1997
02月

1997年02月の日記

日記

97年02月28日

 「ジョークを集めている」というのがだんだん広まってきたためか、あちこちから「こんなのどう」と集まってくるようになりました。今日書いたNews and analysisの最後に紹介したような”良質”なのから、もう「駄洒落」というのがまったくふさわしいような。まあ、「駄洒落集」をくれた人もいたのですが、それはあまり紹介する気になれない。駄洒落のなかでも、良くできていると思ったのは、「The sky doesn't open.」というやつです。役員がくれた。答えは、最後の方のどこかに.....。
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 昨日よりは、静かな一日でした。本当に。昼はミッドランドの久保田さんと久しぶりに帝国ホテルで待ち合わせて、地下一階の「亜門」(という名前だったと思います)でお雑煮を食べました。ここはあまり知らない人が多いんですね。食事が出来る店だと気づかない人が多い。お善哉なんかがあって、面白い店ですよ。ホテル正面を入って売店に向かう通路の左側に階段がありますよね。そこを降りると左に花屋。その先がお手洗い。左に曲がるとレストラン街なのですが、直ぐ右。ここは、三つの部屋に分かれていて、二つの部屋は外からは全く見えない。秘密の、しかもあまり見られたくないmeetingにお奨め。テーブルは八つくらいありますから、そういう奴らが集まるというのも、ちょっと気持ちが悪いのですが、いつも空いている。知られてないから。

 帝国ホテルに行く途中で一つ気が付いたのは、泰明小学校の銀座通り沿いにあった「東京飯店」が六本木に移転したんですね。知らなかった。ここの中華もおいしかった。もうかなり行ってなかったんですが。六本木の交差点からそう遠くないビルの8階か何かに引っ越したようです。私のオフィスからは、銀座より六本木の方が近い。今度行って見ねば。でも、「東京飯店」の味はちょっと六本木の味じゃない気がします。
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 今日読んでいた資料の中に、面白いのがありましたね。アメリカの株式ブローカーの平均年齢は今28歳なんだそうです。グリーンスパンが昨日言ったように、アメリカが前回リセッションを経験したのは6年前。ということは、アメリカの株式ブローカーは、半分は「リセッション」というものを聞いたことはあるだろうけれど、実際には経験していない。「だから、景気循環なんてもうない」とまで言う奴らがいるんですって。87年のブラック・マンデーなんて、それより遙かに前ですわな。

 「リセッション経験ゼロの28才の株式ブローカー」 対 「70歳のグリーンスパン」

 すごい対決でしょ。為替にも、同じようなことはある。私は、前から言っていた。「円高」の苦い経験をした連中が追いやられた時に、日本の機関投資家の「対外投資」は本格化すると。本では勉強しているはずですよ。アメリカの株式ブローカーも、大恐慌時に何があったか、87年に何があったか。でも、「Only Yesterday」なのに、やはり自分で経験しないと、人間て分からないものなんじゃないかな。1985年から95年の春までの円高を経験した機関投資家の担当者も少なくなっている。

 だからいつも同じ疑問にぶちあたりますよね。「人間って、いったい賢くなっているの....?」と。有史6000年くらいですか。ギリシャのソクラテスやプラトンの時代から、「知」はどのくらい進んだか、と。そりゃあ、「知識」は増えましたよ。でも本当の「知」はどうなんでしょうね。結構全く進んでいないのでは。同じ過ちを結構何度も繰り返す。全く同じ形ではないけれども。

 「そら、あかんわ....!」と言うのは簡単です。でも人間て、結構これから逃れられていないと思いません。自分を考えてみても、同じような失敗を何回も繰り返している。駄目ね......。
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 明日から、3月でんな。

97年02月27日

 What a day !!!

 午前1時25分 朝起きたのがこの時間でっせ。お、山形に勝った。寝たのは午後8時でした。12時のグリーンスパンの議会証言が始まるまで起きていれば寝れなくなるのが分かっているから、家に帰ってとっと寝ましたね。テレビ局からの車は、午前5時に来る予定になっている。

 起きて直ぐ、何をしたかって。「もう空いてるだろう」とインターネットに取りかかって、リンクから連邦準備制度理事会(FRB)のホームページに渡り、議会証言の最新版を。1時間半前くらいにアップされているはずのやつです。だって、失礼じゃないですか。グリーンスパン証言があって、「それについてコメントを...」と頼まれているのに、全文を読まないなんて。で、むろん全部読みましたね。日本語でポイントと思われるところにコメントを書きながら。単語一つ一つを吟味しながら、流し読みはしないから、結構時間がかかる。

 午前3時15分 完全に読み終えて、ニューヨークと電話し、NANDO BUSINESS NEWSなどの関連記事も読み終えたら、この時間ですわ。そうだ。ポイントをフリップにまとめなければ....というわけで、覚えたばかりのpower pointを起動。その作品がこのファイル。これを、コンピューターから直接にテレビ東京にファックス送り。そうこうしてたら、もう4時でんがな。もう車が来るまで一時間。寝れませんな。内山さんから?はかかってくるわで。ほんとはここで1時間でも寝るつもりだったのに。。

 午前4時25分 しゃくだから、風呂を沸かして入りましたな。それも結構ゆっくり。「車なんか、20分は待たしておけ.....と」。家を出たのが、午前5時25分くらい。運転手が焦ってましたぜ。「急いでますから、高速で....」ときた。勝手にどうぞでっせ。神谷町のテレビ東京に着いたのが、午前5時45分。本番30分まえ。吉野ちゃんの笑顔がまぶしい。この子は、毎日午後6時に寝るそうな。あっ、内山さんおはようございます。なんだか知らんけど、打ち合わせの最中に、内山さんが「この番組は何でもありだ」とかいって、小生がイントロをやることになって、もうやけくそで「どうぞ、どうぞ....」。15分の番組なんて、始まりゃ短い。喋りたいことの60%喋れたら大成功ですな。

 終わったら、山形が別のスタジオから来てくれて、「オーイ、ホームページはできたいかい」。なんと出来たそうですね。
http://www.ayuko.comという随分生意気なURL。「じゃあ、今日紹介するぞ.....。4月にゴルフなんぞ」てな調子で、向こうは番組継続中で、ばいばい。

 7時からは内山さんと築地に寿司を食いに行きましたな。マーケットの中の。私の行きつけは「竜寿司」だが、内山さんの行きつけは「大和鮨」。今日は後者ながら、うまかった。などして、会社に着いたのが、8時15分くらいかな。「ニヤっ」とするやつ、「えらい早いですね...」という奴。誰が見てたか直ぐ分かる。
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 てなわけで朝からふらふらでした。でも、まだ今日はいろいろござんした。昼は、なぜか「ふるさとキャラバン」の小林さんと彼女らが次にやる「オーmyシャン社員」(? 表記に疑問あり=次の機会に)の話なんぞをして(5月から8月まで公演だそうです)、会社に帰れば帰ったで「はんこ」必要書類のヤマ。メールを開けば、株向上委のるーさー氏などなどから、「見ましたぜ....」と。(皆さん、このるーさー・サイトはすごいですよ。もうアクセス件数は、18万ですと)

 あーあ、なんか今日は一日意味のあることしたかしら。風邪ひいて、家にいたほうが勉強になるんと違う。グリーンスパン証言を強制的に、全文読まされたのが救いか。彼は、正直ですね。読んでいて、「本音」と「建前」が非常に分かる。

 山形のホームーページが今後どう発展していくかは、楽しみですね。私がアクセスしたときは、カウンターが「10」でした。あれ、間違いでは....とreloadを押したら「11」になりました。ちょっと皆さん、立ち寄ってあげて下さい。「業界用語集」は面白い。特に、「わらう」というのが。むろん、私も分からなかった。
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 ヤフー・ジャパンからメール。

 Subject: 登録カテゴリ移動のお知らせ
Date: Thu, 27 Feb 1997 15:45:31 +0900
From: "Customer Service[j03]"
To: ycaster@gol.com
こんにちは、Yahoo! JAPANカスタマー・サービスです。
いつもご利用いただき、ありがとうございます。
Yahoo! JAPANではユーザーの利便性を考慮し、常時カテゴリ構造の見直しと登録サイトの見直しを行っております。

 この度「ビジネスと経済:マーケットと投資:為替」のカテゴリにおきまして貴サイトの登録カテゴリの変更がありましたのでお知らせいたします。

 貴サイトの場合は「為替」のみならず、さらに広範な情報を提供していますので「ビジネスと経済:国際経済」がよりふさわしいカテゴリと判断し、そちらに移動いたしました。この変更は、この後24時間以内に行う次回のデータベース更新で反映されますのでご確認いただけますようお願いいたします。

 今後とも Yahoo! JAPAN をよろしくお願いいたします。

 とのこと。STATIONWAGONもいる「為替」を離れるなんて、寂しいな。この「ビジネスと経済:国際経済」てとこは、顔馴染みがいないんですな。小生にとって。何かルーツをなくしたよう気がします。
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 最後に面白い話をしましょう。テレビ番組で使うフリップ。あれ一枚いくらで専門会社が作っていると思います。一枚2万円ですって。「そんなら俺がつくってやらあ...」って言いたいですよね。どうせ、power pointもどきで作っているのだろうに。でも、テレビ局には得意な人はいなくて、専門の会社がやってるんだって。だったら、小生が作ったpower pointファイルはどう値付けされるんだ。専門会社は、ちょっと変えただけだろ....って。どうせ同じソフト(力点君)で作ってるのに...。俺の今朝のギャラは「力点」込みで3倍か。そうだこれは、パコちゃんに教えよう。

 「オーイ、”力点”が出来ればメシがくえるってえ、うめえ話があるぜ.....」と。世の中、とんでもないちょっとした技術で、お金が取れるもんですな....

97年02月26日

 久しぶりに会社にいきやした。なんにも変わっていませんでしたが、「大丈夫でっか」という声はかけてもらいましたな。女性から。おっと男性からも。ナイス。That's important.私より上手がいましたな。月曜日から休んでいて、水曜日になっても来てないという御仁が。今年の風邪はしぶとい。声はつぶれたままでしたが、何とか講演も出来やした。自作のpower pointファイルも動いたし、まずまずの一日。日中に、テレビ東京の内山さんから、「今夜ですかグリーンスパン証言は....」という不吉な?。
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 power pointと言えば、関連メール。パコちゃんから

 # 伊藤洋一様

 師匠のお言葉に触発されて、会社で作っている資料を
パワーポイントに替えました。これまでは、A4縦の
ワードに文字と図やチャートがところせましとならぶ
見ずらい資料でしたが、すっきりとしたものになりま
した。

 外資系の証券会社等の資料では以前から使われていま
したので、いつか使ってみようと思っていましたが、
私も銀行員の臭いが染み付いてしまったのか、なかなか
踏み出せませんでした。わはは。

 資料を使った会議が明日あります。常務の反応が今から
楽しみです。問題はコンテンツなのですが...

 いいなあこういうメール。小生のどたばた経験を直ぐに生かしてくれている。この「スピード」でっせ。現代は。bekkoameは「鈍亀」と呼ばれているらしいけど(彼のメインサイトはbekkoameにある)、住民には素早いのがいるんだ。パコちゃんの肩書きはすごいよ。「日本○○.。o○銀行 証券業務部 証券投資調査室 市場調査班 株式担当」。もう息が切れそう。

 ノリついでに、小生のパコちゃんへの返信も載せちゃいましょう。じゃれているように見えるかもしれないけど、でも二度しか会ってない。ある意味では若者、しかし、ある意味ではおじさん。今月の初め、仙台で講演したときに、彼にチャートをしつらえてもらって感謝感激。「常務の反応」を小生も見てみたい。

 あんら、おひさし。「どたばたぶり」に見せかけた「冷静ぶり」はじっくりと拝見しておりますぞ。「師匠」とな。そうじゃろそうじゃろ。「プレゼンの経験では....」。ネットでは、まだ「師匠」と呼ばせて.......お願い。

 とんころで、せっかくPPTファイルつくったんなら、みせてくれにゃ。今夜のDIARYに「パコチノはけちだ」と書いちゃうよ。わたしゃ、下手な自分のファイルをみんなに見せて、「あれは WEB 用じゃなくて、PPTそのもの」とか、賢いかたに教えをいただいているのに......

