1996
11月

1996年11月の日記

日記

1996年11月30日

 ドイツ連銀のホームページも正式オープンということで、早速渡ってみる。日本時間の金曜日だったか行ったところ、今まで思案げに右左に行ったり来たりしていた動物が止まっていたので、「正式オープンは近い」と思っていたところ、Niftyserveの金融プロフェッショナル・フォーラムの梅本さんが、フォーラムの8番会議室に「正式オープン」と土曜日の朝アップしていた。彼は今、ドイツにいる。

 心配していましたが、英語ページもありました。これで多少は読める。ティートマイヤーの挨拶も英語版とドイツ語版がある。見る側が選べるようになっている。ただし、ちょっと字が小さい。読みにくい。あと、やはり英語に翻訳できているのはドイツ語版のものより少ないようです。どうして分かるかというと、英語版の方には右のリンクがまだ開通していないのが結構ある。ドイツ語は読めるわけではないのですが、リンクが開通しているかどうかくらいは分かる。「今後拡充する」とティートマイヤーも言っていて、どのくらい使えるか楽しみです。
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 Niftyserveといえば、金融プロフェッショナル・フォーラムの銀座のオフ会は一説には70人集まったという。銀座7丁目コリドー街沿いのライブハウス「ケネディハウス」で昼から。30分ほどパネル・トークを私とフォーラムのsubsysの二人(ばぶるばすたーさんと、虎年の獅子座さん=面白いでしょハンドル名って)が行った。「ネットと私」という題でしたが、多少まじめな話を入れた以外はほとんどふざけてましたな。土曜日の午後にまじめな話をする気はあまりねえ。

 でも、私もこれがあったおかげで、ちょっと調べましたよ。このフォーラムが1990年からあること、現在の会員数が1万人になっていること。山川Niftyserve取締役企画部長がasahi.com perfectの記者会見で、Niftyserve全体のメンバーの数を206万人と言っていましたから、0.5%はFKINYUに入っている。ただし、Niftyserveの中でのFKINYUのトラフィック・シェア落ちているらしい。この市場では、あまり参加気分も起きない(?)。どうも古い人や、現在のサブシスオペの話を聞くと、ネットは結構欲求不満のはけ口になっている(?)というのが分かった。まあ、それになりきに面白かった。

 それが終わったら、バンドが入って、ラジオの深夜放送のノリで、昔本当によく聞いた曲ばかりを聞いて、その後はもう明日は12月と言うことから一連のクリスマスソング。ワムの「last christmas」とか、レノン・ヨーコのクリスマス・ソングとか。人間て、懐かしい曲を聞くとどうして嬉しくなるんでしょうね。私もそうでしたが。数年前にポール・マッカートニーが東京に来てドームで演奏をしたときに、ウイングスの新曲の時にはあまり拍手がないのに懐かしい曲になると、ものすごい拍手。バンドの人たちも、本当は新しい曲で売り出したいのでしょうに、客は懐かしい曲を要求する。
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 金曜日でしたか、「伊藤さんのページの例えばdiaryがなかなか出てこなくて....」という話を聞きました。同じ状態には、時に私のパソコンもなる。プロバイダーの供給能力の問題もあるようです。そういう時は、「リロード」ボタンを押してください。そうすると、データはもう来ていることが分かると思います。それが刺激となって(非科学的ですみません)、ロードが早く行く。ちょっと面倒ですが。

 夕方からは、加島ちゃんが故障していたハードディスクを新品に取り替えに来てくれる事になっている。どんな感じになっているか楽しみ。

11月29日

 全日本鍋物研究会のホームページの掲示板に、以下のようなアップをしました。

「Name:伊藤 洋一 (ycaster@gol.com)
 Address:臨海部1010
 Title:日影茶屋の鍋
 Comments:
 昨日あるグループに連れて行かれた広尾の日影茶屋の鍋はうまかったです。つみれが柔らかくて、キノコも香りがあって良かった。何よりもここの鍋は、「魚肉のしゃぶしゃぶ」から始まった。「魚肉のしゃぶしゃぶ」とはなんぞやとおおもいでしょう。白身魚の薄切り刺身をほんの少し鍋に入れて、すぐたれにつけて食べるのです。よかったですよ。ご興味のある方はお試しを。

 Time: Fri Nov 29 4:20:57 Japan 1996」

 いや、本当においしかったですよ。でも、自分でお金を出していないので、どのくらいするかは知りませんので、その点はご容赦。葉山にある「日影茶屋」の系列店だそうです。電話番号は、03-3473-0014です。鍋好きな人は、トライする価値ありです。この全日本鍋物研究会と私のグループの共催による「随園別館で鍋・羊しゃぶしゃぶを食べる会」もいよいよ来週と接近。楽しみ。
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 会社の斉藤君のホームページが出来上がりつつある。まだ本人が、「コンテンツが...」と言っていて、加えて設計面でも改善中で好評、おっと「公表」とは至っていないのですが、やはりネットスケープとマイクロソフトのブラウザの違いは徐々に大きくなっているのではないかと思います。斉藤君のページもエクスプローラーでしか読めないスクリプトで作ったとのことで、確かにネットスケープで読むと相当苦しい。ですから、共通に使えるスクリプトにした方が良いよ....と忠告しておきました。

 ウーン困ったものです。私のフロントをネットスケープの3.0で見ると、ケースによってJAVA APPLETが動かない状態は解消されていない(かなちゃん、あれどうなった)。あまり二つの代表的なブラウザが勝手なことをし出すと、「第三のブラウザ」が出てきて、「どちらのスクリプトでも大丈夫」てな形で急速に台頭しそうですな。
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 土曜日は、Niftyserveの金融プロフェッショナル・フォーラム(FKINYU)の「銀座オフ会」とかいう集まりがある。パソコン通信のオフ会には一度出たことがあるのですが、結構楽しいですよ。日頃ネット上でしかお目にかかったことがない方と会える。想像していたのと違う印象の人が多いのかな。前回のオフ会で会った人は、大体分かる。明日のは大きなオフ会(全国オフ会)で、全国から30人くらいが集まるらしい。歳をとっているというだけで、最初の30分のパネル・トークの一員にまでされている。直前の打ち合わせでなんとか乗り切りを....
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 ところで今、ブリーフケースをもっとうまく使えるのではないか、といろいろ研究してます。「こんな使い方をしているので便利」という方がいたらお教えください。環境は、家では3台のコンピューターがlanでつながっていて、会社にもコンピューターがある。いくつかの順次更新のファイルがあるのですが、それがうまく「最新の状態」になってくれないのです。すみません、また初歩的なことですが。

11月28日

 これは前日のことですが、ある人のセッティングで久しぶりに(といっても一ヶ月もたっていませんが)リチャード・クーさんと夜食事をしたのですが、一つ完全に合意したことがあります。それは、文章を書けば書くほど、それを読んだ人からの問い合わせが来なくなる、ということです。彼も私も定期的に文章を書いていますが、読み手からの質問が少なくなったということで意見が一致した。

 私も彼も文章を書くきっかけとなったのは、「同じことをオウム返しに繰り返すのがいやだった」ということ。私は文章を書き始めた当時は為替カスタマーの課長をしていたのですが、これは顧客に相場観をしゃべるのが仕事。これが結構大変なのです。何人にも同じことを言わなければならない。そこで、「基本的なことは書いちゃェ...」ということで書き始めた。彼も同じ理由だそうです。とにかく問い合わせが多かったと。

 しかし書いてしまうと、「ああ、あの人はこう考えているのか」ということで、読む方は納得してしまう。とても考えていることをすべて書いているわけではないし、文章に筋を通すため文中では捨てている情報もいっぱいあり、それは面と向かって、または電話であれこれと話をしているうちにはでてくるものですが、文章を書いてしまうとそれが、つまり書かれたものが「すべて」になって、ある意味で完結してしまう。
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 それではどうするかという話なのですが、聞かれるたびに同じことを繰り返す前の轍を踏むのは感心しない。それでは、適当に「間引き」して書くか。読むサイドを不安にさせるために....! それもみみっちい。

 よくある例は、「この字が間違っている」「禁則が出来ていなかった」などの「小さな指摘」です。この点については、こちらとしては謝るしかない。しかし、書いた人間として反応が欲しいのは、そんなことはどうでも良くて、異なった意見、異なった経験です。書いていると、人間はどうしても視野が狭くなる。思い込んでしまう。ですから、自分で体験し、他人の意見を聞き、新しい情報を取り込んでいかなければならない。だから私は出張が好きだし、声がかかればできるだけ外で講演もするようにしている。講演のあとの質疑応答が面白い。ディーリング・ルームにいるだけでは、経済の新たな動きにラグしてしまう。

 まあこれは難しい問題で、簡単には答えは出ない。しかし、インターネットなど「簡単意見交換ツール」の発達は、双方向のやりとりを増やすんでしょうね。実際のところ、メールのやりとりはずいぶんと増えた。そういう意味では、前進しているんでしょうが。
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 会社で私の隣にインターネット用パソコンが入ったことから、見学者が多い。こんなにインターネットって知られていなかったのかと、逆にこちらがびっくりしている。まだまだ一般の人には名前だけのツールだというのがよくわかる。株の世界には、パソコンに触ったこともないのに、「これからはハイテク株だ...」などと言うおやじがいっぱいいるでしょう。基礎的な説明を繰り返すのは勘弁して欲しいので、隣に座っている熊沢を動員したりしてやってますは。最後に余分なページを見たがる奴も結構いるが、そう言う奴には嫌みを言うようにしている。
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 ISDNでNiftyserveを走らせるために、Nifty Managerの2.10をダウンロードした。速い。6400用の回線が東京に一つだけある。それから、朝日新聞がasahi.com perfectの発表文を夕べから載せ始めましたね。アーカイブがものすごく充実するらしい。Niftyserveなど3者を通じて当面3000人に月額5200円で限定販売するという。日本の新聞社もいよいよ「有料化」に足を踏み込んできた。ただし、今のasahi.comは当面そのまま。アーカイブもウォール・ストリート・ジャーナルのそれほどに充実してくれると良いのですが。

11月27日

 結局、昨日はインターネット上の金融情報ダウンロード用の日銀のサイトは、私には役立ってくれませんでした。午前8時40分くらいでしたかね。プロバイダーに入ったのは。この日銀のサイトに渡っておいて、8時50分の公表時間になったら「リロード」して「11月発表分の短観」を取ろうとしたのは。

 しかし、実際に8時50分を回ってすぐにリロードしても、ある程度予想はしていましたが、異常に重い。2〜3回やってもだめ。そのうち、「サーバーが見つかりません。ダウンしているか....」というメッセージまで出るしまつ。URLが間違っているわけはない。理由はいくつか考えられますが、むろんその一つは、アクセスが集中していて、サーバーがデータをうまく送り出せていないということ。

 そこで仕方がないので、一方ではインターネットにつないだままで、ラップトップをNiftyserveにつないで、こちらで取りに行きました。8時55分くらいですかね。この時点では数字は分かっていますが(通信社の発表するフラッシュで)、例の大きな表が欲しい。そして、Niftyserveでは一発でした。「go boj」。秀タームで全部ダウンするのに5分ちょっとでしたかね。
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 二つの思いを深くしました。一つは、日銀のサイトがどのくらいのアクセスの集中に耐えられるか知りませんが、今後もインターネット・アクセス人口が増えると予想するなら、「8時50分」とかいう定刻にこだわってデータを取ろうとしたらNiftyserveの方が確実かもしれない、という点。Niftyserveは管理されたシステムですから、データのフローについてもしっかり作られているはずです。これに対して、インターネット上のサイトは、言ってみればオープンシステムですから、どうしても予測が付かない事態がある。たぶん昨日の8時50分という時間には、世界中から日銀のサイトにアクセスがあった筈です。これは後で日銀さんに聞いてみたい。

 もう一つは、関連するのですが、発表や資料の公表に「時間」というファクターが入ってくるものについての、インターネット依存の危険性。むろん、「短観」は報道機関が一斉に8時50分に報道しますから、インターネットでの資料公表は「こちらでもやってます」というレベル。しかしこれを「インターネットだけ」ということにしたら、結構大変なことになりそう。取得時間にばらつきが出てくる。結局、「リロード」で11月分の資料がインターネット上で取れたのは、9時20分くらいでしたかね。その間はNiftyserveでダウンしたLZHを解凍して、プリンターに掛けていたりしてましたから、実際にはインターネット上のサイトでももっと早く取れたでしょうが。
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 それにしても、あのわかちゃんから教えてもらったLHASA(ラサ=ここでダウンロードしました)というソフトは、実に役に立つ。NiftyserveでダウンロードしてもLZH形式で保存されます。秀タームの中のダウンロードのフォルダの中に。それを引っぱり出してきて、デスクトップ上のLHASAにかぶせるだけ。それだけで数秒で四つのワード・ファイルが解凍される。「kouhyoa11」とかいう奴です。8月は確か「公表A8」か何かになっていたはずですが、これはたぶん漢字にすると日本語が扱えない海外のコンピューターでは支障があったからでしょう。本当にLHASAでの解凍は一発です。次回の日銀短観もインターネットとNiftyserveの両方でトライしてみますが、たぶんNiftyserveの方が確実なんでしょうな....。
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 当社ニューヨーク支店の岡君から、初めてのインターネットメール。しかし、英語で。「日本語環境は整っておらんのか...」と返信しておきました。昔河野君から聞いたことがありますが、海外で日本語環境を整えるというのは結構難しいそうですな。岡からいつ日本語でメールがくるか楽しみ。それにしても、住信のロンドンからはちっともインターネット・メールが来ない。

11月26日

 四国の海運・造船業界は元気がよいというのが、一日の印象でした。今だって運賃がそれほど良いわけではないし、船価も上がっているわけではない。しかし、造船では韓国との競争には完全に勝ったという自信はあるし、海運の方はアジア航路という伸び盛りの航路もある。むろん円安になって、ドル建て収入の円ベースの手取りが大幅に増えたという事情もあります。「プラザ直後のように、収入が六分の一になったときもあったことを考えれば....」というわけです。

