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2011
11/20
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2011年11月20日(日曜日) おめでとう

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(23:35)久しぶりに、テレビのスポーツ中継で感動したな。優勝決定後のソフトバンクの秋山監督のインタビュー。

アナウンサーの、「さあ、いよいよアジア制覇ですね....」とかいう決まり切った陳腐な質問を遮って、「その前に.....」で始まった3.11の震災と原発事故の被害者に対する言葉にです。「今年は3月11日に悲しい震災があり、被災者に勇気を与えようと12球団が一丸となった。第7戦まで選手たちが力を出し、勇気を与えられたと思う」と。

アナウンサーの質問が悪いというわけではない。毎年アナウンサーはそれを日本シリーズ優勝インタビューの最後の方に聞いている。去年もそうだ。しかし正直、日本の我々には、日本一のプロ野球チームがアジア一になることは当たり前だと思っているし、実際にそれほど関心があるわけではない。だからどうでもいいのだ。

そうではなく、秋山監督があの感動にまだ浸っている、心を揺さぶられている中、そして言葉が良く出てこない中で、震災に遭った、被害にあわれた方々に対する気持ちを忘れていなかったというのが素晴らしいと思うのです。

秋山監督の、言葉もあまり出なかった気持ちはよく分かる。ずっとソフトバンクは日本シリーズに出る前に敗れていた。パリーグの日本シリーズ出場チームになれなかったのだ。リーグ制覇しても。去年もロッテに負けた。今年は首尾良く出てきたが、それでも日本シリーズに負ければ、ソフトバンクの「呪縛脱出」は中途半端で終わるところだった。

このシリーズを考えて見ても、まだ地元で一勝もしていなかった。「見ていて、地元のチームは勝てないという気がする」という落合監督の第六戦の後の発言もあった。もしその通りだとしたら、中日が第七戦を制しても良かった。心理戦? 多分、秋山監督の頭の中はいろいろなことがごちゃごちゃになっていたと思う。

そうした中で、インタビューの最中に出てきた秋山監督の震災に対する言葉。これは秋山監督がこのことをずっと頭の中に入れていたこと、忘れていなかったことを意味している。そこが素晴らしいと思うわけです。落合監督だったらどうしただろうか、と思う。MVPの小久保も震災の事に触れていた。素晴らしい。優勝チームに相応しい。

中日もセリーグを制して出てきたのだから力はあると思う。しかしこのチームは、今シリーズを通じて、一試合で2点を取るのがやっとのチームだった。ソフトバンクに完封された試合が2試合もあった。2対1で3勝しただけ。確か7試合やって、合計で二桁の得点に達していない。最終的に中日のこのシリーズでのチーム打率は1割5分前後だろう。

酷い貧打だ。このチームを勝者として送り出さざるを得なかったセリーグというリーグそのものが反省すべきだ。おまけにあるチームでは実にみっともない内紛を日本シリーズと相前後して起こしている。あんなリーグには関心が持てない。二年連続パリーグのチームが日本一になったのには理由があると思う。

見ていてまだソフトバンクの方に「野球の可能性」を感じた。シリーズ全体が貧打でまるでサッカーを見ているようだった。だからこそ心理戦はあったが、「2点、3点、時には4点が一挙に入る」という野球らしい場面が、数えるほどしかなかったシリーズ。面白くなかったが、ソフトバンクの方に可能性を感じたし、選手のキャラも良かった。

実はこの番組で午後9時までテレビ局に居たので、試合を見たのは7回の途中からだ。だからもう一度秋山監督のインタビューまでを見直してみたい。ソフトバンクには、心から「おめでとう」と言いたい。

23:59
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