 見せろ、見せろ.......全部見せろ.......。(あと省略)

 さあ、彼はどうでてくるでしょうか。見せるでしょうか。それとも、「銀行の名前あるから駄目」とか言うでしょうか。
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 ところで、講演会が終わって懇親会の席で、面白い話を聞きました。まず皆さん、今持っているクレジット・カードが自分のカードかどうかようくお確かめを。違う人のだったら、もう被害者です。

 話はこうです。ある日その方は、何気なしに自分のカードを見て、まったく同じ種類のカードながら、名義人の名前が全く違うのに気がついた。自分ではない。「なんじゃこりゃ」というわけ。どこで間違えたのか、全く記憶なし。とりあえず、カード会社に?。そしたら、カード会社の人が、「やられましたね」と。

 調べたら、2月の初めにJRで回数券を42万円分買っていることになっている。あるそうなんです。盗んだカードと入れ替えに、誰かのカードを持っていって、それを使う奴が。その方も良かった。盗まれたカードは盗難届が出てますから、使った瞬間に先ず職務質問。どこですり替えられた可能性があるか。思い出すのは、クリスマス近辺の込み合った忘年会の会場だそうです。店の人に、「ハイ、コートはこっち」とか言われて渡すケースありですよね。結構あれが危ないんだそうです。皆さん、貴重品は離さずに。かつ、カードは自分が持っているのは自分のものか、定期チェックを。まあ、自分のカードがグリーンからゴールドに変わっていても気が付かないようなやっちゃ、話にならんけん.....
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 ところで、以下のファイルは、27日のテレビ東京の朝の市況番組「Market Live」で使ったファイルです。眠いのに、起こされて解説をやらされました。power point がある人はみれる。最近はテレビ局もフリップを作るのにだいたいpower pointを使っている。下手に作られるのがいやだから、自分で作ってしまいました。ただし、backgroundは違います。

97年02月25日

 風邪はひいていても、diaryくらいは書ける.....(^_^)(^_^)、というわけで、今日も短めに。メールを二通ご紹介します。それぞれが、貴重な情報になっている。
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 最初は、Ms96さんからの「97年02月24日(月曜日)」の私の diary に対するレス。

 お体の調子いかがですか?
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 さて、PowerPoint の活用例として、Bill Gates特別基調講演 1996年12月10日http://202.229.68.133/events/wintis96/keynote/ms_htm/top_003.htmが、あります。ここには、html 化 と ppt ダウンロード の 2本立てです。スライドが小さいのが難点ですが、小さいなり、一応の効果はあると思います。
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 ところで、エクスプローラーで CTRL + O /ファイル − 開く にて、参照で、ファイルの種類をすべてのファイルにして、WORD , EXCEL and PowerPoint を読めることをご存知ですか? ( アイコンをIE へドラッグして開くでも可 )ただしそのアプリ・ソフト や Viewerが Install されてること。Viewerについては、Microsoft Word Viewer は、http://www.microsoft.com/msword/internet/viewer/
Microsoft PowePpoint Viewer は、http://www.microsoft.com/msoffice/mspowerpoint/internet/viewer/
にあります。但し、米国もので、日本用でないため留意のこと。
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 その他、PowerPoint の活用のヒントとして、PowerPoint Viewer は、PowerPoint がセットアップされていないコンピュータで、PowerPoint で作成したプレゼンテーションを 表示できるようにするアプリケーションです。操作は、[ファイル] メニューの [プレゼンテーション パック] をクリックします。詳細は、HELPの PowerPoint Viewer です。スタイル チェックがあります。これは、見やすさなどをチェックできます。操作は、[ツール] メニューの [スタイル チェック] をクリックします。なお、オプションにより判定基準を変えられます。願わくば、会社の会議室等で、試写され、後部座席で問題なければOKです。
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 以上、ご参考まで。
 最後のpower point viewerについては知ってました。私も一度使おうとしたことがある。ビル・ゲーツのpptは私も落としてみて、使ってみました。特に特別なことをしている訳じゃないんですね。我々と同じように使っている(当たり前か)。しかし、ファイルとしては大きくて、ダウンロードして記念に取っておこうとfdに入れようとしたら、「もっと大きな容量のファイルを用意しろ」警告が出た。pptのそのまま送りは、使えます。Ms96さんと、加藤さんには本当にいろいろとお世話になります
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 もう一つ、初めての方から。
 Subject:     美味しい中華店の紹介
 いつも読ませていただいています。
 情報を得るだけでは不公平なので、せめて美味しい中華料理店の紹介をいたします。その店は、飯田橋のラムラ(駅ビル)の20Fにある摩天楼飯店です。サンシャインの59F(?)にも系列の店がありますが、こちらの方が美味しいと思います。

 ここの海鮮麺(たしかこの名前で1800円)は絶品です。「ラーメンに1800円」と言われるかもしれませんが、一度お試し下さい。当方は、家内も中国系タイ人であり、家内も今最も気に入っている店で、中国人等も連れていっておりますが評判はかなりなものです。

 なお、ここのアンニンドウフも機会あれば食べてください。我々の知っている アンニンドウフとまったく違ったものが出てきます。

 芦田さんという方から。many tks。この手の情報は大歓迎です。最近つらつら考えるに、自分の知っている店にしか行かなくなっている。これは、危険信号です。行くと知られているから、向こうも歓迎してくれる。こちらも気分がいい。しかし、新しい店も知りたいですよね。
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 結局、土曜日から一歩も外にでませんでしたな。家の中だけをただうろうろするか、寝ていた。だいぶ調子が良くなった。明日は会社に行く予定。講演会もありますから、これに出れないと、何十人という人に迷惑をかける。power pointの追加は、明日の午前中にでも。

97年02月24日

 結局熱が下がらずに、会社はお休み。声はだいぶ出るようになってきました。皆さんも、風邪にはお気をつけて。ロイターを見ると、ドルが下げている。falls on its own gravity ということでしょうか。News and analysis は書きませんでしたが、金曜日のlatestの上にポイントだけを書いておきました。
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 引き続きおっちょこちょいですわ。power point にinternet assistantをマージして、ファイル(sisaku)を「htmlでエクスポート」したんですが、サーバーにftpしたのは、元のpptファイルだったんですな。加藤さんから、「あれだとpower pointそのままです。power pointがない人は見れません」と。確かに。私もgif やhtmlに分解したファイルを作りましたが、加藤さんが作ってくれたファイルがせっかくありますから、それをご覧下さい。でも、これだと加藤さんも書いていますが、面白くもなんともない。

 あたしゃそこで考えましたね。例えば、wordのファイルをftpでサーバーに落とすことは出来ても、それをブラウザで見ることは絶対にできない。せいぜい外部ビューアー(word)で見れるだけです。しかし、ppt(パワーポイント・ファイル)はネットスケープの2.0なら直接ブラウザの中に読み込む(4.0だと外部ビューアーを選ぶか、ファイルに落とすかを選ばせられます)し、エクスプローラーだったらソフトそのものを取り込む。こりゃ使えるじゃないかと。

 だってそうでしょ。サーバーから同じようにラインで落とせて、使えるのなら別にweb形式でなくても良い。windows ce など端末サイドにファイルを表示するソフトが入っていれば良いわけです。power pointそのものの方が、ソフトの動きや表示能力は高いわけですから。pptのような場合によってはブラウザにそのまま入り込んでしまうソフトウエアというのはどのくらいあるんでしょうね。これはちょっと知りたい。

 もっとも、昨日、一昨日の私のdiaryを見て、「なんだ落とせないじゃないか」「落とせても、開けないじゃないか」と思われた方、いらっしゃるでしょうね。済みません。特にマック系の方はそうじゃないでしょうか。officeを入れて、それをそのまま残していた方々は、見れたと思います。まあ、色々やってみるものですね。やればやるほどいろいろなことが分かる。

 プロバイダーのサーバーに色々なファイルをぶち込んで、いろいろ遊んでみるのも面白いかもしれない。では、今日は短めに。

97年02月23日

 いやあ、昨日のdiaryを書いたのは、午後6時ごろでそれから直ぐにアップして、7時半からのNHKの「鯨、熊、鶴」の番組を見て(面白かったですね)、もう一度自分で作ったpower pointのファイルをオンラインであれこれいじっていたら、面白いことに気が付きました。

  1. 例のファイルをinternet explorerで見ると、ブラウザの中にpower pointのソフトウエアそのものが取り込まれ、従って左下でpower pointそのものと同じように、内容にいくらでも変更が効くこと(従ってinternet explorerで見ておられる方は、左画面下にある5つのアイコンの中の一番右を押さなければ、スライドショーは見れません)
  2. ここでは、スライドショーの最中における「ペン」(右クリックで選べます)の使用も可能だし、その他の機能も完全も使える
  3. ネットスケープでも、ブラウザの中だけのスライドショーではなく、右クリックして「FULL SCREEN」を選べば、スクリーン全体でスライドショーが見れる。しかし、「ペン」の使用などはできない(FULL SCREENを終わらせるときは、右クリックで「END SCREEN」を選びます)
  4. 従って、やはりpower pointというマイクロソフトのソフトウエアの処理に関しては、internet explorerに一日の長がある
 などです。多分17インチ未満のスクリーンを使っている人だとブラウザの中だけのスライドショーか、それともスクリーン全体のスライドショーかはあまり違いはないと思いますが、17インチ以上のスクリーンで見ている人は、そうとう感じが違うと思います。こうやって一つ一つチェックしていくと、面白いソフトウエアはいっぱいあるんでしょうな。でも、アップや表現方法が簡単に多様化すればするほど、問題になってくるのは、contentsということでしょうか。もっと、webを面白いものにする努力をしなくては。
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 しかし考えてみると、Power pointをネットワーク上で使えるとなると、いろいろ面白いことができますね。例えば、全国に販売員が散っているような場合、それぞれの販売員が持っているプレゼンテーション・ソフトを更新するというのはかなり骨ですよね。一つ一つ物理的にするにせよ、メールでするにせよ。しかし、すべての販売員にサーバーに入っている一つのプレゼンテーション・ファイルを顧客に示すようにすれば、今朝変えたファイルで、つまり最新のファイルで販売員は説明ができる。ファイルを一個変えるだけでよいのですから容易です。また、例えば鹿児島のお客さんで、東京の不動産を欲しいなどという場合、東京の不動産のファイルを作って置いて、鹿児島の支店がオンラインでそれを引いてきて、顧客に提示することも可能です。まあこれは、別にPower pointに限らずなんのソフトでも同じでしょうが。

 まあ、こんなことは私が言うまでもなく頭のいい人がちゃんと考えているんでしょうね。ここで重要なのは、従業員がシステムを使いこなせるかどうかです。windows ceとかモーバイル型の小型のオンライン・コンピューターがこれからどんどん登場してくるでしょうから、客観情勢的にはそいうことができる環境は整う。ようするに使いこなせるか、という問題とそうした手段を取ることの有効性です。せっかく苦労して新しい試みをしても、成果が出なければ仕方がない。
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 メールっていうのは面白いですね。時として全く同じようなものが日を置かずして舞い込むことがある。昨日がそうでした。昨日の日記で紹介したのは、「エーアイ出版」というところからのものでしたが、それから12時間も立たないうちに、今度は「光栄」という会社の出版部からメール。

 Ciber Diary
 拝啓
 時下ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。初めてメールを差し上げますが、私どもは、コンピュータ、ビジネス、ゲーム関連書籍などを出しております株式会社光栄と申す出版社でございます。

 この度、「ビジネスに役立つホームページ要覧」というコンセプトの書籍を企画しており、3月刊行を目指して現在作業中です。その書籍の中で、御社のホームページが掲載の候補に挙がっております。内容はホームページの簡単な解説文と画面ショットです。もし、何らかのご都合で掲載に支障がある場合のみ、大変お手数ですが、2月25日までに下記のEメールアドレス宛にご連絡いただきたく、お願い申し上げる次第です。

 ご多忙中、大変恐縮ですが、よろしくご検討いただければ幸いです。
 まずは取り急ぎ、お願いまでにて、失礼いたします。

 末筆ながら、御社の益々のご発展を心よりお祈りしております。

 とのこと。私のホームページが会社のホームページだと思っているのが気になりましたね。ですから直ぐにメールを打って、「個人のものですが」とお伝えした。かつ、どのような本になるかも。返ってきたのが以下のメール。
 早速のお返事をありがとうございました。掲載予定は3月刊行予定の書籍です。
 タイトルは『経済に強くなる! 牧野昇のホームページ情報源』。監修に三菱総研の牧野氏を迎え、400余りのサイトを紹介した本になります。
 とのこと。別にお会いしたわけではないのですが、牧野さんが監修されるんなら、間違いはないでしょ。これにも、okを出しておきました。(あとで調べたら、光栄とは「信長の野望」などを手がけている結構有名な会社でした)
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 ところで日頃の不摂生がたたってか、今日は一日38度くらい熱があった。喉がいたい。鼻は大丈夫。からだがちょっとぎしぎしするだけ。結局アホなんですな。好きなことがあると、何時だろうとやってしまう。平日でも、午前2時、3時平気。これでは、体力は低下する。明日、会社に行ければいいんですが.............。

97年02月22日

 決意通り、一歩も、本当に「一歩も」外に出ませんでしたね。だって、風の音を聞いただけでも嫌になるし、部屋にいても外の温度が異常に低いのが分かる。11時頃野球に出かけた我が家の小学校6年生が、「試合が中止になった」といって帰ってきました。聞くと木の枝が風にとばされてきたりして、中止になったとか。今日ゴルフを予定していた人は、死にそうだったのでは。賢い人は、辞めたかな。