 いつもは松山(川之江とか今治、さらには伯方町などからいらっしてくださる方もいる)で講演をし、そのまま帰るのですが、今回は今治などで数社を回りました。初めて見ました。この地方の造船業。湾湾にそそり立つクレーンは、産業が伝統の上に成り立つものであることを思い出させます。瀬戸内海には、「村上」も「塩飽」もいた。通行料を要求し、払わない向きには海賊行為を行ったなどの話がある。確かに、島と島の間の潮の流れを見ると、「案内」が必要だったのではと思う。そう言えば、今当社のシンガポールにいる「村上」はここの伯方島の出身で、今回の出張でもその親戚の方とお会いしました。世の中狭い。

 現在建設中の来島大橋を見ましたが、これは壮大でした。なにせ橋脚が海上180メートルもある。すさまじい建設技術の進歩を感じました。車は180メートル上を走るわけではないですが、それにしてもあまり良い気持ちはしないかもしれない。この今治と尾道を結ぶ西瀬戸自動車道は、本州と四国を結ぶ3本目の橋になるそうです。
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 帰りにはちょっとトラブル。チェックインしたのですが、ちょっとした隙にチケットをなくした。どこかに置き忘れ ? もうチェックインしたのですから、簡単に再発行してくれると思ったら、「もし拾われた方が払い戻しされますと....」とか言われて、そこから進まない。なるほど、そういうこともあるのか。出発は10分後。文句は後で言えると思って、またチケットを買いましたよ。インターネットでクレームでも寄せますか。もうしばらくANA には乗らんとこ.....。それにしても、忘れた方が悪いが...。
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 最近「EATING」を改訂してない。どうもここに関心がある人が多いらしくて、「最近更新してませんね...」と結構言われる。よくいろいろな店には行ってるほうなんですが、やはり何回か行かなければ紹介できません。ですから、何回か行ってやっと書く気になる。とすると、新登場はあまりないということになる。

 しかし、マイナーなチェンジはやってますよ。今回も大阪と東京のブルーノートがそれぞれインターネット上にホームページを持ちましたので、それにリンクを張りました。「showbiz」のセクターです。大阪のブルーノートは阪神電鉄がやってますからその中にありますが、東京のブルーノートは独立のページとなっていて、なかなか良くできている。

11月25日

 仕事の前に一風呂と、朝ちょっと早く起きて「3000年の歴史」を誇る道後温泉に。昨日の記述は間違ってました。道後温泉は午前6時30分からでした。夜は10時くらいまで。長い営業時間です。朝から人がいっぱい。でも、やはりお年寄りが多い。

 いつもは二階(霊の湯)に入るのですが、今回は朝風呂会の会話を聞くのが目的ですから、「神の湯の階下」という280円のコースに。やってますね。8割の方は顔見知りらしく、話に花が咲いている。「松山は昨日は負けたらしい....」とあるおじいさん。何の話をしているか最初は分からなかった。次の人が、「宇和島東は勝った」といったところでわかりました。次のお爺さんは、「へたな試合しおって...」と。高校野球の話をしているのです。現在高校野球の四国大会が行われていて、関心は「四国から3校」出れる来年の春の甲子園の話をしているのでしょう。さすがに、野球どころ。

 野球の話が一段落したと思ったら、今度は昨日の相撲の話。「優勝戦になるまでは面白かったのに、決定戦はころころ負けておもしろない....」と一人。別の一人は、「曙がだらしない....」と怒った声で。「やっぱし、貴の花だわな...」と口を入れる人も。何気ないけど、まあこんなもんなんでしょうな。年寄りの風呂の会話なんて。そりゃ、「今度のマイクロソフトのOSは....」とか「NETWORK COMPUTER は....」なんて始まったら、気持ち悪い(^_^)(^_^)。2010年になってもです。

 山部赤人が万葉集に詠んだ歌が飾ってある。1200何年か。「歴代の天皇が来てこの湯を使った。天皇が治めるこの国には温泉はあまたあるが、ここが一番...」といった歌でした。古いんですねこの湯治場は。脱衣場には、お茶を自分で入れる施設がある。飲もうと思って待って立っていたら、入れ墨を入れた、しかしもう70にはいっているちょっと怖そうな、しかし小柄のお爺さんが「お茶かい...?」を声をかけてくる。「はい」と言うと、丁寧にも入れてくれましたね。入れ墨を入れた人からお茶を入れてもらったのは、むろん初めて。でもでがらしでしたな。見ていると、どうもこの人が朝風呂会の親分肌らしい。良く喋る。来た人に全部声をかける。昔は、その手の方だったのでしょう。明日行けば、また会えそう。朝の8時には、ホテルに戻れました。「大街道」から「道後温泉」までと帰りはまたまたチンチン電車。空いている。松山の人はいいですね。毎朝風呂に入れる。
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 思い出しました。前回松山に来たのは、94年の夏。あの、「水不足騒動」の最中です。街にも人がほとんどいなかった。ホテルの風呂に「水は貴重な資源」と書いてあって思い出しました。今でも松山は「水対策」に頭を悩ませているそうです。テレビのニュースで「水対策会議」が取り上げられていました。

 講演会のあとはパーティー、そこから飲み会と移行したのですが、船関係のオーナーさん達と話していると、「この国はまだ元気だ」と心強くなりました。海運は以前書いたことがありますが、日本の産業の中で一番最初に「外との競争」にさらされ、船の便宜置籍船をやったり、船員を法律で許されている範囲で外国人にした産業。「今頃、スチワーデスに外人を入れるなんて言ってるようではとろい」と一人のオーナーの方。

 これは日本の産業界がある程度共通に抱える問題なんでしょうが、

  1. 最高税率55%と諸外国の中で一番高い法人所得税率
  2. 高い固定資産税
 などを指摘、一部には「本社を外に出すことを真剣に考えざるを得ない時期が来るかもしれない」という意見もあった。シンガポール、香港などとの「制度間競争」に入っているとの印象を改めて強くしました。あと「外航船」で最低9人(でしたっけ)を乗せるように決めている法律の後進性を指摘する声もあった。

 商売としては、すでに大手に握られているアメリカ航路やヨーロッパ航路ではなく、アジア域内の航路に関して、強い拡大意欲をお持ちの方が多かった。海運だけでなくいろいろなプロジェクトに取り組んで、事業拡大をねらっている方がいらっして、ここで「頼もしい」と思った次第。

 松山出張中に、多分今日の午後のいつかの時点で、アクセス件数が一万件を突破。ナイス。

11月24日

 今夜から出張で松山に来ています。ジャパン・カップを見た後家を出て、結構電車の接続も良かったのですが、16時45分の羽田発のANA松山行きにはちょっと無理でした。競馬を見た分だけ遅れて、空港に着いたら16時50分。5分足りなかった。ANAの次の便もありましたが、これは満員。「ひょっとしたらもう今日は松山に行けないのでは」と思いましたが、「他の航空会社」をトライしたら、JALがOK。17時25分。スーパーシートで、余分に3500円取られましたが。Lucky。

 松山は好きな街の一つです。あちこち行ってますが、行って気分が良いのは「福岡」「札幌」「松山」。松山は例の有名な温泉がある。いつもは空港からタクシーに乗ってしまうのですが、どうせ明日までに着けば良いという日程で、空港から初めてバスに乗った。しかし臨時高速バスで、目当ての三越前(駅名では「大街道」)には止まらない。仕方がないので、JR松山駅で降りて、そこから市電に乗りました。これも初めて。チンチン電車です。入ると、懐かしい油のにおいがした。高校の時の校舎の廊下のような。前と後ろがパラレルになっていて、運転席が二つある。東京にはもう早稲田ー王子間くらいしかないチンチン電車ですが、なかなか風情がある。JR松山駅から「大街道」まで10分くらい。間に城下町ならどこでもある「大手町」という駅がありました。
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 松山の魅力の一つが温泉であることは、否定しがたい。ここの温泉の良いところは、例えば道後温泉だったら、朝の6時からやっていて、仕事の前に十分入れること。地元の人たちの間でも「朝風呂会」なるものがあるそうだ。松山では、朝風呂しても家は傾かないようだ。

 「松山の温泉」と言えば一般的には道後温泉が有名だが、その他にもいっぱい良い温泉がある。例えば道後温泉からあまり離れていないところに、「鷹の子温泉」というのがある。ここは前回に松山に来たときに入ってみたが、湯質は道後より良いように思えた。肌がすべすべになる。いままでに経験したことのない温泉でした。女性には良いのではないでしょうか。

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 久しぶりにchatを書きました。午前中は特にやることもなく、新潮社の原稿の手直しをしたくらいでしたから。この新潮社の原稿でも触れているのですが、コンピューター・通信の時代には、「leveling of playing field」が起こる。今回書いたのは、軍事の世界で生じている「無リーグ化」「平準化」に関するもの。

 いろいろな面白い武器が登場する。「コンピューターの虫」「スニッファー」なんてのも面白いですね。ご一読下さい。
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 フィリピンで開かれているAPEC会議は、事務局がインターネット上に会議のホームページを設けてくれていて、そこで何でも見れる。便利です。参加各国の国紹介もあって、ここを見るとそれぞれの国が別々に作った案内が見れる。非常に個性があって面白い。文章でまとめてあるところ、ただ単に数字を並べているところ。北アメリカの諸国は数字の並べが多い。

 

11月23日

 Ace。といっても小生がやったのではないですよ。小生のパーティーのメンバーでもない。しかし、今日の部のコンペの一員が、なんと「ホールインワン」を記録したんです。結構興奮しましたね。全員で。

 場所は森永高滝カントリークラブ。千葉の市原市で森永製菓がやっているゴルフ場です。そこのINの最初のパースリー。表示は136ヤードくらいでしたが、打ち下ろしがありましたからキャディーが言うには実質126ヤード。しかしティーグラウンドとグリーンの間にはしっかり池があって、キャリーもきちんと出ないと、そもそもグリーンに届かないホール。

 私は2組目、Aceをやった外貨資金証券室の太田君は6組目でしたから、むろん私は見てはいません。しかし、聞く話によるとヒットされたボールはピン手前でワンバウンドしてそのままホールに消えたそうです。打ち下ろしですから皆「視認」できる。本人とキャディーさんが一番速く「やった」「おめでとうございます」と盛り上がったそうな。ほかの3人は、ちょっと飲み込むのに時間がかかったとか。全員が知ったのは、パーティー開始の直前。6組目が最終組ですから、当然そうなる。

 やった本人。ゴルフ保険に入っているかどうか定かでない。しかし、「きっとはいっている」と勝手に決めて、パーティーの予定を入れる奴とか、ビールかけをやろうという奴とかいて、賑やかになった。まあ、最低500円のテレフォンカードは来るでしょう。あと、プラスは...。それにしても、私も一度やってみたい。

 そんなことを言っては失礼ですが、太田は決してうまくはない。この日も120以上叩いていました。でも不思議ですね。ゴルフを始めて3回目でAceを出した女性を知っていますし、太田君の例もある。為替(出身者という意味を含めて)の世界では、IBJの中山さんが一年くらい前にレイクウッドでおやりになり、その時はテレフォンカードを頂いた。中山さんは、いつも結構うまい。神はうまい下手の分け隔てなく「Ace」を与えているようで....。しかし、華やかなことがあると、パーティーも盛り上がるし、豊かな一日を過ごした感じがする。ナイスな一日でした。自分自身で遊び(ゲーム)関係で一生に一度やっておきたいというのは、ゴルフでの「Ace」とジャンの「緑一色」ですかね。まだやってない。
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 ゴルフを終わって家に帰って郵便物を見ていたら、「On Line Today Japan」(Niftyserveの広報誌です)の74ページに「全日本鍋物研究会」の紹介が載っていた。やはり季節ですね。この鍋研と小生のグループは12月3日に合同で「鍋大会」を企画中。この記事は鍋研HPへのアクセス件数が2068の時に書かれたもの。今は2500くらいですか。小生も二日にいっぺんくらいは「鍋大会」の関係で行ってますから、もっと伸びてくるのではないでしょうか。

 それからゴルフへの行きの車の中で、「もうすぐホームページをリリースする予定の」斉藤君には話したのですが、近く「既にインターネット上にホームページを持っている」か、「開設を予定している人」を集めて、我が家でパーティーでも開こうと思っています。ホームページはそれぞれが作っている、または作りつつあるのですが、やはり少しずつ違うのでしょう。その違いがまたノウハウの交換につながる可能性がある。思わぬ「簡単ルート」があるかもしれない。ちょっと面白いでしょ。ご希望の方は今のうちにメールください。ただし日程は決めてありませんが....。

 帰りの京葉道路がひどい渋滞だったこと以外はEVENTFULな結構な一日でした。

11月22日

 相場は静かでしたが、新しいPCが入ったりして結構忙しい一日。新しいPCは、もっぱらインターネット利用を主目的として、会社の私の机のすぐ脇に置いてもらった。CRTは15インチで、ペンティアムの133、メモリーがちょっと小さくて24くらい。専ら通信に使うから、この程度で当面は十分。ISDN が 64K なのが良い。

 メーカーの担当者が来て、設置が始まったのが10時前。1時間ほどで終了。でも思いましたが、メーカーの人間を帰して久しぶりにかなりの部分自分で「設定」をして、「設定上手」というのはあるものだな、と。やはりマシーンにプリント(初期設定)するわけですから、ワープロソフトのキーボードを叩くときよりは、ちょっと慎重になったりしますが、もう既に何度もやっていますから、忘れているようで前回の「設定」より遙かにスムーズに事は進む。しかし、新たな発見もする。習うより慣れろですか。

 自宅にあるコンピューターはすべてIBM互換機ですが、今度新しく会社に入ったのは「98」マシーン。今まで使ったことがないので、ちょっとどういう機械か興味があったのですが、まあとりあえずは同じようなもの。95、PLUSとも「98」専用ですが、どこがどう違うかはこれから徐々に分かってくると思う。

 新しいマシーンが入ると、必ず見に来る奴がいる。結構日中から長くインターネットをやってしまった。
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 「近日中にオープン」のブンデスバンクのホームページのURLがNiftyserveのFKINYUに掲載されていたので、早速覗きに行ってみる。動物が一匹が、行きつ戻りつ。何か思案している。HPの中身をどうするか考えている風情。ですから、今は本当に何も入っていません。ブンデスのHPは、是非英語でも書いて欲しい。中央銀行のHPといえば、日中に覗いたFRBのページにはグリーンスパン議長の18日の東京での講演がちゃんと載っていた。

