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2010
03/31
Wed

2010年03月31日(水曜日) かくも壮絶

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 (09:50)日産のリーフの個人購入の実質的最低値段が「299万円」と聞いたときに、「電気自動車も価格競争の時代に入ったな」と思い、その直後に三菱がアイミーブを「284万円にした」と発表したときには、「これは壮絶」と。

 昨日のアンカーでも言ったのですが、リーフの最低価格が「376万円」と聞いて本当にビックリしました。もしかしたら500万円前後、最低400万円台だと思っていたからです。ではこの価格はどこから出てきたのか。そのポイントが299という最低実売価格です。

 今の日本政府の制度だと、リーフに適用される補助金は77万円。ということは、最初から300万を切る価格(つまり299)を設定した上で、それに77を足した数字をリーフの最低価格(376)にしたのだと想像できる。実にわかりやすい。最低価格が300台と、それを切るのではやはりかなり違う。昔ワープロが「298」などで売られていたのを思い出す。

 リーフは去年の東京モーターショーに出品されていたのでまじまじと見ました。結構大きい。ガソリン車換算で2000CCクラスと説明してくれた。当時の想定では、リチウムイオン電池だけで200万円近くすると考えられたので、299なんて言う実質最低価格は想像を絶した。だって他(車体、GPSなどなど)は99万円以下で出来ているということになる。これは厳しいか、さもなくば儲からない。

 どうやら日産は、「リチウムイオン電池の量産効果」を織り込んだようだ。つまり「12年に日米欧で50万台作る」と強気。これだと確かに量産効果はある。しかし実際にそれだけ売れるのかどうかは賭です。今年の国内販売台数を日産は6000台に置いている。社会的インフラが整っていない中では、こんなものでしょうか。だとしたら、「12年に50万台」はいくら世界が相手とはいえ野心的。

 5人乗り普通車のリーフが299なら、軽のアイミーブの300万円台(実質最低)は割高に見える。だから三菱は急遽アイミーブを299を下回る284にした。三菱は日産のリーフの価格体系を見てたぶん仰天したと思う。対処せざるを得なくなった。

 アイミーブには乗ったが、今度は一度リーフには乗ってみたい。何を付ければどのくらい価格が上がるのか、冬の暖房には事欠かない内燃機関の車に対して、エネルギーを使って暖めねばならない電気自動車の場合、走行距離は減少するのかなどなど。アイミーブに実際に乗っている人に聞いたら、「140キロ走る」というウリだったが、冬はフル充電にしても実質80キロ程度しか走りません、と言っていた。暖房に電力を食う。また夏の冷房、エアコンはどの程度電気を食うのか。

 正直、社会的インフラが整わない今の現状では、電気自動車のファクターを強くした(つまり電気だけで20キロ程度は走る)プラグイン・ハイブリッドが実際的な気もするが、それでも「リチウムイオン電池は大丈夫か」という問題もある。これで悩んでいたメーカーもある。

 リチウムイオン電池には二つ問題があって、一つは安全性。メーカーの人に聞くと2~3年ほど前に起きたような事はない、という。発火とか、爆発です。製造技術も上がっている。まあでも、数年という単位で使ってみなければ分からない事もある。次に劣化の問題がある。リチウムイオン電池はケイタイのバッテリーもそうだが、放充電を繰り返すと電池が劣化する。ケイタイのそれだと新しいのをポイントでもらえば良いが、自動車用のリチウムイオン電池は「ポイントで買える」とはならない。

 いろいろ課題はある。しかし間違いなく2010年は「EV元年」だ

09:43
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