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2013
02/03
Sun

2013年02月03日(日曜日) リコーさんは再考を

day by day

(06:20)RICOHさんのオンラインストレージサービス「クオンプ」の停止に関して、私のまとまった考えを述べたいと思います。このサービスは「良い」と思い、今まで積極的に使ってきたし、自分が過去2年強に渡って写真のかなりの部分を預けてきた人間として。

ご存じない方にちょっと説明すると、このサービスは企業向けではなく一般の消費者向けに開始された日本発のクラウドサービスとしては、代表的なものの一つです。開始は確か2008年の5月で、私は2009年から盛んに使ってきた。撮った写真はほぼすべてここに投げてきたのです。容量も上げて、有料の利用者でもある。

このサービスのRICOHの開発チームの方々とお会いしたのは2010年01月15日の金曜日です。その時にサービスに対する私の希望を述べ、RICOHさんの担当者からはこの後の事業の展開などに関してちょっとした説明があり、互いに意見を交換した。

その時にもお伝えしたと思うのですが、私はずっと

「写真を預かるということは、その人の人生を預かること」
「よって、クラウドサービスを始めると言うことは、お金を預かる銀行より思い責任を負うこと」

という意見の持ち主です。今もその考え方を変えていません。3.11の地震・津波にあわれた方々が一枚の写真を求めて歩かれている姿を見ると、「写真はかくも大事なものなのだ」ということが良く分かる。その写真を預かるのだから、「(RICOHさんには)それなりきの覚悟がおありだろう」と思っていた。

ところが利用者に送られてきたのは『リコー クオンプ事務局からのお知らせ 【重要】「クオンプ」サービス終了のお知らせ』というたった一通のメールだけ。なぜそういう結論に至ったのかの説明もない。これは利用者としては納得出来ない。

詰まるところ「儲からなかった」というのが理由でしょう。それに社内の力関係の変化などが絡んでいる可能性が高い。しかしその会社が始めたサービスというのは、特にクラウドサービスは始めた以上「儲からないからやめ」ということは簡単には出来ない筈です。本来そんな軽いものではない、と思う。だって預かるのはお金よりも重い「思い出」や「データ」ですよ

ダウンロードすれば確かに消えない。しかしこのサービスを使っている人はかなりの量のデータを置いているはずです。多分その一挙ダウンロードにはかなりの時間が必要となる筈ですし、ネットワークへの負荷もばかにならないと思う。だってかなりの枚数の写真をアップロードするのにも時間がかかりますし、動画(のアップロード)はもっと長い時間を要した。ダウンロードも同じ事でしょう。

で、古くからの利用者の一人としてRICOHさんには

  1. サービスを「停止する」という決定を取り消してサービスを続ける
  2. それが無理なら、他社への移管を含めて改めてサービスの受け皿探しをして欲しい
  3. それでも「停止」なら、サービス打ち切りの際のごたごたで「写真」や「データ」のセキュリティが失われないようにして欲しい
ということを要望したい。「2」と「3」が重要です。日本発のクラウドサービスの代表格がこのような形で「停止」になるのは残念だし、こんな形でのクラウドサービスの打ち切りが前例になって欲しくない。そう思います。
06:19
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