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2009
09/03
Thu

2009年09月03日(木曜日) 活躍したBGAN

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 (06:58)再びバンコク経由で日本に帰着しましたが、それにしてもインマルサットの衛星電波を捕まえるBGANはよく働いてくれました。とにかくポブジカの一晩とパロの二晩は全くインターネット設備が整っておらず、選挙結果を知るのも、書いた文章やダウンサイズした写真をアップロードするのも、来たメールに返信するのもBGANが頼りでした。

屋外(ポブジカ)でBGAN接続に奮闘する稲村さん。彼女によれば、普通はBGANはこうして使うのだと  BGANを借りての衛星通信は初めてでしたから行く前はちょっと「大丈夫かな」と思っていましたが、部屋の中で南とか衛星がある方向に向かっている窓を見付けて、その近くで上下させながら、また角度を変えながら電波が強い方向を見定めていく作業は、ちょっとドキドキ、ワクワクですね。そういう場所が部屋の中にあるかな、と。

 ポブジカではたまたま部屋に南向きの窓があって、その方向にしたらアンテナが音を発して反応してくれて、そのまま部屋の中でネット接続が出来た。次のパロのホテル(Olathang Hotel)では、ロッジのようになっている最初の部屋には適当な窓がなく、仕方がないので、本館の多分東だと思うのですが、その方向を向いた部屋に変えてもらった。それで完璧。

 稲村さんによれば、「BGANは外で使うもの」とのことで、実際に彼女はポブジカでは外で接続していました(写真)が、私の場合は両方のケースで部屋の中から楽々使用可能だった。ははは、これは運ですな。電波を見付ければあとは楽です。PCに認識させて接続するだけ。100MBPSとか表示されますが、まあそれは嘘で、私の感覚だと35くらいでしょうか。

 衛星料金もだいぶ安くなったそうですが、いくら請求がくるやら。節約気味でしたが、それでもいろいろやることがあって結構使いましたから、どうなんでしょう。多分ブータンは山また山の国で、「電気が通じていない村がいっぱいある」(ジュルミさん)し、最初から電気を拒否している場所も結構あるらしい。そういうことを含めて、ブータンは恐らくネット環境が世界でも非常に悪い国の一つです。

 まあそれにしても、ブータンでも活躍する日本人に何人も会いました。過去に於ける西岡さんの事は書きましたが、ジュルミさんと結婚して愉しそうに仕事をしている青木さん。当地の高級ホテルで仕事をしている岡崎さん。そういう人達に会えるのは愉しいものです。岡崎さんは、我々が滞在中のブータンの英字紙に紹介されていました。

 ブータンの人達は良い人揃いだった。運転手のサンゲ、彼の彼女が居る農家の主人であるトプゲイ、第二ガイドのワンチュウさん、そして第一のジュルミさん。ジュルミさんはブータンで日本語が完璧に使える唯一のツアーガイド関係者で、例えばNHKや民放が撮影隊をブータンに出すときには必ずお世話になる人だと後で会話をしていて分かりました。

 日本関係の次の仕事が既に入っているそうで、過去をさかのぼってもThe Other Finalでもかなり撮影回りの仕事をしていたそうです。日本で放送されるブータン関係のテレビ番組などには最後に名前もしばしば紹介されているという。私はそれと知らずに見ていた。そう言えば、The Other Finalで思い出しましたが、我々がティンプーで見たホテルの直ぐ近くのちっさなスタジアムが「The Other Final」の舞台だったそうです。

 振り返るとブータンは興味深い国でした。なにせ「道」というものが日本と全く違う。片側2車線があるのは、ティンプー市内の2キロ弱だけ。あとはパロとティンプー間にセンターラインの引いてある片道1車線がかなり長くある。それだけです。あとは「こんなところに良く道を造った」という印象を持つ道路ばかり。あまりにも山が多く、谷間の平地が狭いが故にそうなる。十分な道路もないという意味では、ブータンは世界でも希有な存在です。

 もっともこれは稲村さん情報ですが、ネパールはもっと道がないそうです。いろいろなところから、「道路を造る」ことを条件に援助をもらうのですが、その援助が道路にまで到達することは希で、みんな政府高官など偉い人の懐に消えるとか。何事に置いてもネパールを反面教師にするブータンは、その点ははるかに綺麗だと。

 最後にブータンの物価感覚を示す一つの具体例を。ブータンでは建設現場などで働く多くのインド人を見かけました。顔かたちや皮膚の色が違うので直ぐ分かるのですが、彼等の労働賃金は1日当たり200ニュートラム(ルピー)だそうです。1ニュートラムは2円です。

 彼等は所々崩れた急峻な山道の現場近くに小さなテント小屋を造って、そこに宿泊しながら働く。一日400円で。世界には「労働者の海」はまだまだ尽きないほど有ると思い知らされる。

 ブータンに関しては、近くこれまでに書いた文章を含めてチャットのコーナーにアップする予定です。最後に一緒に旅をしてくれた15人の方々、それに終始見事なガイド役を果たしてくれた稲村さんに感謝。

06:24
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