 日銀のHPにも行って、会社に新しく入った機械で短観のダウンロードにどのくらい時間がかかるかやってみたら、家の機械よりかなり速い。やはりMS96さんが言うように、どこか家の機械はおかしそうだ。TAか、PCの設定か。これが当面の課題。
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 F銀行の木村君から、「覚えていらっしゃいますか?」とメール。最近はこういうメールが増えました。「風の便り....」に「(私の)ホームページの事を聞き」アクセスしてくる人が。おぼえてまんがな。熱心なディーラーでした。今は検査にいらっしゃる。ネット人口は着実に増えているようです。

 そう言えば、会社の斉藤君が「伊藤さん、FTPのソフトなんですが....」とソフトを所望。彼は昔「パソコン少年」と呼ばれていただけあって、ごく最近インターネットを始めた筈なのに、「FTPが欲しい」ということはHPは完成に近づいている....? 聞けば、今週一週間あまり寝ずにHPの作成を続けていて、完成に近づいたとか。彼には、明日のゴルフの行き帰りに世話になる。完成したら、また宣伝しましょう。

11月21日

 いよいよネットスケープマイクロソフトの戦いは、佳境に入ってきそうです。ネットスケープがラスベガスで開かれているコムデックスのコンピューター・ショーで、Constellation(星座、星運などの意味)と名付けられたソフトウエアを発表したため。このソフトウエア、「OS」に限りなく近いもので、アプリケーション・ソフトやネットワーク・ソフトを統合することができるという。つまり、今まではネットスケープの製品というのはマイクロソフトやアップルの「OS」の上で走っていたものの、これからはConstellationの上で、マイクロソフトのワープロソフトや表計算ソフト、その他ソフトウエアを動かすことができるようになる。今までと180度の転換。Constellationは97年の年央から出荷が始まる予定。狙いは

 Instead of trying to get rid of Microsoft,
Netscape is now hoping to position itself as a kind of
middleman on the desktop that can grab and organize data
from all kinds of places -- not just from the Internet or
corporate networks, but from office software like
Microsoft-made word processors and spreadsheets.

 簡単に言えば、マイクロソフトに飲まれるのではなく、自らが飲み込む立場になりたいという意志表示である。Constellationはスクリーンの下にボタンが並ぶテレビのような形となり、あるボタンを押せばインターネットに、別のボタンを押せばデスクトップのプログラムを起動させるような形になるという。もしそうだとするならば、これは立派なOSである。ソフト会社は、Windows用ではなく、Constellation用にソフトウエアを書くことも可能になる。

 これに対抗するマイクロソフトのソフトウエアは、Active Desktop。これもインターネットとデスクトップのデータを統合するプログラムになる予定。インターネットは

  1. 容量に問題がある(使用量が加速度的に増えたときに対応できない危険性)
  2. 暗号システム面で最後のところで不安が残る
 など言われながら、依然として影響力は増大の一途をたどっている。やはり、ネットワークの魅力が強いと言うことでしょう。
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 FORESIGHT用の原稿は、やっと書き終えました。皆さんにもいろいろ意見を頂きましたが、紙面の都合もありすべて論じ尽くせたわけではありません。言ってみれば「体験的デジタル論」といった風情です。小生ワープロは1982年から使っていますが、パソコンは一年半前、インターネットを始めたのが約一年前、そしてホームページを作ったのが半年前と、駆け足で過ごしてきました。ですから、とんでもない初歩的なことを知らなかったりする。つまりDOSの世界を知らないのです。3.1から入っている。

 実際にはデジタルと取り組むなかで、自分の生活、身の回りで起きた変化を手がかりに、いくつかの普遍的な法則を見つけようと言うのが今回の執筆の狙いだった。文体はもっと柔らかくするつもりだったのですが、内藤君に見せたら「ちょっと堅いのでは」と一言。最終的には、新潮社の三重君とキャッチボールをしながら仕上げます。新潮社サイドの要望もあり、最近は原稿はネットワークを通じて提出している。ちょっと心配だったので、添付方式とCOPY AND DROP方式でNiftyserveからとインターネットからを試しましたが、どちらもうまくいったようです。最近は共同通信に出す原稿もネット渡し。楽です。
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 今朝乗ったタクシーの中で聞いたラジオの話。

 あるお母さんが放送局の電話に出て、『娘に、「お母さんはなぜチャンネルを回してって言うの」と良く聞かれるんです.....』。なるほど、今時チャンネルを回す人はいない。も一つ、誰かに電話を掛ける仕草をするとき、どちらですか。これも歳とか、その家にプッシュが入った時期で変わってくる。そう言う例はいっぱいありそうですね。原稿を書くなんてのも、昔は小生も万年筆だったりした。しかし、今はキーボードを通じての方が圧倒的に多い。キーボード叩く真似が今では、「原稿書いてさ...」の合図と言うことです。
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 昨日紹介した長島さんに関する「蛍の光」と「君が代」の話。昨日のうちに、出席者の一人から本が回ってきました。「戦後プロ野球50年」という新潮文庫の本。「近藤唯之」さんが書かれている。その74ページ。平成4年の日本テレビ主催の「世界陸上」の最終日。そしてすべてが終わると言うとき。総合司会をしていた長島さんが、会場に流れた音楽に対して、「オレって、やっぱし日本人なんだなあ.....このメロディーを聞くと胸が熱くなる。日本人はやっぱり”君が代”なんだよなあ」。実は、その時かかっていたのは「蛍の光」だった....。今だったら2億5000万円の契約金1800万円を、もらってすぐ銀行に預けて、そのまま銀行の名前を忘れた....なんてのも紹介されてますよ。なかなか面白い本です。

11月20日

 久しぶりに、本当に久しぶりに亀清楼に行きました。柳橋の本当の袂。「柳橋」はJRの浅草橋から歩いて5分くらいの昔の色街。しかし、今はこの亀清楼ともう一軒ほど料亭が残っているだけ。むろん、「新橋芸者」などと覇を争った「柳橋芸者」は今はない....と思います。

 あの辺は好きですね。いいのは川がある。水がある。東京で流れている川に面した料亭というのは少ない。亀清楼からは川面が見えて、それがネオンに映えてきらきらして夜は綺麗です。昼は知りませんが。

 昔の江戸の中心ですから、情緒もある。すぐ近くに両国橋があり、これも亀清楼から見ることが出来る。柳橋の近くは、「屋形船」の発着場としても有名です。「井筒屋」さんで過去二回船をチャーターしたことがあります。一回は忘年会、一回は築地の華火祭りの時。結構情緒があって面白い。

 一つ屋形船で不満があるのは、料理は大体天ぷらなのですが、「エビ天」が異常に多い。むしろ「野菜天ぷら」が好きな身としては、「これでもか...」とでてくる「エビ天」にはへきへきとする。それ以外は、非日常性を味わえるという点でなかなか楽しい。やはり船に乗り込むときが一番ですね。

 築地の華火大会(隅田川は”花火”で、築地は”華火”だったと思いました)で船を出したのはもう7年くらい前ですが、こちらは目的地にまっしぐらですから、子どもまで含めてほぼ全員が途中で船酔い。しかし、着いて花火が始まったら、みんな首が痛くなるくらい上を向いて、歓声の連続でした。音がリアルですから、臨場感がある。帰る時には来る時の苦しさは忘れ、全員大満足。あの手の会はまた企画しても面白いと思います。
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 昨日もちょっと早く着いたので、周囲を歩いて一周。海が近いから潮のにおいがする。川がコンクリートの護岸になっているのはいただけませんが、屋形船がいくつも浮かんでなかなか良い風情です。

 寒くなったので、亀清楼さんには無理を言って「亀清楼風の鍋」を作ってもらいました。鍋研の水木会長も一緒でしたから、「是非」とお願いした次第。やな客ですね。でも店にはいろいろ挑戦させた方が良い。寄せ鍋でした。良い材料が入ったからと言ってくれた。なべはやはり最後に食べる雑炊が楽しみ。会社の人間もいたのですが、映画の話がかなりの部分を占めた。野球の話も。本当かウソか知りませんが、「蛍の光」を聞いて長島さんが「君が代は本当にいい曲ですね」、と言ったといったことで盛り上がりました。本当かどうか知りませんが。
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 昨日は久しぶりに、当社に来たエコノミストの話を聞きました。日興アメリカの植木博士さん。大和問題の時に、唯一議会証言にたった日本人。どんな人かと思っていました。まあ、普通の日本人。弁舌はさわやか。英語も多分お上手なんでしょう。話も論理的で興味深かった。ここ一年くらいは、テレビなどあってアメリカに行ってない。その空白をちょっとは埋めてくれました。

 今日はForesightの原稿を仕上げないと。同誌編集部の岡田さんから、lzhの解凍ツールでメール。tks。もう一人、新潮社の知り合いからメール。どうも新潮社も全社的に「電子化」を図っているらしい。

11月19(火曜日

 「難しい」「わからん」と素直に言ってみるものですね。日銀のホームページのアーカイブがLZHで出来ているが、これが「苦手だ」と住信ニュースに書いたら、お二人から、「そんなことも知らんのか....」とは言いませんでしたが、アイデアをいただきました。すみません、私のパソコン歴はまだ一年半なんです(^_^)(^_^)。

 アイデアの一つは「しら」さんから。「因みに、私はLHMELTというフリーソフトを使っています。パソコン雑誌のおまけCD−ROMによくついていますから,是非,いろいろ試しみて,気に入ったのをみつけて下さい」とのこと。今度の勉強会でもってきてもらおっと。

 もう一つは、「わかちゃん」から。先週大阪で会ったばかり。「ワタシはLHASA(ラサ)というオンラインソフトで一発解凍している。デスクトップに置いてあるLHASAのアイコンに、アーカイブをドラッグ&ドロップするだけで、勝手にパスも切った状態で解凍してくれます。拡張子の関連付けをすることで、-.lzh と -zip の両方が解凍できてしまいます」とのこと。さらに「ちなみに、ネット上でも公開されています。インプレス社のページから貼ってあるリンクを辿ればたやすいと思います。URLはhttp://www.forest.impress.co.jp/です。一度お試しになってみては・・・?」と親切。実際には、ここから更にわたったhttp://www.forest.impress.co.jp/win1/frame.htmlでダウンしました。まだ使ってありませんが。
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 今朝の日経に、「新種のコンピューターウイルス 日本上陸」という記事がありました。電子メールを通じて入り込み、

  1. 文書を勝手に書き換える
  2. ウイルス指定日付・時間帯にパソコンを起動すると、ハードディスク情報をすべて消し去る
 という。名前は、「マクロウイルス」。感染力が強いとか。自分の身の回りで実際に感染したパソコンを見たことがないので分からないのですが、大事なファイルを壊されるのはたまりませんね。私の場合は、大部分のファイルはプロバイダーのサーバーに入っていますが、やはり手元のコンピューターがやられるのは困る。修復に時間がかかりそうですから。ウイルスチェッカーを頻繁に更新して、コンピューターの中をチェックしないと。皆さん、気をつけましょう。
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 ウイルスと言えば、昨日のジャパン・タイムズにおもしろい記事がありました。「エボラ」が実は約2000年前の紀元前430年のアテネを襲っていた、というのです。ギリシャにおける覇権からアテネが落ちるきっかけになったペロポネソス戦争の勃発直後。3年続き、人口の約4分の1が死んだ疫病が、実は「エボラ」だったのではないか、というのです。

 懐かしい人が登場します。ツキジデス。歴史家、文章家。彼がこの「アテネの疫病」を描写しているのですが、それが95年にザイールで起きた「エボラ」(25人が死亡)にそっくりだというのです。正常の人が突然襲われる高い熱、眼が赤くなると同時の強い痛み、のどや舌が赤くなり、これも痛む。呼吸も困難になり......と続く。しゃっくりがでるところまで、似ていそうだという。

 もしそうだとして、なぜ2000年の時間を経て再発したか。「保菌動物がいるのではないか」という見方が強い。WHOもそう考えているようで、かなりの数の動物を調べているそうです。ガボンで発生したエボラでは、死んだ人のうち10人は直前にチンパンジーの肉を食べていることが判明しているという。この記事の見出しは

 「Ebola a deadly visitor from the past ?」

 というのですが、過去からよみがえってくる菌があると思えば、抗生物質に対抗して進化するスーパー病原菌もいる。コンピューターには、次々に新種ウイルス。せめて社会の「病原菌」にならない程度ですか、私どもに出来ることは......

