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2017
10/26
Thu

中国の今後が心配だ

day by day
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 (11:55)ちょっと心配だな。中国が中国らしくない国になるかもしれないと。体制的には中国がちょっと北朝鮮の独裁国家に接近したような。

 中国は当然民主的な国ではない。選挙もない。習近平がなぜ国のトップに座っているのか、誰も合理的な説明が出来ない。中国人に聞いても誰も答えられない。世界でも異質な国だ。

 しかしそれはそれとして、ある意味中国は「民主的に運営されている面もある国だ」とも思っていた。国内で地域閥、経路閥などいろいろな閥があって、それが相互に影響力を競う中で「相互監視」の中で政治を「内向きに執行」してきた。それはある意味民主的だった。

 この「内向き」というのが重要で、それは中国は国が大きく(50近い民族がある)、国民の数(13億とされる)が多いので、とにかく「国内で反乱が起きないようにうまく統治する」が最大の課題だった。だから中国は戦後ずっと「内向き」だった。それは世界にとって良かった。当然日本にも。

 しかし習近平指導部は、明らかに今までの中国のやり方を離れようとしている。指導者が二期目(次の5年)に入るときには「次の指導者候補」を入れて学ばせる、という伝統を破った。

 国内でも海外でも「次の中国の指導者」と見なされた50才代の二人(陳敏爾重慶市党委書記、胡春華広東省委書記)はトップ7に入らなかった。5年たったら二人は60に接近するか、超える。

 68が定年だとすると、実は「もうこの二人は次の中国のトップにはならないのでは」と見れる。今回決まった7人は全員が60代だ。習主席(64)、李克強首相(62)ほか、昇格した汪洋副首相(62)、韓正・上海市党委員会書記(63)、趙楽際・中央組織部長(60)、栗戦書・中央弁公庁主任(67)、王滬寧・中央政策研究室主任(62)の5人。

 「二期目も次の指導者を明らかにしない」というのは、権力を維持したい習近平氏にとってみれば、戦略的には正しい。しかしそれは中国の伝統を破る。内に敵をなくし、中国の関心を不要に「外」に向ける。

 私は王岐山・中央規律検査委員会(中規委)書記(69)が習近平の要望にも関わらず辞めたのは、「周囲からの反感」というよりは、自ら辞めたし、それは「習近平に対する警告」の面があると思っている。「定年くらい守れ」という。

 習近平にとってはは王岐山が定年破りで残ってくれれば、慣例破りが出来て良いと思っていたのではないか。しかしそれが出来なかったので、「50代は入れない」ということになった気がする。

 彼は「中国の不文律」をおそらく破ろうとしているのだろう。ということは今後中国は我々が知っていた中国とは違う国になるということだ。それが心配だ。

11:08
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