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2021
08/08
Sun

楽しかったし、記憶に残ったー東京2020

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 鮮明な記憶が数多く残ったオリンピックだった。やはり世界中からもっとも力のある選手が集まる競技大会は、ストーリーフルだ。地球の隅々から選手が集まり、4年に一度開催だからこそだろう。今の形が良いかどうかは別にして、オリンピックは続けるべきだ。

 「美しい」と思ったシーンも多かった。日本の選手のそればかりでなく、それぞれの選手に努力の履歴があり、思いがあった。負けた選手の気持ちを容易に察する事が出来る場面も多かった。自分の時代が過ぎ去るのを見た選手もいたし、あっという間に世界の表舞台に出て、自分でもびっくりしていた選手もいた。

 今手元の資料を見ると、何らかの形で今オリンピックでメダルを取った国・地域は86に達する。参加予定は206だったので、42%に近い国がメダルを取った。金メダルを最低一個取った国・地域も63だ。過去の大会のリストを全部見れてはいないが、裾野は広がっているように見える。

 開催に理想的な環境でなかったことは言うまでもない。日本ばかりでなく、世界全体で見てもオリンピック期間中に新型コロナを巡る状況はデルタ株の強烈な感染力故に悪化した。

 全てに試行錯誤の面があって、その一つは無観客だったが、珍しく有観客の自転車競技を見ながら「やはりスタジアムには観客がいるべきだ」と私は思った。観客はギリシャ、ローマの昔からスポーツという競いの場に不可欠な要素だ。

 開催すべきかどうだったかの議論は続けるべきだし、残された問題も多い。しかし2021年の夏に東京でその力を競った選手には拍手を送りたいし、それ以前に選手が「開催を感謝する」という言葉を多く残したことが記憶に残った。4年に一度という貴重な機会。やはり選手は競いたいのだ。

 少し気になったのは日本のアナウンサーが「辛い」「苦しい」という単語を数多く使ったことだ。人より上に行くために鍛えるのだから、楽なことばかりでないことは当たり前だ。だから練習する。それを「辛い」「苦しい」というのはどうだろう。

 「プレッシャー」という単語もしばしば用いられた。しかしそれがあるから選手は強くなる。スポーツは本来楽しいものだ。この三つの単語は私にとっては聞き苦しかった。選手に適格な質問が出来ないが故に、「辛かったのでは?」「プレッシャーがあったのでは?」と月並みに聞いているように見えた。とても残念だ。海外の大会でこんな質問ばかりだったのは記憶にない。

 日本がとった58のメダル。それぞれにストーリーがあり、むろん競った日本選手すべてに思いがあった。それらを大切にして欲しいと思う。前評判が良かったのに駄目だった競技、予想外の成績を残した競技。それぞれの競技団体の総括も楽しみだ。日本選手の活躍には心が躍った。

 来年の2月4日には北京で冬のオリンピックが始まる予定。多分外交的ボイコットは予定通りだろう。加えて有観客か無観客かの議論もこれからだ。ただしそこに集うであろう選手は応援したい。東京2020と同じように。

20:14
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