11月18日

 いやコンピューターは不可思議ですね。ネットスケープの3.0日本語版を入れたら、小生のホームページのフロントのJave appletが動かなくなって、焦りました。つまり、appletになっている二カ所、「cyber world」のところと「☆」のところが白い帯になって、開いてしまうのです。

 これもおもしろい問題ですので、調べました。いろいろな人に聞きながら。まず聞いたのは、このフロントを設計してくれ
cielの和田ちゃん。彼女の報告は、概ね以下の通りでした。

  1. 最近出たNetscape Navigator はバージョンによりバグが報告されている
  2. Internet Explorerと共存させている場合、インストールした順序等により細かいところで不都合が出ている事例もある
  3. 原因は windows95のシステムファイルが書き換わってしまうことにある(mfc40.dll をはじめとするいくつかのファイル)
  4. 具体的には、Internet ExplorerのインストーラはNetscape Navigator が使用しているシステムファイルをお構いなしに書き換えてしまう。システムのライブラリが書き変わってしまい、Netscapeやその他のソフト(MS製品を含み)に影響が出てしまっている
 など。むろん自分では直せないので、これからプログラムを書き換えるのか、関連ファイルのどこかをいじるかするのですが、私のフロントの機能を取り戻すもっとも簡単な方法は、ネットスケープを元の2.01に戻す(入れ直す)ことでした。2.01をインストールすれば全部元に戻る。簡単です。そのうち対策が出てくると思います。3.0日本語版にして、私のフロントのappletが走らなくても、ちょっとお待ちを。
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 実はこうなることは半分程度予想ができていました。今最も使っているAptiva740に英語版の3.0ベータ版をダウンロードしたときに、やはりappletが走らなくなったのです。そのままで使っていましたが、この間の事情は3.0の日本語版ベータを入れても変わらなかった。compaq410cxの方には、英語版を入れずに最初に3.0日本語ベータ版を入れましたが、こちらはappletは動いていた。しかし、今回この両方に正式版を入れたら、両方ともappletが動かなくなったという事情。コンピューターは微妙なんですね。機械に入っている他のソフトとの相性や、機械そのものとの相性もある。小生の残る最も高性能の一台の機械の心臓部は、今は修理中です。
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 今日は午後はグリーンスパン連邦準備制度理事会(FED)議長の銀行協会における講演会に行きました。ボルカーには会ったことはありましたが、グリーンスパンを目の前で見るのは初めて。議会証言などで、「小柄な人だ」(たぶん多少猫背だからだと思いますが)という印象があったのですが、実物は結構大きかった。それが第一印象。

 話は、9月、10月に連邦準備制度理事会(FRB)のホームページで見つけて読んでいたものとかなりの部分重複する内容で、むしろ「どうして同じことを繰り返して言うんだろう」というところに関心を持ちました。これは彼の特長ですが、すべての問題を根本に帰って考えようとする。今回もそうで、銀行にとってリスクとは何か、新技術の導入の中でのリスクの数量化はどうか、監督当局は新しい銀行業界を取り巻く環境の中で、どう対処すべきかなどを繰り返し取り上げている。

 一つ面白いと思ったのは、銀行が行う取引が複雑さを増し、経営管理システムは精緻化されていると見られているものの、銀行における問題の発生はしばしば単純な原則が守られていなかったり、一つの単純な管理がなされていないことに起因している、と言っていた点。Q & A は面白かった。こちらの方は、ジョークを交えて。

 彼が言ったことで、二点だけ指摘しておきます。

  1. エレクトリック・バンキングが伝統的な銀行業務にすぐにでも取って代わってしまうと考えるのは、「premature and exaggerated」だ
  2. 日銀の独立性と日本政府が現在進めている金融市場の自由化(日本版ビッグ・バン)を強く支持する
 前者については、エレクトリック・バンキングは既存の業務形態の電子への置き換えをしているにすぎないこと、紙幣、チェックなど「紙」は優れた利便性をもっており、需要も強い点を指摘していた。後者は、グリーンスパン議長が日本に残した一番強いメッセージのように思いました。規制を残しているのは発展段階の資本主義国であって、「競争市場」には規制はそぐわないとも言っていた。ここが印象的でした。

11月17日

 アメリカン・クラブでの立花の結婚式は、若手中心のパーティー形式。会費一万円。アメリカン・クラブは会員の紹介がなければ受け付けてくれないものの、予約さえできればあとは割安でできそう。両親もおらず、私以外は役職者もほとんどおらず、まあ若手中心の「なんとかでデート」といった軽い会でした。それにしても、アメリカン・クラブというのはロシア大使館のすぐ隣にある。冷戦の時は、双方で頻繁にスパイが出入りしていたのではないか、と思われるような場所。この場所は、交通の便が悪い。ちょっと歩いて、地下鉄日比谷線「神谷町」が最寄り。土曜日の午後に東京タワーの近くに行ったので、一瞬「収録にきたのか...」と思いましたよ。一年間毎週土曜の夕暮れ時にタワーの下にある「芝公園スタジオ」に通いましたから。
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 予定通り「随園」に寄って12月3日の打ち合わせ。といっても立ち寄って、「宜しく」と言って、メニューを見て「あれはどう」「これはどうだ」と言っていただけ。ここはテレビをやっていたときもスタッフや岡山玲子を連れて、終わってからよく行きました。10時ごろになると、従業員が食事を始める。それが結構おいしそうなものが多い。ちょっと足が不自由になったここの親父に「あれ食べたい」というと持ってきてくれた。中国の映画で老人問題(劇場の管理人の退職とその後の話)を扱った映画を見たときに教えてやったら、喜んでいましたっけ。

 羊の話をしたら、「うちはもっといいものがある」と馴染みのレジ係りの女性。「酸菜火鍋」というのがそれで、見ると「HOUSE SPECIAL」と書いてある。「これは11月から3月までしかない。私はこれを勧める」と盛んに言う。日本語の説明は、「満州国漬物の和え鍋」とありました。「これほんとにおいしい」とも。予約した3階はテーブルが4卓もありますから、「羊のしゃぶしゃぶ」のテーブルはむろん作りますが、この「酸菜火鍋」のテーブルを作ってもおもしろいと思いました。

 なんでもそうですが、鍋もむろん中国の方が種類は多いのだと思います。満州などの寒い地域では、昔から「鍋」が重要な地位を料理の中で占めていただろうことは想像できる。全日本鍋物研究会の方々も、「将来は中国の鍋も研究したい」とホームページで述べていますから、興味を持つかもしれない。これは、水木会長とちょっと相談します。むろん、参加する人にとっても、「羊はちょっと....」という人に朗報。随園の料理は、大体なにを食べてもおいしい。そして安い。
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 歩いて新宿三丁目に出て、SAKURAYAでNETSCAPE NAVIGATORの3.0を買う。ソフトバンク版と東芝の子会社のやつが両方でているんですね。知りませんでした。付録で付いているものが違う。中身を眺めて、ソフトバンク版を買いました。4000円ちょっとでした。ついでに買ったのが、新しく出たパソコン雑誌「PC COMPUTING」の日本での創刊号。創刊号というのは、何のジャンルでもそうですが、なるべく買うことにしている。UNOもそうでした。だって、その雑誌のスタッフは、絶対全身全霊で創刊号に力を使う筈です。ですから、創刊号を見ればその雑誌の問題意識、程度、今後どのような雑誌になるか大体見当が付く。他の雑誌との違いを出そうともするはずです。

 いままでもパソコン雑誌はいろいろ買いましたが、定期的に読んでいるのもはありません。たまに買っても、20分も読めば捨てたくなる。捨てるのももったいないから、誰かにやる。おもしろい記事がなく、宣伝中心だからです。しかも重い。そう言う中で、この「PC COMPUTING」は値段も370円(特別価格と書いてあって続くかは不明)で安いし、中身もWINDOWS97に触れていたりしていて未来志向的で、結構読みでがあった。

 Foresightの記事を書き始めているので、今日はこの辺で.....。

11月16日

 家に着いたら、紀伊国屋書店さんから本が届いていました。まあまあですかね。スピードは。確かに便利。ということは、出張先から本を買っておく、なんてこともできるわけですな。出張先でどうしても欲しい本が見つかったときは、大変なんですよね。重いと厭だし、東京の本屋で探し直すのはばからしい気がするし。でも買うと重くなる。長い出張だったら、ネット上で見つけたときに買っておいて、帰ったら家にその本は着いているなんてことも可能でしょう。
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 昨日携帯電話の話をしましたから思い出しましたが、なぜ携帯電話、PHSはアンサーバック・システムなしなんですかね。だって電子メールでは「返信」を押せばアドレスを入れ直す必要なんてないじゃないですか。でも、電話は短縮にしてあるにしても、何らかの形で電話番号を押さないといけない(そうそう大阪も上が4桁になるそうです)。電話番号を残したくない方の場合は別です。しかし、今でもシステム的には相手からかかってきた電話番号を見て取れる。相手に自分の電話番号を残せるシステムを取れば良いわけです。そして、携帯にもPHSにも窓(WINDOW)がありますから、あそこにリターン番号が残るようにしておいて、矢印キーか何かで指定して、そして「返電」キー(?)を押すわけです。電話って、返しで掛けるのが半分はありますから、この機能があったら絶対便利だと思うんですけど。ちょっと私の携帯電話会社であるドコモに聞いてみますわ.....。もうあるかもしれませんね。どなたかご存知 ?
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 日銀のホームページに初めて渡ってみました。重い。最初のGIF....じゃないかな、とにかく絵が。そして中央に出てきたマークを見て、「ゴルフゴールのと同じだ」と思いましたよ。知ってます、「日銀ゴルフボール」ってのがあるのを。小生は日銀の人にもらいましたが、日銀の上の階の売店で一般にも売っているのだそうです。あの、ライオンが二頭取り付いたような絵柄のやつです。金利操作の見通しを間違ったときは、このボールを思い切って打ってナイスショットを取り戻すってのはいかが....。

 でもなかなか良くできてますね。フレームを使って。検索エンジンにまでつながっているのは、これは世界の中央銀行のホームページの中でも珍しいのでは。ブンデスはまだHPを持ってないのでしょうか。私が見た限りではありませんでした。むろん連邦準備制度理事会などはある。渡って長崎支店の田辺さんにメールを出そうとしたら、メール・システムがない。どこかで書いたと思いますが、日銀の支店の中で今HPを持っているのは、長崎と岡山の二店だけです。

 一つものすごくがっかりしたのは、アーカイブがなんと「LZH」になっていることでした。私もインターネットを一年近くやっていますが、アーカイブが「LZH」になっているのは、初めてです。ソフトウエアとかでなく、一般のページで。というのも、LZHの解凍が苦手なんです。パスを通すだとか、よく分からない。日銀さん、お願いですからそのままワードにしてください。「LZH」アーカイブはNiftyserveの「GO BOJ」でやったので、こっちでもと思われたのでしょうが。あとは、ものすごく歓迎しますので。これだけは、よろしく。
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 今日は午後3時からは以前私の部下で、今はニューヨークに行っている立花の結婚披露宴。ニューヨーク行きが決まってから、ばたばたと結婚。式は東京ではまだだった。嫁さんに会うのは、初めて。午後1時から「東京カテドラル聖マリア大聖堂」というところで式がある。本当はこちらが重要だろうけれど、失礼する。ちょい出張疲れもありますし。披露宴は、アメリカン・クラブで会費方式。きっとハプニングがありそう。

 終わったら、ネットスケープのベータ版が、「これは評価版で、12月01日に使用期限が....」とうるさくうなりだしたので、3.0の正式版を買う予定。帰りに随園に寄って、12月3日の「大鍋パーティーの打ち合わせ」でもと思っている。テーブルが4つもありますから、「羊しゃぶ」だけでなく、他の鍋も検討の予定。そうそう、まだ空き枠ありますから、参加する人はここからどうぞ。11月の最初に鍋研の掲示板に掲載した「羊のしゃぶしゃぶを食べる会」の案内状は以下の通りです。鍋研は全日本鍋物研究会の略で、今回の会は鍋研会長の水木さんと小生の共同主催です。
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 Title: 羊肉のしゃぶしゃぶを食べる会
Comments:
 お待たせしました。準備万端整いましたので、上記会合を本年12月3日に新宿の随園で行います「羊肉のしゃぶしゃぶを食べる会」への参加者を先着順で募集します。30数人の参加を予定しておりますので、遠慮なく参加希望をお寄せ下さい。参加希望は私に電子メールをいただくか、この欄に「俺も行きたい」「私も行きたい」と貼り付けて頂ければ幸甚です。目安として、11月の20日ごろを「締め切り」としたいと思います。定員を上回りましたら、ご勘弁下さい。以上楽しい会に致しましょう。
                  http://www2.gol.com/users/ycaster
                  ycasterこと伊藤 洋一(住友信託銀行)

11月15日

 何度も来ていますが、やはり大阪は東京とは違いますね。だいたい「Pしている」「Mしている」人の数が圧倒的に違う。学生風の人も、ビジネスマンも、OLも。特に夜にそれが顕著です。皆で、意地になってかけあっているように見える。大阪人の必需品(?)。ちょっと香港に来た印象。本当に、携帯電話人口が東京より二倍はいる感じがする。

 もっとも新幹線の中も多かった。おもしろいのは、どれか鳴るとだれも「自分のだ」と思うせいか、バッグを開ける女性、鞄に手をやるビジネスマン、革ジャンのポケットに手をやる学生と、一瞬パニック状態になる点。見ていてあれは滑稽です。という私も、携帯を持っているときは近くで鳴ると少し「あれ自分のかな」と思いますが。電話を取るのがやばいときは、無視するか、電源を切ってしまえばいいんですよ。だって普通は留守電機能がついていますから、重要なことは入ってくるはずですから。

 新幹線の中は、大分皆さん気をつけるようになりました。デッキに出ると、電話をかけている人が右に一人、左に一人といった風情。でも新幹線はトンネルが多い。場所を間違えると悲惨です。名古屋の周辺が比較的安全です。むろん、新幹線の車内公衆電話から電話している時も同じですが。うるさいのは「受け」の方。
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 「大阪帝国ホテル」と「帝国ホテル大阪」の違いをご存じ。前者は大阪の地場ホテル。後者は東京の帝国ホテルの大阪版。3月に出張で大阪に来たとき、後者が「あと2日でオープン」という時で、そのとき中をずうずうしく見せてもらった関係もあって、今回安くしてもらって泊まったのですが、やはり新しいホテルはいろいろ新しい設備がある。

 まず3月に来た時に気づいていましたが、VIDEO ON DEMAND。「Thrill and Suspense」「Drama and Heart-Warming」「Art and Classics」「Sexy and Charming」など5分野に別れていて、各分野に3本の映画が入っていて、この15本についてはコントローラーの操作でいつでも頭から1500円で映画が見れるようになっている。スタート時間が決まっている4本の映画もあるので、計19本の映画が見れるというわけです。結局、あれやこれやでどれも見ませんでしたが、これが大規模な有線テレビでのVIDEO ON DEMANDになると、何千本の中から選べるようになるんでしょうね。でも私は、個人的には映画館で見る映画は好きですが、テレビの小さな画面で見る映画はあまり好きではない。

 他に気づいたのは、机にちゃんと電話ジャックがついてました。日本のホテルでも徐々にこれがスタンダードになってきた。外線にそのままつながるのかと思ったら、それはちょっと甘かった。「0」発信で、コンピューターの機種によってつながらないケースがあるということ。しかし、これからのホテルは全部机上に電話ジャックがつくんでしょうね。マッサージのおばちゃんが、「パソコンもって来る人が増えた」と言ってました。パソコン持ってる人は、大体肩が凝っていてマッサージする人には大変なんですって。すみません。

