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2011
04/14
Thu

2011年04月14日(木曜日) そのために、俊輔を外す

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 (01:58)久しぶりにウォール・ストリート・ジャーナルやFTなどの英字紙をゆっくり読んでいますが、ちょっと見落としていると世界は動いているなという印象。

 今まで「BRICs」と書いていたのが、今後は「BRICS」になるかもしれない、という話はウォール・ストリート・ジャーナルにある。というのもあまり日本では報道されないのですが、今中国の海南島でお馴染みのBRICsの首脳により会合が開かれているのです。BRICsと言えば、中国、インド、ロシア、ブラジル。首脳による会合は2009年くらいからやっているらしい。先進国グループ(G7)に対する途上国の発言力を高める狙い。

今日取材に行った東京大学駒場生産技術研究所  しかし今年は開催国の中国が南アフリカを呼んだ。South Africa ですから、新聞の見出しが今までのBRICsとか「BRIC countries」から「BRICS」になった。「s」が大文字になったのです。

 もっともこの記事によれば、この5カ国はむろん一枚岩ではない。インド、ブラジル、南アフリカはちゃんとした民主主義国家です。対して、中国とロシアは権威主義的な、どちらかと言えば権力主義的な国家体制にある。中国は明確に、ロシアはやや民主主義を拒否している面がある。

 工業化の度合いも違う。中国の安い人民元と強い競争力は多くの先進国の頭痛の種ですが、それはブラジルや南アフリカにとっても同じ。しかし、通貨制度などで先進国に一言言いたいということでは共通の利害を持っている。

 直ぐに国際世界、国際経済に大きな影響力を持つというわけではないが、「BRICS」の動きには注意しておいた方が良い。同紙の見出しは、「China seeks heft for BRICS :Emerging-economy group's summit faces pitfall」とある。

 ウォール・ストリート・ジャーナルにはちょっと気になるニュースとして、インドネシアが軍のパイロットの練習機の優先サプライヤーに韓国の国営航空機メーカーを選んだ、というニュース。知りませんでした。韓国が「国営航空機メーカー」を持っているなんて。

 両紙とも、福島第一原子力発電所の原発事故の深刻度が「レベル7」に引き上げられたことは取り上げているが、どちらも違和感を残しながらと言ったところでしょうか。FTには「Fukushima rating: bad but not worse」とある。

 日本国内の新聞には、「やっと認めたか」という論調の新聞記事・社説などが多いが、海外の見方は「チェルノブイリと同じじゃないだろう」というのが多い。過小評価に振れていた針が今度は過大評価に振れた、という見方もある。

 私にとって違和感があるのは、最初レベル4で始まって、長くレベル5に据え置かれていた暫定評価がなぜ突然「レベル7」なのかという点です。ところが政府部内では「レベル7」は3月末で意識されていたらしい。ではなぜその時にそう言わなかったのか。時期を遅らせたのには理由があるのではないか、と思わせる。

 そういったときに、「当面住めないだろう。10年住めないのか、20年住めないのか。そういう人を内陸部に住まわせるエコタウンのような都市を考えなければならない」などという首相発言が伝わると、「関連があるのでは」と思ったりしてしまう。ここでも「言った、言わない」の泥試合。日本の政治の機能不全は、「困ったものです」では済まない段階になりつつある。こっちこそ「レベル7」か。

 ところで、今日からちょっとドキドキする本を読み始めました。JAPANの遠藤が書いた「信頼する力―ジャパン躍進の真実と課題」という本です。岡田監督がサッカーワールドカップ南アフリカ大会の直前に遠藤を部屋に呼んで、「そのために、俊輔を外す」と言った場面がのっけから出てくる。

 「ゲームキャプテンを祐二からハセ(長谷部)にする」という部分もある。なぜ岡田ジャパンは南アフリカ大会で躍進できたのか、と肝の部分が遠藤の本に書かれている。あと2日くらいのうちに読み終えたいが、のっけからドキドキさせてくれる本は久しぶりです。

02:38
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