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2011
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2011年04月04日(月曜日) こまったちゃん

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(22:20)今週の金曜日だと思っていたのですが、今日発表されたんですね。東日本大震災発生の3月12日以降の企業からの回答を再集計した日銀の短観(3月調査分)です。

それによると、大企業製造業の業況判断指数(DI=「良い」から「悪い」を引いた割合)は震災発生前の3月11日回収分までがプラス7だったのに対し、発生後の回収分はプラス6と悪化。しかし直近の下げ幅は少ない。景気はそこそこ良かったんですよ。

対して、先行き(6月)は11日回収分までがプラス3だったのが、発生後の回収分はマイナス2と落ち込んだ。これは大きい。プラスがマイナスですから。多分、これが私が今見ている日本経済の実感に近い。

なぜなら、私が歩く関東のデパートも家電量販店もがらがら、ホテルや旅館も特に東京を含めて東日本では大幅な空きが目立つ。宮城の帰りに立ち寄った天童のホテルも、「キャンセル続きで」と嘆いていました。

「こんな状態で、被災地に近いところでどうやって雇用を広げられるのだろう」「被災した人は特に仕事が欲しいのに」と思いました。経済が強くなければ、被災地、被災者も救えない。なのに日本の経済活動は、明らかに大幅に低下している。

その背景の一つが一種の「自粛ムード」。花見まで自粛しよう、というような声も聞こえる。しかし夜桜見学で大量の電気を使うならいざ知らず、昼間の花見は良いだろうし、それまで「自粛」というのはどうでしょうか。企業も新製品を発表し、コンベンションもやるべきです。

毎年大勢の方が見に来る京都の都踊り(4月1日開演)も、会場の座席は「キャンセル続き」で後ろはかなり空いているという。筆者が景気ウォッチャー調査的に歩いている中で見て、震災後は日本の各種経済活動は明らかに萎縮している。日曜日に新宿の西口を歩いたのですが、人が少なくてがっかりしました。

印象だけでなく統計を見ても、3月の日本の新車販売は37%も減少した。日本自動車販売協会連合会のまとめ(国内で販売された軽自動車を除く新車の台数)では、各社とも大幅な販売減を記録し、三菱自動車工業が47%の減少となったのをはじめ、富士重工業が46%、トヨタ自動車が45%の減少。日産自動車とマツダが各37%の減少となったと言う。

日本の新車販売は、エコカー補助金が終了した去年9月以降は落ちこみが続いていたものの、3月上旬には前年を上回る水準まで持ち直していた。しかし、震災発生後は大幅な減少になっているもの。経済の中で占める車の比率は高いだけに、新車の販売に急ブレーキがかかったのは大きな懸念材料である。

軽乗用車に乗り換えがあったのならまだ良いが、実際には軽自動車の3月の新車の販売台数も31%減少して15万8210台と大幅な落ち込み。気持ちは分かる。しかし、「自粛」を「自粛」しないと、次の日銀短観はかなり困ったことになりそうだ。

22:44
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