 それにしても、この大阪の帝国ホテルは寂しいところにある。春は桜がものすごく綺麗だそうです。ホテルの近くの駅の名前は、「桜の宮」。多分綺麗だと思います。ホテルの宣伝にもなっている。しかし、秋、冬なんてなにもなさそう、というかない。夜9時過ぎにホテルを出たら、周りは真っ暗でした。

 帝国ホテル大阪の問題点は、ロビーと呼べるものが二つ(二つの階)であること。一階が宴会用ロビー、二階がホテル・ロビーですが、ただ「じゃロビーで...」と約束するとどちらだか分からなくなる。また、夜10時30分をすぎると、宴会用ロビーは閉まる。知らないと帰ってきたときに、「どこから入るんだ....」ということになる。ホテルで食事するのもあほらしいから、京橋に出て、適当に見学して、お好み焼き食べて帰ってきました。聞けば、「京橋」は大阪でもこってりした場所だそうです。結構おもしろそうな店がありました。でも、あとJRの駅で三つくらい南に下るともっと「脂っこい場所」があるそうです。

 講演はいつもの通りですが、大阪に来るとメーカーを回るのが楽しみです。馴染みの人がいっぱいいる。ホームページ仲間も。メーカーは常に競争にさらされているから、いつも勉強になる。今回は、来年に外為法の完全撤廃を前にして各社がどういう構想を持っているかを聞くのも目的でした。ウーン、銀行には結構厳しい時代が来そう。でも、これもアイデア次第でしょう。

 新大阪駅を出たのが、午後4時39分。帰ったら、土曜日は休んで、その後は「FORESIGHT」の原稿を書かないと....。おっと、新幹線で「もういらないだろう」と拾って中央線で読んでいた週刊新潮はJRのでした。JRさん、ごめんなさい。

11月14日

 寒くなりましたね。特に昨日はそうだった。温かいものが食べたくなる。昨日の選択は当たりでした。またまたなんですが、「西麻布」。「月の庭」で主に豆腐を食べました。あそこは「吸い上げ豆腐」というのが売りなんですが、これは最初にビールを飲みながらやるのに最高。次に、煮奴(にやっこ)という温かい豆腐料理。これがまたうまい。湯豆腐などとは違って、ここの豆腐はそれほどさっぱりしておらず、独特のちょっと強めの味覚があるのが良い。あとは「無農薬野菜のスティック(サラダ)」ですかね。鴨肉のすき焼きも良かった。最後に食べた稲庭(こうでしたっけ)うどん(温かいやつ)はエンディングに最適でした。

 メンバーは、朝日の村山とTBSの今村。この二人と前回会ったのは、去年のちょうど今頃。広尾の中華料理屋だったと思います。村山は大学の同期同教室、今村君はあちこちで世話になっている。デーモン木暮のお姉さんと結婚している。大体四方山話。話を聞いていると新聞記者も大分進んできている。毎朝、Niftyserveで「特落ち」がないかチェックしているそうだ。キーワードを入れて各社のニュースをチェックすると、自分がカバーしている領域のニュースが全部出てきて、それでチェックできるそうだ。村山は、一年前に会った時はまだワープロ程度だったが、インターネットも今年の4月に始めたそうで、かなり進んできている。一方の今村君は、今もって完全な「音痴状態」とお見受けした。別れるときの言葉が、「伊藤さん、今度教えてください...」と去年とまったく同じだった。来年も同じ台詞だったら、どうレスポンスしよう.....。次に会うのも、一年後くらいでしょう。
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 ところでこれを書いているのは、大阪に向かう新幹線のなか。講演が一つあるため。たった1時間くらいの講演のために、こうして肉体を移動させるというのも、なかなかしんどいですね。まあ出張そのものは好きですが。マーケットから離れるのは、何か忘れ物をしたような気になる。もっとも今日の段階ではあまり動いていませんが。ポケット・ロイターも箱根の山まで。北は栃木県のロぺ倶楽部までは大丈夫ですが。山がないため、電波が届く。

 ラップトップは電源をはずすと、とたんにバッテリーの持続力が問題になります。短いんですよ、このCONTURA 410CXは。それに重い。他になにも文句がないのに、バッテリーはいけません。40分くらいですかね。もって。新幹線の中にもコンセントはあるんです。掃除をしますから。でも、運良くコンセントの近くに座る可能性はほとんどない。そうそう、個室にはコンセントがありました。でも、ラップトップを動かすために個室をとるのもね...。JRさん、もっとコンセントを増やしてください。でなかったら、電気メーカーのみなさん、バッテリーの革命的なのを開発してください。バッテリーは、電気自動車の関係で、トヨタさんなど自動車メーカーもやっていた。乾電池6個くらいで動くラップトップというのはどうでしょうか。もう、あるかな。
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 バッテリーで思い出しましたが、トヨタが値段三分の一のエンジンをまもなく発表するとの今週のウォール・ストリート・ジャーナルの記事は結構おもしろかった。今まで600ドルしていたエンジンが400ドルになる見通しという。部品の削減により。一方、三菱自動車は、最適環境下では燃費が従来より30%は良くなるエンジンをすでに二つの車種に搭載。今後このエンジンの普及を図っていきたいという。

 トヨタのエンジンも「部品を少なくして」可能になったということですから、燃費節約効果はあるのだと思います。一円、一セントのコスト引き下げをしていた伝統的な自動車業界でこうした「技術革新」が突然飛び出してくるのがおもしろいですね。しかも、日本の自動車メーカーから。トヨタの新エンジンは一台当たり200ドルのsaveですが、これは自動車メーカーには大きな努力なんでしょう。エンジンが軽くなったり、燃費を節約できるようになれば、車全体の構造も変わってくる可能性が高い。
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 皆さんあまりお気づきにならないでしょうが、「LINK」のページは少しずつ少しずつ変えていっています。基本的には増やしていっているのですが、整理もしています。ウォール・ストリート・ジャーナルは市況とフロントが離れていたのを一緒のところにし、頭を軽くする努力をしました。yahooは今までアメリカのyahooしかなかったのですが、yahoo Japanを入れました。アメリカの大統領選挙も終わりましのので、それに言及した部分を削除して、PoliticsNowに加えて、AllPoliticsを入れました。前者がワシントン・ポスト系、後者がCNN系。

 おもしろいページとのリンクも張りました。珍しい名字ばかりを集めたサイト。「その他」のところにあります。いくつ読めますか。私はほぼ全滅状態でした。ENJOY !

 てなことを書いているうちに、新大阪に着きました。

11月13日

 今朝はびっくりしましたよ。中野で総武線に乗って「ちょっとぼっとしてようか」と思ったら、隣に座った奴がやおらラップトップを開けて何かし始めたんです。一瞬「パコチノ君か」と思いましたよ。彼が、電車の中でラップトップで文章を書いているのを知っていますから。BLIND TOUCHも使っているし、「なかなかやるわい」と機種を見たら、デジタル・イクイップメントのHI-NOTEで、「あ、違うわ」と思いました。パコちゃんのはIBMの「蝶」ですから。ちらっと見たら、メールの返事を書いているようでしたな。>印がいっぱい見えましたから。おかげで、電車の中からは「なるべく遠くを見る」という目の保養の時間が短くなりました。そいつは、新宿で降りましたが.....
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 車は何とか運転できるけど、エンジンの中身は分かりません....ではやはりいけないんでしょうかね。「Internet Explorer と Netscape Navigator の二つのブラウザの違い」はいよいよ煮詰まってきました。音痴頭でここまで考えるのは大変ですが、インターネット・メールでは Ms96 さんから、Niftyserveでは工藤子太郎さんから次々にメールをもらい、そして自分でもそれをそれぞれのブラウザの上で試してみて、以下のような事実が分かりました。

  1. HTML上で<FONT FACE=></FONT>のタグは、もともとInternet Explorerのタグであって、Netscape Navigatorは対応していない
  2. 従って、Netscape Navigatorは<FONT SIZE=3 FACE="Century">NORIKOさん</FONT>をただ単に<FONT SIZE=3></FONT>として認識する
  3. これに対し、Internet Explorerは<FACE="Century">も読むので、「NORIKOさん」の「さん」の部分までCenturyのフォントにしようとしてしまう
  4. つまり、同じHTMLで書いても、ブラウザ上では違う表記がされると言う非常に不便なことになっている
 ということです。この問題を明確にするために、 Ms96 さんの示唆もあり私は以下の簡単なHTMLを書いて二つブラウザで表示してみました。

<FONT SIZE=3 FACE="Century">NORIKOさん</FONT>
<FONT SIZE=3 FACE="Arial">1234567890 ABCDRFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ</FONT>
<FONT SIZE=3 FACE="Century">1234567890 ABCDRFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ</FONT>
<FONT SIZE=3 FACE="Courier New">1234567890 ABCDRFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ</FONT>

 この結果は、http://www2.gol.com/users/ycaster/diary/kata.htmlで見ることが出来ます。Netscape Navigatorでご覧の方は、「NORIKOさん」と日本語部分がきちんと表記される代わりに、英文の3つのフォントの文字が全く同じに表示されているのが分かる筈です。つまり、英文フォントを認識していない。逆に、Internet Explorerで見られた方は、「NORIKOギリシャ文字」の代わりに、英文の各フォントがそれぞれのフォントになっていることが分かると思います。つまり、フォントの違いを認識している。

  Ms96 さんは、英文フォントが日本語に及ぼす影響に関して、EXCELの例を挙げていた。「EXCELのセルに日本語を入力しておき、フォントを変えていくと一目瞭然です」と。私もやってみましたが、なるほど日本語はEXCELで英文フォントの下ではいかようにも化ける。実はこれは私は知りませんでした。というのは、私がもっぱら使うMICROSOFT WORD7では、日本語に英文フォントをぶっかけても、全く日本語のまま残るのです。これは多分、私もそうですが日本と英語が入り交じった文章を書くときに、エアリア指定が煩雑になるために、WORD7では英文フォント下でも日本語を残すようソフトを組んであるのではないかと思うのです。WORD7上で日本語に英文フォントをかぶせると、一瞬考えている様子(^_^;)が伺える。

 なるほど、ソフトウエアの用途によって、それぞれ違う機能をもたせることはあるでしょう。しかし、ここでもさらに疑問に思うことがあります。たとえば、私は「住信為替ニュース」をまずWORD7で打ち、それを同じマイクロソフトのソフトウエアであるInternet assistant95でHTMLに転換している。だとしたら、なぜこのソフトは<FONT FACE="Century"></FONT>の中に入った日本語を、WORD7クラスの能力を持って「日本語」として認識しないのか。多分、Internet assistant95の日本語認識能力は、EXCEL程度で、WORD7のレベルに達していないということでしょう。それだったら、Internet assistant95でWORD7の日本語、英語入り交じりファイルを変換するときには、

 <FONT SIZE=3 FACE="Century">NORIKOさん</FONT>

 ではなく

 <FONT SIZE=3 FACE="Century">NORIKO</FONT><FONT SIZE=3>さん</FONT>

 としないかです。ここにも私の思い違いがあるかもしれません。なにせ、車は運転できても、エンジンの構造と仕組みが分からない音痴ですねの。また、どなたか分かりましたら、お教えください。今週はメールがくる度に賢くなりました。Ms96さん、工藤さん以外のかたからもNiftyserveのFKINYUを含めていろいろ示唆をいただきました。Many TKS。それにしても、NORIKOちゃんも旅行している間に自分の名前がこんなに使われているなんて知らないでしょうね。
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 いっぱいもらったメールの中に、「WATASHI WATASHI」なんてのもありましたね。ちょっとドキッとしますよ、そりゃ。開けたら、昔当社にいたかわいい「えみちゃん」が、今の勤務先からどうしてか私のHPを見つけて、メールしてきてくれたもの。なかなかこういうのはいいですね.....。その後輩というのもメールをくれて、12月3日の「羊しゃぶ」の会に参加するとのこと。ナイス。まだ定員になっていません。ご希望の方はどうぞ。

11月12日

 よく寝ました、夕べは。エボラやVREにとりつかれないためには、まず体に力が満ちあふれていて、菌など接近できな環境を作らねば......と。9時に寝て、起きたのが7時。平日にこれだけ寝るのは珍しい。おかげで、今日は一日元気でした(^_^)(^_^)。
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 もっともよく寝られたのは、昨日が忙しかったため。午後は住友生命や大場さんの国際金融情報センターが主催する『アジアの高度成長は続くかー「日本と円」への影響』というセミナーのほんの頭の部分を聞いて、そのあと自分の講演でサンケイ会館に行った。住友生命のセミナーは、ナビゲーター役が大場さんで、大場さんの話は小生のテレビに出てくれた時とだいたい同じ。また「中古型」のテレビの話をされたのですが、どうしても「中古の」に聞こえるので、今日大場さんに「あれはやはりmedium、small sizeの」という形に変えられたらとファックスしました。全部は聞けなかったので、住生総研の林君にでも電話してテープで聞こうと思ってます。途中まで聞きましたが、結構おもしろそうだった。

 デービッド・ヘールが来ていて、彼の講演はレジメになっていたので、それはもらってきました。クルーグマンの「ソ連だって資本と労働力を投入したら高度成長した。アジアの成長の原動力もそれ。アジアの成長には創造力という重要な要素が欠けていて、持続しない」という見方に対して、デービッド・ヘールは「アジアの成長は続く」との見方を表明。

 クルーグマンは立派な学者ですが、「アジア人には創造力がない」との判断はどこから来ているんでしょうかね。紙、大砲、スパゲッティーから、アジアが生み出したものはいっぱいある。世界でもっとも優秀なソフトウエア労働者はインド人だといわれている。それぞれの地域には、それぞれの環境があるし、その環境が変わり、時代が異なった才能を必要にするに従って、必要とされる人材が出てくるのが世の中だと思っていますので、特に心配することはないと思っています。
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 今日の昼は、久しぶりにNHKの山田解説委員と食べましたが、やはりマードックのテレビ朝日への資本参加の話がでて、日本のテレビ業界もなかなか大変だと思いました。今のNHKは波を六つもっているそうで、山田さんが入ったときの二つの三倍。この六つの波すべてに良い番組を作ろうとしたら、それは大変ですよね。日曜日の「病原菌の話はおもしろかった。ああいう番組を作り続ければ大丈夫ですよ」と言っておきましたが、テレビも変わるんでしょうね。なにせチャンネルが100にもそれ以上にもなる。今の民放の午後7時台、8時台、9時台のあまりにもひどい番組を見ていると、テレビというメディアも曲がり角にたっている感じがしました。

