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2015
09/30
Wed

中国にとって高くつく

day by day
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 (11:25)ほう、インドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画は中国で決まりですか。「残念だ」と思わずに、やらせればいいんですよ。インドネシアはきっと後悔する。そうでなければ中国に対して怒りを露わにする。今後の話ですが。

 中国外務省の報道官は、「中国は高速鉄道の建設・運用で豊富なノウハウがある....」と。誰が見ても日本の技術を流用した車体、システム、運用ノウハウを使っているのに、よくもしゃあしゃあと言えるものだと思うが、それを「他国で作る」ことがどのくらい大変なことかは容易に想像できる。もともと中国は技術、ノウハウ、運用の集積知はあまりない。

 では中国の海外への進出パターンはいかなるものか。筆者は日本の財界人の話を直ぐに思い出した。私が2013年にミャンマーに行く前に聞いた話です。『ミャンマーは徐々に「中国離れ」を模索している。何故か。』を考えた。筆者は以下のように書いた。

 今まで中国は、ミャンマーに色々なものを作ってきたそうです。道路、ダム、橋などなど。しかし、そのかなりの工事はずさんだったそうです。ミャンマーの北部にはダムが結構あり、そのかなりの部分は中国の建設会社が建設したものであるのだそうですが、経年劣化が激しく、また手抜き工事があり、かなり危ない。

 でミャンマーが「修理・修復」「再工事」を建設した中国の会社に依頼しようとしても、「もうその会社はありません」ということが多いのだとか。私も先日四川大地震の後の普及工事の為に、それまで全くその世界(建設)にいなかった中国人が、「これはもうかる」ということで、コネと大型土木機械の購入だけを頼りに、建設・土木の世界に入る記録映像を見たばかりなので、「ああ」と思いました。

 多分そのダムや橋や道路を作ったのは、中国でもあまり経験がないようなにわか作りの中国の業者も多かったようなのです。そして一仕事・一儲けでとっとと会社をたたんでしまうケースも多いと言う。ミャンマーが「このダムを造ったのは....」と探しても、その業者はもういない、というわけです。

 多分、高速鉄道の建設でも同じ事が起きる。中国の行動パターンは変わっていない。何が起きるのか。多分工期は守れずにまずインドネシアを怒らせる。守って作れば、線路とか運用で問題が起きる。もしかしたら事故も起きる。

 そうなったらインドネシアの政権がすることは確実です。「中国を非難する」です。「信頼していたのに」とか言って。この構図が私には見えるような気がする。そもそもソフヤン長官が言うところの「日本と中国の双方の提案は再検討が必要だといったんは判断したが、その後、中国側からインドネシア政府の財政負担を伴わずに事業を実施できるという新たな提案があった。中国提案を歓迎したい」という発言。ビジネスの範疇を逸脱している。

 中国もインドネシアも要するにこの鉄道は「政治案件」なんですよ。そこに日本はビジネスベースで顔を出す必要はない。「政治案件」で出来た高速鉄道には、イレギュラリティーが一杯ひっつく。汚職とか、技術欠陥、運用ノウハウの欠如とか。

 まっとうな国は日本の技術を買う。イギリスがそうだ。日立の車両が活躍している。中国が国費を使ってインドネシアに作る高速鉄道。習近平にとっては「中国の夢」の一章かも知れないが、もしかしたらそれはとっても高くつく。

11:18
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