(23:45)東京タワーの下のスタジオで午前10時過ぎから収録があったのですが、もう全員の関心が日米戦でした。あちこちに「よし」とか声が上がる。「こんなにみんな熱心だったんだ」と。
それにしてもあの集中打は凄かった。日本の選手の顔が生き生きしていた。「野球の本場のアメリカ」と言っても、今回のアメリカチームはぼろぼろでしたから「まあ勝つだろう」が読みでしたが、それにしても見事な勝利。
今回のWBCを通じて間違いなく言えることは、「日本と韓国の傑出」です。記録を詳細に調べたわけではない。しかし韓国チームのベネズエラの下し方、そして日本チームのアメリカの下し方は、この両チームの勝ちが「まぐれではない」ことを示している。
私が北東アジアの両チームの強さとして思うことは以下の点です。
明日ある日韓戦の結果に関わらず、私は世界のスポーツジャーナリズムが注目する、すべきなのは、「何故北東アジアの野球はこれほど強くなったのか」だろう。日本ではたまたま高校野球が始まっている。裾野が広い。韓国はどうだろうか。
野球そのものに対する考え方の違いだろうか。投手の練習の仕方の違いだろうか。一つ言えるのは、野手の守備は明らかにアジアが上だった。アブレイユの落球、昨日のアメリカチームの二塁手の雑な守備。ボールに対して身体を正面に入れていない。ボールを身体の正面で取れ、は日本では小学生から習う。
MLBファンとしてずっとアメリカの野球を見ていて、「アメリカの野球はザルだな」と思って見ていたのは間違いではなかった。ベネズエラの選手も皆MLBだった。つまり、MLBの守備はザルなのだ。カッコいい面もあるが、ここぞと言うときにザルである。
しかし興行となると、MLBの方が圧倒的に世界でもビジネスとして成り立っている。何故か。MLBも国で分けてしまうと案外弱いことが分かった。守備もザルだ。となると、NHKも含めてMLB重視の野球中継が多いのはおかしいことになる。
日本や韓国の野球が実は強いのに、興行的に必ずしも成功していないのは球団の責任か、それぞれの国の野球を主催する団体の責任か。明日の日韓対決を待たずに、野球では「北東アジアの勝利」が決まった。
その意味合いと、「何故」を考えるべき時期だと思う。