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2017
05/04
Thu

「抜け出せない感」が残る街

day by day
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 (08:30)久しぶりのゆっくりのバンコクは、なかなかの大都市でした。ホテル37階のラウンジから見渡すと、高層ビルが形作る都市としての景観(スカイライン)はあまり隙間なく、予想より混み合っていた。都市の外形としてはナイス。

かなり混みあっているバンコクの高層ビル群 国際色も豊かです。実に様々な人がそこを訪れ、そして生活している。飛び交う言語も多彩で、地理的な理由からでしょうがインド、パキスタン系の人も東京よりよほど多く見掛ける。聞いても「この言葉はどこ ?」と思える言語が多い。それほど多様。

 見所も満載です。私はあまり興味はないが、お寺も多いし、その代表格としての王宮は起伏がないのを除けば綺麗で立派です。あの白い壁からして。仏像も多いし、お坊さんが黄色い袈裟をかけて托鉢に朝裸足で歩いているのを見るのは、「この地方特有だな」と思う。ミャンマーでもそうでした。

エラワン廟で しかし歩いていてどこか「抜け出せない感」がある。「そこからいつ出られるの感」と言っても良い。バンコクにはエリアごとにとっても綺麗な地区もある。朝から大勢の人が掃除をしていた。その成果だ。また暑いのは仕方がない。

 しかしそこから少し裏の道とかを歩くと、ゴミがいっぱい落ちている。そこはまた手つかずの途上国そのものです。その辺が「違うなぁ」と思う。スカイラインは素敵になったが、一歩下は猥雑さが消せない街。都心にも老朽化したビルが目立つ。道もどこかメンテ不足。歩道は工事中でほったらかしのケースも。

 別にそこが「バンコクの良さ」「タイの良さ」でもあると思う。しかし当地のビジネスマンの言葉にもあった「中進国の罠」という視点で考えると、タイは依然として「罠」から脱出できないでいる、と思う。

 国民の平均年収も日本のまだ三分の一以下かな。とにかく貧富の差が大きい。金持ちは平気で5000万円ほどするスーパーカーを買うという。相続税がないので、生まれるときに咥えてくるスプーンの色で将来が決まったりするらしい。

バンコクで好きになった食べ物 スーパーにも売っていた とってもワイドな、日本と同じ左側通行の高速道路を朝、夜と走りながら考えた。それは、もしかしたらタイは「もう一手間」と「細部」に弱いのかもしれない、と。むろん私の印象なので、また他に人は別のことを考えるかも知れない。

 しかしどの先進国もそうですが、「罠」からの脱出には何か一つ「手間」をかけなければならないし、最後は「細部を詰める作業」が必要だと思う。それが「他との差別化」を生んで「罠脱出」が可能になる。無論それは国レベルの話です。

 タイに関しては時々寄るくらいなので詳しいことは知らない。しかし「一手間」と「細部の詰め」はあまい印象がする。ホテルの従業員と話をしていても。約束や契約の履行に関しても、一般市民のレベルになると問題があると聞いた。

プーケットの西海岸の夕暮れ とっても綺麗でした タイの人達の「あたり」は凄く柔らかい。しかしいったんハンドルを握らせると、そのイメージは消える。当然ですが、「我先に」です。実に激しい。一瞬でも隙間があれば車をねじ込ませる。すざましい競争社会。バンコクの道はあふれかえる車で爆発しそうです。

 そうは言っても数日しかいない旅の印象。今回はそんなことを考えました。ただし断っておくと、タイとかミャンマーとかベトナムとかこの辺の人々は好きです。当たり前ですが、日本ととっても違うのが良い。また来たい。

 街の喧騒と賑やかさを見ながら、「まだまだ発展はするだろうな」「このパワーは凄い」と思いました。国民の平均年齢ははるかに日本より若い。今回は大きな津波に見舞われたプーケット島にも行きました。その印象などはまた。

10:46
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