではなかったみたい。すでに忘年会が一つ入っていましたが、この懇親会にも顔を出すことにし、そう連絡しました。

     思い出しましたが、この年末懇親会は日本経済研究センターが主催しているだけあって、メンバーの顔ぶれもすごかった。オムロンの桐淵さんに実際に会ったのもこの会で、その他著名なエコノミストがいっぱい来てましたな。ちょっと、おじいさんくさい会合でしたが。女性はほとんどいない。何を賞品としてくれのるか知りませんが、「当たる」ということはよいこと。今年の初めに作成した私の「96年末のドル・円為替相場の予想」は、「112円」ですから、なかなか良い線を行っている。それで、日本経済研究センターの「予想コンペ」で入賞したのだと思います。今年あちこちで言っている来年末のドル・円相場予想は、「117円」。これはどうでしょうか。今年も同センターは「来年末の予想」というのをやるでしょうから、この線で参加してきます。
     ――――――――――
     あちこちで既にクリスマス・ソングが聞かれる。特にラジオに多い。去年は、12月の20日くらいでしたかね、クリスマス・ツリーをNiftyserve上で見つけてきてそれをちょっと手直しし、自分のアドレス帳に載っているNiftyserveのメール仲間にずいぶんと送りました。結構ネット上のクリスマス・カード送付というのは珍しかったらしく、えらく喜ばれたのを覚えています。我々ディーリング・ルームにいる人間は、昔からロイターやテレレートで見慣れていますが。

     今年もと思っていたのですが、昨日のこのdiaryでリンクを張るときに、cielの和田さんのサイトで綺麗なクリスマス・ツリーを見つけました。彼女は私のフロントを作ってくれた人ですが、デジタル・クリスマス・カードも作ったという。この利用も面白いかもしれない。

     クリスマスもそうなら、年賀状も同じ。クリスマス・カードが好評だったため、できる限りネット上の挨拶に振り替えました。毎年年賀状は250枚くらいやりとりしていて、これが大変でしたが、今年の初めには葉書部分が50枚分減少して、200枚になった。今年は、ネット上の部分がどのくらい増えて、葉書がどのくらい減るかが楽しみです。Niftyserve上では、メールの時間指定送信というのができますから、例えば1997年になった瞬間(0時0分0秒)に年賀状を送るというようなこともできる。ただし、今年はちょっと込み合うかもしれない。そうする人が増えるでしょうから。今年の最終日の11時58分くらいに設定しておくのが良いかもしれない。
     ――――――――――
     いろいろな方から、レストランを紹介してもらっている。昨日の鍋会にも出席してもらった岸川さんからは、「随園別館の水餃子もとてもおいしかったですが、恵比寿にある筑紫婁というお店のえび入り水餃もなかなかいけます。こちらはたれを選べるのですが、お奨めはゴマだれです。このお店はフカヒレ料理のお店なのですが、フカヒレを使っていないこの水餃子もおいしいのです」とのこと。「値段は結構リーズナブルだと思います」ということ。お近くの方は、試して下さい。

     佐々木君からは、山善という蕎麦屋を教えてもらいました。私が好きな田中屋を北上したところ。住宅街の真ん中にあるそうです。住所は「練馬区桜台6−27」。高稲荷公園の近く。自分が行ってないのにここに紹介するのは、二人の舌は信頼できる(?)と思っているからです。「味覚音痴」の人の紹介はむろん載せません....ハイ。

    12月03日

     新宿の随園別館での「羊肉のしゃぶしゃぶ」と「酸菜火鍋」を食べる会には、最終的には35人が参加しました。全日本鍋物研究会の方々が14名、私のサイドが21名。女性7・男性3の割で、主催者が言うのも何ですが、楽しい会でした。番組で世話になった岡山玲子や、スタイリストの稲垣直美も来てくれた。この二つの鍋の他に、北京ダックや野菜の卵包み、海老のチリソース、水餃子など料理はいっぱい。あの店で、料理だけで5000円のコースを選んだのですから、「食べきれない」くらい出てきたのは、当然と言えば当然でした。

     随園別館の3階はテーブルが四つあって、そのうちの一つで羊の肉のしゃぶしゃぶをやったのですが、途中からかなりの人が立って自分が座ったテーブルにない料理を取りに出たものだから、結構騒然として、それがまたよかった。あまり整然と、整然とした話をしながら食事をするのは肩が凝るじゃないですか。私もあちこち移動して、三分の一くらいは立って食べてました。一人一人が出した総額は、お酒を含めて6000円。ナイスな金額です。