 よって、随分長い間寝てましたね。特に午後は、4時間くらい昼寝した。いいですね。外は寒いが、布団の中は暖かい。明日はちょっと出かける予定ですから、なんとか暖かくなって欲しいものです。あんまり寒かったら、それもキャンセル ?
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 でも、ボーとするだけで過ごしたわけではない。せっかくPower pointに取り組みついでに、マイクロソフトのホームページに渡ってinternet assistant for power point95をダウンロードして、木曜日に作ったpower point fileを web で認識できる形に転換してみました。ダウンロードも転換も、あっという間にできました。ファイルとして小さいんですね。そしたらあら不思議、ほぼ完璧な形で作ったばかりのpower point fileが web 上に再現された。むろん左下のペンなどは消えてなくなりましたが。

 ここからハイパーリンクした先がその作品ですが、ちょっと注意して欲しいのは、重い。ダウンロードにちょっと時間がかかります。ISDNでもちょっとかかりますから、転送速度が遅い人は相当かかる。覚悟して下さい。それでも渡った方の中で、Power point のスライドショーの経験のある方はいつものやり方で、経験のない方は、ひたすら「右クリック」を続けて下さい。そうすると、スライドがショー的に次々に変わります。音も単純ですが入れましたから、スピーカーをオンに。出るときは、「BACK」して下さい。このページに戻ります。

 これも実は完成品ではありません。あとチャートやもっと図表を入れないといけない。ですから、最終的には枚数も多くなりますが、多くなったものを web に載せるのでは恐縮してしまう。しかし、考えてみれば Power point がweb 上でこのように容易に使えると言うことは、クリッカブル・マップなどは簡単に出来そうですし、かなりweb site を華やかなものに出来ますね。何か良いアイデアがある方は、もうweb siteで使っている人、その例を知っている方など、是非メール下さい。
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 今日の午後1時ごろ、昼寝に入る前にメールをチェックしたら、以下のような mailが入っていた。

はじめてメールを差し上げます。

 この度、私どもエーアイ出版では、「WWWイエローページ Vol.3」という書籍(4月25日発売予定、1280円、208ページ)を発行し、現在発信されているホームページから約1200個をピックアップして掲載する予定です。その中で、下記にありますあなたのホームページを紹介したいと思い、メールを差し上げました。

 掲載内容としては、ホームページ名、URL、画面ショット(下記URLのページ画面ショット)、こちらで用意した100文字程度のコメントになります。

 お忙しいところ大変申し訳ありませんが、以下に記入の上、ご返信いただけますでしょうか。突然で申し訳ありませんが、ご返答のほどよろしくお願いします。なお、返信のない場合は許可をいただけないと判断し、掲載を見合わせて頂くことをご了承ください。
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 掲載したいホームページ名:Cyber World from Ycaster
      ホームページURL:http://www2.gol.com/users/ycaster/

 一瞬考えましたが、私が思い出すに「WWWイエローページ」はひどい雑誌ではない。インターネットをはじめた頃、そのvol.1かなにかを見た記憶があります。まあ、Hも紹介しているでしょうが、それを言ったら日本の大部分の週刊誌には登場できなくなってしまう。私のサイトが紹介されるのは、「経済」だそうです。残念、「うまいもの店」の方が自信があったのに(^_^)(^_^;)。

 当然一冊は送ってくるでしょうから、それも楽しみですな。

97年02月21日

 昨日はもの凄い風でしたね。しかも超寒かった。午後6時30分過ぎに青山のオフィスを出て西麻布まで歩いたのですが、ベルコモンズの前では突風が来て、歩道を渡っていた女性が50センチくらい体をもって行かれていた。冗談ではなく寒くて、午前中の「春一番」宣言がまるでブラック・ジョークのようで、「冬一番」という感じでした。22日の朝もまだ寒い。まあ、休みだからどこにも出なければ良い。2月は、外での遊びは絶対入れないようにしていますから(^_^)(^_^)。

 でも、明日くらいには、ちょっと家族のお見舞いに行こうと思っています。インドネシアから向こうの正月のような休みで一時帰国していた弟が会社の検診で「急性肝炎」と診断されて、調布の病院に入院しているため。まあだいぶ良くなったようで、あとは「慢性肝炎」にならないように努力するだけとか。一日に一度点滴をうけるだけであとは寝ているという贅沢な病気のようで、ときどきファックスで色々な情報(ジョークとか)を送っていたのですが、やはり行かないと。ファックスは「退屈しのぎに楽しかった」とのこと。
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 Power pointに取り組んだという話を、diary や News and analysisに書いたら、加藤さんやMs96さんからtipsや情報をいただきました。加藤さんは、ご自身の21日のdiaryに「作るときのこつ」「使うときのこつ」を書いている。これは役立ちますね。

 一方、Ms96さんからいただいた情報は、

 PowerPoint を活用されるそうで、なりよりです。参考に、OFFICEのCDにある Valupack ご存知ですか? Valupack のフォルダの Ppqprevフォルダには、 Quikprev.ppt があり、PowerPoint の紹介があります。( 若干、読み込みに時間がかかります。)これで、なにができるか確認できます。一見を!? また、Valupack のフォルダの Pptcd.hlp は、その他ツールのHELPです。

ご参考まで。

 とのこと。残念。小生のofficeはcdではないんです。officeを買ったとき2台パソコンを持っていたのですが、ラップトップ(compaq410cx)にはcd-rom driveがついていなかったため、フロッピー版を買ったのです。そのまま。実は、あとで外付けのcd-rom driveを買ったので、今ではoffice も cd-rom 版にしておけば良かったと思うのですが、既に遅し。fdは何をするにも時間がかかるんですよね。まあoffice97については、cdで買うでしょうが。お二人には感謝。cdの説明は回りに持っている奴がいっぱいいますから、見せてもらいます。
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 ところで昨日は、La carteに行きました。2年ぶりくらい。店の場所が分からなくて、探したほど久しぶりだった。でもちゃんとやってましたね。一緒に行った人がマスターのトランプさばきを見て、驚くこと驚くこと。とくかくここのトランプ芸は一品です。大阪の長尾も好きですが、ここも落ち着いていて良い。3月には年に一度のお祭りをするそうで、その時にはまた一度行こうと思ってます。

 この場所は、もう10年くらい前に上の方に連れてきてもらったのですが、思い出したように行く。酒は勝手に飲めば良く、マスターはもっぱらトランプを扱っている。一人ゆっくり遊んで、5000円くらいですかね。昨日は、もう別の部署にいるその元上司のお嬢さんが結婚すること、ここのマスターがその結婚式でトランプ芸を披露すること、などが判明。面白いですね、この世界も。

97年02月20日

 ?小平さんは、香港の中国返還を一目見たかったのではないでしょうか。台湾問題以上に、中国にとっては香港は「誇れない歴史」を引きずったものでしたから。でも、朝日新聞によれば92歳、ニューヨーク・タイムズによれば93歳のご高齢でしたから、病名(パーキンソン氏病)はついていても天寿を全うされたというのが当たっていると思います。

 このニュースは、ニューヨーク市場の午後に伝わりましたが、

「 Deng Xiaoping's death had little impact on currency markets」
 というのが大方の見方でした。今朝の香港に聞いても、香港ドルの出し手がこの数日出しを渋って、短期金利が若干上がった以外は、大きな動きはなかったという。何かあったら、香港ドルを持っていた方が有利、ということらしい。まあ、避難訓練を何十回となくやりましたから。
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 今日は結構賢くなった気がしますね。マーケットもレンジで、昼休みに2月の下旬と3月の上旬に行う二つの講演会のプレゼンテーション資料を作ろうと決意し、「それでは」とかねて課題であったPower pointに取り組んだんですな。今までPower point を使った講演は一回ありますが、その時はこのソフトをよく使っている下の人間に作ってもらっていた。でもみんなが「簡単だ」というので、それではと近くの本屋に行ってインプレスの「できる POWER POINT95」なる本を買ってきて、やり始めたら、本当に予想外に簡単でした。ベーシックなことをするには。

 まあ考えて見れば、短い項目(文章や図)を整形して、綺麗なバックグラウンドを入れて、クリックで「スライドショー」ができるようにするだけですから、もともと難しくあるはずがない。しかし、実際にやらねば、やはり「近寄り難い」印象がするんですな。ソフトウエアというのは。いままでは、結構警戒していた。でも、私のように多くの人の前でしゃべることが多い身には、結構役立つのではないかと思います。

 Power pointはワードの文章作成などの基本的能力と、クリップアートの処理などが出来れば、本当に簡単に出きる。レジメそのものはワードでありましたから、それを使ったりしながら、午後2時くらには一応のモノが出来ました。スライドで12枚くらい。本も絵ばかり多くて、「POWER POINTはこうして起動する」なんて部分が多いから、実際に役に立つ部分は少ない。でも、HELPだけでやるよりは本は全体の流れが分かるから、参考になりますね。

 まあでも、あと本も半分くらい残っていますから、それを明日にでも全部読めば、新しい機能を発見するかもしれない。Windowの場合は、スクリーンの左下に、「矢印」と「ペン」を切り替えるアイコンがあって、マウスで作ったファイルの上から線を引いたり、文章をスクリーン上に書けるのが面白い。

 今興味あるのは、INTERNET ASSISTANT FOR POWER POINTの機能です。何かインターネットを生き生きしたモノに出来る機能が入っているかもしれない。例えば、見る人のONE CLICK で画面が変わるような。どなたか、Power pointの面白い使い方をご存じでは......。
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 石頭火鍋を食べて、約束通りの四人組を六本木でやって(ちょい負けでした)、午前様で帰るときにロイターを見たら、ドルがえらく落ちている。ジョージ・ソロスのポンド・円を中心とする欧州通貨・円の売りと、ドイツのIFO景況指数が、12月の90.0から1月は93.3に急激に上昇したのが、ドル売りを誘っているとウォール・ストリートなどには書いてある。125円を目前に何回も折り返している間に、ドルも頭が重い印象が強くなっていましたから、今回の下げも大きくなったのでしょう。私が寝る時点では、122円の35−45銭になっている。

97年02月19日

 最近ちーと頭にきているのは、プリンターの価格低下に対してちっとも下がらないインク・カートリッジの価格です。例えば私が使っているエプソンのMJ800Cというマシーンを取ってみると、ほぼ2年前に買ったときは一台7万円くらいだった。それが、おそらく今では3万円ちょっと、半値で買える。そのハードの価格の低下には、驚くほどです。

 ところがです、インク・カートリッジは白黒が1200円、カラーはほぼ倍の2240円(サクラヤ価格)で、二つ足すと3400円強。ということはどうなるかというと、白黒・カラーを併せて10回インク・カートリッジを取り替えると、プリンターのハードの価格と同じになると言うことです。最近それを考えて、えらく頭にきている。もっと、カートリッジは安くなる筈だ、と。

 競争原理から言って、これは説明がつく。ハードとしてのプリンターは色々なメーカーから色々な機種が出ている。それは実に多種多様です。そこでは、激烈な競争が起きている。ナイス。ところが、消費者が一度あるプリンターを買うと、そのプリンターのインク・カートリッジは「専用」であるケースが大部分です。綿密に調べたわけではありませんが、同じメーカーのプリンターでもカートリッジを共用しているケースはまれ。ですから、店に行くと実に色々なインク・カートリッジが置いてある。同一メーカーでも、機種番号を間違えないようにしないと、家にもって帰ってきても使えない。

 ここでは、競争原理は働きません。なぜなら、ある機種のプリンターを買った顧客は、そのプリンター専用のカートリッジを使わざるを得ない。とどういうことになるかというと、一度プリンターを買われせれば、あとはその人がプリンターを使えば使うほど、メーカーはカートリッジでもうかる仕組みになっている....のではないか、と思うわけです。

 ですから、多分利益率を見るとプリンターがほとんど投げ売りのような状態になっているのに対して、カートリッジの方は価格が高どまったままで高いのではないか、と思うわけです。もうこれは、安くするには

  1. 部品メーカーに各種のカートリッジを作ってもらう(メーカーの独占を打破する)
  2. プリンターに使われる印字方式、インク・カートリッジをなるべく規格統一してもらう
 などでしょうか。この二つができないと、パソコンを使って印刷すればするほどコストが高くなるという矛盾が生ずる。この辺の事情に詳しい人はいらっしゃらないですかね。逆に言えば、プリンターを選ぶときは、単体の価格ではなく、カートリッジの価格、持続性などを考慮に入れたRUNNNING COST全体で考える必要があるということです。これからプリンターを買う方は、十分ご注意を。
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 ところで、ニューヨークの藪中さんから、以下のようなメール。
 以前、日記に、もうすぐ伊藤さんのサイトが、adobeになるとかかれていました。これは、読者にとっては、結構都合が悪いのでは?。

 理由:

