(11:05)もう混乱が極まっていますね。「12日まで」がEU自身が設定した交渉期限ですが、既にそれを大きく超えた。そしてまだユーロ圏首脳会議は終わらず。
BBCが財務相会議段階での合意草案を載せているのですが、これを見ると完全に「EU、またはユーロ圏の他の18カ国によるギリシャ管理」というイメージです。ギリシャとしてはこれは「飲めない」と思うか、「議会通過が心配」となるでしょう。
前提として、「税制改革、年金改革など財政再建案の中味6項目に関して、15日夜までの国内法制化」を前提としているため。それがあって初めて「支援を巡る真剣な話し合い」に入るとしている。ということはギリシャの国内政治は「これからチプラスが針のむしろに座る」という意味で、極めて難しい状況になる。財務相会合段階での草案には
「3」は完全に「ギリシャ管理」の条項です。主権も何もあったもんじゃない。もっとも、下の二つはまだ進行中のサミットの結論としては外される見通しだという。ギリシャは15日までに財政再建案に盛られた中味を「政策」とするための立法化を終えられるのかどうか。
終えたあとで、木曜日にドイツ議会が開かれ、さらに金曜日にユーロ圏財務相会合を開いて、「そこで正式にギリシャ支援の話し合いを始める」という手順を準備している模様。
ただし、ドイツ議会ばかりでなくユーロ参加国で議会承認が必要な他の5カ国(オランダ、フィンランド、オーストリア、スロバキア、エストニア)が「ギリシャの法制化は十分」と判断するかどうかは不明(特にフィンランド)。法制化も終わっていないのだから当然だろう。
「まだ先行きは長い」ということです。チプラスのことだから、「こんなのには耐えられない」と言うかも知れない。その場合何が起きるのか。可能性としては「やっぱり離脱だ」というのもあり得る。借金したら最後は足下を見られる、というギリシャの悲しい状況。