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2012
12/17
Mon

2012年12月17日(月曜日) 使い捨て比率 5割

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(09:15)それにしても私は愕然とします。

「308-66=242」

何かというと、最初の308は言うまでもなく前回の総選挙で民主党が取った議席です。「66」が何かというと、今回民主党が取った議席「57」に、「未来」が取った議席「9」を足したものです。「9」の大部分はご自身を含めて小沢一郎さんに従った民主党分派組です。

つまり前回は当選していた308人のうち242人が落選した。242人と言えば、480が定数の衆議院の半分以上です。ちょっと刺激的な表現が許されるとすれば、有権者は前回選んだ国会議員(衆議院議員)の半分以上を「使い捨てにした」ということになる。

「たいして使ってない人もいる」のは確かです。しかし3年以上もバッジを付けていたのだから、特に選挙区の人は何かしら(葬式とか)に国会議員を使ってきたはずです。しかし480人のうち半分以上を「あかん」「もういらん」と捨てた。

再び使ってみようという民意で復活してきた人は今回は自民党に多い。その復活は前回の総選挙での敗北からの復活、言ってみれば使い直しである。確か小泉郵政選挙では自民党の議席獲得は296だった。それが前回選挙(政権交代選挙)で119(公示時点は118)になった。つまり177人が使い捨てられた。480に対する使い捨て率は36.9%だった。今回は50%超。

考え方だが、「小選挙区」で敗北し「比例代表」でかろうじて議席を維持した議員(菅前総理を含めて)も多いが、それは失礼に当たるかも知れないが「使い捨てられた議員」の仲間に入れても良いかもしれない。「党の名前でやっと救ってもらっている」わけだから。そうすると、使い捨て比率はもっと高くなる。

もっぱら敗北政党に関して大枠で述べていますが、昨日も書いた通り今回の選挙は「風なきランドスライド」です。自民党に風は吹いていなかった。それは安倍さん自身が認めている。それでも民主党では前回当選した308人のうち242人が有権者によって捨てられた。これは凄まじい「国会議員の使い捨て比率」でしょう。一発芸人が翌年消えていく率に「接近」したと言える。

であるが故に、勝った自民党議員の顔も総じて引き締まっていた。昨日の東京FMの特番でも、自民党の本部に詰めていた鈴木記者は、「自民党本部には驕りが見られないことが特徴だ」と報告してくれた。

石破幹事長はさかんに「驕ってはならない」と周囲に言っていたそうだ。あの馬鹿げた「万歳三唱」を控えた議員も北海道を中心にいた。「(次は自分が)使い捨てられる恐怖」があったのだろう。彼等の仕事がこれからであることを考えれば、万歳見送りは当然だ。

それは、石破さんの個性、ウリだけではない。今後の3年余りがだらしないものになれば、日本の有権者は容赦なく今度は自民党(議員)を使い捨てにするだろう。国民は「風」がなくても野党に政権を簡単に渡し、与党を呵責なくパニッシュすることが分かった。

これは日本の政治の「前進」でしょうか、それとも「混乱」でしょうか。ケース・バイ・ケース。どちらにしても「有権者の選択」です。民主主義は選挙に一票を投じる有権者の意思で動くことになっている。投票しなかった人は投票をした人に「白紙委任した」と考えられる。

もう一つ。今後の日本の政治シーンには興味深い現象が生ずる可能性がある。民主は税・社会保障で自民党・公明党と政策協定を結んだ。一方予想される自民党の安倍総裁は「維新」の橋下さんと近い。

だから橋下さんは「総理大臣指名選挙では安倍さんを入れる」と言っている。ということは、出来上がるであろう自公政権は「場合によっては民主とも維新とも部分連合(政策ごと)を組む可能性がある」ということだ。

325+57+54=436という数は、「当該政策」については圧倒的な賛同者を得ると言うことだ。このような政策の進み方をした場合には、その政策が仮に正しいとすれば「日本の大きな前進」となる。しかし、その政策・外交が間違っていれば「日本の大きな誤謬」になるということだ。

09:53
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