  1. 無料のアクロバットリーダーが、マイクロソフトのエクスプローラーと相性が悪い
  2. やり方を知らないためでしょうが、いちいち、ファイルに保存してからでないと読めないし、そういう方法でなくても、いつも、普通のもの(hーーー?)に比 べて、かなりめんどう
 とのこと。エクスプローラーとadobeの相性が悪いとは知りませんでした。
 二番目の問題は確かにあるんですよね。私も3月にソフトが出たら、その使い勝手をチェックしてからと思っていて、直ぐに変えるのではないのですが、モルガンのホームページなどを見ると、「これはすぐれものだ」と思うわけです。しかし、使い方はちょっと検討しましょう。
 

97年02月18日

 オフィスのすぐ近くにある「穂積」に久しぶりに昼飯に行ったら、板前の門田さんがいない。「どうしたの」と聞いたら、これも顔見知りの板さんが、「はい、先週末であがりました」と。「あがり」とは、なかなか良い表現ですね。「するめ」なんて、誰も言わないのと同じです。ちゃんと縁起を担ぐ。「あがり」というのは、どちらかというと「卒業」のイメージがある。水商売でも、この言葉はあまり使いませんね。はっきりと「彼女(彼)は、辞めました」という。とすると、料理の世界の言葉か。しかし、相撲の世界でも使いそう。他の板前さんも、ママもさばさばしたもの。ウーン、小生もどこかをあがろうかしら.....。門田さんが移ったところは、ちゃんと教えてもらえることにしてある。

 ところで、今日の「穂積」で収穫だったのは、「くずきり」の作り方を実際に見れたこと。「ざくろ」で食べても、作り方は見せてくれない。見て、「くずきり」がなぜ何個か一緒にできないのか分かりました。ずっと、疑問だったんです。大きな釜に湯を沸騰させ、そこにくずきりのもとになる溶液を入れた底浅・平らな容器を入れ、その底の方が薄く固まったら直ぐ出して水で冷やし、透明に固まった部分をはいで、包丁を入れる。ウーン、うまく説明できない。一緒に行ったフォワードの鈴木が、いつもは食べることにあまり関心がなさそうなのに、「これはおいしいですね、伊藤さん....」ですと。おいしいから、たべるんじゃい。これだと、何個も一緒に作るのは、無理です。納得。
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 Compuserve のRobert Massey社長が突然辞めた。「全く個人的な理由で」となっているものの、昨年最終四半期に同社が赤字になったのはよく知られた事実。アメリカン・オンラインに続いて、コンピュサーブも苦難の日々。どちらも、数年前にはそれこそ勢いを誇っていた。デジタル通信の世界の競争は厳しい。当時はなかったプロバイダーがいっぱいできている。インターネットへのアクセスは本当に色々なルートが出来た。パソ通だけで生き延びるのは、なかなか難しい。

 実は、知りもしないコンピュサーブの社長の辞任に関心をもったのは、つい一週間前だと思ったのですが、Niftyserve経由でのコンピュサーブとの契約を、解約したばかりだったからです。なにしろ、使わないんですね。ずっと一ヶ月ごとに少額ではあるものの、お金を払い続けてきた。しかし、いよいよ「ばからしい」と思ってやめた直後だった。

 実は、コンピュサーブとのおつき合いは、遡れば1980年代の後半になる。そのころ、もう知らない人が多いと思うのですが、「パソコン通信にはこれが一番」というので、Tandyというラップトップを買い、KDDと何か特別な契約をして、コンピュサーブにLOG ONを試みたことがあるのです。そして、今でも覚えていますがニューヨーク・タイムズの記事か何かを何本かダウンロードした。加えて、チャットも試みました。しかし、その試みで思ったのは、「ややこしい上に、難しい」というものでした。特にチャットなど、向こうの連中はすごい勢いで、短縮語でやるわけですから、日本人の下手な英語なんぞで参入できるわけがない。また、アクセスがものすごく複雑でした。当時はそう思った。そして、多分2〜3回アクセスしただけで、辞めてしまった。

 そして、またおつき合いしたのは、95年の6月に再びパソコンに本格的に取り組んで、Niftyserveに入った時でした。しかし、ここでもコンピュサーブは殆ど使っていない。縁がないんです。「どうしてか」と考えると、インターネットにはある色気がコンピュサーブにはないんですね。アメリカン・オンラインにはある、らしい。今度日本に上陸してきますから分かりますが。今後も色々なサービルがおきては消えと、スピードを上げて消費者の前を通り過ぎて行くんでしょうね。(むろん、コンピュサーブは消えていませんが....)
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 「講演してもメールが来ない」なぞと言っておりましたら、さすが名古屋。質問、意見などメールが3通ほどきました。こうでなくっちゃ。実は、講演にしっぱなしでは、まったく講演した方には残るモノがないんですね。言ってみればいいっぱなし。しかし、今回の名古屋の講演でもそうでしたが、まず質問が色々出てくれると勉強になる。次に、それをフォローしてくれるより具体的質問が支店の人間経由とか、今回のようにメールで追っかけてくると、よけい勉強になる。「双方向」がやっと軌道に乗ってきた感じ。
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 あ、それから、ジョーク募集中です。何か面白いものがあれば、メールで送って下さい。ジョークは大勢の人の共有財産にしなくては。

97年02月17日

 名古屋で「中日ドーム」と言ったら、直されましたね。「ナゴヤドーム」ですと。現場に行ったら、ドームの正面に確かにそう書いてある。カタカナで。近くに高い建物が全くない。どちらかというと住宅街の真ん中にある感じ。近鉄やJRの駅からも遠い。今地下鉄の最寄り駅を建設中。ドームそのものも建設中(仕上げ段階ですが)。近くに高い建物がなく、elevated されていないため、小さく見えます。

 ですから、まず見たとき感じたのは「こぶりだな」というもの。とにかく大きくて立派な福岡ドームの印象がありますから、「ナゴヤドーム」はひっそりしている感じ。東京ドームも、eleveted されていますから大きく見える。まあ、中に入るとまた印象が違うんでしょうが、まだ最終的な工事の最中で、とても中に入れる雰囲気ではなかった。観戦料も各席とも1000円くらいは高くなるようです。ドームから駅まで長い空中歩道が出来ていましたから、あれが出来ると便利になるかもしれない。
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 今日講演していて感じたのは、やっぱりネットワークを生活の一部にしているのは、日本人の中のごく一部かもしれないという点。ネットの話をしても、どうも頷いてくれる人がいない。いや、いないというと間違い。少ない。インターネットをしている人に手を挙げてもらおうとしても、ごく少数だろうからと辞めました。なにせ、2週間前に90人の方々を前に仙台で講演したときには、その中に、インターネットをしていた人が一人も居なくて驚愕した。

 しかし、この事情はアメリカでも程度の差こそあれ、同じ事のようです。アメリカでネットワークに繋がっているコンピューターは2000万台と言われている。しかし、使い切っている人はそれでも全人口の数分の一でしょう。「ネットワーカー」は少数派なんですよ。アメリカにだってコンピューター嫌いはいっぱいいる。この事情は、3年たっても変わらないだろうと推測されている。

 だったら、ネットを積極的に使っている人間は、用語の使い方から、言葉まで「使わない人」に今後も気配りする必要はあるんですかね。というのは、私の文章を長く読んでいる人から、「最近、書かれていることが分からない」という苦情を受けるからです。しかし、自分の生活の一部になっていることをあえて表に出さないのも、おかしいでしょう。使わなければ、よけい広まらない。「ブラウザ」と言ったとき、インターネットを一度でもしたことのある人と、ない人では「分かる、分からない」でまったく違ってくる。

 ネットワークは「情報を得たり」「人と交流する」ための手段ですから、それがきちんとできて「力」になる。でも、ネットに参加してなくてもこんなことはいくらでも出来ている人はいるわけです。別に威張るような話では何でもない。しかし、自然と自分の生活の一部になったら、それを素直に出すしかないでしょう。だからやはり、講演にしろ書くものにしろ、今後も自然体ですな。
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 今日も英語で面白い表現を見つけましたね。ニューヨーク・タイムズのcybertimesに「New Software Expected to Cut Web Delays」という記事があるのですが、その書き出しに「World Wide Wait」というのが出てくる。笑ってしまいますね。「World Wide Web」をもじっている。今の「wwwは待たされる」を一言で表現してしまっているわけです。うまい。

 ところで、この記事は面白いですよ。今のインターネットの基本となっているソフトウエアである「TCP/IP」と「HTTP」を改良することにより、今のインターネットのリトリーバル速度を2〜8倍上げることが出来る可能性があるという。ブラウザに文章を表示するHTMLもそうですが、せっかく慣れたと思ったら、大幅な改良にあって、また新しいことを覚えなければならない事態がきそう。ま、それもいいか。

 昨日ニューヨークの株について、「Enjoy the party, but dance close to the door !」という表現を紹介しましたが、今日のヘラトリには似たような表現で、以下のようなのがありました。これも面白い。

「Top hedge-fund managers look for the party to continue,even as they keep one eye on the door.」
 大部分の方はお気づきと思いますが、最近集めたジョークを「News and analysis」の2月17日分に掲載しておきました。Enjoy !! 

97年02月16日

 今日から名古屋。よく来ますね。ここには。年に2回は必ず。もう7〜8年続いている。年2回の講演会で、8月と2月ということで決まっている。来て下さる方も、昔からの人が結構多い。と言うことは、半年たったらちゃんと違う話をしろと言うことです。東京は朝から雨で、雨の中をでかけるのは嫌だと思っていたのですが、午後2時過ぎにやんで、おもむろに出発。新幹線は空いていましたね。天気も回復して、新幹線から見る富士山は綺麗だった。まあ、今年の場合は「中日ドーム」でも見ようと思っています。
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 この一両日に読んだネット上のニュースでは、ニューヨークの株に関するものが多かったですね。それも、結構面白いやつが。

  1. ウォール・ストリートはますます1980年代の東京に似てきた。東京の株はピーク時に、日本のGDPの140%まで上がったが、今のニューヨークは同じ基準で133%になっている
  2. ビル・ゲーツは、史上最高の金持ちへの道をひた走っている。彼は去年一年間で個人的富を倍増させて290億ドルとした。彼は、去年は一日に4250万ドルずつ富を増やした勘定だ。寝て、起きると大体2000万ドル(24億円)は富が増えている勘定だ
  3. これまで史上最大の富を得た人間はロックフェラーで、遺産は現在のカネにして380億ドル(当時の金額で8億5500万ドル)だが、今のニューヨークの株の調子だと、ビル・ゲーツがこれを上回るのは間違いない
 などなど。最初のがニューヨーク・タイムズ、あとの二つは英サンデー・タイムズ。ウーン、でも東京の株と今のニューヨークの株を単純に比べるのはどうでしょうか。当時(1980年代の後半)私は、日本経済を「圧力鍋経済」と呼んでいた。円高で資金は外に出ていかない。海外との競争もあまりない。規制の緩和も進んでいない。まあ、いってみれば閉ざされた国での資産価格の大幅な上昇。ですから、土地から株からゴルフ会員権からすべて上がった。

 しかし、今のアメリカは十分に市場を開放した上での株価上昇です。確かに速い。しかし、ニューヨークに上場されている株が、「アメリカ株」だと思うのも間違っていると思います。あれは、実質的に「多国籍企業」の株の集合体です。ですから、アメリカ経済の命運とだけ結びつけるのには無理がある。市場を引っ張っているのは、世界中の消費者を相手としているハイテク企業です。

 ある記事の中に面白いことが書いてあった。ロックフェラーにしろ、昔の金持ちはひどく嫌われた。労働者を酷使する、政府の役人は抱き込む、汚職を誘発 はする。ろくな奴らではないと。しかし今、ビル・ゲーツに同じ感情を持っている人はどのくらいいるか....と。ゲーツはどちらかと言えば、平均的アメリカ人に賞賛されているではないか、と。なるほど、これは面白い観点ですね。

 ネットワーク社会における儲け方の特徴は、「浅く、広く」だと言われている。ネットには、何千万、何百万という潜在的消費者がいる。そこから、「浅く、広く」とっても、富の集積は凄いものになる。ネットスケープは4000円です。それを4000万の消費者が使っている。記事の中に、

 「Bill Gates's ability to accumulate wealth is unprecedented in the history of mankind,and the great thing is that he is being cheered on by ordinary Americans.(The Times)」
 という表現があるが、これは興味深い。ネット社会には、恨まれずに金持ちになる方法があるということだ。まあ、ゲームを考えても、誰もが喜んでお金を投ずる。むろん、だからといって、今のニューヨークの株価が正しいレベルだと言うことではない。相場は、どんなに理論で正当化してみても、最後は簡単な常識に破れることが多い。理論の方が間違えているのでしょう。日本でも、1980年代の後半には、「株価を正当化する色々な理論」が登場した。今のアメリカでも、伝統的な株価指標が合わなくなって、色々新しい理論が登場しているという記事があった。

 ということは、結局こういうことか。

 「Enjoy the party, but dance close to the door !」

97年02月15日

 今日は本当に久しぶりに、午後から府中の「東京競馬場」まで行きました。20年ぶり ?