 山田さんはまだインターネットにはタッチしていないそうで、帰りにオフィスに連れてきて私のホームページを見せたりしましたが、ちょっとはやる気になったかな。彼とは同期で、たまに食事をしていますが、最近本を出した。「大恐慌に学べ」(東京出版)という本。僕としてはもうちょっと未来志向の本が好きなんですが、過去と現在を見比べるには良い本です。
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 そうそう。昨日は夜は「THE FAN」を見ましたが、結構おもしろい。ストーカーチックなセールスマンをロバート・デニーロがうまく演じている。それにしても、彼は徐々にアメリカの三国連太郎になってきましたね。なんの役をやらせてもうまい。

11月11日

 日曜日夜のNHKスペシャル「スーパー病原菌の脅威」は、むろん「脅威」であり、かつ「驚異」でもありましたね。抗生物質に対抗して次々に、しかも短時間に「抗」抗生物質の性格を獲得する病原菌が生まれてくる自然界の知恵の「驚異」。それはまた、抗生物質の登場で病原菌に勝ったと思っていた人類が直面している大変な「脅威」でもあります。

 でも知りませんでしたよ。にわとりにまで抗生物質を餌に混ぜて食べさせて、胃や腸の中の様々な菌を殺して、それで生育を促進しているなんて。ぶたもその傾向ありとか。それによって、今アメリカやヨーロッパで問題になっているVREが大量に誕生してとしたら、いったい我々はなにを代償に「家畜の促成」をしているんでしょうね。大量使用したら、「菌」の方だって「対策」をねりますわな。日本の病院でもVREに近いMU3という菌が発見されたとこの番組は報道していました。日本は、世界一の抗生物質使用国だそうです。

 抗生物質の効かない菌が大量発生している一方で、アフリカの森の奥にはエボラのような得体の知れない自然界の菌も存在する。前者は人間がある意味では作り出している。後者はまだ人間がその姿をはっきりしつかんでいない昔からの菌。昔「猿の惑星」という映画があって、愚かな人類が核戦争で自ら滅びたことを示すエンディングになっていたことを思い出しますが、本当の脅威は人間から見ればゴミのような細菌にあるのかもしれませんね。

 我々が気をつけることとしたら、何でしょう。

 −なるべく薬は使わない。注射も打たない
 −自然に直す
 −普段から、体力を低下させない
 −なるべく自然なものを食べる
 こんなところでしょうか。体力を低下させないためには、よく寝なければならない。そう言えば、今日も床屋でほとんどずっと寝ていた。昼間寝るのは気持ちがよい。よく寝ましょう。しかも本によれば、なにもしなくても、異性と同室で寝るのが若さを保つ秘訣だとか。いや話がずれました。(^_^)(^_^)
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 ところで、この週末に私にとっては非常に重大な発見をしました。かねてからInternet Explorerをブラウザとして使っている方から、「住信為替ニュース」の時に全部、または一部がギリシャ文字化して読めない、というクレームをちょうだいしていました。一ヶ月に一回くらい。Netscape Navigatorでは問題なく読めるのにです。私はまずネットスケープで見ますから、分からないことが多いのですが、エクスプローラーだけを使っている人から連絡がある。どうしてだろうとずっと思っていました。この間、Ms96さん、HIRO.Kさんなど多数の方から、「こうでは」「ああでは」とメールをもらいました。

 週末に思いつき、月曜日の朝試してみたら、二つのブラウザの間に決定的に違いがあることを発見しました。たとえば、HTML上で

 <FONT SIZE=3 FACE="Century">NORIKOさん</FONT>

 と書いたとします。「<」「>」はHTML上では本当は半角ですが、それをここでやってしまうとブラウザ上で表示されませんから、全角にしておきます。

 これをブラウザに乗せます。そうすると、ネットスケープでは「NORIKOさん」と表示され、エクスプローラーでは「NORIKOギリシャ文字」となるのです。この「ギリシャ文字」のところは、例のあれですが、うまく表記できないし、コピーすると日本語に戻るので、こう表現しておきます。

 これから分かることは、FONT FACE で CENTURY を指定すると、エクスプローラーだと日本語文字まで CENTURY でブラウザ上で表記されてしまうということです。ネットスケープではそういうことはない。ちゃんと日本語としてブラウザ上でも表記されます。たぶん他のフォントでも同じでしょう。つまり、エクスプローラーでは欧米語フォント指定の中に日本語を入れてはいけない。しかし、ネットスケープではそれをちゃんと識別する、ということです。

 いままでエクスプローラー上でギリシャ文字化したファイルのHTMLを調べてみましたが、全部<FONT FACE="Century"></FONT>の間に日本語が入っているか、</FONT>を消してしまっていた。ですから、英語はガーブリングの中でも、きちんと読めた。これはネットスケープのバグでしょうか。知りません。しかし、HTMLを扱う人には参考になると思います。これは、金融プロフェッショナル・フォーラムの9番会議室にもアップしておきましょう。ホームページを持っている方、気をつけましょう。

11月10日

 紀伊国屋書店から「ユーザーID」が送られてきたので、早速ネット上の買い物をしてみました。行って見て、買って帰ってきた方が速く手に入るといったことはあるけれども、あの人混みの中をあちこちの書棚を見て回るのは体力がいりますし、今の本屋は紀伊国屋書店もそうですけれども大型店になりすぎていますよね。ほとんど「一日仕事」になるのではないかと思ってしまう。紀伊国屋書店の南口店などは、7階まで全部本屋。

 ネット上の書架を全部見るのも時間がかかりますが、ある程度冊数が絞られているのは助かる。一つのセクションにだいたい10冊程度しかない。私は紀伊国屋書店には非常に近いところに住んでいますが、遠方の方は助かるでしょう。また、本屋に行くと自分の慣れ親しんだ棚の前には行きますが、たとえば「小説」なんてジャンルにはほとんど行かない。ネット上ではこれが実に簡単にいろいろな分野を見に行けるのがよい。どの分野でどのような本がどのような装丁でいま売られているか。「徐々に充実させていく」と言っていますから、たとえばの話ですが、「岩波新書のリスト」などのコーナーがあっても良いと思います。

 注文して何日たってどういう形で本が届くかも興味があるじゃないですか。買ったのは二冊。「HTML&CGI入門」「進歩主義からの訣別」。「ショッピング・バック」に入れて発注すれば、終わりです。住所などは登録してありますから。最初の本は、「HTML」はだいぶ詳しくなったと思うのですが、「CGI」に興味があったため。後者は、榊原さんの最新の本。さあ、何日後にどういう形で届くか楽しみです。

 紀伊国屋書店の注文書は以下のような順序になっていて、注文した冊数だけこうした情報が「注文状況」の欄に表示されます。
注文NO. 注文日時 ISBN   タイトル   出版社   著者  価格 数量 計 状態
××× ××× ×××「HTML & CGI入門」 × 笹木望 \ 2,200 1 \ 2,200 注文受付
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 これとの関連で強く思うのは、ネット上で買い物をしたら本も安くならないのか、という点です。だってそうでしょう。店員もいらない、売場もいらない。今の本の値段には、本屋の売場コスト、店員コスト、その他もろもろのコストが入っている。ネット上のコストは、私もホームページを作っていますからよく知っていますが、信じられないくらい安い筈です。それなのに、ネット上の本の値段がなぜ本屋で買い物する値段と同じなのか。再販価格はひどいシステムだと思います。たぶん、どこか本の業界でない小売業者がネット上で安く本を売り出したり、店頭販売を始めるのではないかと思います。

 紀伊国屋書店の場合は、加えて配達料を取る。売場コスト、人件費を節約しているのに、配達コストというのはちょっと行き過ぎでは、と思います。むろん今日のこのdiaryは紀伊国屋書店さんにe-mailで送りますよ。返事が楽しみ。もっともっと「ネット上の買い物」に魅力を付けていかないと、ビジネスとしては成熟、拡大しないでしょうから。業界のため(^_^)ですな。

11月09日

 やっと、Just System の 一太郎7(Atok10)を入手。車が空いていてゴルフから5時には家に帰れたので、6時頃新宿に。一回送ってもらっていたもののなくしてしまった「一太郎バージョンアップ」サービス用紙をジャストから再送してもらっていて(簡単に再送してくれましたよ)、それをもって「さくらや」に。どこでもよかったものの、地下鉄丸の内線の駅から近いところを選んだ。定価は8000円だが、そこからかなり引いた値段が実販売価格になっていた。さらに割引カードがついているから、かなりやすい。

 新宿はいつ行ってもすごい人。渋谷ほどひどくはないが、学生と思われる連中がいっぱい。買い物をした後、もう一人が外出だから、新宿の「つなはち」で天ぷらでも食べてと思ったら、店の前にすごい人。むろんとっとと諦めて、高円寺に戻る。丸の内線「新高円寺駅」に近い「めら」という魚の店で食事をして帰宅。今日は珍しく子供もついてきた。
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 帰ってきて、早速セットアップ。デスクトップには一太郎7を標準セットアップしたものの、ラップトップの方にはAtok10だけのセットをトライ。どちらもCD-ROMからですから時間はたいしてかからないものの、辞書の「合併」で多少のトラブル。デスクトップ(Aptiva740)の方はこのAtok9の時代のユーザー辞書がAtok10の方にうまく移ったものの、ラップトップの方はうまくいかない。二度やったがだめ。

 そこで、「合併」した辞書を持つデスクトップの方からユーザー辞書を「一覧出力」して、これをラップトップの方には「一括処理」のソフトで落としてやることにする。Atok9の時代の操作から思い出した。日本語ワープロソフトを効率よく使う最大のポイントは「自らが作ったユーザー辞書」をいかに有効に使うかで、これができなかったらワープロソフトの効果は半減する。たとえば、私が作って重宝している辞書としては、

 「ふぇど」  →  FED、連邦準備制度理事会
 「マイクロソフト」→http://www.microsoft.co.jp./
 「うす」   →  ウォール・ストリート
 「じゃ」   →  ジャーナル
 「こ」    →  コンピューター
 「いとう」  →  ycasterこと伊藤 洋一(住友信託銀行)
 「いとう」  →  http://www2.gol.com/users/ycaster
 「いとう」  →  ycaster@gol.com
 「ふぉんと」 →  <FONT SIZE=></FONT>

 などなど。辞書はいま見ても、作った方と思う。この手の辞書が1000件ちかくになるので、これを使いこなすことによってはじめて速く入力ができる。問題なのは、3台のコンピューターを使っていると、Aでは登録したものの、Bでは辞書が登録してなかったりとばらつきが生まれること。定期的にA、B、Cのそれぞれの「新語」を他の二つのコンピューターに移してやる必要がある。ブリーフケースのようなものがあれば便利なんですが。どなたかそういうものをご存じでは。この3台は、LANで結んであります。

 でもちょっとわかりにくい面がある。「出力ディスク」というとデータを出す方のディスクだと思いがちだが、JUSTのシステムではこれはデータを受ける方。「辞書ユーティリティ」の「単語ファイル」の方に「一覧出力」で出して適当に名前(私はいつも「JISHO」と入れますが)をつけたファイルを入れて、「出力ファイル」に自然に表示されるAtok10の辞書の名前が入れば、「登録」の準備万端。

 Atok10の使い勝手はまだ始めたばかりですから分かりませんが、「の」は3回とか4回続くと《「の」の連続》と赤字で警告が出ます。親切なことです。「やめれる」と「”ら”抜き言葉にすると、《ら抜き表現》と警告がでる。これも親切なことです。

 Atok10の使い勝手は、長い文章を一つ書いてみれば分かると思います。そのときまたまとめて書きましょう。
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 今日は暖かかったですね。明日はどうでしょうか。ところで、今朝の日経の4面に滝田記者が「榊原発言こう読む」という記事を書いている。木曜日の日経金融の「ポジション」の続き。昨日のNEWS AND ANALYSISに書いた私の考え方に非常に近い。

11月08日

 今週はひどい週でした。夜は毎日何かあったのですが、いつも男ばかり。火曜日は第二地銀協会の講演のあと懇親会だったのですが、これは男の人ばかり。次も大学の後輩二人と。昨日は会社の後輩と。ウーン、これだけ男が続くと、ちょっと結構という感じになる。よく会社の同僚と毎日同じように、同じ話題で酒を酌み交わす人がいますが、とうてい私にはできない。浮気性なんでしょうかね。最近はなるべくゴルフにも女性に入ってもらうようにしている。世の中、男と女で出来ていますから、どちらかに偏っているのは良くない。というわけで、今日は久しぶりに女性3人との食事会。楽しみ。

 夜になる前の昼飯は、UBSのマーク・ロサスコ氏と。相場の話は特にしなかった。といっても、彼の名前を知っている人は今は少ないかも知れない。有名な為替ディーラー。一見そういう感じはしない。物静か。UBSと当社は短い間ながら、大手町のアーバンネット・ビルで上下の関係にあった。当社が青山に出てしまったので、今は離れていますが。UBSの酒匂さんとは、比較的頻繁に情報交換しているが、マークと会うのは初めて。シンガポールから。青山と大手町の違いなど、たわいのない話が中心だったが、結構気が会うかもしれないと思った。
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 最近はすっかり自分の回りを PAPERLESS にすることに成功している。朝インターネットでニューヨーク市場の市況記事を巡回するのですが、ちょっと複雑なことが書いてあったり、あとで使えそうな表現があると、ブラウザの「ファイルF」から「名前を付けて保存」を選んで、FDに落としておく。FDにはあらかじめ「今日」というフォルダ(ディレクトリー)と「保存」というフォルダを作っておいてどうみても今日しか使いそうもないファイルは「今日」に入れ、しばらく保存しておきたいファイルは「保存」に入れておく。読めるものはさっと読む。

 「名前」の付け方は、適当ですが、短く内容を示すモノが良い。各社のくせがあって、必ず日付が入っているもの、逆に短い内容を示す単語が入っているもの、まちまち。それを自己流に手直しして付けます。忘れない題名が良い。

