日々のライブな情報ページ

2017
03/15
Wed

次々に曲がり角が....今の世界

day by day
EOF; } ?>

 (06:32)世界は数多くの曲がり角を曲がりながらの展開ですね。面白いが懸念もある。今日はオランダの下院選挙。150の議席を28の政党が争う。「28の政党」ですからね。とても全部は覚えられない。

 しかし党名を見ていくと、結構「これは何だ」という党名がある。 WIKIによると連立与党 (現在の議席数77)を構成する自由民主国民党 (41)と 労働党 (36)は「なるほど」という政党名。

 野党には「えっ」という党名がある。列挙すると社会党 (15)、 キリスト教民主アピール (13)、自由党 (12)、 民主66 (12)、キリスト教連合(オランダ語版) (5)、 グリーンレフト (4)、 カルビン党(オランダ語版) (3) 動物党(オランダ語版) (2) 50プラス(オランダ語版) (1)、そして無所属 (6)で野党全体で73。28なので、全部じゃない。議席を持たない政党も多い、ということでしょう。

 むろんポイントはウィルダース率いる自由党です。現在12の議席が倍増するのではないか、最大与党のルッテ率いる自由民主国民党 が現在の議席(41)から半減するとも言われている中で、自由党が「オランダの最大政党」になるのではないか、というのがポイント。

 しかしウィルダース率いる自由党が議席を倍増させても、議席は24になるに過ぎない。全体の比例代表制で決まる議席150のわずか16%だ。重要なのは「自由党と連立を組む」と言っている政党はゼロということ。

 ということは、今の予想ではウィルダースが率いる自由党がかなり躍進しても、「ウィルダースの自由党と連立を組む」と言っている政党はゼロなので、「政権を率いる党になることはない」「ウィルダースが首相になることはない」と予想できる。最近のウィルダースの人気は落ち気味ですがね。

 しかし選挙は何が起きるか分からない。オランダは、選挙の最中でエルドアン率いるトルコとの外交問題が発生している。エルドアンは閣僚二人をオランダにおけるトルコ系住民の集会に出席させるためにオランダ国内に入れようとしたが、オランダ当局から「集会への出席まかりならぬ。入国も許さない」と言われると、「ナチの手法だ」と激しく批判。

 トルコは4月16日にエルドアン大統領の権限を大幅に強化する国民投票を予定している。エルドアンは海外で働く550万人のトルコ人の票が欲しい。オランダには40万人。しかしオランダは今日総選挙を控えて「イスラム教住民の増加」をどう考えるか、が一つの争点ななかで「選挙の数日前でのトルコ系住民の大集会はまかりならぬ」と考えた。それがエルドアンを怒らせた。

 オランダの措置は当然のようにも思う。オランダ世論が海外から働きに来る人に疑念の目を向けている中で、それらの人々がオランダの政治とは直接関係ない大きな集会を開き、それで「国内の騒乱」が起きたら、選挙に影響する。それを避けたい。

 よって、選挙が終わった後にオランダがトルコ系住民の集会、そこへのトルコ閣僚の出席を認めるかどうかが一つのポイントだが、それは選挙結果にもよる。自由党が大きく伸びれば、オランダはそんな雰囲気にはならない。だから反イスラム、反移民、「オランダのトランプ」と言われるウィルダースの自由党がどのくらい伸びるかがポイントというわけです。

 韓国では朴槿恵大統領が弾劾に関する憲法裁判所の判断で失職、そして今週中にも取り調べを受ける。既に韓国は大統領選挙モードだが、保守派がどのような動きに出るのか。何回も書いているが今の選挙戦をリードしている文在寅氏は、今までの韓国の政策スタンスをがらっと変える危険性がある。

 イギリスはBREXITに関連して今月末には正式にEUに離脱通告。イギリスは分担金の支払いを拒否方針。2年間の交渉期間の中で離脱条件がまとまらなければEUとイギリスは「WTOの関係」になる。イギリスには最悪のシナリオです。

 トランプ政権の迷走は続いている。アメリカのティラーソン国務長官が今週来日するが、アメリカのテレビや記事を読むと、彼は「幻の国務長官」と呼ばれているらしい。つまり「存在感がない国務長官」という意味らしい。確かに直前のケリー国務長官の活躍ぶりを知っている世界から見ると、「彼(ティラーソン)はトランプ政権の中でどんな役割を ?」と思える。

 今度のアジア歴訪では記者団を連れてこない。「自信がないのでは」とも言われていて、彼が実際に日本、韓国、中国をどう歴訪するのか。中国では来月6-7に想定されている習近平の訪米に向けた下準備をすると言われているが、さてどうか。

 ヨーロッパではオランダに続いてフランス、ドイツの国政選挙が予定されているし、イタリアも今年のどこかで選挙を行うと見られている。選挙ラッシュのヨーロッパの今後を予想するのはなかなか難しい。

 「今の世界で最も盤石」とされる安倍政権も、稲田問題でやや揺れている。1年後の世界がどうなっているのか。ちょっと予想が難しい局面。明日の早朝にはFOMCの結果が出るが、「より高い成長」を要求しているトランプ大統領がどう反応するのか。利上げ後の年間回数(利上げの)も関心の的だが、トランプの関連ツイートも見所だ。

07:18
EOF; } ?>
ページの先頭へ
twitter
伊藤洋一公式Twitterアカウント

サーチ


カテゴリー


最新の記事

カレンダー

キーワード