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2016
06/11
Sat

離脱派に勢い....英国民投票

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 (10:40)普段は読まない新聞なのですが、英国民投票に関する興味深い世論調査結果を載せているというので覗いてみたら、見出しが「EU Referendum: Massive swing to Brexitーwith just 12 days to go」ですか。massive ね。

 中味を読んでみると、「These figures are weighted to take account of people's likelihood to vote.」(実際に投票に行くかどうかを勘案)という前提で、離脱派(The Leave Camp というらしい)が55%の支持を集め、残留派(The Remain Camp)の45%を10パーセンテージポイントも上回ったと。「weighted to take .....」しなくても、離脱派が53%、残留派が47%だそうな。

 ORB というのは英調査会社で、一年前から同紙の為にこの問題での調査を開始。対象は2000人。ちょうど一年前に実施したときには離脱派は45%で、残留派が55%。つまり今回の調査ではそれがちょうどひっくり返ったと述べている。だから「massive」だと。

 ちょうど一ヶ月前にも同様の調査をしていて、その時は離脱派51%、残留派49%で拮抗していたという。だから離脱派が劇的に増えたと言えるが、そもそも「離脱派の数字が大きく出やすい調査」だとも言える。他の調査では拮抗が多い。

 前回の英総選挙の際の世論調査は「予測大外れ」で散々だったのですが、今回はどうでしょうか。また他の調査はこれからどうなるのか。いずれにせよ、今回のインディペンデントの調査ほど「離脱派が優位に立った」とする調査は初めてだと思う。これでは世界のマーケットでポンドとユーロが急落して、リスク回避通貨、例えば円などが上がるのは理解できる。

 しかもドイツのショイブレ蔵相はこの調査とは関係なく、「イギリスがEU離脱すれば、他の加盟国の中にもEU離脱を考える国も出てくる」と言ったので、ドドドと関連通貨が売られた。ニューヨーク市場を見ると、ポンド・円は高値155円05銭だったのが、安値は151円48銭。ユーロ・円の安値は119円90銭。120円割れは2013年の春以来。

 要するに「リスク回避」の動きが広まったということで、リスク回避は世界的な債券相場の上昇をももたらしている。それが今朝の日経一面のトップ記事です。私は少し前に「ニアゼロ経済成長の時代」という概念を提示しましたが、それと裏表です。

 今朝の日経には7面に「疲弊する地方 離脱の波」という記事があって、これが参考になる。日本に伝えられてくるイギリスと、伝えられてこないイギリス。伝えられるアメリカと、伝えられないアメリカの民衆の生活。いろいろです。

 それにしても、この記事にも出ているが「煩雑なEUの規制、規則」は、「自由」を重んじるアングロ・サクソンの国では評判が悪いし、グリムズビーの話しは先日NHKもやっていましたが、EUにとってはイギリスが例え残留しても大きな教訓になると思う。

11:47
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