 競馬はあまり好きではないのです。馬がやるレース。自分では何もしない。「それは違う」と好きな人は言う。「予想」が面白いと。しかし、競馬をやっているくらいなら、麻雀の方が面白いと思う。負けるも、勝つも自分の実力。正直言って、あの雰囲気も嫌いですね。大勢で行って、大騒ぎしながらやるのなら良いが、大体悲しそうな、あまり面白くなさそうな顔をした人たちが、一人で来ている。競馬場にも、馬券売場にも。

 にもかかわらず行ったのは、せがまれたのが一つと、あとは「最近はどうなっとんのかいな...」という好奇心。ラジオ短波の知り合いに3階に入れるチケットをもらえたのも、理由かもしれない。行って先ず驚いたのは、武蔵野線の「府中本町」から競馬場まで専用の空中歩道ができていたこと。これでは、「おけら街道」もちょっと様子が違う。全く雨に濡れないで行ける。

 次に驚いたのは、結構綺麗になっているんです。そして広い。日曜日を避けて、わざと土曜日に行ったのですが、従って人もあまり込んでいない。コンピュータライゼーションがものすごく進んでますね。これは、パチンコも同じですが、賭事の世界は何でも速い。例えば、レースが確定する。その瞬間に、当たり馬券を払い戻し機に入れても、ちゃんと発表された倍率で払い戻しがされてくる。それはそれは素早いのです。

 また、京都や小倉のレースもうまく東京のレースと数分違いに運営されていて、全国のレースが重複しないで見れる、賭けられるようになっている。だから本当に好きな人は忙しそうだった。「東京」が終わったら「京都」、そのあとは「小倉」と。落ちている馬券を見ても、「京都」「小倉」とかいろいろ。「東京」だけではない。私はやったのは「東京」の9、10、11の3レースだけでしたが、運よく10と11レースを取りました。しかし、明日の February stakes の馬券も一緒に買いましたから、入ってきたお金はやはり出ていったお金より少なかったですね。明日当たれば「勝ち」ですが。「7」で流しましたが、どうなりますか。今日は3レースで波乱があったようでしたが、私たちが行くよりはるか前でした。

 でも、やっぱり馬は綺麗ですな。お相撲さんも実際に見ると、肌がつやつやしていてものすごく綺麗ですが、馬も綺麗です。磨き上げている。レースはやはり最後のコーナーを曲がったとこら辺が一番盛り上がる。finish lineの直前にくると、もうレースは面白みを失います。スポーツもそうですが、「試合」には終わりがあるから良い。一端は商社、おっと「勝者」と、歯医者、おっとっと「敗者」が明確になる。だから区切りになる。だらだら続くものは、あまり好きになれませんね。「勝負」は、最後のところは「わくわくする」。これがいいんですな。

 3階にはあまりいませんでしたが、1階には若い連中が集団で来ていた。結構、人気があるようです。
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 ジャスト・システムから、「一太郎8」の「優待販売のご案内」というのが郵便で来た。「6」からずっと買っていて、「ユーザー登録」もしてあるので、優待販売の対象になっているのだと思う。でもえらく安くしてありますね。標準価格が4万円のところ、「一太郎7登録ユーザー」は、「一太郎8バージョンアップ製品CD-ROM」を3000円で買えるという。ごく短期間で「7」から「8」にバージョンアップしましたから、消費者に対して「すんません」という気持ちがあるのかもしれない。

 ジャストさんには、頑張って欲しいんです。「日本国内には、ジャストしかライバルはいない」とビル・ゲーツが言ったそうです。だからそこですが、今回の「8」は随分とハードディスクの領域を食うそうですね。とにかく、重そう。だからつい、ATOKだけ残して、あとは最初から入れないか、入れても削除の対象になってしまう。でも、3000円でATOK11が買えるんなら、買おうかな。ウーン、明日の競馬に勝てたら....(^_^)(^_^)。

97年02月14日

 「会社のパソコンがダウンした」という話をおとといだと思いますが書いたら、ニューヨークの藪中さんから「私のメールは大丈夫でしょうか」と。大丈夫です。会社のがダウンしても、私の家のは今は完璧な状態ですから。でも、家と会社の両方にあると本当に便利ですね。来たメールは、時間を見つけて返事を書いていけばよい。貯めると後が大変ですから。

 会社の98系のパソコンは、13日の午前中にはほぼ完璧に元に戻しました。というより、前よりカスタマイズすることに成功した。プラットフォーム(WINDOWS95ですが)を入れ、オフィスのPROを入れ、ATOK10の辞書を入れ、ユーザー辞書を更新し、秀丸を入れ、WS-FTPを入れ、ブラウザーを入れ、ADOBEを入れ、Niftyserveを入れ.....。ウーン、やっぱし疲れますよね。ソフト入れは。一つ忘れていたのは、普通にWINDOWS95を入れると、コントロール・パネルの中のネットワーの「設定」にTCP/IPが入っていないんでしたよね。この登録を忘れていて、しばらくプロバイダーのコンピューターから拒否されてました。

 一つ面白いことに気がついたのは、デスクトップのショートカットをいろいろいじっているうちに、OFFICEのショートカットバーに持っていってこれを落としてみたら、なんとWINDOWS以外のどんなプログラムのショートカットも、「OFFICEのショートカットバー」の中に入ってしまうんですね。ユードラでも、秀丸でも、接続のアイコンでも。ということは、デスクトップのショートカットはかなり整理できる。OFFICEのバーに入れてしまえば良いのです。私はこれでかなりデスクトップを整理しました。

 あと今朝気づいたのは、「さあNews and analysis をhtmlにしようと持ったら、internet assistant for word をダウンしてないことに気づきました。しかし、落とすのに殆ど時間がかからなかった。でも、バージョンはかなり進んでました。3月14日に出るoffice97では、これはバンドルされているんでしょう。時間をかけて再立ち上げしたのですから、何か一つ発見をしないと。でも、このOFFICEのショートカットバーにいろいろなショートカットを落とし込むというのは、推薦ですよ。デスクトップの整理になる。ドラッグして落とせばよい。
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 バレンタイン。もらえないより、もらえた方が気分がよい。世の中やったり、もらったり。これ重要ですよね。よく贈答文化とか言われますが、変に押しつけがましいものでなければ、いいことだと思いますよ。義理もいやですが、まあエールの交換ですよ。ほんの多少でも、気持ちの。今年は日曜日に親戚の中学一年の子がインターネットを教えたら、もらったのが最初で、あれやこれやいただきやした。tks。予想外の人、遠くの人からのものが印象深いですよね。ワインをくれた個性派もいた。

 4、5年前にTBSの話題のサイドボードというラジオ番組に一週間に一度出ていたとき、「バレンタインデーは製菓会社の陰謀だ」という趣旨のことを言ったことがあります。南アフリカに行ったときに、ダイヤモンドのデビアスのビデオを見ていたら、日本で「ダイヤモンドを婚約指輪に」という習慣を作ったのは、実はデビアスだったということが分かって、ひどく腹を立てたことを覚えていて、「チョコ」もそうかと思って言ったのです。婚約指輪の話は本当ですよ。海外ではそんな習慣はない。デビアスが作った日本独自の習慣です。「給料の何ヶ月分」などと。日本の男性もかわいそうに。デビアスを儲けさせている。

 まあ、それに比べればバレンタインのチョコなんてかわいいもんですよ。たかだか数百円。ウー、でも後が恐い(^_^;)。

97年02月13日

 今日は、本当に珍しいパーティーに出席しました。「還暦前夜祭」。赤坂東急ホテルの14階の「金の間」で。集まった人、推定で180人くらい。男性8割、女性2割。少人数バンドが入って、歌われた歌の数13曲。予定では、14曲だったのに、今日の「13」に合わせたのかな...?

 誰の「還暦」かというと、私の後の東京マーケット・フォーカスのキャスターをしていらっしゃる三原淳雄さん。バレンタインデーの明日が誕生日と。ですから、「前夜祭」。一ヶ月ほど前にゴルフを一緒にしたとき、「お遊びでこういうことをやりますから...」と秘書の南雲さんに「伊藤さんも....」と言われて、「行きます」と言ってはいたものの、正直こんなに大規模な会だとは想像をしてませんでしたね。

 でも、正直言っていい会でした。だって、いいじゃないですか。還暦を「180人の知り合いに集まってもらって祝う」なんて。しかも、13曲のうち約半分の6曲は自分で歌っている。ディナーショーですよ。ウーン、まあ結構うまかった。でも、これからこういう会は増えるんでしょうな。私は昔から、「経済における祭り」の重要性をずっと指摘している男なのですが、今回もそれが立証された印象。1980年代の日本は経済そのものが、マーケットそのものが「祭り」だった。だから、結構皆楽しかった。今は、逆に「祭り」があまりにも少ない。ですから、何かと理由を付けて私は「祭り」を作ることにしている。「祭り」は、生活と人生に区切りとアイデアを生んでくれる。

 だから正直、「還暦前夜祭」は「座布団二枚」という感じ。もうちょっと「皆が参加...」という会にすると、もっと良いかもしれない。ホテルも、こういう会をもっともっと企画して売り込めば良いと思います。むろん、三原さんは自らのアイデアでなさっていましたが。
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 懐かしい人、新しい方にいっぱい会いましたな。一番びっくりしたのは、ピアノを弾いていた子が、昔よくいった赤坂の店でピアノを弾いていた子だったこと。向こうもこっちを覚えていて、「あっ」という感じ。この店によく行ったのは、もう10年以上前です。ニューヨークから帰ってきてしばらくしての。It's a small world !!

 結構名前の通った人では、国会議員の「小池 百合子」さん、筑波大学の「宮尾 尊弘」さんなど。三原さんの留学同級生の「小椋 けい」氏は最初から「これたら」ということだったのが、これず。他でも、クレスベールの瀬戸川さんとか知っている人が多かった。小池さんは、「地元では英語の唄は歌えないので」と「センチメンタルジャーニー」を歌ってました。

 あと、番組関係者もいっぱい来ていて、「おひさし」という感じ。パーティーの最初に去年私がキャスターで三原さんがゲストにいらっしたときに「もめた」場面がビデオで放送されて、懐かしかったな〜。番組もすっといくよりは、ちょっとトラぶった方が良い。放送しているときに、「この番組はなんでこんなに短いんだ....」と何度も言おうと思ったのですが、結局言わなかった。いっとけば良かった。

 中山ちゃん、田中とは、来週槇さんと卓を囲む約束をしました。僕もまた何かの会を企画しよっと。

97年02月12日

 せっかくお立ち寄りいただいたのに、済みません。今日は、長く書ける気分ではないのです。会社の私の隣に置いてあるパソコンが、立ち上がりこそうまくいくものの、一度インターネットで使うと、あとは「不正処理」通告が出て、使えなくなるトラブル。メーカーを呼んでも来ないし、「えいや」とハードディスクをフォーマットしました。完全なスタンドアローンだからできるんです。これに時間がかかりましたね。それに、win95を入れるまでにまた時間。その間にお客さんはくるし、丸の内に用はあるし。

 実はまだ完全に戻っていないのです。ダイヤルアップで何か一つ忘れていて、うまく行ってくれない。あとはソフトをいくつか入れれば完了ですが、また明日会社でそれをやらなければならないかと思うと、ちょっとキーボードに長くおつき合いしようと言う気にならないのです。でも人間って、忘れるんですね〜。自宅のパソコンを立ち上げている間は何回もやったことでしっかり覚えていたことでも、ちょっと順調に走り出すと忘れてしまう。一つトラぶっている原因は、自宅のパソコンは全部AT互換機なのに、会社のは98系なんです。やはりちょっと違う。慣れていない。
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 やはりG7の声明を素直に聞くようなマーケットではなかったですな。今日はブンデスが、「G7の声明を支持する」旨の声明を出して、ドル・マルクが1.69マルク台から1.67マルク台に落ちるなど激しい動き。まだしばらく、この激しい動きは続くでしょう。(だからといって、その後完全に落ち着くと言うこともないのですが.....)

