日々のライブな情報ページ

2015
03/03
Tue

顕在化する人手不足

day by day
EOF; } ?>

(07:25)週末に、「日本もアメリカもやや人手不足の国になりつつあるのかもしれない」と思いました。

 実はこの日曜日ですが、箱根に向かう途中である名前の知れたファミリー・レストランチェーンに入ったのです。昼飯時でしたが、明らかにテーブルの多くは食べ終えている。しかしどうやら人員不足で、食べ終えたテーブルの食器を後片付けすることが出来ていない。数少ない店員は走り回っているのに。

 よって新しい客をテーブルに誘導できずに、お客さんが店の入り口で行列を作っているのです。「あーーーあ、人手さえあって、テーブルを後片付けできれば次々に新しいお客さんを店内に入れて店を回転できるのに」と思いました。まあでも、店全体が人手不足で、そもそも回っていない感じもした。

 最近、日本のそこかしこで、「人手不足現象」が顕在化している。少し前は見られなかった現象で、もしかしたら徐々に景気が上向いている証拠かも知れない。実際にアルバイトなどの賃金は上がってきているとの報道もある。

 人手不足は、アメリカでも同じようです。週末に読んだウォール・ストリート・ジャーナルには、アメリカでは思わぬところで「人手不足が深刻化している」という記事がありました。「Wages Rise at Restaurants as Labor Market Tightens Food-service employment surges, growing twice as fast as overall payrolls」というタイトルの記事でした。

 それによると、チップをもらえる店表の仕事(ウエーターとか)ではなく、レストランの中の仕事をする人、例えば皿洗いとかをする人が足りなくなっている、との報道です。その結果、このセクターで働く人の賃金が平均の二倍のペースで上がっているというのです。

 先日アメリカでは小売り最大手のウォールマートが店で働く人の労働賃金を上げると発表して大きな話題になった。「低賃金労働をさせる会社の代表」と非難されていた同社ですから、オバマ大統領にも目をつけられて「企業の社会的責任」で上げたという説もある。

 しかしどうやら「今までの賃金では人が集まらなくなった」というのが一因であるらしい。ということは今後こうした「人手不足を背景とする賃金の上昇」が、日本でもアメリカでも「働く人全体の賃金のかさ上げ」に繋がる可能性がある。これは国民経済的には良いことです。

 購買力を持てる人の裾野が広がるし、下がり気味の物価に対しても「上昇圧力」がかかることになる。アメリカでは今週末に今年1月の雇用統計が発表になる。最大のポイントは「賃金の伸びがどの程度になっているのか」です。

03:14
EOF; } ?>
ページの先頭へ
twitter
伊藤洋一公式Twitterアカウント

サーチ


カテゴリー


最新の記事

カレンダー

キーワード