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2017
06/27
Tue

わけわからん国になってきた......アメリカ

day by day
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 (06:03)ニュースを見てまず思ったのは、「ありえんな」であり、その次に思ったのは「寂しい....アメリカが」。そしてふと現実に戻って、「アメリカの入管の現場は大混乱やろな」だった。

 日本人には関係ない話し、と思っている人は間違っている。私の知っている範囲で「社員をアメリカに交代や新規で送りたいが、ビザが取れなくて困っている」という企業を結構知っている。オバマ政権の時までは、日本人のアメリカ就労ビザはせいぜい数ヶ月で取れていた。しかし今は違う。

 私が知っているあるホテルの人は、会社から「次はハワイで」と言われて「直ぐに行ける」と思っていた。しかしトランプ政権になってからのビザ申請であったせいか、ビザが下りる気配がない。今でもハワイに行けないでいる。

 どうやら業界全体がそうだし、日本の他の業界でも「アメリカのビザが取れない」という話が広がっているらしい。先日モディ・インド首相のアメリカ訪問に関連したインドのニュース番組を見ていたら、同じように「アメリカ行きのビザが取れない」と嘆いていた。ということは全世界で起きている、ということです。

 がっかりし、寂しく思ったのは「アメリカも、わけのわからない国になりつつある」という事実です。せっかく下級審がトランプの入国制限にノーを突き付けているのに、最高裁が「10月にまた検討するから、それまではトランプ政権の入国制限、移民規制を一部実施して宜しい」と言ってしまった。

 ちょっと無責任じゃ、と思う。秋までアメリカの入国に関する規則は宙ぶらりんのまま。トランプ大統領の入国制限はイラン、ソマリア、シリア、リビア、スーダン、イエメンのイスラム住民が多い中東六カ国。だから「日本人は関係ない」と思っているのが間違いで、日本人もアメリカでの就労ビザをなかなか取れなくなっているか、取得にかなり長い時間がかかっている。

 今回の最高裁の「トランプ入国制限の一部復活」で「どうやって判断するだろう」と思うのは、最高裁が「people who "lack any bona fide relationship with a person or entity in the United States."」に入国制限が適用される、と述べていることです。

 ほんじゃ「bona fide relationship with a person or entity in the United States」とは何か。「bona fide」とは「誠実な」とか「真正な」という意味です。つまりアメリカ国内の個人、またはエンティティ(企業や団体)と誠実で、真正な関係にある人に関しては、入国規制は適用しない、と。

 じゃ、誰が「誠実な」「真正な」を判断するのか。それは入管以外にないでしょう。国土安全保障省や司法省と相談して。個人の場合は、当該国の大使館とも連絡を取るかも知れない。

 対象は、今は中東六カ国です。しかしトランプ大統領のこの政策は、「アメリカにテロリストの入国を許さない」という視点が主なので、例えばテロが頻発しているイギリスからの入国に関してはどうかと考えると、今後は「対象になりうる」ということになる。

 どうも国別規制はおかしいのではないか、個人をスクリーニングすれば良い、という考え方も出てきているようだ。大部分の人にとって「そうなっても大丈夫。問題無い」状態なんでしょうが、それにしても「ややこしい国」になるのは間違いない。

 アメリカの観光業界は当然ながら一部の国からのものであろうと「入国制限」には反対です。そりゃそうだ。既に今年に入ってアメリカを訪れる外国人の数は二桁パーセント減っているらしい。そもそもイメージが良くない。

 アメリカ行きのビザが取れなくて、日本に滞留している人はお気の毒です。トランプは今回の最高裁判断について、「勝利」を宣言しているが、彼は「選挙公約を守った」という一点を喜んでいるようにも見える。

 「今年の夏はニューヨークかな」と思っていたが、うーんどうしよう。

05:17
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