97年02月11日

 ちーと、自慢させて下さい。以下は小生が2月3日の「News and analysis」に書いた今回のG7の予想です。結構完璧でしょ。
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とすれば、G7の場で出てくる結論をあえて予想すれば、次のようなものになる可能性が高いと思われる。
 
  1. 95年4月のG7以来の「秩序ある反転」(orderly reversal )方針が、かなりの成果を生んだことをうたう
  2. その上で、最近の為替相場の変動のスピードに懸念を表明する
  3. そして、為替市場の行き過ぎた相場変動を監視し、今後の為替相場の無秩序な変動には市場で緊密に連絡をとり、協調して行動する旨を表明する
 つまり、とりあえず現状維持を狙ってみると言うもの。
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 あの時点で、今回のG7が「秩序ある反転」(orderly reversal )の完了宣言をすると予想したのは少なかったと思うのですが、実はディーリングをしている人間としては、ここまでの予想でとどまってはいけないのです。この声明が出るときの為替相場の水準を予測し、その後の相場の動きを予測し、どこで売り、どこで買うのがよくて、そしてどこでそのオペレーションを終わりにするか、また顧客ディーラーだったら、どう顧客にアドバイスするか、が重要です。

 私は会社の為には、半分はエコノミスト的仕事を、半分はトレーダー的仕事(管理も含めて)をしていますから、その違いをいつも考えるのですが、実はエコノミスト的な仕事の方が遙かに楽です。難しいのは後者。なぜかというと、前者は「方向」だけ言えば良い。ドルはこっちの方向を向いている、経済はこうだ、と。しかし後者ではその「方向」に加えて、「タイミング」を予測しなければならない。いつその「方向」が始まり、いつ転換し、またいつ再開するのかと。

 実際には、日本で「エコノミスト」と呼ばれている連中の中には、「方向」さえも言わずに、「こういう方向であるべきだ、こうなるはずだ」としか言わないのが多い。130円の時も、150円の時も、80円の時も、そしてまた120円になったときも、「これからは円高です」と言い続けている人もいる。「財政支出さえすれば、日本経済は高度成長する」と言い続けている御仁もいる。マーフィの法則に、「止まった時計でも、一日に二度は正確な時間を刻す」というのがある。だから、私は此の手のエコノミストを「マーフィの時計」と呼んでほとんど相手にしない。10年もの時間がたてば、二度くらい円高局面はあるでしょう。成長率が高くなることもある。

 トレーダーより、一度有名になったエコノミストの方が「選手」寿命が長いのには、十分な理由がある。彼らは、しばしば同じことを言い続けて有名になっている。しかし、20年前の「高度成長」を当てたエコノミストを、今でも引っぱり出してくるマスコミも問題ですな。日本のエコノミスト業界からは、もっと若手が出てこないといけない。私などよりもっと若い連中です(ただし、彼らはしゃべり方がちょっと下手ですが (^_^)(^_^))。
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 実は、相場に携わっている人間にとって一番重要なのは、しばしば「方向」ではなく「タイミング」です。これが分かっていない人が多い。例えば、昨日テレビに出た私は、G7で出た声明についてはコメントしましたが、その後の相場のレベルについては言わなかった。「介入があるだろう」と示唆しましたが、それについてもレベルを言わなかった。しかし、実は一番重要なのは、そもそも「タイミング」が決定的に重要な相場の「方向」がどっちで、それを転換させるもの(例えば介入)があるとしたらどこで、どういう形で出て、相場がどの程度反応するかを読むことです。まあ、一般の人には関係ないから言いませんでしたが。

 相場の「方向」についても、知らず知らずのうちに「こうあるべきだ」という方向を入れてしまう人が多い。綺麗に説明できるファクターで。しかし、マーケットにはいろいろ理不尽な論理が入り込んでいます。公的な立場の人たちの矜持、資金を入れた人の立場。マーケットは基本的には利に賢い資金の集まりですから、当局よりも基本的にははるかに柔軟に動く。しかし、そうであってもマーケットには、いろいろな力が働きます。それをきちんと読まないといけない。ディーラーも少し年数を重ねると、知らず知らずに「こうあるべきだ」論に傾く人間がいる。いろいろなところから情報を集めるのがいやになるからです。海外の新聞も読まなくなる。そうなると、「自分はこう思う」で通そうとし、知らず知らずのうちに相場観が「べき論」になる。もうこういう人は勝てなくなる。相場は、不断の勉強ですなあ(^_^;)。そして、自分が知らないこととの格闘ですか。
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 ところで、今日は久しぶりにカラオケ屋に入って、その安さに驚愕しました。昼から横浜に家族で出かけて、親戚4家族で食事会をしたのですが、会場は「登良屋」という横浜松坂屋横の小さな店。小さいだけでなく、古いのですが結構うまい。横浜の人は、一回行かれるとよいと思います。電話番号は251-2271。そこを終わって、「それでは一時間」と子供5人を含めて全員で近くのカラオケ屋に入ったのですが、なんと料金は「1545円」。部屋借りですから、それっきり。食事の後ですから、頼むモノもあまりない。一人一時間100円ちょっとで遊んだ。こんな料金で成り立つんですかね。

 桜木町から帰途についたのが午後5時前。その時はまだ雨は降ってませんでしたが、渋谷に着く頃は冷たい雨。雨に降られたのは久しぶりでした。

97年02月10日

 今日は眠いざんす。11時過ぎに寝たのですが、とにかく起きたのが4時半。それからちらっと風呂を沸かして入って、車が来たのが5時。5分くらい待たせて乗り込み、テレビ東京に着いたのが、午前5時30分直前。番組は6時15分からですから、もうちょっと遅くても良いのに、局は万が一のことを考えて、ゲストを早く呼びたがる。ちょうど、もう一人のゲストの小原さんと一緒になり、同時に局に入りました。

 テレビ東京のアナウンサーは結構知っているのですが、吉野さんは初めて。ウーン、彼女は実物の方が良い。テレビ写りよりも。実物の方が。笑顔がかわいい。私のテーマは「G7」と決まっていて、答えやすい問題だったのですが、小原さんは今もっともセンシティブな問題の内容ですから、私から見ても気の毒なくらい気を使っていましたな。発言に。変なことを言うと、あとが怖いと。日本の業界も、アナリストに何か言われたくらいでがたがたするようでは、情けない。

 まあ、私が言ったことは今日の「News and analysis」に書いていることとほぼ同じですから、そちらを読んでいただくとして、そうそう山形君と久しぶりに会いましたな。彼女は、「マーケット・ライブ」の前後のニュース番組を担当している。また、彼女はホームページ作成の最終コーナーにかかっている。しかし、FTPのところで行き詰まり。「でも、だいたい分かりました」と言っていた。もう少しで、完成するでしょう。楽しみ。

 それにしても、激しい動きでしたな。番組の始まる前のシドニーのドル・円の安値が120円35銭。東京の日中に123円まで行きました。しばらく、落ち着きどころを探して右往左往するでしょう。「安定」を望んだG7の意図とは逆になりますが。
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 まあでも、為替でこんなに大騒ぎするのは日本だけでしょうな。数字が好きな国民性、多少の為替の変動にも「日本の盛衰」を見てしまう国民性、「相場とは動くものだ」ということに慣れていない国民性....などがあるのでしょう。しかし、マーケット・エコノミーが進展すると言うことは、そもそも今後は会社の規模だって伸縮するということでしょう。まあ、あまり大きな変化もなく生きてきた国民ですから、何でも変わるのが嫌いなのかもしれない。だとしたら、ドイツ人と同じで、この変化の激しい世界ではちょっと「柔軟性」に問題ありかも。
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 日中は、とっと帰って寝ようと思っていたら、ブローカーさんとの「飯会」の予定が入っていたことを思い出しました。場所は青山で近かったのですが、ちょい辛かったですな。ということで、本日はもうこれにて失礼させていただきやす。GOOD NIGHT.

97年02月09日

 G7から出てきた声明は、昨日事前に予想したとおりの内容(2月8日分参照)の、3ポイント文章でした。発表したワイゲルは、「3文章しかない。明確だ」と言っている。朝日などには、「ベルリン・メッセージ」という名が付けられたと書いてありますが、これを「3文合意」と呼ぶのもいいかもしれない。

 ("We discussed the developments on currency and financial markets.")
 "We believe that major misalignments in exchange markets, noted in our April 1995 communique, have been corrected.”
 "We reaffirmed our views that exchange rates should reflect economic fundamentals and that excess volatility is undesirable."
 "We agreed to monitor developments on the currency markets and to coooperate as appropriate."
 ワイゲルも、フランスの蔵相もこの合意は「満場一致」だったと述べている。しかし、昨日のDIARYで指摘した通り、「安定しろ」という方向性を与えない為替合意は、そもそも動くことをならい性にしている「マーケット」にはただちには受け入れは難しい。「マーケット・エコノミー」を無視することになる。合意をどのように担保するかでしょう。G7は難しい合意をした気がする。

 ただ、一つ考えておかなければならないのは、「アメリカが直前になってドルに対するスタンスを変えたこと、G7で相場安定が合意されたこと」を市場は真剣にとらえるべきだ、と各国首脳がG7直後に繰り返し言っている点。名うてのトレーダーだったルービンや、「orderly reversal」を演出してきた日本、欧州の通貨当局者が、マーケットから軽んじられる合意をし、威信を落とすとも考えられない。予想外のレベルで大規模な介入をしてくる可能性を考えておいた方がよさそうです。
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 昼前からは、品川で行われた親戚の法事に行きましたが、そこで中学一年の姪から面白い話を聞きました。「女子中学生のスカートの丈は、学年が上がるごとに10センチ上がる」というのです。というのも、あの世界も「秩序」が厳しくて、「下級生が上級生より短いスカートをはいてはならない」らしいのです。ですから3月になって3年生がいなくなると、それまで2年生だった女子のスカートが一斉に10センチ上がると。1年生のそれも相応に。

 スカートの丈だけではなく。例えば、例のあのルーズソックス。あれも、ルーズ、スーパールーズとあって、スーパールーズをはけるのは3年生だけだとか。また、ポケベルや携帯も、下級生が上級生より良いものを持つとバッシングにあうのだそうです。彼女はもっていないと言っていましたが、同級生(中学1年生)でもう4人ほどがポケベルを持っているという。中学生も3年になると、髪の毛に色素が混じるようになるとか。

 「SPEED」とか、今まで聞いたこともないグループの話をいっぱいしてましたな。帰りに高円寺の我が家にその子の一家(弟の一家)が寄ったのですが、中一のお姉ちゃんの方(下に小2の妹あり)はインターネットに張り付いたと思ったら、YAHOO JAPANの「芸能・タレント」のところを総なめにして、必要なプリントをとって、「面白かった。家でも欲しい」と言って帰っていきました。まあ、親がおされるでしょう。

97年02月08日

 夕方来た「朝日」「日経」、それに「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」の一面のトップ記事は、「アメリカのドル政策の変更」に関するものでした。ネットで見たニューヨーク・タイムズの一面トップもそうでしたし、ワシントン・ポストにも比較的大きな記事になっている。

 本当の意味で、アメリカが為替政策を変えたかどうかは微妙なところです。昨日も引用したルービンの

 「We've had a strong dollar for some time now.」
 は、「(私は)強いドルが自国の国益にかなうと信ずる」と言った後に、付け加えられている。ですから、アメリカは決してドルを弱くはしたくない。強くあって欲しいと思っている事実は変わらない。その意味では、アメリカの政策は変わっていない。

 ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストによると、ルービン財務長官はG7を前にしたワシントンでの記者会見で、「for some time now」のフレーズを、各回ごとに強調しながら、記者会見の間に合計4回使ったという。ということは、「ドルはもう十分上がった」と言っていて、さらに言外に「これ以上の上昇はちょっと」と言っているわけです。ウォール・ストリートを代表する財務長官であるルービンが、メイン・ストリート(自動車、鉄鋼などのアメリカの製造業)の要望に、少し歩み寄った印象がする。「これ以上ドルが上がると、アメリカの産業がピンチだ」という要望に。
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 このニュースが世界中の新聞の一面を飾るにふさわしいかは、ちょっと疑問の残るところです。為替の世界の人間には、確かに大きい。しかし、日曜日の朝発表になるG7の議長総括が、今信じられているように

  1. 95年4月以来のorderly reversalの意図は十分達成された
  2. 相場はその国のファンダメンタルズを反映すべきで、過度の相場変動は望ましくない
  3. 先進各国は、外国為替市場で緊密に協力する
 という内容になったとしても、これは相場に方向性を与えるものではない。「横ばっていろ」という方向性はありません。相場には。それは、変動する相場にもっとも無理を強いることになる。

 プラザ合意にしろ、95年4月にしろ、あとあと大きく思い出される「為替合意」は、相場に方向性を与えたものです。プラザはドル安、95年4月のG7合意は、「ドル反転」。「ルーブル合意」というのもありました。プラザ以降のドル安に歯止めをかけようとした合意ですが、この合意は影が薄い。なぜなら、今回と同じく「もう十分。止まって」という合意で、市場はとまどうのです。明日から何をしたら良いか。

 ドルは一端は下がるでしょう。しかし、アメリカに資本を置いておいた方が圧倒的に有利だ、という事実は動かせない。株も良いし、日独に比べて金利も高い。何よりも、アメリカは今、楽観論に満ちている。しかも、アメリカ政府も「持続的ドル安」を望んでいない。とすれば、「(ドルの)買い場」探しになる。ということは、ドルは値固めしたあと、上がるということです。介入警戒があるので、ゆっくりにしてもです。そして、その上がったときに、先進各国がどのような「行動」をするかがポイント。

 介入については、ドイツが極めて慎重。日本はどちらかといえば、やりたい口でしょう。アメリカは、なにせ名うてのトレーダーだったルービンが財務長官ですから、タイミングを見て、市場に一番効果的な方法を考えるでしょう。市場関係者が火傷をする形で。95年4月の場合も、合意から介入まで一ヶ月の間、各国中央銀行は基本的には逼塞していて、市場が「介入はない」と思い始めた時にやった。
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 しかし、介入してもまだアメリカが投資先として有利な事実は変わらない。ドルが急速に下がらないとしたら、ドルで資産を持っていた方が有利です。ですから、対米投資が遅れている投資家からは、ドル買いが入る。ウーン、今回の合意は結構難しい合意になりそうですな。

 全体的に言うと、当局が市場に容喙するのは、賛成できません。「市場は間違える」という人はいます。確かに。しかし、市場は利に賢い資金の集合ですから、「間違った」と思ったら方向を自然と変えてくる。そこには、矜持や立場はない。相場の変動を騒ぎすぎて、「これは日本に対する悲観論の表象だ」とか「日本売り」だとか騒がなければ、相場は「これは危ない」と思ったら逆の方向に行く。当局がレベルにこだわり、「介入」をあたかも国家的な仕事にしないよう要望したい。それよりも、「日本に資金を置きたい」と思うような国にするのが根本的な為替対策だと思います。マスコミも、為替レートの一円単位の動きを追うことなどやめて、もっと根っこの問題に視点を絞って欲しい。決して、悲観的にならずに.....