 出社はこのFDをもってですが、紙に出力することはなく、そのまま秀丸かメモ帳に乗せてHTMLのままか、ブラウザに乗せて読んで、必要なければそのまま「ゴミ箱」行き。わずかに使える表現があるような場合は、ワードを立ち上げておいて、いつでも使えるようにそこにDROPしておく。こうすると本当に自分の身の回りから紙がなくなる。インターネットを始めたばかりは、必要なのは紙に出力していたが、懐かしい。電車の中で読めるというのがメリットではありますが、一回見て紙は捨てる。もったいない。

 そのかわり、持ち運ぶFDの数は少し多めになる。いつも5枚のFDを持ち歩いているが、はやくこれを少なくしたい。一枚に詰めても良いが、あとで分けるのが面倒。紙は、会社の書類が一番多い。一日に何回印鑑を押しているか分からないくらいだが、これらは「紙」で回ってくる。電子印鑑などにすると、オフィスの紙の消費量は劇的に減るだろうに、まだ世の中そこまでは進んでいない。

 ところでこれをお読みの皆さんは、どんな「オフィス術」をお持ちか。良かったら「こんなのあるよ」とお知らせ下さい。アイデアを交換しましょう。一人で開発するよりスピーディーに賢くなれそう。

11月07日

Name: 伊藤 洋一 (ycaster@gol.com)
Address: 臨海部1010

Title: 羊肉のしゃぶしゃぶを食べる会
Comments:
 お待たせしました。準備万端整いましたので、本年12月3日に新宿の随園で行います「羊肉のしゃぶしゃぶを食べる会」への参加者を先着順で募集します。30数人の参加を予定しておりますので、遠慮なく参加希望をお寄せ下さい。参加希望は私に電子メールをいただくか、この欄に「俺も行きたい」「私も行きたい」と貼り付けて頂ければ幸甚です。目安として、11月の20日ごろを「締め切り」としたいと思います。定員を上回りましたら、ご勘弁下さい。以上楽しい会に致しましょう。
                  http://www2.gol.com/users/ycaster
                  ycasterこと伊藤 洋一(住友信託銀行)
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 本日、以上のような募集を全日本鍋物研究会のホームページの掲示板に出しました。同研究会の水木会長とはかねてからの知り合いで、同会長が「うまい鍋」を探していたこともあり、「茶楼」の「石頭火鍋」を紹介したりしておりました。今回「羊肉のしゃぶしゃぶを食べる会」を企画し、「随園」の3階を借り切って「羊肉のしゃぶしゃぶ」のみならず、同店にある各種の中国の鍋を食べようという企画です。多分費用は5000円を大きく上回らないと思います。

 どういう人種が来るかというと、水木さんはマスコミ(新聞)関係、私の回りは金融関係が多いと思慮されます。むろん初めて会う方が非常に多いと思いますが、まあそれは「上品な方々」ですから、全然顔を知らなくて来られても十分楽しめるものと思います。水木さんと一つだけ合意していることがあって、「男女半々くらいで」ということです。ですから、女性の参加を大大歓迎いたします。小生にメール下さい。羊肉のしゃぶしゃぶはとってもワイルドで、日本では恐らくあまり食べられない料理です。私は香港で食べてやみつきになりました。冬には良い。スタートは同日の午後7時を予定しております。
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 今日は久しぶりにボイス・ブローカーの声を聞きたくなるくらいに、相場が荒れました。日経金融の「ポジション」欄に載った滝田記者の記事がきっかけ。大統領選挙が市場にとって理想的な形で終わった直後の報道だっただけに、ロスカットを巻き込んで怒濤のドル売りとなった。

 大蔵省の考え方は、「日本経済が弱いから円が売られる、債券が買われる、株が弱い」というのは、「賛同できない」(榊原局長)というもの。為政者としてのプライドもあるでしょう。また、振れやすい市場センチメントに対する、アンチテーゼの提供者としての立場もあるでしょう。同局長は、「(日本の景気に対する)マーケットの悲観論にはくみすることができない」と明言している。

 この榊原発言には、前段があります。バーグステンの英誌「エコノミスト」寄稿文。例の如く、バーグステンは「円安は行き過ぎ。大蔵省は市場をマニュプレート(操作)していると非難している。同局長はまずこのバーグステン発言に関する滝田記者の質問に対して、「それはない」と述べ、さらに「(現在は)円安誘導しようとなんて考えていない」と語っている。「もう止めた。市場に任せている」ということ。しかし、「今でも大蔵省は安い円に景気回復の期待をかけている」と考えていた市場にはショックだった。だから、ロングの整理に入った。

 私の感触としては、「為替は現状程度で軟着陸、株がもっと上がって、債券は現在より若干高い利回りで安定」というのが今の金融当局の描く理想型でしょう。しかし、市場には市場の論理・圧力がある。株は為替が上げても、下げても下がりやすい構造になっている。昨日上がったと思ったら、今日はもう下げている。どうにも買い手不在。今の日本の資産市場で、土地と並んで弱い環である。株が本格的に、つまり局地戦ではなく市場全体として上がるには、やはり規制緩和と中心とし、企業自体が収益構造を変えていく構造改革が不可欠である。時間がかかる。その間に本格的には金利を上げられないとしたら、円安に対するプレッシャーは根強いと考えるのが自然だ。ただし、全体的な円安プレッシャーの中で、昨日発表された10月の上中旬の貿易収支が前年同期比増となったように、「黒字」の影はいつでも円に出てくるだろう。そのタイミングと、どちらの力が強く出てくるかの見方が勝負の分かれ目になる。
 

11月06日

 今日は寒かったですね。夜10時頃まで外出していましたが、レストランを出たときに風で飛ばされそうになりました。しかも風で体感温度は非常に低かった。。風速は25.9メートルで、屋根瓦が飛んでもおかしくない風だったそうです。明日から、少なくともコートを持って家を出なければいけないかも。
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 夕べ夜遅くに Ms96 という方から、以下のメール。

 「ところで、住信為替ニュース INTERNET EDITION
 http://www2.gol.com/users/ycaster/news/latest.html
 が、文字バケになりましたのでご報告します。

 住信為替ニュース
 INTERNET EDITION
 第1319号 1996年11月05日(火)
 までは、良いのですが、以降の文字がバケます。
 コピーしてメモ帳にペーストすれば読めるのですがウーン
 MICROSOFT Internet Explorer 3.0 を使用しており
 CYBERDIARYのコーナーでは、問題ありませんでした。
 とりあえず、ご報告まで。

 さっそく見てみましたが、私のexplorerで見てもおかしい。ギリシャ文字(?)の連続。実は、以前にもあった問題なのです。その時は、会社の巽君が教えてくれた。その時は、長い文章の真ん中当たりからギリシャ文字。しかし、原因は不明。マイクロソフトに聞いても、梨のつぶてだった。今回また出た。ネットスケープでは出ません。朝このニュースを作成した直後は忙しいので、ネットスケープでしかチェックしないので、explorerを使われている方から、あとで教えてもらうことになる。

 しかし、今回は手がかりらしいものも教えてもらいました。 Ms96 さんが、

 「どうやら、htm にある FACE="Century" が原因みたいですね。
 これを、全部削除することにより解決されそうですがいかがですか?

 と提案。早速やってみました。これがうまく行ったのです。ですから、もう直してしまいましたので、見れませんが。しかし不思議なのは、FACE="Century"は11月01日のにも、その前のHTMLにも入っている。しかし、その時は出なかった。今回(11月05日)のHTMLについて言えば、FONT FACE="Century"をすべて消したら、explorerでも見れたことは確か。ネットスケープでは起きない問題が起きるというのは、explorerの「未熟」を物語っているのでしょうか。私にとっては、まだexplorerは使い勝手が良くない。

 しかし、マイクロソフトも私がメールを出したのにちっとも返事をよこさない。ビル・ゲーツにメールでも出しましょうか。それにしても、Ms96さん有り難うございました。同じような現象が起きたら、「なぜ」は分かりませんが、「どう直すか」の手がかりは掴めた気がします。多分フォントの問題でしょう。どなたかご存じの方、お教え下さい。
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 米大統領選挙は、クリントンの大勝。昼頃ネットで読んだニューヨーク・タイムズは、「彼の勝因はもっぱら”経済”と解説。4年前は経済がふらふらしていて米国民はクリントンに託した。今回は、経済が順調であるが故に、クリントンに二期目を与えた」と解説している。同紙によると、「4年前に比べて米経済は良くなった」と答えたのは、10人のうち3人の割合で、その中の三分の二がクリントンに投票。逆に、「経済は悪くなった」と答えた人の割合は10人に二人で、その中の三分の二がドールに投票。得票率を見ると、クリントン49%に対して、ドール43%程度とそれほど大きな差ではない。ただし、獲得選挙人の数は大きく違ってくる。

 ドールは、やはり何一つ「米国民を興奮させられなかった」というのが敗因だと思う。むろんクリントンより23歳も年上というのも、国民を白けさせる原因。レーガンより高齢の大統領を若い国アメリカが選ぶとは最初から思えなかった。とすると、共和党は最初から「負け」を覚悟した選挙ではなかったか。面白い出口調査が出ていた。ドールに投票したのは主に男、クリントンに主に投票したのは女だそうだ。性別で見るとそういうことになるらしい。クリントンはあれほど女性問題で問題を起こしながら、女性には好かれていたことになる。なぜか。むろん、共和党がabortionの問題で保守的な態度をとったということも影響している。しかし、どこかドールという男、その存在は女性にとってexcitingではなかったのではないかと思う。

 最終結果は出ていないものの、どうやら議会は共和党。「米国民はどちらも信頼していないから、互い違いになるのがよい」とは、スコット・パーディーの言葉。アメリカが日本に対してどういう政策をとるかといった時代遅れの発想ではなく、そもそも経済の舵取りそのものを、クリントン・ゴアの2期目コンビがどうするかを見たいと思う。おそらく、この二人は歴史上もっとも「技術」に明るいか、関心を寄せているアメリカの正副大統領コンビだと思う。

11月05日

 月曜日と金曜日は毎度ちょい忙しい。書くものが普段よりちょっと多いから。今週は月曜の昨日が休みで、実質的には今日が週初の長い文章を書く日。6時には起きて、頭にためておいた「news and analysis」用の文章をワードでざっと書く。むろんそれまで数日間にネットで取っておいた資料(大体HTMLでFDに貯めている)を駆使して。一方で、インターネットで最新のニュースをチェックし、耳ではテレビ東京の「マーケット・ライブ」で何を言っているか聞く。内山さんや三原さんがおかしなこと(失礼!)を言っていないかどうか、自分の知らないことを言っていないかどうか。マーケット・ライブが終わったら、山形の声をちょっと聞いて、NHKテレビにラジオを切り替える。ここで結構、面白いニュースが拾える。

 文章は午前7時過ぎにはある程度仕上げて、これを internet assistant95 にかけてHTMLに仕上げ、一度FTPでサーバーに送る。多少文章に難点があっても、インターネット上で早く読みたい人もいるだろうから。これが早く済めば(ではなく、早く済まして)、からすの行水ながら、簡単にわかしておいた風呂に入る。出てきて、ネット上で見れる「news and analysis」をブラウザからプリントアウトして、電車の中で見直せるようにする。そして出社。中野駅まで出る。千駄ヶ谷まで12分。この間に、「news and analysis」の文章を読んで、おかしな所、足りないところにマークをしておく。

 会社について最初にする仕事は、夜中にディールをしている場合は、それをポジション・キーパーの高橋に知らせること。それが終えると、「news and analysis」の仕上げにかかる。顧客に送るバージョンをワード文書として出力してカスタマー・ディーラーに渡し、私はHTML文書の仕上げを「秀丸」で行う。この段階で、ファックス版の「住信為替ニュース」とインターネット上の「news and analysis」には違いが出てくることもある。この段階、つまり9時40分頃私のフロントを見ると、私のホームページに午前8時以降でアクセスしている人が20人くらいはいる。この人たちは、まだ誤字や脱字のある「news and analysis」を読んでいることになる。大体、午前10時ごろには一度更新して、完成版としている。今朝もそうだった。マイナーチェンジでしたが。会社での更新は、置いてあるラップトップから。

 ファックス版はカスタマー・ディーラーにまかせてあるので、今度はNiftyserveの掲示板とFKINYUの8番会議室用に「news and analysis」をコピー&ペーストして、ラップトップから送る。まだある。社内電子メールシステム(店部長用と青山ディーリング・システム用)で、「住信為替ニュース」を社内向けに送信する。これは宛先が多い。だから会社には言っている。早くイントラネットにして掲示板を作ってくれと。読みたい人が能動的に読むのが一番良い。こっちも楽。

 これだけで、月・金の朝は大体出社直後の2時間が死ぬ。社内電子メールシステムでメールも来ているから、これにも返事を出さねばならない。多いのは、秘書室から「今度は何日に誰々と打ち合わせの予定を入れますが、いかがでしょうか....」というやつ。打ち合わせは、大手町まで出かけないといけないので、結構大変。
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 今日はさらに忙しかったのは、第二地銀協会国際部長会に講師に呼ばれており、すべての用を午前中で片づけなければならなかったため。私のセッションは午後3時30分から1時間30分の予定だったが、私の前の国際金融情報センターの林さん(調査企画部長、たまたま同期です)の話(外為法改正について)を聞きたかったため、会社を12時30分には出る必要があった。自分の講演が終えても、そのまま懇親会にも出て会社には戻らなかったため、何か会社で一日仕事をしたという印象がしない。大統領選挙の前で、模様眺めだろうからちょうど良いか。

 第二地銀協会は千代田区三番町にあって、奇麗な、かつ大きな建物でびっくりしました。加盟65行の国際部長や担当役員の方が熱心に聞いてくださった。講演内容は、「最近の国際金融市場の二つの特徴」に関して。まだインターネットにホームページを開設している銀行さんは、全体の一割くらいだったでしょうか。これからという印象。「参考になりました」「話が面白かった」と言われたのが今日一日忙しかったことに対する救いでしょうか。同協会の中村・国際業務室長さんには非常にお世話になりました。