     半分くらいの方ですかね、すでに随園の存在を知っていた人は。しかし、「中華」というと頭に浮かべた料理が先に来てしまって、新たな領域にまだチャレンジしていないんだろうと思います。私も。テレビでも「中国3000年の食の歴史」と言っていますが、まだまだ面白い料理はいっぱいあるはずで、これからもそういう珍しい料理を探索したいものです。随園別館などには、結構まだ未知の料理がある。

     全日本鍋物研究会の水木会長からは、来年の1月末には「創作鍋のコンテスト」を実施する旨の発表があり、私も「参加」を申し込みました。全然アイデアはないんですけど、4人一組のエントリーだそうで、この会に出てくれた人に加わってもらって、なにか作りたいですね。「創作鍋」なんて面白いでしょ。「ものすごく美味しい」のを作るか、「ものすごく驚かす鍋」にするかなど、いくつかコースがある。
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     そうそう鍋研の水木会長は、つい先日本を出された。講談社(リンク先は講談社の一つの雑誌の編集部のHPです)から、「拒税同盟」。1500円の本です。私もこの鍋会の直前に買いましたので、まだ最初の方しか読んでありませんが、テンポが早い本です。伊丹映画のような乗りがある。書き出した良いですよ。

     「こころは準備ができていた。あとは天使が背中をちょっと突いてくれれば良かった。」

     これはずいぶん考えたスタートですよね。最初の文章を短く、調子よく始め、しかも「天使」というような夢のある言葉を使うのは期待できます。また全文読んだら紹介しましょう。私もそうですが、「税金」をぎょうさん払っている。税には言いたいことがいっぱいある。この本は、代弁してくれていそうです。

     昨日の会には、ホームページを持っている人が結構多くて、ちょっと紹介すると

     幹事役をやってくれた内藤君
     シエルの和田ちゃん
     雨夜ちゃん
     NORIKOさん
     など。私も知らない人が半分弱いて、新聞社の方出版社の方(これも一部門のHP)などなど。また企画したい。そうそう、実は遅ればせながらこのホームページをヤフー・ジャパン為替のコーナーに登録したのですが、雨夜ちゃんは、めざとく見つけて「welcome」をしてくれている。彼の方が、登録は早く、わたしは彼の登録効果を見て入った。Thanks。そういえば、Paco ChinoがNIFTY上のハンドル名を変えたなかで、なんだかしらないが小生の名前に触れている。彼も「伊藤」です。なぜハンドルを変えたかについては、なにも書いてなかった。<
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     故障していた一番新しいコンピューターが加島ちゃんのおかげで動き出し、会社の机の隣にもインターネット用のコンピューターが入ったため、家にある他の2台のコンピューターの使い道が難しくなった。ラップトップは出張したり、旅行したりするときに絶対必要。スペックは一番古いのですが、使い勝手はよい。もう一台のaptivaの処遇を考えなければならない。ほしがっている人は家の中にも、外にもけっこういるのですが....

    12月02日

     「News and Analysis」を書かないと、ちょっとやはり頭の中で、為替の情報がたまりますね。たまには、このコーナーでも為替のことを取り上げないと。商売ですから。

     ドルが高い。ヨーロッパは明確に宣言することなしに、どうも「フラン高是正」「マルク高是正」に乗り出したようだ。明らかに今回のドル高は、「欧州発」。ある人によると、最近来日したスイスの銀行の首脳は、日本の銀行の首脳に対して、「今のスイス経済は日本と非常によく似ている」と述べたという。UBSが巨額の償却をしたのは先週だったが、通貨高の中で経済は呻吟し、物価は世界レベルから見れば以上に高く、工場は逃げだし、今は強いデフレ圧力を受けている。そして、財政は出動できず、高騰した不動産価格破裂の影響は金融機関に強く残り......

     ドイツもあまり変わらない状況である。輸出産業が恒常的なマルク高に呻吟している。フランスも苦しんでいる。アメリカ・サイドも円安よりは欧州通貨安には寛大に対応したいという気分が強い。もともと、ドル安調整の過程で、円高是正は大蔵省の措置があって一気に進んだが、欧州通貨高の調整はまだ進んでいない。それが、欧州通貨と円のクロス・円相場に見られる。つまり、今の欧州通貨安は、「遅れてきた欧州版円高是正」である。スイスの榊原局長は誰であろうか。自国通貨のトークダウンがヨーロッパで始まっている。