97年02月07日

 アメリカの1月の雇用統計(日本時間7日夜10時30分)を見て12時前には寝たら、8日の午前3時ごろ携帯電話でwake up。鳴っているうちには取れなくて、すぐに留守電を聞いたらルービンの発言に関する部下からの連絡。これまで一貫して、「強いドルはアメリカの国益」と述べていたルービンが、ベルリンでのG7を前にした記者会見でこの常套文句のあとに、

 「We've had a strong dollar for some time now. Some G7 countries have expressed concern about the recent declines in their currencies. We look forward to discussing these issues in Germany.」
 と述べたという。

 これは明らかに、アメリカの政策変化の前兆を示している。市場もその臭いを感じ取って、ドルが外国為替市場で急落。「for some time now」という表現には、「結構続いてきたから、いいんじゃない」というニュアンスがあるし、「他の諸国が懸念を表明している。それについて話し合う用意がある」という言葉の中には、「実は自分たちも懸念しているんだ」という意味合いが込められていると思う。話し合いをして、どういう形の声明が出、その声明がどのような行動で担保されるかがこれからの焦点。G7に関しては、「News and analysis」にアメリカの政策変化の可能性を指摘しておいたが、その方向になってきた。G7は面白くなりそうだ。部下には、必要な指示を行った。

 来週の月曜日(10日)の早朝(6時15分から)の「マーケット・ライブ」にテレビ東京の内山さんから頼まれて出ることになっている。15分番組。しかし、G7の直後、かつその日新聞がないということもあって、結構視聴率が高いかもしれない。朝5時に家に車が来るという。日曜日は早く寝よっと。この番組には以前も何回も出たが、その日は一日が長い。G7の声明は、おそらく日本時間の日曜日早朝に出ると思われる。95年の4月25日以来の重要なG7になる可能性がある。
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 2月2日にドメインの話を書いたら、昨日だったか興味深い記事をCybertimesで発見した。今までの、「com」「org」「net」などに加えて、7つの新しいトップ・レベル・ドメインを作る提案がなされているという。International Ad Hoc Committeeの最終答申に盛られているもの。新しく提案されている7つのトップ・レベル・ドメインは以下の通り。

・「firm」 for business firms
・「store」 for businesses that advertise goods for sale
・「web」 for organizations emphasizing activities related to the Web
・「arts」 for sites dealing primarily with cultural and entertainment activities
・「rec」 for sites dealing primarily with recreational and entertainment activities
・「info」 for providers of information services
・「nom」 for individuals.
 知らなかったんですが、今までの「com」「org」「net」というもっとも一般的なトップ・レベル・ドメインは、Network Solutions Inc. という会社が独占権を持ち、それを一般に使わせていたらしい。しかし、この新しい7つのトップ・レベル・ドメインについては、独占権を認めない方針だという。?番号と同じで、端末が増えれば必要なインターネット・ドメインも増える。新しいやつは、人目で業種が分かる。ただ、一般に使われるようになるのは、ちょっと先かもしれない。
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 金曜日の日中に、国際金融情報センターの大場理事長から電話をいただいた。昨日紹介したジョークに関する話。そこで笑い転げるようなジョークを一つ聞きましたが、ウーン、これは市場関係者にはちょっとかちんとくるやつ。でも、ジョークはいいですね。サイマルの村松さんも、「指導者たちのユーモア」でジョークの重要性を説いておられる。

97年02月06日

 うまいカレー屋、と言うより「インド料理屋」を教えてもらいました。赤坂の田町通り沿い、赤坂見附から歩いて3分くらいの左側のビルの二階。名前は、「MOTI」(モティ)。最近食べたインド料理では、一番まろやかでおいしかった。ライス・プディングはなかったのですが、料理だけで十分満足できます。部下の今西に教えてもらった。4人で食べましたが、久しぶりに腹一杯食べようと言う気持ちになった。?番号は、030-3584-3760です。

 インド料理というと、アショカとかマハラジャとかいう名前が浮かびますが、これらに比べても、カレーはまろやかだし、ナンはうまいし、是非一度試してみて下さい。
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 新着のロンドンからのジョークを。結構はやっているそうです。そうですか、ロンドンの方々。ある方から手に入れました。

 あるとき、ロンドンの銀行で働く4人の男達が視察ミッションに参加して、アフリカに行きました。4人は、イギリス人、フランス人、イタリア人、日本人でしたが、いずれも初めて見たアフリカ象の勇姿に大感激。それぞれがロンドンに帰ってから書いた銀行へのレポートでも、アフリカ象に言及したそうです。以下がそのレポートのテーマ。

 イギリス人:アフリカ象と産業革命の関係について
 フランス人:アフリカ象の性生活について
 イタリア人:アフリカ象とゾンビはどちらが恐いかについて
 日本人  :アフリカ象は日本経済と日本の金融市場をどうみているかについて

 今の日本人の自信のなさが結構よく現れている。象にまで「採点」を求めるほどの自信のなさ。しかし、日経もやっと昨日の社説などで、「超悲観論」からのゲットアウトを試みているようですね。昨日の社説は、結構よかった。やっとバランスが取れてきているような気がする。

 少し前の日本に関するジョークは、

 あるとき、豪華客船が難破しました。付近の孤島に、イギリス人、フランス人、イタリア人、日本人の男性客4人が漂着しました。その後まもなく、若くて美しいスウェーデンの女性客が1人やはりこの島に漂着してきました。彼女の魅力的な肢体とあわれもない服装のために男達の心は乱れ、抜け駆けを防ぐための緊急会議が開かれました。以下がその時の議事録。

 イタリア人:当然早いもの勝ちだよ
 フランス人:皆でシェアしよう
 イギリス人:女性の尊厳は尊重されるべきであり、云々......(長い)
 日本人  :今、東京からのファックスを待っている。結論はもう少し待って欲しい

 というもんだったそうです。このジョークは聞いたことがある。でも、ジョークがあるのは日本人だけではありませんよ。ドイツ人についても、アメリカ人についても、フランス人についてもいっぱいある。ジョークを集めることで有名なのは、国際金融情報センターの大場理事長ですが、私も結構集めている。何かあったら、教えて下さい。
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 日銀の独立論議が大詰めを迎えていますが、官邸のHPから渡った日本の官庁を集めたページがあって、そこを見ると、大蔵省の下に日本輸出入銀行や日本開発銀行と並んで日本銀行がある。でも、これはちょっと問題ではないのですかね。

97年02月05日

 またアメリカで大きな合併がありました。モルガン・スタンレーディーン・ウィッター・ディスカバー。アメリカで最大の金融サービス会社になるという。なかなか、相互補完的な、一見素晴らしい合併に見えます。ディーンは、証券の小売りとカード・ビジネスに強い。基本的にはドメの会社。逆に、モルガンは、専門的な投資マネッジメント、証券のアンダーライティングに強い代表的な投資銀行で、世界19カ国に27のオフィスを構える極めて国際的な会社。

 「合併」と聞くと、すぐにあちこちに先輩・友人がいますから、あの人はどうなるんだろうと思います。モルガンには、Kさんもいれば、Nさんもいる。会社が大きく多様化し強くなるのと、その会社の中にいるのとは、また違うんでしょうね。東銀三菱にもいっぱい知り合いがいますが、会社が強くなる一方で、従業員はなかなか大変な面がありそうです。株主になれば「賛成」、従業員になれば「反対」という合併は必ずあるのだと思う。資本主義の論理は、「株主の権益重視」が基本ですが。

 日本はどうなんでしょうか。そもそも、相互補完的な関係というのが難しい。というのは、証券なら証券で、銀行は銀行でかなり同質な会社が多いため。しかし、国際的な競争条件の激化の中では、大きな商売(リスクを取る)をするにはやはり大きな資本がいりますから、金融機関というのは大きくなるんでしょう。その大きくなる組織で、自分にしかできない仕事、自分の得意の仕事を見つけ、それを組織の中でアピールしていくのはかなり大変になりそうですな。
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 クリントンが一般教書演説で、「財政均衡」と同時に「教育」を重視した。「政府が問題でも、政府が解決策でもない」と二期目の就任演説で言ったクリントンですが、では「誰が問題で、誰に解決策か」と言えば「国民」しかない。その国民を「教育」するのが国家の仕事だというのが、ライッシュを労働長官にしていたころからのクリントンの考え方。それが良く出ている。グリーンスパンが言うように、「今まで自分がしていた仕事が技術革新で明日突然なくなるかもしれない」と労働者が心配して、労働賃金の引き上げも強く要求しないような変化の激しい時代。

 技術革新を取り入れた企業が労働者を必要に応じてレイオフするのは当然である、と考えるアメリカでは、では経済の主導権が民間に移った場合に国家に何ができるかと言えば、それは「国民の教育」になる。児童教育ばかりでなく、激しい技術革新の中で成人が「新しい技術を取得するための教育」、生涯教育も対象になるのでしょう。「平時における国家の最後の仕事は教育」というのは、「アメリカの教育は荒廃しているから」という背景があるにせよ、非常に説得力のある論法です。アメリカでは、国も国民も「次に何が必要か」が分かっている印象がする。
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 Niftyserveの金融プロフェッショナル・フォーラム(FKINYU)のシスオペのCABINさんから、「住信ニュースについて」ということで、「会員の要望にも強いものがありますので、何とかご協力をお願いできないか」とメール。去年までは毎号アップしていたのですが、その作業が大変だし、あまりレスもつかなかったし、フォーラムらしい意見の交換もなかったし、大体の方のINET対応もすんだろうからと今年に入ってアップしてこなかったんです。Niftyserveのこのフォーラムには。

 しかし、「アップへの会員の要望が強い」とのこと。皆さん、静かにお読みになっていたということでしょうか。INET上の「News and analysis」についても、今年の3月からはPDF化を予定しており、INET上でこれを読んでおられる方には今のうちにAcrobat readerをダウンロードしておいてほしいのですが、そうするとネット上でコピーすることができなくなります。しかし、きちっと整形される。

 FKINYUのご要望にはお応えしたいんですが、これは要検討ですな。
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 アメリカン・オンラインの日本進出について、「しら」さんより以下のURLを知らせてもらいました。http://www.jp.aol.com/。本気ですなこれは。文章情報以外のところで、どのくらい斬新さを出せるかがポイントです。

97年02月04日

 仙台は今日も一日雪でした。しかも、風があって寒い。道は大分綺麗になり歩きやすくなったんですけど、引き続き動きにくい。その中を90人近い方に来ていただきました。ウーン、私のURLとメール・アドレスをお教えしたんですが、どれだけ返事が来るか。今まで講演会でアドレスを公表してメールが来たのは、2回くらいしかない。日本人は何かと引っ込み思案なんですな。(^_^)(^_^)
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 それにしても、今回もラップトップ君が大活躍してくれましたな。ちょんぼを更新するためのFTPを使ってのホームページ書き換え、講演資料の最終的な作成、そのファックス送り、Niftyserve書き込み。これだけ役に立つと、連れてきて良かったと思う。本当は嫌なんですね。「こんな重いモノ」と思う。しかし、ないと仕事にならない。行く先々のホテルに同じモノがあればとも思いますが、通信の設定などは個々のコンピューター・ベースのものですから、それも意味がない。ということは、軽い、バッテリーの長持ちするマシーンを開発してもらうということですか。

 しかし今回の出張で一つ発見したのは、実はこのコンパック君(contura 410cx)はなかなか die hard だということです。新幹線の中、バッテリーの残りを示すランプが左に振れきったあとも、意識的に使ってみたのです。FTPもしましたし、ファックスもしました。ターミナル・アダプターと携帯電話を使って。しかし、こちとら冷や冷やしながらやっとんのに、問題なくできる。ウーン、そのうちバッテリーの残量を示すランプさえつかなくなった。それでも使っていたら、それでも使える。こうなると、突然切れる危険があるので、ソフトを麻雀ゲームにしてもまだ使える。