 今月は講演が多い。あと松山、大阪を含めて最低3回はある。むしろ、東京でないほうがゆっくり出来ます。

11月04日

 休みが三日続くのは、ナイスですね。朝起きると、まだお休み。しかも、我が家のもう一人はお出かけ、子供は野球の試合と完全解放体制。やりたいことができる(いつもしているか....)。
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 起きて風呂にまずゆっくり。朝風呂は休みの日の楽しみです。出たら朝御飯を食べて、新聞を読む。相変わらず面白いニュースはなし。日曜日の「平瀬 vs ローラ」の戦いは面白かったのですが、日米野球に押されて扱いは小さい。ちょっと不満ですね。そして予定通り、ちゃりを出して新宿までのんびり20分。

 自転車でゆっくり走ると、気が付くことは色々あります。「あ、ここはちょっと奇麗になった」と思う場所には、必ず「電柱」がない。ちょっと「ごちゃごちゃしている」と思うと、電柱に電線が垂れ下がっている。「電柱の地中化は、私が一貫して主張してきたこと。皇居周辺や青山の周辺がどうして奇麗かというと、電柱がないからです。郊外だと光が丘。ここも奇麗です。青梅街道沿いも徐々に電柱の地中化が進んできた。ちょっと横の小さい道に入るとだめですが。あと青梅街道沿いでも地下鉄丸の内線の「新中野」の周辺はだめです。「中野坂上」は今大工事の最中ですから、奇麗になった。電柱が地中化になっているという意味では、新宿の西口もOKです。

 新幹線に乗るとよくわかるのですが、本来「奇麗な県」でいいはずの静岡は、いつも蜘蛛の巣がかかったように見える。電線が街をきたなくしているのです。是非、この「電柱の地中化」は着実に進行させて欲しいモノです。

 目的地は新宿高島屋の近くに出来た紀伊国屋新宿南店。ビルの横に自転車を付けて、初めて入ったのですが、大きい。1階から7階まで全部本。どこに何があるかも分からない。目的の本は「複雑系」。ところが、あれだけ本が並んでいるのに、6階の売場で聞いたら、「すみません、昨日全部出てしまって・・・」とつれない。東口店に電話してもらうと「ある」とのこと。結局、また新宿の東口をちゃりで横断することになった。高島屋の近くの紀伊国屋は再訪する価値ありと見た。
 ――――――――――
 休みの間は、結構ネットワークに取りかかる人が多いみたいだ。メールを結構もらった。戴毅さんからは

 「伊藤 様  始めまして、伊藤様の知らないうちにいつもお世話になっております。東京デレビの司会者を勤めていた時から、いつも見てました。来週の為替予想に大変興味を持っています。やめてからもいつもこのホームペッジ(住信為替ニュース)をみています。とてもよかったと思います。もし可能性があれば、東京デレビの番組と同じように来週の為替予想を出して頂きたいと思います。是非宜しくお願いいたします。」

 とのこと。検討しましょう。

 木村さんという方からは、テレビ東京のホームページから「東京マーケット・フォーカス」がリンクできないが、という問い合わせ。ウーン、これは想研の担当者に転送しておきました。
 ――――――――――
 ニューヨーク・タイムズからは、今週の米大統領選挙に関してライブ報道をするとのメール。

 「THE NEW YORK TIMES ON THE WEB ANNOUNCES SPECIAL COVERAGE OF THE '96 ELECTION, A SUBSCRIBER SURVEY AND NEW GALLERY IN THE ROUND IMAGES
__________Special Election Coverage______________________
On Election Night, Tuesday, Nov. 5, The Times on the Web will post continuously updated returns on the Presidential, Congressional and state contests around the country and provide election news updates throughout the evening.
http://www.nytimes.com」

 ワシントン・ポストPOLITICSNOW も中継をやると思います。

11月03日

 アハハ、私もおっちょこちょいですね。男子プロで佐藤がまたトップを走っていると思って見たユーアイ・ゴルフクラブのテレビ番組は、彼が今年優勝したヨネックス・オープンのビデオだったんですね。そう言えば、結構みんな汗をかいていた。ヨネックス・オープンは7月の初め。
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 3日の午前中は久しぶりに、本当に10年ぶりくらいに「馬券売場」に行きました。菊花賞の馬券を買いに。我が家の愚息が小学校6年ながらダービー・スタリオン(競馬ソフト)の大ファン。もう馬のことなら、歴史から戦績までほとんどすべて覚えているというちょっとマニアックな奴で、初めて小遣いで少量の馬券を買いたいというので、あれは18才未満(でしたっけ)は入れませんから、紀伊国屋に用もあったので、彼の友達も連れて行ったもの。もちろん、私も遊びで買いましたよ。

 ところで久しぶりに行ったものだから様子が分からない。皆が歩いていく方向(新宿高島屋の方向)に行ったのですが、馬券の買い方も分からない。見よう見まねで欲しい馬券に鉛筆でマークをして、やっと列に。しかし、「1000円単位」と窓口に書いてある。これはちょっと変だと。500円券を何枚か買いたいだけ。係員に聞いたら、100円単位は後楽園でだけ売っていて、新宿では1000円券からしかないのだそうです。「そんなことも知らないの....」という感じですが、実際にそんなことも知らなかった。また後楽園まで行くのは面倒なので、倍の値段で買いました。ちょっと痛かったけど。

 しかし何度行ってもあの馬券売場の雰囲気は好きになれない。とにかく、暗い。皆押し黙っている。どうも体質にあわない。私の場合、本当に好きなら多分電話投票システムに加入していたと思います。インターネット投票・払い込み、払い戻しというのはどうでしょう。パドックも見せる。あまり行きたくない場所です。
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 午後は、加島ちゃんが来てくれてコンピューターの直しに取りかかってくれたものの、結局ハード的に何か傷害があるらしくて、今回も解決とはいかなかった。コンピューターはいろいろ複雑です。

 それからこの連休中に WEB COUNTER が8000を越えるところまで数を伸ばしてくれました。嬉しいことです。

11月02日

 雨だったが、かねて予定のゴルフ。平成5年入社の私の下の二人(高橋、高畑)と、同じ部の岸川さんを連れて、栃木県のユーアイ・ゴルフクラブへ。ここは私が会員権を持っているコースだが、今年行くのは初めて。部下の中で、高橋、高畑とはまだゴルフをしていなかったのを思い出して、3週間ほど前にセットしたもの。朝出るときに雨が降っているのを見て、「しまった。2日、3日の両方を予約しておいて、晴れの日を選べば良かった」と思ったがもう遅い。

 足はむろん、新宿6時24分発の「フェアウェー号」。冗談ではなく、ゴルフ列車。毎日走ってます。氏家には2時間かかり、8時20分ごろ着く。栃木県のゴルフ場に行く時はスタート時間は大体この列車にあわせる。ゴルフに行くのに自分で運転するのはむろん、人に運転してもらうのも好きではないので、まず電車で行けないかと考える。この新宿から黒磯まで直接抜ける電車を数年前に発見したときは、「やった」と思いました。同じような列車では、上野からは「ラビット」号というのが出ているのですが、私にとってはむろん「新宿発」は最高に便利。コースには9時ごろ着くので、理想は9時30ごろのスタートを取ること。最近は空いていて、理想の時間を取るのは難しくない。

 初めての人とゴルフをするのは、楽しみが多い。高橋、高畑の噂は聞いていた。高畑は結構やるらしい。高橋は上野支店から来たが、支店が好き者が多いらしく、最近熱を入れていると聞いた。岸川さんは2年ほどのスクールのあと、最近コースに出だした、と。今までこの誰とも回ったことがない。雨の中のスタートでしたが、雨がひどかったのは最初だけ。午後は完全に「曇り」になった。

 調子が良かったのは、高畑、岸川。高畑は、午前こそ私よりちょっと悪かったものの、午後は43で回って、トータル91。95の月並みだった私より四つも良かった。スイングが安定していって、寄せもうまかった。岸川さんは、「139以下だったら、握りは勝ち」とかいう話でちょっと心配したが、結果は120ちょっと。始めてまだ回数も少ないのに、ティーショットは安定しているし、フェアウェーもまずまず。課題としてパットが残っているものの、ビギナーの女性としては上出来。これならまた連れていける。高橋はティーショットは良いが、グリーン周りが悪い。でも、3人ともうまくなる予感。

 良かったのは、色々な優待券を使ってプレーしたら、土日なのに一人平均で1万7000円でゴルフが出来てしまったこと。私がメンバーなのと、かなり優遇の優待券がもらえたため。土日で、食事をして一人平均1万7000円でゴルフが出来たら、万々歳でしょ。そうそう、テレビを見たらこのユーアイ所属の佐藤英之プロが今週のトーナメントでトップを走っていた。新宿の歯医者の息子と聞いている。土曜日現在ですが。ユーアイは、名前はちょっと変ですが、「日本プロゴルフ協会公認コース」で、プロテストが行われる所。昨日までそうだったらしい。結構良いチャンピオンコースです。

 氏家でゴルフをする時は、なるべく時間を作って駅の近くの蕎麦屋で蕎麦を食べるようにしている。うまい蕎麦屋があるんです。「近く」といっても駅から5分くらい歩く。昔からここが好きで、ゴルフのあとここでまずビールを飲み、そして夏なら冷たい蕎麦、秋から冬にかけては暖かい蕎麦を食べる。今回は列車の時間が接近しているにもかかわらず飛び込んで、最初は「早食い」をしてフェアウェー号で帰ろうと思ったものの、途中から切り替えて、蕎麦をゆっくり食べて、一本遅い電車に乗ることにした。その結果得られたのは、大満足というわけ。氏家発の「快速」に乗りましたが、ほぼフェアウェー号と同じスピードで走ってくれた。
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 家に帰って、「メール・チェック」と思ってコンピューターをつなごうとするものの、つながらない。いつものアクセスなのに、何回もPASSWORDを聞いてくる。明らかにおかしい。プロバイダーであるグローバル・オンラインの何かのコンピューターがダウンしているように見える。早速、同じプロバイダーを使っているかなちゃんに電話して、「おたくはどう....」。かなちゃんが調べてくれて、「専用線はok、ダイアルアップはだめ」とのこと。向こうもそのうち気づくだろうと、とっとと寝る。朝起きたら、直っていた。同じプロバイダー仲間というのも大事なのです。いらぬ心配をしなくて良い。

11月01日

 今日はなんと言っても『「複雑系」の衝撃』という記事が衝撃でした。週刊「ダイヤモンド」11月2日特大号に掲載。正直言って、「複雑系」の考え方はあまり知らなかった。しかし、雑誌の記事を読むに従って、この「複雑系」の考え方は今後の経済や相場、それに社会を考える上で非常に参考になると思いました。相場は複雑系そのもの。
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 実は、31日の夜に大和投資顧問で同社の河野さん、野村総研のクーさん、日経の滝田さんと私の四人で2時間ほど、

 ?経済が大きく、かつ急速に変容する中での「統計」の信頼性低下
 ?それに伴う「予測」の確度の大幅な低下
 ?それによる経済政策の有効性の低下

 についてかなり突っ込んだ討議をしたあとでした。「経済統計の信頼性低下」については多くを語る必要はないと思います。例えば物価。我々が体感する物価はかなり下がっているのに、統計は高めに出てくる。これは、調査対象、範囲などが硬直的で、実際の価格の動きを追い切れていないためです。例えば、平成7年の改定まで日本の物価統計の対象には「婦人白足袋」「魚肉ソーセージ」なんてのが入っていた。平成2年に「ワープロ」は対象に加わったものの、まだ「パソコン」は入っていない。

 物価だけでなく、例えばGDP統計などもそうです。河野君は、「経済活動がGDP統計に十分捕捉されていない」として、「政府がワッチしているのは既存産業でニュー・ビジネスは十分捕捉できていないが、元気の良いのはどの国もニュー・ビジネスだ」とし、『この結果、例えば実質GDP統計には「ダブルの誤差」(MEASUREMENT ERROR)が発生している』と指摘。

 そこで私が指摘したのは

 ?「公式統計」をいじくり回すエコノミストの言うことは信じないこと。なぜなら「統計」そのものが信頼性を欠く危険性が高いのに、すべてそれを基礎としている(信じられるエコノミストがいたとしたら、それは感性豊かに現場を歩きながら統計を見ている人)
 ?「公式統計」だけに基づいて打ち出される経済政策は、その「統計」が実体を十分に反映されておらず、かつ「経済の急速かつ大幅な変容」を十分認識していないために、有効性を落としているのではないか
 という点。

 そこで滝田ちゃんやクーさんからも出来てきた議論は、では経済はどう変容していて、それをどうやったら価格などの数量ベースで捕捉できるかという点でした。ソフトウエアの価値や、オンライン新聞の価格をどう考えるかなどの議論になった。ここで見えてきたのは、戦後の大量生産システムを背景に作り上げられてきた経済認識のやり方、それに基づく政策では、今のようなソフトウエア中心の「知価社会」は捕捉できないし、対策も打てないではないかということです。ではどうするか。むろん、議論では結論までは出ませんでした。
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 「複雑系」の考え方は、本来「均衡」と「安定」を前提としていた産業社会のパラダイムで「知価社会」を捕捉するのが無理であることを予感させます。ではどうすれば良いのかは、少なくとも私にとってはこれからですが、「ゆらぎ」とか「一本かぶり」とか言われる変転激しい経済活動を理解する上で非常に手がかりとなる。

 ここで延々と書いても仕方がないので、是非週刊ダイヤモンドを読むことをお勧めします。最近読んだ雑誌の記事では一番面白かった。この雑誌は、その後に読むべき本も色々推薦していてくれて、これは連休の楽しみになりそうです。

 面白いこともありました。ソファーで4人で侃々諤々の議論をしている最中に私の靴の底が外れた。好きでそれしか履いてこなかった影響 ?。足もばたばたさせていましたから。一同爆笑。灰皿で釘を打って、ゆっくり帰りました。
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 31日の夜新潮社から、「締め切り先延ばし」の嬉しい知らせ。もうちょっと考えたいことがいっぱいある。それから、加藤さんのホームページがかなり前進しました。ナイス。

97年02月 97年01月
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