     しかし、ヨーロッパの中でイギリスだけは、自国通貨高となっている。つまり、アメリカ、イギリスとアングロ・サクソン通貨が高い。これは、この両国の競争力の上昇を世界の市場が見ているからだと思う。それは、この両国の社会制度が今の変転極まりない、変化の激しい経済によくあっているからである。善し悪しは別として、雇用が流動的であるというのが一番のポイント。レイオフは、「悲惨な制度」との見方がまだ日本の一部にはある。しかし、考えてみればレイオフは産業構造の変化を促す大きな調整弁の役割を果たしうる。いらなくなった業界から、人材をいる業界に渡す。職場を変わった人間にとっても、それはしばしばハッピーなことかもしれない。
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     日本もヨーロッパも、経済の新しい要請を制度として組み込むことに失敗した。労働組合が悪いわけではないし、従業員をなるべく一つの会社に閉じこめておこうという制度(年金・退職金システム、社内融資制度、あと日本で言えば社宅制度)が経済の発展期に一定の役割を果たしたことは確かである。しかし、これらの制度は企業社会そのものに今はすごい重荷になってきているのではないか。ファブレス企業の出現は、それがどの業界まで可能かどうかという問題を残しながらも、変化の激しいスピードの経済の時代の一つの企業形態のあり方を示してくれる。

     45万人だったIBMが、25万人に従業員を減らしたのは、アメリカの企業が大手でもある意味でファブレス企業になっていることを示している。社会のニーズに対する対応は速い。アメリカ政府の高官の発言を聞いていると、具体的にはルービン財務長官だが、この点の認識が非常にはっきりしている。つまり、「日欧に比べて今アメリカは有利だ」という。演説のあちこちにアメリカの輸出力に対する自信が伺える。輸入のレベルが落ちないのは、ちょっと予想外だろうが。つまり、今のアメリカは自信があり競争力の許す範囲で、ドルが上昇するのを、特に対欧州で容認しているといえる。ということは、ドル高はしばらく続くだろう。欧大陸の金利はまだ下がる可能性が強い。

     日本について言えば、黒字の減少ペースは鈍ってきたが、資本は行き場を失っている。2.0%の長期債を誰が買うだろうか。株価低迷による機関投資家のリスク・アローアンスの問題はあるものの、時間の経過とともに、対外資本流出圧力は高まると見る。長期金利3.0%割れが長く続けば、日本では財団も基金も、そして年金システムも回らなくなる。115円突破は時間の問題だろう。まだ、一騒動はありそうだが。

    12月01日

     今日から12月ですか。なんだか早いですね。もう一年が過ぎようとしている。本屋に新しい年の手帳が売っていることに気づきながら、また年賀状の季節が接近していることを知りながら、何もしないうちにもう12月。なんと早いことか。

     今日は、「師走」とも言われる忙しい12月を思い知らされるような一日。日中は親戚の引っ越しの手伝い。夕方からは、昨日は結局来られなかった加島ちゃんが来て、一番容量の大きいコンピューターの再立ち上げ。ハードディスクがおかしくなって、新しいのと取り替え。ハードディスクがいかれるのは、珍しいでしょ。ついでに、メモリーももう32増やして、64に。安いうちに買っておこうというわけです。ペンティアムは200ですし、大きなマシーンになりました。またまた設定のし直し。最近は設定ばかりしてますから、これは速い。
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     今日は大きな収穫のあった一日。ISDNの割にはダウンロードが遅いと思って、このdiaryに書いたら、早速 Ms96 さんがいろいろ調べてくださって、結局 TA のメーカーのホームページから最新の「情報ファイル」を引っ張ってきて、それを入れることでかなり速くなりました。どうして、買えば買いっぱなし、ただ文句を言っているだけなんでしょうね。ちょっと調べれば、わかったはずなのに。Ms96さんには、本当にありがとうございました。こうして結果がでると、本当にお世話になったという気分になる。

     それにしても、設定一つでコンピューターというのはこうも違った動きをするものかと感心します。今までいらいらしていたダウンロードが著しく速くなった。わたしのTAのメーカーは、沖電気でしたが、それぞれメーカーが自分のサイトをもっていて、それを不都合がある度に書き換えてアップしている。これに気をつけていれば、同じマシーンでも相当速く使えると言うことです。

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     新潮社に頼まれて、「Rogue Tader」という本の翻訳本の解説を書くために、日本語訳のゲラを読み始めた。例のベアリングを潰したニック・リーソンの書いた本です。なかなか迫力のある書き方をしている。話も、抽象的でなくかなり具体的だ。ただし、翻訳にはちょっと気にかかるところもあり、その点も注意しながらの前進。やはり市況用語は、一般の人には難しいものもありそうだ。結構時間がかかりそう。

     今日はちょっと短めですが、この辺で。

    97年02月 97年01月
    96年11月 96年10月 96年9月 96年8月 96年7月