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2009
04/11
Sat

2009年04月11日(土曜日) デトロイト号

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 (23:15)今日の新聞の記事で一番読んでいて嬉しかったのは、朝日の朝刊に載っていた「電気自動車 90歳再登板」でしょうか。まあ最近はエリーカとかアイミーブなどの電気自動車に取材で乗っているのでその繋がりもあるのですが、別の理由もある。

 アメリカの雑誌やヴェリタスで読んで知っていたのですが、「20世紀の初めには、ニューヨークで走っていた車の三分の一は石油(ガソリン)、三分の一は蒸気機関、残りの三分の一は電気を動力として走っていた」という点。

 シェアを分け合っていたのに、その後ガソリン車(内燃機関車)が圧倒的になったのはガソリンが安くなったからです。テキサスで大規模な油田発見が続いて。つまり、電気自動車は新しいのではなく、今100年ぶりにやっと復活してきている、というのです。しかしでは「電気」という場合に、どういう電気だったのか私には確認できていなかった。

 まず考えられるのは、当時にも電池があって、それで走っていたと考えられる。しかし100年も前に本当に電池があったのかどうか確認できなかった。そこで、もしかしたらトロリーバスのようにどこかに敷設した電線に沿って走っていたのかも知れない、とも思っていたのです。どうもスッキリしなかった。

 しかしこの記事を読み進むと、「自社開発の蓄電池を載せるために...」「蓄電池やモーターは腐食」「GSユアサの鉛蓄電池を載せ」という記述がある。つまり、この「デトロイト号」と名付けられた電気自動車は「電池」で走っていたのです。ということは、当時も電池があったということになる。

 この記事の書き出しはこうです。「90年前に京都の街を駆け抜けた電気自動車があった。島津製作所の2代目社長が米国から輸入した車だ。長く京都の電池会社で展示されていたが、エコブームで電気自動車に注目が集まる今、関係者がこの元祖エコカーを修復し、ほぼ完成した.....」と。

 最高速度は20キロくらいで、「8時間の充電で100分ほど走行できる....」とも書いてある。まあだから当たり前ですが、非常に力は弱かった。今のニッケル水素電池やリチウムイオン電池に比べれば。しかし当時から「電池で車を走らせる」という発想があったことは重要です。

 デトロイト号についてもうちょっとネットで検索していたら、デトロイト号復活プロジェクトといったサイトもあることが分かった。なかなか面白い。自動車業界は「石油の時代」を経て、再び「新たな動力源を探す」時代に入っている。

 ハイブリッドが今は次世代への橋のようになっているが、電気単独の時代をバッテリーとそれへの充電で乗り切ろうという考え方も、水素などを使う燃料電池で電気を作りながら走ろうという考え方もある。まだいろいろな考え方がある。

 取材した慶応の清水教授が「一時代一技術」といっていたので、そのうちどれかの技術が突出するのでしょう。それを考えるのはなかなか楽しい。

21:02
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