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2014
12/15
Mon

試されるのはこれからですよ....

day by day
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 (06:45)ははは、菅直人元総理大臣が最後の比例滑り込みですか。ラッキーな人だ。もっとも選挙区選挙では負けているので、今後の影響力は一段と落ちるでしょう。それよりも民主党は党首が比例名簿に名前を載せてもまだ議員でありつづけることが出来なかった。相も変わらず「ピンチ」の連続です。

 選挙はいつも関連する人には「泣き笑い」なんでしょうが、比較的名前の知られた人にとっては、「泣き」が多かったようで。いちいち名前は挙げませんが。でもそれに応じて目立った、信頼できそうな人が出てきているか」と言えば「ノー」。困ったものです。

 衆議院選挙全体を一言で表するなら、「勝負にならなかった」というのが当たっているのではない。まさに任期半ばでの、そして年末のこの時期での選挙実施については、「理不尽」、そこまで行かなくても「不納得」と考える人が多かった。にもかかわらずの、自公連立与党の300を大きく超える圧倒的多数維持の結果。

 野党各党の態勢が整わなかったし、それが安倍首相の狙いであったことは確かですが、それにしても野党各党は視認できるような反撃ののろしも上げられなかった。それは、要するに政策にしろ、党首の個性にしろ「国民に対する訴求力の欠如」が明らかだったと言うことです。

 つまり常日頃の活動が国民から「なんだかな」と思われていた。選挙の直前に消えた政党のオーナー的存在で「選挙にめっぽう強い」と言われた元代表が落選したのは「今その人が何をしているのか」に選挙民の視点が移ってきたことを示すし、「次世代の党」が象徴的存在の方を初め多くが惨敗になったのも、「選挙直前の立党では訴求力なし」ということだったと思う。

 なにせ「次世代の党」は私が公示直後に新宿で聞いた同党選挙カーの最初の一言が、「どうぞ私たちの党の名前を覚えて下さい」だった。勝負になるわけがなかった。その点名前の浸透度が高く、「ぶれていない」との印象を国民に少しでも与えることが出来た共産党の議席2.5倍増は、今後の野党にとって参考になる。

 これは筆者の推測だが、「(あまり望ましくない選挙を実施した)自民党には入れたくない。しかし他の主要野党にも入れる気にならない」という人が、それほど数多くではなかったが共産党に票を入れた結果だと思う。これは選挙後の詳しい調査で明らかになるでしょう。

 もっとも、「軒並み国民の信を得たと言える希望議席に達しなかった民主、維新など野党各党」の間では、「自民に対抗する勢力をどう作るか」で議論が高まりそうだ。その過程でまた党の分裂、馴染みのない政党名の登場と言うことで、それが一層国民の野党離れを促す危険性もある。

 だってそうでしょう。例えば2年前の選挙の比例で「みんな」に票を入れた人は、今回はその名前を名簿に発見することすら出来なかったし、「みんなの党の人だからと選挙区選挙で一票を入れた人は皆みんなの党の人ではなくなっていた」わけですから。これが全体的な野党への不信に繋がっている。「明日は何が起きているか分からない野党」ということだ。

 つまり自分が入れた一票が、一瞬先はどこに帰着するか不明という現実。だとしたら、自分が入れた票の人物が将来もこの政党に所属していてくれるだろう、と思われる自民党が安定した戦いをしたのは頷ける。

 今回の日本の選挙結果に対して、海外の見方は「Abe Secures Landslide Win」とか「Japan Election Gives Abenomics Second Wind」といった常識的な見出しを並べているが、少し掘り下げた記事には「For Abe, Now Comes the Hard Part」など面白い見方もある。

 この記事の副見出しは「Japanese Prime Minister Must Decide How to Spend Fresh Political Capital」というもので、つまり「安倍首相は新たな政治的基盤(パワー、ベース)を得たが、それをどう使うか決めなければならないのはこれからだ」というもの。実は筆者もそう思う。

 言って見れば国民には「他に望ましい選択肢がないが故に、またしても自民党に大勝を与えてしまった」という気持ち(ある意味悔恨の)が心のどこかに残る。それは逆に、「期待することをしっかりしてくれないと、次はないですよ」という気持ちが裏返しでもある。つまり今月からの安倍内閣は、「以前に増して強い国民の監視と期待の中での船出」となる。

 具体的には「アベノミクスの成果の全国的、全国民的広がりの確保」であり、その面では地方創生、規制の緩和による経済活動の活発化、女性の社会進出の促進とそれに関連する具体的措置などだ。何よりも「より多くの人が実感できる経済活動の活発化」が重要だ。

 それにはいわゆる「第三の矢」の具体化による今の「リセッション」状態からの脱出、経済活動の活性化が不可欠だ。安倍首相は、集団的自衛権の行使を担保する安保法制の確立などにより強い興味がありそうだが、恐らくそれは国民の期待の方向性とは違う。そこをはき違えないことが今後の安倍政権の航続距離を測るバロメーターになりそうだ。

07:19
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