 そこで「ending the check」にしたのですが、バッテリーの残量表示ランプもかなりいい加減なものなんですな。早め早めにチャージしてくれということなんでしょう。新幹線の中で問題なのは、バッテリーの残量ではなく、通信をする場合のトンネルの位置です。やっとつながったと思ったら、あれ〜〜トンネル。アウト。東海道はだいたいどこら辺が心配なくできるか、知ってます。東北はあまり知らなかったのですが、栃木県の当たりは大丈夫です。
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 とこれまでは新幹線の中。帰り着いてメールチェックでISDNを使うと速い。何せ、携帯経由は9600ですから。ついでに見た海外の新聞の記事に、面白いニュースがありましたね。AOL(アメリカン・オンライン)が今年の春に日本に進出して、日本語で通信事業を始めるというのです。ワシントン・ポストに記事がある。アジアのPCの45%がある日本で商売をせずに、どこでするのかというのがAOLの基本的な考え方らしい。どのような形で進出してくるのやら。

 この記事の書き出しが面白い。

 「やくざ、相撲取り、寿司屋がインターネットにホームページを持ち、農民はデジタルカメラとインターネットを使って米の生長具合を点検し、政府はいじめ対策でHPを設けた日本.....にAOLは進出....」
 とある。誰が必要としてるんでしょうね。AOLなんて。この中で、「相撲取り」というのは、例えば「小錦」。例のあのIBMのサイトに同居しているのですが、私のリンクページのNTTの検索で「小錦」と打てば出てきます。ただし、「前園」と打つとえらいめにあう。要注意。
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  今朝起きてメールを見たら、あゆちゃんからメール。彼女は今、ホームページと格闘中。FTPがうまくいかないらしい。メールの時間を見ると、午前2時28分。その最後に、「では。私は会社に行って参ります!!」という一文。そうか、彼女はこの時間に会社に行って朝の番組を担当しているんだ。

97年02月03日

 外に出られません。「強風・波浪」注意報が今でも出ていて、「10年ぶりの大雪」(午後9時のNHKテレビ)の仙台におります。むろん、外には出られます。しかし、足下はひどい。間違うと転ぶ。それが嫌だからゆっくり歩く。それでも、革靴には雪が入ってくる。ちょっと、嫌な予感がしていたんです。「2月の仙台」と聞いて。

 しかし、新幹線から見た雪は綺麗でした。福島を過ぎて、蔵王の辺が。新幹線から「雪」を眺めるのは、ウーン、あまり記憶がない。東海道ではめったにありませんから。朝仙台支店に電話したら、「在来線は止まっている」という恐ろしい話。新幹線の中に閉じこめられては、と少し早めに出て、仙台までは順調でした。

 眺めていた雪は綺麗で最高でしたが、足下の雪は何ともやっかい、という奴です。でも、一度だけホテルを出ました。やはり仙台名物の「牛タン」が食べたくて。結構長い時間かかって歩き、ありつきました。歩いたせいか美味しかった。そこは、麦メシはありましたが、麦とろはありませんでした。仙台のパターンでしょうか。やはり、麦とろが欲しかった。

 新幹線から見た雪は、是非デジカメに残しておきたかったのですが、持ってませんでした。出張中は、やはり何回もディーリング・ルームに電話を入れることになります。明日は講演会などで、午後から忙しくなる。
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 講演が好きなのは、一回の講演につきやはり真剣に「何を話したらよいか」を考えるからです。むろん、誰が対象かも重要。この考えの巡らしの中で、今まで流されて見落としていたことなどが見えてくる。頭がまとまるのです。頭をまとめて、「レジメ」を書きます。一ヶ月くらいの前後だったらまあレジメではなく、話のフリンジを変えます。

 しかし、今回の場合は去年の暮れとは全く違う。結局、日曜日のかなりの時間を使って全面的に書き換えました。もう古いのは使えないんですね。ビッグ・バンを織り込んだ動きが始まっているし、その後にどういう経済が生まれてくるかもかなり見えてきている。相場も、円安のピッチは昨年末に予想した時より速かった。

 書き換えた「レジメ」は、プリントすると汚くなりますから、そのまま講演先(今回の場合は支店)にコンピューター出力でファックスし、必要枚数だけ用意してもらいます。これが昔よりかなり楽になった。いろいろなフォントで試して、どれが一番よく出るかも試しています。

 最近流行なのは、POWER POINTを使ったプレゼンテーション。私も二度ほどやったことがあります。しかし、講演先に「こうしてください」というと、まだ「それはなんでしょうか」というところが結構多い。設備が用意されているならFDを持って行くだけで良いのですが、設定までやらされてはちょっと。まあ、これから増えて行くんでしょうが。
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 ところで今日は大ちょんぼ発覚。95年4月25日のG7は、「(ドル相場の)秩序ある反転」を決めた有名なそれでしたが、その英語がなんと「Ordinary Reversal」になっていた。最近は英語の綴りはあちこちのデジタル情報からドラッグすることが多いので間違うことが無いんですが、これは失敗でした。むろん、「Orderly」。こういうときは、ワープロやエディターの「置き換え」機能が役立ちますね。

 「New and analysis」は直ってますが、文章を書いていると色々なことが起きるんです。頭が先に行って、文章をゆっくり見ていられない.....とうこともあります。(^_^)(^_^)綴りチェックがある英文ワープロを使っているニューヨーク・タイムズなどでも時々凄いのをやっている。まあ、愛嬌です。
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 雪はまだ降っておりまする。

97年02月02日

 あちこちから、メールが届いた一日でした。まず「com.gh」から。どこだと思います。「gh」は「ガーナ」でした。「de」のドイツ、「uk」のイギリスくらいまでは知ってましたが、「gh」は知りませんでした。私の職場から商社のダンナと結婚してガーナに行った女の子から結婚挨拶状が来て、そこにe-mail番号があったので「届くかな」と思いながら、「元気かい」とメールを打っていたのに対して、リターンが帰ってきたもの。

 「ガーナ」と言われても、ちょっと想像がつかないんですが、

「ゴルフ場もありますし、食料品とかは何でもあって、驚きます。ただし、ゴルフ場は、もちろんグリーンではなく、グレー(砂)でフェアウェイには草が生えています。そのため、いろんな家畜が、駆けずり回っていて(ブタ、ニワトリ、やぎ、羊、etc.)よく追いかけたりしています。町中家畜だらけなので最近はもう気にならなくなりましたが。(えさが無いみたいで痩せていて、皆下を向いてトコトコ歩いています。)」

「今は道路工事が激しく大きな立派な道路を造っています。突然砂の山ができて道がふさがれるのですごく困ります。ちゃんと立体交差点なんかもあるんですよ。意外と発展している安全な国です」

 とのこと。ああ、世界でまだ行ってない国がいっぱいある。南米も知らない。中米まで。アフリカは南の4カ国だけ。ガーナも行きたいですな。
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 アメリカの東海岸からは、藪中さんがレポートを送ってくれたのですが、その中にこんな質問がありました。
 『伊藤さんの秘技の中に、「Eメールを同時に多数の人に送って、かつ、受け 取った人が、CC:で同時に送られた人のアドレスがわからない」という方法があり ますか。私の知っている方法では、例えば、10人に送ったとき、おのおのが、それぞれのアドレスをわかってしまいます。これは、特にお客さんにEメールでレポートを送付するときに問題があります。もし、簡単な方法があれば、公開していただけませんか?』
 むろん「秘技」(^_^;)ということもないのですが、結構知らない人も多いみたいですので、取り上げました。私の答えは、以下の通りでした。  
 『あ、これは簡単です。BCC(BLIND CARBON COPY)を使えば良いのです。ユードラでも、ネットスケープでも、「BCC」は機能としてあります。BLINDですから、他の人には誰に送られているのか分かりません。これ知らない人が多いんですよね。ネットスケープでは、メール送信画面の「表示」のPULLDOWNのCARBON COPYの下にBLIND CARBON COPY というのがあるので、それをマークすると、バーにBCCが現れます。宛先を自分かなにかにしておいて、送りたい先を全部ここにいれるのです。それでOKです』
 というもの。私も時々送付先がCARBON COPYで20カ所にも達するメールをもらうことがありますが、これは受け取った方もびっくりしますよね。数ヶ月前には、プロバイダーがこれをやってきた。「BCC」は、まだ普及しきっていないようです。
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 欧州からは、フランクフルトの梅本さんから。ドイツ経済の現状について、私の問い合わせへの返信メール。メールは便利ですな。ところでドメインの「国別」の続きですが、数日前の日経産業新聞に特集記事があって、それによると「zm」はザンビア、「tr」はトルコ、「br」はブラジル、「kr」は韓国。なんと、南極にもドメインがありました。「aq」。

 「国別」の前は、日本では「ac」が「研究・教育機関」、「ad」が「ネットワーク管理組織」、「co」が「一般企業」、「go」が「政府」、「or」が「その他の組織」。しかし、インターネット発祥の地のアメリカは違いますね。「edu」が「研究・教育機関」、「net」が「ネットワーク管理組織、「com」が「一般企業」、「gov」が「政府機関」、「org」が「組織」。注意して多くのメールを見ていると自然に覚えますが、知っていても損ではない。

 あれ、東京大学の須藤先生のアドレスは確か「edu」でしたな....。まあ、私のメールアドレスも「com」で終わっている。国不明。目安です。

97年02月01日

 今日から2月ですか。今日メールをくれた人や、他の人の日記を見ると、「あっと言う間に1月が過ぎた」とあります。でも、小生は「結構いろいろ盛りだくさんだった」という印象ですね。盛りすぎて、月末につけが回ってきたのかもしれないんですけど。

 3日から仙台出張で、これはちょっと「腹が痛いので」というわけにはいかず、今日もかなり良くなったのですが、一日ほとんど外に出ませんでした。休養のため。(-_-)zzzか、本読んでるか、風呂に入ってるか。唯一外に出たのは夕方の20分くらいで、近くのIsetan-Queensに例の鍋の材料を手当しに。いつもよりちょっと人数が多くて、5人前くらい。ありましたね、「ナンプラー」も「しゃんさい」も。伊勢丹も捨てたもんじゃない。
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 今日読んだ面白いニュースとしては、「アメリカでAOL(アメリカン・オンライン)と契約している家庭は、契約していない家庭より平均してテレビを見る時間が一日あたり15分短い」というのありましたね。ちょっと考えると、「当たり前」と思い、もうちょっと考えると「ほんとかな」と思います。

 「当たり前」と考えるのは、人一人の人間は24時間の持ち時間しかありませんから、パソ通なりインターネットなりに時間を取られれば、その分テレビを見る時間が少なくなる。その意味で、「当然」。しかし一方、「家庭」となると我が家もそうですが、私がインターネットをしていても、家族はかってに延々とテレビを見ていたりする。だから、「家族単位では違うんではないかな」という気もする。

 私一人のケースを言うと、テレビに削く時間は確実に減っています。大体テレビには面白い番組が少ない。まあ、ソファーに横になって何気なしに見ている事はありましたが。いつも(?_?)に思うのは、「ケーブル・テレビは、100チャンネルを送れます」といった類の宣伝。問題なのは、チャンネルの数ではなく、「内容」だと思うわけです。2〜3のチャンネルしかなくても、面白い、興味深い番組をやってくれるなら十分。1000チャンネルあっても、何も面白くなければ意味がない。多様性も、重要なのは「中身」です。ケーブル・テレビに入ったとき、結構チャンネルをあちこち回して最初は面白がったのですが、結局「局」も「番組」も限られてくる。現在の東京の7局の番組の大部分さえくだらないものなのに、100にもなったらどうなるんでしょうかね。人一人には24時間しかない。

 でもこの15分。ネット業界には大きいんだそうです。テレビからコマーシャル料を分捕る格好の材料になるとか。日本のサイトでも、広告が目立つものが増えてきましたが、あれはどういう基準で広告料を決めているんでしょうかね。
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 「ウィンドウ切り替え」に関して書きましたが(30日)、アメリカから「プロ(?)の使う裏技をひとつ」ということで Mr.Ohtaがメールをくれました。

 10を超えるようなウィンドウを開き、マウスを使ってウィンドウ(プログラム)を切り替えるのはプロ(システム部門)でもつらい。その時に私たちが使うのは以下の方法です。

1.まずaltキーを押しっぱなしにする
2.次にtabキーを押す
3.windows95の配下で実行されているすべてのウィンドウが表示される
4.tabを1回押すと順次稼動しているプログラム(ウィンドウ)が選択される
5.目的のウィンドウ(プログラム)のところでaltキーを離す
6.目的のウィンドウが一番手前に表示される

 この方法のよいところはマウスを使って各プログラムの最大化/最小化をする必要が一切ないこと、切り替えの際に目的のウィンドウ(プログラム)にダイレクトにジャンプできること。

 これは仕えますな。「alt」+「esc」は、全部出てきてしまう。「alt」+「tab」は、特に動かしているプログラムが多いときに便利です。
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 今日の emoticon は、右の二つでした。「(-_-)zzz=寝てる」「(?_?)=疑問」


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