(11:56)数日前に「山車」をなぜ「だし」と読むのかに関して「日本人の祭りと呪い」という本を紹介しましたが、今読んでいる「匠の国 日本」という本も非常に面白い。
「山車」(だし)と同じような意味で、私はずっと職人気質の気質をなぜ「かたぎ」と読むのだろうと不思議だった。この本で謎が一つ解けました。それは、「かたぎ」はもともとは「形木」だというのです。
では、「形木」(かたぎ)とは何か。「様々な模様を彫った木に糊を塗り、そこに布を貼り付けることで染め付ける木型を形木と呼んでいた。これが気質という言葉の語源だとされる」と書いてある。他の説もあるのかもしれませんが、これはなかなか納得の出来る説です。この形木という言葉は、平安中期に成立したとされる「宇津保物語」の中に出てくるという。
まだ小学生の時に、「お土産」を「おどさん」と読んだら、母親に大笑いされ、「へえ、これをおみやげ」と読むんだとは覚えたものの、ではなぜ「おみやげ」と読むのかずっと納得できなかったのと同じで、「なぜそうなのか」は非常に重要だと思うのです。これで、「山車」と「気質」は分かった。分かったと言うことが重要だし、分かると忘れない。
あと一つ、ブランドショップに「ボッテガ」(正式にはBOTTEGA VENETAかな)というのがある。結構良いものを並べているのですが、このボッテガはイタリア語でもともとは「工房」を意味するというのです。ブランド名には人の名前が多いのですが、ボッテガが「工房」だとすると、非常にわかりやすい。
あとは「工」の言葉の意味について、「地を表す下の線(ー)の上に立った人が、天を表す上の線(ー)を両手でぐっと支えている」と説明。これも面白い。あといくつか興味を持った説明を並べると。